米海軍は議会に新規調達を強制されてきたF/A-18E/Fと手を切ることに成功したが、米空軍のブラウン参謀総長も議会に保持を強制されているA-10について「2028年までに在庫から外れることになる」と明かした。
参考:Air Force seeks more A-10 cuts, wants them all retired in 5-6 years
中国との戦いを想定する米空軍にとってA-10への投資は予算と人材を無駄にするだけ
米議会は10年以上も「A-10を退役させたい」という米空軍の願いを拒否、そのため主翼の交換やアビオニクスの更新など大掛かりなアップグレードに空軍の資金を奪われていたのだが、2023年度予算で初めて21機の退役(281機→260機)を承認、まもなく2024年度の予算要求額を発表する米空軍のブラウン参謀総長は「今後5年から6年でA-10は在庫から外れることになるだろう」と明かし、今年もA-10退役を議会に要求していくと示唆した。

出典:U.S. Air Force Photo by Andy Morataya
ブラウン参謀総長はA-10について「本当に素晴らしい機体だ。競合が存在しない環境では本当に素晴らしい機体だ。A-10はシングルミッション(近接航空支援)にしか対応していないため我々が求める航空機ではない」と述べ、さらに近接航空支援の要求は近い将来「低下する」と予測し、ウクライナの例に言及して「近代的な防空システムが従来型の航空機を無価値に変えた」と主張している。
要するに「競合が存在する環境」とは戦闘機や防空システムが存在する戦場のことで、ロシア軍との戦いにウクライナ軍はSu-25を使用しているが、近接航空支援を求められる前線上空は制限が多く「地上部隊を効果的に支援できているか」と尋ねられればノーというしかなく、中国との戦いを想定する米空軍にとってA-10への投資は「予算と人材を無駄にするだけ」と言いたいのだ。

出典:U.S. Air Force photo by Airman 1st Class Makenna Gott
果たして議会がA-10の完全退役を認めるかは謎だが、米空軍はF-35Aと精密誘導爆弾の組み合わせでA-10支持者の懸念(高速飛行する機体では戦場の低空をゆっくりと飛行するA-10の攻撃精度を実現できないという主張)を無効化できると述べている。
関連記事:米軍事委員会がA-10やE-3の退役を承認、F-22AとF-15C/Dの退役は禁止
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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Air National Guard photo by Munnaf Joarder
これは、A-10なんていらん、援助はF-16であるべきだと嫌がるウクライナに、
A-10を無理くり押し付ける絶好のチャンスなのでは。。。
供与先のウクライナで多数の戦果を打ち立てるとアメリカ本国でも現役に留まってしまうジレンマ…
アメリカ以外が正規軍相手に使うなら、ただの的だと思う
A-10があれば、キーウへの車列が渋滞していた時に
アヴェンジャーで一掃できそうにも見えたけれど、、
あれはあえて車列を(適度に)攻撃しないことで、車列自体への応援や補給を誘発させるていたみたいですよ。司令部にもそこに前線があると思わせる、維持できていると思わせ、補給物資も部隊も吸引するブラックホールと化した良策みたい。
鴨が葱背負ってくるとはこのことですね
長時間在空と精密軽火力の部分は今や無人機が最適で自軍部隊の至近攻撃ではパイロットの判断任せであるA10こそむしろ不安要素が多い。
無人機は運用本部で多くの人間が精密動画をみて戦況判断をできるが飛びながら外装ポッドを操作してる一人乗り攻撃機のパイロットはそんなん無理オブ無理。有視界で得られる地上情報に鮮明さも無い。
陸兵がA10を称賛する時代なんてはるか昔に終わってる。未だにそれを言い続けるロビーストに乗っかる政治屋は有権者をバカにし過ぎだろ。
空軍:A-10の仕事はF-35でも出来るが、F-35の仕事はA-10では出来ない。
議会:A-10の仕事をするのに、F-35は数倍のコストが掛かる。
陸軍:自爆ドローンを山程買ってくれたら、自分でやります。
某国:絶賛セール中です。
空軍の考えるCASは、誘導弾で叩くべき目標だけを潰すスマートな攻撃。
陸軍の考えるCASは、500ポンドをバラ撒き、光と音と衝撃で敵に恐怖を、味方に興奮を与えるモノ。
A-10が最適とは言いませんし、無人機がだめとも言いませんが、地上から見た場合には別の光景”も”見えるんです。
もう陸軍に譲って、しばらく100機程度 保持するぐらいがいいんじゃねーかなぁ。
確かに無人機の時代かもしれない。
だが、A10のような人が乗った味方機が低空で優雅に飛ぶ様は無人機に出せない士気の底上げになるだろう。
あ。そうか法律で陸軍持てないんだっけか。
陸軍「維持運用は空軍がやるべき」
コレを飲んでるのが議会の陸軍派閥と、ボーイング利権議員
20年前に退役してるべき平気を延命されたた
航空クロスサポート上のA10の存在価値は精密 軽 火力であって別に250kgの爆弾を撒き散らす事ではありません。陸兵もバクダン撒き散らす友軍機なんぞにA10を求めてもおりません。とんだ勘違いです。
A10は抗堪性を持ち低速で低空を飛べます。直接照準火力を立体的に指向できます。だからこそ可能な任務において250kgバクダンなんぞ全くもって関係ないです。
A10の場合、以前より被弾率は高いけど対空砲どころかミサイル喰らっても割と高確率で生還してるんで、
空飛ぶ戦車ってぐらいな感覚持ってる人多いから、下手すりゃ火消し役っていうより牽制役や引き付け役も出来てしまい、
全損し難く治しやすい航空機が時代が完全に終わってるかというと正直、まだ断言できないかも。
>割と高確率で生還
空軍としては、これでは意味がないんですよ。
貴重なパイロットを失う可能性が高いですから。
米空軍の思惑に限定すればそうでしょうけれど、A10に限らず諸事情で旧式兵器の退役が延長されるなんてのは珍しくないですし、
それら旧式兵器のなかでも割と実戦投入される機会があり、しかも、割と高確率で生還できてるねと言われた場合、
まだ大丈夫じゃない?と議会とか他の組織から言われたりもあるでしょう。
国境警備のような、先に撃たれがちな任務なら、、、
A4/10の信者(笑)なので一言。
無誘導爆弾は、3,000$/発くらいだけど、JDAMを付ければ、
合計25,000$/発くらいです。単価は約8倍ですね。
A10Cは自重が約10.6tでペイロードが約7.3tです。
一方、F35Aは自重が約13.3tでペイロードが約8.2tです。
F35が最大ペイロードを出す時には、当然、ステルス性はありません。
A-10Cの代わりをする時には航空優勢が必要というわけですね。
F35を損失した時の損害はA10一体何倍でしょう。
心配されるネットワーク性能ですが、近接航空支援に限れば
A10Cならば差はないようです。
どっちが得でしょうか。考え所では?。
近代的な防空ミサイルが存在したらA-10の価値は限りなくゼロ、ゼロに何をかけてもゼロなので、予算の無駄。
想定される戦場環境を無視していいなら極論、地面に無誘導爆弾並べて敵が通るのを待ってれば一番コスパがいいということになりますなぁ
素人の勝手な想像ですが。
航空優勢を取るためには、F35は有用でしょう。
航空優勢をとってしまえば、F35はコストがかかりすぎる。
近接支援のために低空を飛べば、レーダーではなく、目視や
IRのセンサーで追われ、ステルス性の意味は低くなる。
F35の運動性は低い、被弾した時の防御も不足気味でしょう。
代わりに、ペイロードが8tでかつ喪失前提の無人機が必要では。
無人機は、多数の対空砲火を自分の力でかわすほど頭は良くはないでしょう。
F16やA10をウクライナに供与して、戦訓を得る必要があると思います。
F-35の機動性は優れており、特にウェポンベイもあり爆装時のそれはF-16をずっと上回るというのが一般的な評価でしょう
実際のところはどうなのでしょう。
評価は両極端なような気がします。
テストパイロットには酷評され、
空軍幹部には賞賛されというのが今時点の評価では。
センサーの優位性があるのは確かなので、ドッグファイト
を行うようにはできていない、との意見もあったような。
あと、アラスカでのスクランブルでTU160に置いて行かれた
という悪口もどこかで見ていますね。
実戦の結果を見て見たいものです。
リンク
ここに別の戦闘機(F-15C,F-15E,F-16C,A-10C,F-22)からF-35に移行したパイロットへのインタビュー結果があります。
6種類の空対空戦闘のシナリオ(うち5つがドッグファイト)が想定され、「それぞれのシナリオで以前乗っていた機体とF-35が対決した場合どちらに乗って戦いたいか?」という質問でドッグファイトでは75%以上の確率でF-35と答えたそうです。
与えられたシナリオは機銃だけの単純なドッグファイトではなく戦争初期の実戦を想定していて、F-15やF-16はAIM-9Xを搭載しているものの、F-35は搭載していません。ドッグファイトでF-35以外を選んだパイロットの主な理由もF-35がAIM-9Xを搭載していなかったためだそうです。
BVRでは他の戦闘機を圧倒しドッグファイトも互角に渡り合えそうです。
他にも機動性(例えばF-35の低速での操作性はA-10を上回っているなど)や訓練に関する集計もあり、パイロットから見たF-35がどんな戦闘機か分かって面白いですよ。
その航空優勢を取るのに役に立たない第4世代の戦闘機も、ましてや蛮族掃討しか出来ない攻撃機なんぞ維持してる予算も人材も無いから、有人機は第5世代や次世代の機体開発に集中しろってお話なんだけど
中国相手に航空優勢取った後のコスパの話出来るほど今の米軍は圧倒的な強さを誇って無いんだよ
コスト差、ステルス性については分からんでもないけれども、実際の運用となるとA10のミッションだけでも速度と高度の差や、マルチロール性能まで考えないと。A10のミッションをF35はある程度はかばーできるがA10はF35の役割のほんの一部しかカバーできない。その汎用性に対するコスト差がリーズナブルかどうかにかかってくる。
A-10の最大の欠点はCAS装備で戦闘行動半径400km(+2時間の空中待機)しか無いことでしょう。
だからアフガンで運用コストの高いB-1をCASに投入したわけですし。
現実問題として、A-10は火力が大きいだけの高級COIN機止まりであり、コスト面で維持すべきものとは思えません。
かといって、A-10をすべてF-35で代替すべきかというと、それもまた問題でしょう。
CASはその性質上陸軍の都合に合わせるものであり、危険と負担が大きい割に”活躍”できる任務とは見做されていません。
CAS専用機を万能機で代替すると、空軍好みの後方阻止に多くが転用され、CASはほとんど無視されるという危惧が陸軍に燻っています。
なので理想はCAS専用機によるA-10の代替ですが、不可能ですね。
・CASはその性質上陸軍の都合に合わせるもの
・危険と負担が大きい
・理想はCAS専用機によるA-10の代替
これらは全て、「陸軍自身がCAS専用ドローンを保有する」ことで解決できますからね
空軍が、F35B型機を一定数採用すると良いのでは、と思っています。
これは、いざとなれば(非常時だけ?)、空軍〜海軍の枠を超えて、
強襲揚陸艦を利用することもできそうな気がします。
例が良いかはわかりませんが、昔、B25が空母ホーネットを離陸して
東京を初空襲した時のように。
陸軍が持てば良いって話になるやつなんだよね。
あるいはそれこそ無人機使うか
今は徴兵制ではなく、志願制で数が少なく、人的損害が出ると補充が上手くいかなくなるので、価格よりも生存性に重点が置かれていると思いますよ、あのロシアでも徴兵は使えないので全体の30%位に抑えて、職業軍人で揃えているらしく‥なのと、最近の対空ミサイルは妨害の発生源に向かって飛んでいく逆探知モード付が普通で‥等と考えていくとA-10やアパッチが行ってきたことは偵察用無人機と徘徊型弾薬の組み合わせの方が良くないですか?F-35で対地攻撃するのは戦闘初期の対ステルスレーダー潰し位で、高度な防空システムを潰してしまえば安物無人機で残敵掃討した方が逆に安いかも、ダンボール製も有る位ですし。
参考
ロシアカミカゼドローンと偵察ドローンの組み合わせ運用
リンク
元々テロ組織に毛が生えたような連中相手の非対称戦でしか活躍していませんでしたからね。
電子戦、精密誘導弾、全盛期にこういった派手で分かりやすい兵器は必要ないのでしょう。
もともとは、対空コンプレックス組んだワルシャワ条約機構軍の戦車駆逐用に開発されたのに。。。。。
>元々テロ組織に毛が生えたような連中相手の非対称戦でしか活躍
攻撃ヘリも似たようなものですよね。防空性能が脆弱な「弱い者虐め用」っていうか。
大国との正規戦を想定していたのに投入されず、その後流行した非対称戦に適合していたというのはなんとも興味深いですね。
アベンジャー が残るならそれで満足
どこかに使い道なないのか
アベンジャーを積んだ大型ドローンが!
ないでしょう
そうだB-1に積もう!
超音速アベンジャーだ!
船に載っけてゴールキーパーにしてるのでしばらくは安泰
ウクライナ「なんかこのへんに要らない軍用機あるらしいっすね」
>>A-10支持者の懸念
この懸念の根本は、性能面ではなく、マルチロール機で代替する事で、CAS専用機が無くなるという点です。
空軍は危険で面倒な割に評価されにくいCASを嫌っていて、F-35に置き換えたらCASを無視して他任務へ投入するんだろう、という陸軍の懸念です。
「いや、だから陸軍が運用しろよ」
まあ費用とかは陸軍が出してたんですけどね。
非対称戦はAC-130があれば充分でしょうね。
もっとドローンが発展すれば、それも無用。
退役させるなら我が神奈川県にください
悪の小池帝国から町田を奪還するために必要なんです!
あそこは東京に預けたほうが面倒が無いですよ。
cas専用にステルスコーティングやその他ステルスに関わる部分を簡略化したF35を限定的に製造すれば運用と取得コストを低減しつつ補給も簡略化できるとかそんな美味しい話はないですかね
いらないならください
退役といいつつモスボール
寂しくもある。ただ今後はテロリストいじめじゃなく、正規軍とのガチンコを想定してるんだし仕方ないか
A-10は陸軍の予算をぶんどって配備したもんだから退役させるならその分の予算を陸軍に返すかCAS専用機を配備しろって話になる
A-10じゃ撃ち落とされるだけだし同じ任務はF-35でも出来るんだからF-35で代替しようって空軍が主張してもいやお前それは約束が違うだろうと間違いなく言われる
ウクライナみたいに双方の防空が健在だと一番頑丈なSu-25ばかり飛び回ることになるわけだがはたして対中戦ではどうなるやら
実戦に優る根拠はないので,ウクライナで運用してみるに一票。
とりま、A10の操縦席を無人機の操縦ユニットに交換してウクライナに供与したらどうだろう?
高い防御力を持った近接支援無人機の戦訓が得られれば、低額自爆ドローンとの実戦での有効性の比較ができ、思わぬ使用方法が見い出だせるかもしれない。
空軍が無くすと言っても、
米海兵隊が使いたいと言うかも知れませんよ
海兵隊はF-35Bを保有してるので要りません。
参謀総長が辞めるよりは辞めるのに時間かかるかも
陸軍の士気は確かに下がるかもだけど、ビーストモードのF-35AでA-10より落とされにくくて同等以上の戦果出せるだろうしなぁ
RPGやミサイル打たれるとすぐ撃墜される機体は確かにウクライナに送ると役に立ちそう
北だけを標的にするなら、韓国空軍はメンテも出来ないF-35AよりもA-10の方が良かっただろうな。