ウクライナ戦況

外国人部隊に参加する戦闘員がウクライナ入り、第一陣の規模は1万6,000人

ウクライナのゼレンスキー大統領は3日、創設した外国人部隊(ウクライナ領土防衛国際部隊)に参加する戦闘員が到着したと明かした。

参考:President Zelensky says first wave of foreign fighters has arrived to assist Ukraine

創設発表から数日で1万6,000人もの戦闘員がウクライナに? 中身をあまり深く詮索してはならないのだろう

ゼレンスキー大統領は3日の会見の中で「ウクライナにはすでに外国人の戦闘員を迎えている。第一陣の1万6,000人は私たち、そして全ての人々の自由と安全を守るため既に出発している」と明かして注目を集めているが、1万6,000人もの戦闘員がどこから来ているかについては明かさなかった。

出典:Офіс Президента України

因みにゼレンスキー大統領が外国人部隊の創設を発表したのは先月の27日で、4日後の3月3日までに1万6,000人もの戦闘員を募集してウクライナに送り込み始めるのは余りに早すぎため、このアイデアを公式に支持して「自国民の自発的な参加を支持するもしくは邪魔しない」と発言した英国やデンマークから組織的な参加があるのかもしれない。

どちらにしてもロシアに対する方針で足並みが乱れていたNATOやEUの加盟国は「ロシア軍の侵攻に命がけで抵抗するウクライナ人の姿に突き動かされている」と言っても過言ではなく、ひょっとすると1万6,000人もの戦闘員の中身は「自発的という建前の正規軍」なのかもしれないが、あまり深く詮索してはならないのだろう。

関連記事:ロシアの侵略に立ち向かうウクライナの外国人部隊、元自衛隊官50人が志願
関連記事:ウクライナ大統領、ロシアの侵略に立ち向かう外国人部隊の創設を発表

 

※アイキャッチ画像の出典:Служба безпеки України

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コメント

    • 774rr
    • 2022年 3月 03日

    フライングタイガース!
    義勇軍と言いつつ中身は正規軍なのはロシアや中国も良く使う手だから文句言えないよね
    続く第二第三にも期待します

    62
      • zerotester
      • 2022年 3月 03日

      ベトナム戦争のときにソ連は軍事顧問の名目で北ベトナムにパイロットなど派遣してましたしね

      ウクライナは善戦してるけど物量的にジリ貧だなぁと思ってましたが、こういう形で支援があるなら光が見えます

      49
    • マモっちゃん
    • 2022年 3月 03日

    正直、義勇軍はもっとバラバラにウクライナ入りすると思っていたから、1万6000が一気にウクライナ入りしたなら「義勇軍の皮を被った正規軍」にしかみえない。

    令和のフライングタイガースかな?

    52
      • ダヴー
      • 2022年 3月 04日

      戦死して身バレしたら確実に出身国内で問題になるだろうから流石にって思うけどね

      3
    • zerotester
    • 2022年 3月 03日

    イギリスがいち早く支持を表明してましたね
    SASなどが義勇兵という名目で参加してたりして。そんな精鋭が1万人だとすごいですが

    38
      • 四凶
      • 2022年 3月 04日

      現役の特殊部隊員なんて200人いれば御の字では。仮に派遣しているなら教育や斬首対策の警護がメインでドンパチはごく少数にしかならないと思う。

      世の中には自分の正義のために自腹やスポンサー探して戦場行く元軍人居るけど、そこまで奇特な人が何千人も居るとは思えない。現実的なラインだと貧しい国の兵役経験者が大半じゃないか?

      1
    • 匿名さん
    • 2022年 3月 03日

    そういうことね。
    この中には、NATO諸国から提供された戦闘機を操縦できる志願者もいるのかなw

    29
      • A
      • 2022年 3月 04日

      リアルエリア88ですね。

      3
    • sundaycameraman
    • 2022年 3月 03日

    流石にその数字は盛ってるんではないかと疑ってしまうのだけど、本当にそれだけの軍務経験者が参戦し、EU/NATO諸国からの武器の補充があれば、想定されるロシアの最後の大攻勢に対しでかなり戦えますね。
    頑張れば、巻けなければプーチンは終る。

    18
      • A
      • 2022年 3月 04日

      盛っているように思えますね。
      ところで1万6千人ってどのくらいの兵力なんでしょうか。
      たとえば歩兵換算で言うと一個師団くらいとか・・・。
      国とか兵種で異なるのでしょうがどなたか詳しい方教えて。

      4
        • ミリオタの猫
        • 2022年 3月 04日

        ご質問の件ですが、歩兵換算で言うと1万6千人の人員は西欧の1個歩兵師団又は3~4個歩兵旅団(1個歩兵旅団は概ね4~5千人前後)にほぼ相当しますね。
        勿論、国や兵科・時代によって若干異なる場合が多く、例えば我が国の陸上自衛隊の編成に換算すると概ね2個師団程度(実数は余り公開されていないが、冷戦期の甲・乙師団の定員から推定して現在の陸自の1個師団の人員は約7千人程度と思われる)に相当しますし、1980年代後半~90年代ごろまでの米陸軍の軽歩兵師団の人員は約1万人程度でした。

        5
          • A
          • 2022年 3月 04日

          >1個歩兵師団又は3~4個歩兵旅団
          とのこと
          現在の戦闘は中隊規模で完結させていると聞いたことがありますのでかなりの規模ということですね。
          ご教授ありがとうございました。

          2
    • なか
    • 2022年 3月 03日

    かなりの増援ですね。
    ロシアは中身について把握はしてるのかな?

    1
    • 黒騎士
    • 2022年 3月 03日

    アメリカの発表した「5日でキエフ陥落の可能性高い」という分析は、義勇兵、武器の大量の供与などの出来事がなければということなのだろうか? 1万5千名以上の義勇軍とはさすがに予想はしていなかった。これらは、言語や指揮系統の理由から、国別ごとの部隊編成となるだろう。またミグ29などの戦闘機もウクライナに供与されはじめているようだ。逆に予想以上に士気があがらず、弱いロシア軍は、次第に脆弱さをさらに暴露していくように思う。ここ一番が正念場で、私はロシア軍が敗走することに期待している。

    38
      • rr
      • 2022年 3月 04日

      補足しておきます
      『5日でキエフ陥落』はフジしか報道しておらず、その内実も”米国防総省関係者”を名乗る謎の人物から独自ルートで入手した情報だそうで、事実、国内外の報道機関ではこれに当たる報道がなされていません。米国防省公式報道にもこれに当たる記事はありません
      リンク

      他にもフジは開戦当初から『キエフ間もなく陥落か』をしつこく繰り返し報道しています

      4
        • くらうん
        • 2022年 3月 09日

        答え合わせ
        3月9日現在 キエフは陥落せず

        1
    • dai
    • 2022年 3月 03日

    予想より桁が一つ多い…。
    しかも第1陣ということはまだまだ増えるのか
    確か、ずぶの素人はウクライナ側が断っているんだよね?

    36
    • 無題
    • 2022年 3月 03日

    Who Dares Wins

    5
    • ミリオタの猫
    • 2022年 3月 03日

    幾ら何でも16000人と言うのは宣伝上の数字で、実際は1/10の1600人程度じゃ無いかと思いますが、それでも早い段階でまとまった数の外人部隊が編成出来た意義は大きいと思いますよ。
    因みに彼らの正体ですが、管理人さんの言う「自発的という建前の正規軍」の他にPMC(民間軍事会社)の要員もかなり含まれているのではと推察します。
    近年のPMCはイラクやアフガンと言う稼ぎ場所を失って人材がダブついている状況でしょうから、今のウクライナは絶好の働き場所でしょう。
    恐らく英国辺りが裏で金を出して幾つかの有力なPMCを丸ごと雇う形で、元特殊部隊の隊員とかをウクライナに送り込んでいるのではと思っています。

    42
    • L
    • 2022年 3月 03日

    ヨーロッパが民主主義を守る覚悟を示したか。もしかしたら、バイデンが米軍派遣しないと早々に言い切ってしまった効用かもね
    ノルディックバランスを崩壊しNATOに急接近させ、戦後ドイツのロシア融和方針を大転換させ、核恫喝をもろともせず義勇軍派遣と。この状況は米軍が現地入りしてないだけでNATOの介入そのものだなw

    12
    • K(大文字)
    • 2022年 3月 03日

    1万6000人!しかもまだ第一陣と言う。例によって盛っているとしても、かなりの人数が志願しているんでしょうね。
    テロなどでなく、現代の正規戦で多国籍の義勇兵がどのように運用されるのか、実に興味深いところではあります。“礼儀正しい人たち”もとい“親切な人たち”の真偽も含めて。
    まぁ実態が伝わるのはだいぶ後のことになるでしょうが。

    9
    • coke
    • 2022年 3月 03日

    16,000人のうち、約9.000人はたまたまウクライナ国内にいて、なおかつ兵装も持参してて、出身国に登録を抹消された軍経験のあるロシア人ではないよね?

    8
    • 匿名
    • 2022年 3月 03日

    なりふり構わぬ財政出動で傭兵囲うの間違いなくリヴィウから西側への退避ルートは依然健在でそこ失われる可能性はルカシェンコの忠誠心次第だから金目でない連中もかなり集まるだろうなと思う
    まだ西側正規軍で義勇部隊を編成する状況ではないかもしれないがその準備は例の航空部隊に限らずポ領内で進んでるの間違いないと思うしリヴィウ防衛なら越境するの誰も否定出来ないと思う
    それでこの国際警備部隊だけど編成人事運用は実績ある戦闘事業者に外注なんだろうか?ウ軍の予備役運用部門で外人部隊準備室とかそんなんあるかどうか

    3
    • 2022年 3月 04日

    しかしこの義勇兵って恐らく軽歩兵のみだよなあ。
    いくら正体がNATO諸国が送り込んだ正規軍の兵士でも機甲や砲兵だとかの
    重戦力を持って来れないと、所詮は歩兵だから焼け石に水な所がある。
    そういえばNATOが航空機を数十機供与するって話は普通に考えたら
    この義勇兵枠でパイロット送るんだろうから、NATOの空軍は実質的に参戦か。

    4
      • きっど
      • 2022年 3月 04日

      ここまで本格的な規模だと、「何故か」旧ソ連から継承した戦車が、東欧諸国から無くなっていても驚かないな

      18
    • 2022年 3月 04日

    スペイン内戦の体をなしてきたような…。

    15
    • 狸囃子
    • 2022年 3月 04日

    個人的には1/10の人数でも「よく集まったな?」と思うところでしたが…
    いや、募集して大して間もないのに1万6千人とは

    正直受け入れ体制とかにも疑問がありますが、数は力ですからね
    義勇軍がどれだけ戦況を動かすのか、第二陣三陣がどこまで来るのかを注目したいと思います

    10
    • だぁ
    • 2022年 3月 04日

    トルコがシリア人の傭兵集めて送ってるのでは。。

    6
      • そばうどん
      • 2022年 3月 04日

      この短期間でこれだけまとまった数となるとトルコがシリアの反体制派の戦闘員送り込んだとしか
      去年の軍事演習の時点でウクライナとトルコ間で数千人の戦闘員を送るって話があったみたいですね

      9
    • ダヴー
    • 2022年 3月 04日

    なんか色々と物騒な情報が流れてくる。
    ウクライナで捕らえた西側の傭兵は捕虜として待遇しないとか、公開処刑を計画してるとか、抵抗住民をまとめて勾留する準備をしてるとか。
    どこまで本当かわからんけど、今のロシアならやりかねないナチスドイツと同じ所業。

    17
      • 無無
      • 2022年 3月 04日

      戦ってドイツの捕虜にされた同胞がようやく帰国すると、裏切り者、スパイと見なしてシベリア送りする伝統の国ですから、
      ロシアに人権とか期待したらダメ

      13
      • 匿名
      • 2022年 3月 04日

      ハーグ陸戦条約ガン無視かよ

      7
      • ミリオタの猫
      • 2022年 3月 04日

      仮に、ロシア側がそんな事をやっても外国人部隊に参加する連中はジュネーブ条約で自分達が保護されない事を承知しているでしょうし、逆に捕らえたロシア兵を報復として処刑するのが関の山だと思います。
      ですので捕虜の公開処刑なんて無意味だし、抵抗住民の身柄を拘束したり殺害でもしようものならロシアに対する国際的な非難を高めるだけの結果に終わるでしょうね。

      9
    •  
    • 2022年 3月 04日

    ・軍事会社
    ・ウクライナにルーツを持つイスラエル人(ソ連崩壊後の移民など)

    こういうのが考えられる。カネはNATO諸国が持つのだろう
    最初にイスラエル人に義勇兵を求める報道があったと思うし。

    実はロシア・ウクライナ・ポーランド等の東欧は、反ユダヤ感情が強く、過去に結構虐さつしてたりするのだが・・
    でも祖先の故郷っちゃ、そうだし、ゼレンスキー大統領もユダヤ系というのもあるのかなと。

    8
    • 無無
    • 2022年 3月 04日

    ロシアに負けず、西側も建前で押しきるのさ、これは先週まで現役軍人だが、今は民間人になった善意の義勇軍だ

    14
      • ミリオタの猫
      • 2022年 3月 04日

      それだけなら未だしも「私?只の会社員ですよ(但し所属はPMC)」とロシア軍相手に言い抜ける奴が出そうなのが今の西欧ですね。

      11
      •  
      • 2022年 3月 04日

      それは憶測ですよね。エビデンスが出て来ない限り、断定は無理でしょ
      ロシアと違って、西側は自由主義ですから、完全な隠蔽は無理だと思います
      エビデンスが出て来たら、もちろん認めますけども

      3
        • 無無
        • 2022年 3月 04日

        はいはい、マジで文句いう人がここにいるとは驚きだな、
        どうやらここでの初心者だね

        1
          •  
          • 2022年 3月 04日

          突っ込まれたらそれかよ
          もうここに来ない方が良いのでは

          4
    • ゆう
    • 2022年 3月 04日

    仏外国人部隊、ウクライナ出身兵の母国方面への渡航阻止
    リンク
    無許可離隊(脱走)で、除隊処分とは軽すぎる気がする。
    フランスに(名目上)責任が来なければ、何をしてもよい、ということかな。

    7
      • バーナーキング
      • 2022年 3月 04日

      「彼らは大義のために戦っている。私が口をはさむ問題ではない」の言葉の通りでは。所属されたままでは困る、ってだけで。
      てか「名目上」以外含めて「除隊した元外人部隊員の行動」にフランスにどんな責任があると…?
      まあ除隊処分にも関わらず規定通り+αの退職金(現物支給含む)が支給されてたりすれば話は別ですが。

      2
    • k.ziro
    • 2022年 3月 04日

    月光仮面のおじさん思い出した

    2
    • いか
    • 2022年 3月 04日

    中身はやはりアメリカあたりの民間軍事会社の人間が主なのかな。外国人部隊のアイデア自体はイギリスあたりの入れ知恵だろうか。イギリスは戦争になるといろんなことを思いついて実行するからな。

    1
    • おて
    • 2022年 3月 04日

    これが大手を振って歓迎されるのなら、
    日本もどこぞの国と交戦状態に陥った時、中華圏から義勇兵が大量に送り込まれても誰も文句付けれないね

    1
      • はやぶさ
      • 2022年 3月 05日

      その中華圏と交戦状態に入る可能性が一番高いのに中華圏からの義勇兵とは一体…?

      5
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