ウクライナ国防安保委員会のオレクシー・ダニロフ氏は2日、ハンガリーはロシアのウクライナ侵攻に協力することで「旧領を取り戻せる」と期待していたと明かした。
参考:Данилов заявил, что Путин заранее предупреждал Венгрию о нападении на Украину
ダニロフ氏の言及は証拠がないため直ぐに問題化するとは思えないが、NATO・EU加盟国からのハンガリー不信は高まるだろう
西ウクライナ地域と国境を接するハンガリーはNATOやEUの加盟国だが、ウクライナへの武器供与を拒否、他国が自国領を経由してウクライナに武器を輸送することも禁止、EUが導入を検討予定しているロシア産石油の禁輸措置には拒否権を発動すると公言しており、あからさまなロシアへの協力姿勢が浮き彫りになっている。
この問題についてウクライナ国防安保委員会のオレクシー・ダニロフ氏は2日、出演した現地番組の中で「ハンガリーはプーチンから事前にウクライナ侵攻を知らされていた。彼らはロシアがウクライナで起こす戦争で自国領の一部を取り戻せるかもしれないと期待していたが、そのような結果は絶対に起こらない。このような振る舞いを選択したハンガリーにどのような結果が訪れるのか見てみよう」と語り注目を集めているが、主張の根拠については詳細を明かしていない。
ダニロフ氏が言及した「自国領の一部」とはハンガリー王国時代に領有していたザカルパッチャ州(西ウクライナ地域の一部)のことを指している可能性が高く、もしロシアとハンガリーの間でウクライナ侵攻に関する何らかの密約(協力と控えにザカルパッチャ州の譲渡など)が交わされていたのなら中々興味深い話だ。
因みに露コムソモリスカヤ・プラウダ紙に第二作戦の展望を寄稿したヴィクトル・バラネッツ(ロシア軍元大佐)氏も「1世紀以上に渡って反露イデオロギーが植え付けられた西ウクライナの住民を再教育するのは難しい、この地域をポーランド、ハンガリー、ルーマニアに譲渡して消滅させるか中立を条件に西ウクライナと生かすか選ぶ必要がある」と述べていたので、ハンガリーがザカルパッチャ州を取り戻せると期待したという話は何となく真実味を感じてしまう。
まぁダニロフ氏の言及は証拠がないため真実かどうか不明だが、NATO・EU加盟国のハンガリー不信に一石を投じるかもしれない。
追記:ハンガリーはウクライナ難民を50万人以上受け入れている。
関連記事:ロシア軍元大佐によるウクライナ作戦の展望、西地域はポーランドに譲渡可
※アイキャッチ画像の主張:Kremlin.ru / CC BY 4.0
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ハンガリーはウクライナ難民を50万人以上受け入れている
したたかだな・・・ アメリカあたりが切れないのかと不思議に思ってたんだけど
まあ調停みたいなものを期待してるのかもしれないけど
ウクライナ IN
ハンガリー OUT
これでいい
ルーマニアかと思ったらハンガリーが制裁反対派でしたか。完全に勘違いしてました。
しかしハンガリーにとっても毒まんじゅうじゃないですかね、この提案。だってウクライナの西半分を受け取ったところで、次にハンガリーが蹂躙されるだけですもの。
最悪なのはこの大統領が退陣したあと親EU派政権が生まれたときに、ウクライナと同じように、ネオナチ政権て呼ばれて攻められることかな。
ダニロフ氏の発言は証拠が無いとは言え、バラネッツ・ロシア軍元大佐の発言と符合するし、第一政府の責任ある立場の人物がメディア相手にあからさまな嘘を言うと何が起きるか分かっているはずなので、少なくともこの発言は其れなりの根拠が有ると思う。
(そう考えると、ロシア寄りのハンガリーが50万人のウクライナ難民を受け入れているのはアリバイ作りが目的とも解釈出来るし)
取り敢えずはダニロフ氏の言う通り「このような振る舞いを選択したハンガリーにどのような結果が訪れるのか」楽しみにして置くのがベターなのでは?
安倍首相(当時)が国会の委員会質疑で大ハンガリー主義の支持を表明している嘘字幕動画がちょっと前にありましたが、あれの拡散もロシアが噛んでる説があったんですよね…。まぁハンガリー自身が過去の歴史的経緯に基づく壮絶な幻肢痛を抱えているのは事実なんですが、周辺国との軋轢や失地問題をロシアが焚き付けてきたのもほぼ間違いないので(ロシアにとってはハンガリーに極右ポピュリスト政権が居てくれると助かる訳ですし)融和と反映か栄光と孤立かという二択をハンガリー国民が適切に選べることを祈るばかりです。
とはいえ中欧や東欧の民族と領土の問題は今でも火薬庫ですし、今までは悠長に構えてれば良かった訳ですが、戦争が起こってしまった今となっては穏当な解決は難しいかもしれないですね。
ハンガリーが愚かすぎる
悪魔と手を組んで危ない橋を渡っても、最後には裏切るのが悪魔だろうに
第二次世界大戦の時も「領土あげるよ」という悪魔の誘惑に駆られてナチスを手を組んだ前科があります。懲りてないんですね。
ちなみにハンガリー憲法には「国内のみならず在外ハンガリー人の運命にも政府が責任を持つべし」というのがあります。心意気は素晴らしいですが、穿った見方をすれば、魔解釈により「ハンガリー系住民の保護のためだ」と言ってロシア同様に外国に侵攻することも合法的に出来るのですよね。
また、ウクライナがこの先EUやNATO加盟しようとしても、レッドチーム寄りのハンガリーやギリシャが障害として立ちはだかることは間違いないでしょう。
領土拡大を期待するかしないかは胸の内の話だろうに、なぜウクライナが断言できるのだろう?「まさか期待していたんじゃないだろうな」というニュアンスでは無さそうだし
ロシアとハンガリーの間に密約があったのがバレたか、ハンガリーの閣僚会議の音声データでも手に入れたか、よっぽどの情報源が無けりゃ言いがかりだよ
西側情報機関総出でウクライナ関連の支援をやってるから、裏でロシアと繋がってる国だのバレバレの可能性高い
ハンガリーへの警告としてリークしてるかも
オルバーンといい、ル・ペンといいどうして極端な自国ファースト政策に傾くんですかね、マジで国益損ねてます
ハンガリーはロシアガスのルーブル払い応じたし、EU予算の横領でポーランドと共に問題児だし
仮にダニロフ氏の話がホントなら、なぜこのご時世領土主義に傾くのか理解に苦しむね(ペチペチ)
正直な所ハンガリーのオルバーンは国内政策の公約で国民支持を得て首相に当選した結果、外交政策で国民が不利益被ってるパターンだとは思う
フランス大統領選でル・ペンが当選して同じ現象が起きたかと思うと怖いでしょう…
国益とやらで生活が良くならないんだもの。長期的視点なんて余裕があるから言えるのであって、日々の暮らしに事欠いている人にそんな余裕なんてないべ。
国際貢献(今だったらSDGsか?)としか言わず、日々の生活の改善に有効な手を打とうとしないリベラル勢に対して、その矛盾を突くコメントを出していたのがプーチンで、だからこそル・ペンやオルバーン始めとする極右系政治家に人気があったんだけどね。
ハンガリーは第一次大戦でも第二次大戦でも自主的に負け側に付いてしまっています。いわば逆神なのでロシア側についたのは縁起がいいのかもしれません?!
それは冗談ですが、4月の選挙で親プーチン派の現職首相が勝利しており、ハンガリー国民はロシアが攻めてくるかもという危機感は薄いのかもしれません。ポーランドと対称的で興味深いです。
思い出しましたが、ハンガリーは第二次大戦末期に一度枢軸国側から離脱しようとしたものの、ドイツ側にバレた挙句当時の摂政(第二次大戦終結までのハンガリーは王国だった)ホルティの息子がスコルツェニーSS少佐率いる部隊に誘拐される等して失敗。
その結果ハンガリーはクーデターで政権が倒れた事も有り、最後まで枢軸側のままソ連軍と戦わされる破目になった歴史が有ります。
もしかすると、ハンガリーの現政権もプーチンに対して天然ガス以外でも何か弱みを握られているんじゃないでしょうか?
ベラルーシのルカシェンコ大統領も、以前はロシア軍を常駐させないなど一定の節度でロシアと付き合っていたのに、最近はプーチンの言いなりでどうしちゃったんだと言われてますね。政敵を潰すために力を借りたからとも言われますが、ハンガリーにも何かあるかもしれないですね。
ハンガリー的には負けるはずのない賭けだっただろうにな。
まあプーチン的には西側に楔を打てて、無闇な東方拡大にもブレーキがかかるだろうことには変わらないので、一応策としては成功か。
領土の3分の2を抉り取られたトリアノン条約の屈辱は100年経とうと癒えることはないということだろうか
戦争には負けたくないものだな
ハンガリーはオーストリアと二重帝国してるのが一番なのですよ