ウクライナ戦況

オランダ国防省、ウクライナへのPzH2000提供を正式に発表

オランダ国防省は噂されていたウクライナへのPzH2000提供を正式に発表、但し提供される数量に関しては予想通り「限定的」と明かしている。

参考:Nederland stuurt Pantserhouwitsers naar Oekraïne

高価なPzH2000をウクライナに提供したオランダ、これで自走砲提供を正式に発表した国は3ヶ国目

オランダのルッテ首相は先月19日「ウクライナに装甲車両を含む重装備を提供する予定だ」と明かし、ドイツはオランダがウクライナに提供するPzH2000の弾薬と訓練を提供すると米ブルームバーグが報じて注目を集めていたが、オランダ国防省は噂されていたウクライナへのPzH2000提供を正式に発表した。

出典:Public Domain オランダ陸軍のPzH2000

ただオランダ陸軍はPzH2000を57輌しか保有していないため「ウクライナに提供できる数は限られるだろう」と見られていたが、オランダ国防省はウクライナに提供するPzH2000の数について「限定的」と述べているので少量の提供に留まると思われる。

因みにウクライナに提供された榴弾砲の数は多いが、自走砲をウクライナに提供したと正式に発表したのはオランダ(PzH2000)、フランス(Caesar)、ポーランド(Gvozdika)のみで、イタリアが発表予定の支援リストには自走砲が含まれる可能性があるものの発表が先送りされているため調整に手間取っているのかもしれない。

機種数量
米国M77790門
米国M270不明
英国L118提供を検討中不明
フランスCaesar12輌
オランダPzH2000非常に少数
カナダM7774門
オーストラリアM7776門
ポーランドGvozdika不明
ポーランドGrad不明
チェコGvozdika正式発表なし
イタリアPzH2000かM109不明
ベルギーM109?不明

追記:国防総省はHIMARSのウクライナ提供を否定したので、本当に多連装ロケットシステムをウクライナを提供しているならM270を与えたことになる。

関連記事:オランダがPzH2000をウクライナに提供、ドイツが弾薬と訓練を提供
関連記事:イタリア、ウクライナに提供する自走砲や装甲車を間もなく発表か

 

※アイキャッチ画像の出典:Ministerie van Defensie

お知らせ:記事化に追いつかない話題のTwitter(@grandfleet_info)発信を再開しました。

台湾外相、ウクライナでの戦いから学ぶべき教訓は非対称戦と民間防衛前のページ

疑惑のハンガリー、ロシアのウクライナ侵攻に協力で旧領復活を期待?次のページ

関連記事

  1. ウクライナ戦況

    英国、ウクライナに自走砲AS90×20輌と砲弾×4.5万発を提供か

    英Express紙は24日、政府はウクライナに4万5,000発の砲弾と…

  2. ウクライナ戦況

    ポパスナを手中に収めたロシア軍、イジュームで反撃に出たウクライナ軍

    約2ヶ月の攻防の末にロシア軍はポパスナをほぼ手中に収めたと発表、公開さ…

  3. ウクライナ戦況

    ロシア軍が再びザポリージャ原発を攻撃、今度は使用済み核燃料を狙い砲撃

    ロシア軍が再びザポリージャ原子力発電所を攻撃、エネルゴアトム社は「露天…

  4. ウクライナ戦況

    英メディア、64kmにも及ぶロシア軍の車列は世界一長い捕虜収容所

    一向に動く気配のない40マイル(約64km)にも膨らんだロシア軍部隊の…

コメント

    • や、やめろー
    • 2022年 5月 03日

    M270はどういう時に活用するのかわかんない。誰か教えてください。お願いします。

      • ナーナ氏
      • 2022年 5月 03日

      GPS誘導弾頭で高級将校を刈り取るのじゃよ

      8
      • あばばばば
      • 2022年 5月 03日

      ロケット弾を面でばらまきたい時に使う。
      もしくはクラスター爆弾をばらまいたり、GPS誘導のミサイルを放ちたい時に使う。
      M270はロケット弾6発入りのコンテナ(もしくはこれに偽装した地対地ミサイルコンテナ)を二つ搭載できるが、大型輸送機を使わなければならず、搭載コンテナを半分にする代わりにC-130で運搬できるHIMARSが開発された。

      2
      • 浅見真規
      • 2022年 5月 03日

      無誘導のロケットや長射程の精密攻撃のミサイルが発射できるため、(あばばばば氏の指摘のように)普通に多連装ロケットランチャーとして面制圧にも使えるし、(ナーナ氏 の指摘のように)GPS誘導弾頭で高級将校を刈り取るのにも使える。そして、極め付きは(アメリカが供与すれば)射程499kmの精密攻撃ミサイルも発射できるため、(アメリカがPrecision Strike Missileを供与すれば)ウクライナ北部からモスクワを攻撃できるのでプーチンに心理的圧力をかけれるという特徴がある事である。

      7
      • ブルーピーコック
      • 2022年 5月 03日

      6発入りロケットのM26か、1発だけど長距離攻撃できるATACMSを発射して、大量の子弾をバラ撒いて面制圧するのがメインです。誘導弾頭や成形炸薬弾の発射、対戦車地雷を撒くこともできます。

      オスロ条約に調印したせいで、日本では半ば要らない子扱いなのは内緒だ

      8
        • h4
        • 2022年 5月 03日

        米国から買った装備は「返品」した上で米国がその後勝手にウクライナに援助することは不可能ではない気がする。まあMLRSはすぐに渡すには高すぎるが

        2
      • 干物
      • 2022年 5月 03日

      ATACMSが供給されればいずれ備蓄が枯渇するであろうトーチカUの代替にもなりますね。

      2
    • zerotester
    • 2022年 5月 03日

    ドイツで訓練しているというニュースは見ましたが、オランダ政府は正式発表していなかったんですね。
    それより、以前にポーランドで撮影された大量のM109が気になるのですが、未発表ですがウクライナに送られたんじゃないかなぁ。

    最近、ウクライナの砲兵射撃がロシアの装甲車両を撃破する映像を見るようになりました。数十キロとか遠方から撃ってるでしょうにすごい精度だなと思いますが、西側の榴弾砲が導入されたおかげではと思っています。コメントでもM777だろうと言ってる人がいます。
    リンク

    1
      • えっくす
      • 2022年 5月 03日

      ロシアは今後も旧世代の兵器で戦わないといけないのに、ウクライナは時間が経てば西側の新世代の兵器が届き訓練が完了しだい戦線に展開していく…。阻止せんと西部の兵站を攻撃してますがどれほど誘導ミサイルの在庫が残ってるやら。
      もう詰んでると思うけどプーチン止めないのかなあ。

      6
    • 名無し
    • 2022年 5月 03日

    牽引式榴弾砲ばっかで自走砲えらく少ないのってなんでじゃろ。

      • samo
      • 2022年 5月 03日

      牽引式は動力がない分、圧倒的に軽量。
      故に航空機による輸送ができる。
      アメリカとかオーストラリアみたいに、海渡らなければいけないところは、牽引式。
      呑気に船便で一ヶ月とかかけてるわけにはいかないでしょ

      10
      • えっくす
      • 2022年 5月 03日

      ロシアの東部攻勢に備えて安くて軽くすぐに揃えて空輸できるから。

      4
    • 浅見真規
    • 2022年 5月 03日

    ドイツはウクライナ向けに20両以上のPzH2000をStuttgartで鉄道貨物台車に積み込んだようです。

    [ Dozens of PzH 2000 self-propelled guns sent to Ukraine spotted in Stuttgart ]
    リンク

    6
      • 匿名
      • 2022年 5月 03日

      ドイツのだと、動くのかな?、とちょっと不安が過ります。

      1
      • 名無しさん
      • 2022年 5月 03日

      まともに動くのが3分の1の40両位しかないと言われていたが・・・
      もし20両以上、派遣するなら随分思い切ったなと思います。

      それでもかつて陸軍大国と言われたドイツ軍の現状は寂しい限りですが。

      7
      • ハンジャール
      • 2022年 5月 03日

      ウクライナに車両を引き渡すとドイツ連邦軍用の稼働車両が足りなくなるから止めてほしいという、陸軍側の話を記事を見たことがありますが解決したのでしょうか?

      2
      • 2022年 5月 03日

      サムネが5号戦車パンターっぽく見えて驚いた

      1
    • 黒丸
    • 2022年 5月 03日

    鹵獲したロシア戦車に提供を受けた牽引式155mm榴弾砲を積んで
    固定戦闘室を設けた突撃砲みたいなのをウクライナが作ったりしないだろうか?
    マキシム機関銃と個人携行の対戦車兵器ぐらいしかない場所だと
    少しは待伏せなんかで役に立ちそうな気がするが。

    2
      • ダヴー
      • 2022年 5月 03日

      それだったら普通に戦車で待ち伏せすれば良い気がしますけど。

      3
        • 58式素人
        • 2022年 5月 03日

        多分、榴散弾かフレシェット弾で歩兵の相手をすることと、
        重榴弾かHESHで障害物の爆破を考えられていると思います。
        実例ですと、ベトナム戦争時に、M551シェリダン軽戦車で行っています。
        現代のMBTだと滑腔砲なので、敵戦車の相手はともかく歩兵の
        相手をするときは、多目的榴弾になり、120mm砲でも105mm
        榴弾砲並みの威力になります。口径に比べ、威力が少ないですね。
        重榴弾やHESHでMBTの相手は出来ますが、歩兵のATMの仕事でしょう。
        なにしろ、複合装甲なり爆発反応装甲を装備しているわけではないので。

      • zerotester
      • 2022年 5月 03日

      突撃砲はロマンがありますが今は無いのは、榴弾砲の射程距離と命中精度が上がったので歩兵に随伴して突っ込む必要がなくなったからでしょうか。いわゆる自走砲であれば、戦車のシャーシを利用して自走砲を作ることはよくあるし、ウクライナにはT-64のストックがあるようなので作るのは面白そうですね。

      3
        • 鳥刺
        • 2022年 5月 03日

        突撃砲の存在がMBTに統合されちゃったのと、
        歩兵の肩撃ち携行火器(無反動砲・対戦車ミサイル等)で
        最前線の火点潰しができるようなった事も
        関係してるかもですね。

        1
    • 一般人α
    • 2022年 5月 03日

    M270なら自衛隊が不要品処分し始めてますよね。
    だからどうしたって話ですが、あれこそ西側で唯一保有国が手放しても惜しくない火力モンスターですからねぇ。
    ウクライナは条約批准してないので容赦なくクラスター爆弾撃てますし。

    10
    • 浅見真規
    • 2022年 5月 03日

    すみません、本文では、20両以上というのはPzH2000と装甲輸送車と合わせた数字みたいでした。
    >On the presented video you can see the railway station of the German Stuttgart.
    > On one of the railway tracks there is a freight train,
    >consisting entirely of railway platforms loaded with PzH 2000
    >self-propelled artillery mounts and armored personnel carriers –
    >according to eyewitnesses, we are talking about at least 20 units
    >of military equipment.

    管理人さんの最新記事によれば、ドイツがウクライナに送るPzH2000は7両らしいです。

      • 通りすがり
      • 2022年 5月 04日

      参考にしてるavia-proは「非常に出処の怪しい独特なニュースが多いので信憑性は低い」と管理人さんが過去に指摘してるよ。

      信じるか信じないかは個人の自由だけどavia-proの記事に挿入されてる動画がいつ撮影されたものかも不明だし、同じ車輌にウクライナへ供給すると発表も噂もされていないM270が積み込まれてるので、この貨物列車がウクライナに向かうというのは考えにくい。

      多分、フェィスニュースをそれっぽく見せるために演習につかう装備を移動させる過去の動画をのっけてだけじゃないの?

      1
  1. この記事へのトラックバックはありません。

  1. 軍事的雑学

    サプライズ過ぎた? 仏戦闘機ラファールが民間人を空中に射出した事故の真相
  2. 米国関連

    米空軍の2023年調達コスト、F-35Aは1.06億ドル、F-15EXは1.01…
  3. 米国関連

    F-35の設計は根本的に冷却要件を見誤り、エンジン寿命に問題を抱えている
  4. 中東アフリカ関連

    アラブ首長国連邦のEDGE、IDEX2023で無人戦闘機「Jeniah」を披露
  5. 日本関連

    防衛装備庁、日英が共同で進めていた新型空対空ミサイルの研究終了を発表
PAGE TOP