ウクライナ軍参謀本部は1日、キーウ方面やチェルニーヒウ方面でロシア軍に占拠されていた30の拠点を奪回した発表、撤退するロシア軍部隊も各地でウクライナ軍の待ち伏せ攻撃を受けている。
参考:Вооруженные силы освободили почти 30 населенных пунктов – сводка Генштаба
ロシア軍の撤退に合わせたウクライナ軍の追撃、撤退ルートの要といえるIvankivをウクライナ軍が抑えた可能性も浮上
ウクライナ軍はキーウ方面やチェルニーヒウ方面から撤退を始めたロシア軍部隊を追撃、多数の車輌を破壊して占拠されていた地域を奪回することに成功した。
ウクライナ軍参謀本部の説明によればキーウ方面やチェルニーヒウ方面でロシア軍に占拠されていた30の拠点(ホストーメリ空港を含む)を奪回したと説明しており、ドニエプル川西岸のロシア軍支配地域は大きく縮小、ドニエプル川東岸のロシア軍も東に大きく押し返されている。
さらにドニエプル川西岸のIvankivもロシア軍の支配から解放されたという報告もあり、これが事実ならキーウ北西のロシア軍支配地域は完全に分断されたという意味で、同支配地域に取り残されたロシア人は装備を捨てて北に逃走するか、死ぬまで抵抗するか、諦めて降伏するかしか選択肢がない。
まぁ先に撤退したロシア軍部隊も各所でウクライナ軍の待ち伏せ攻撃を受けて酷い目に遭っているので、撤退ではなく「潰走」と呼ぶ方が相応しいのだろう。
因みにハルキウ州に隣接するロシア領ベルゴロド州の燃料保管施設をウクライナ軍のMi-24が攻撃したと報じられており、ウクライナ東部でもロシア軍に対する反攻が本格化する可能性が高い。
📽️ Two Ukrainian Mi-24s reportedly attacked a Russian fuel depot in #Belgorod, Russia. Belgorod is ~35 km from the border. #Ukraine #UkraineRussiaWar pic.twitter.com/wrlVyNecee
— MilitaryLand.net (@Militarylandnet) April 1, 2022
追記:ベルゴロド州の燃料保管施設に対する攻撃についてロシア政府はウクライナ軍の攻撃だと非難して「和平交渉に役立たない」と主張。
これに対してウクライナ国防省は攻撃について肯定も否定もしなかったが「我々は祖国を侵略してきたロシア軍を撃退する作戦を実施中で、ロシア領で発生する如何なる災害や事象についてもウクライナは責任を負わない」と述べており、ウクライナを侵攻して和平交渉中もインフラを散々破壊し続けておきながら「自分が攻撃されたときだけ非難するな=交戦区域を勝手にウクライナ領内に限定するな」と言いたいのだろう。
関連記事:ウクライナ、首都周辺のロシア軍戦術大隊4個相当が撤退したと発表
関連記事:ウクライナ軍の反攻、戦術弾道ミサイルでロシア軍基地の弾薬庫を破壊
※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ
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30と聞くと多く感じますね。あと管理人さんの地図がめっちゃわかりやすい。ありがとうございます!
ロシア軍は地獄だな
いくらなんても崩壊しすぎだし、最低限生きる程度の補給しかなかったのかもですね
下手すると1ヶ月も食料・水・衣料・耐寒装備などが最低限しかなかったのなら
武器・装備を全部投げ出しても逃げれるかどうか(病気になってる兵士も多そうだし
その場で武装解除して降伏しないと、攻撃されてるんだろうとは思いますが
キエフ北西のロシア軍部隊がウクライナ軍に包囲されており、
「キエフ・ポケット」と呼ばれているらしいですな。
ポケットから逃れたロシア軍部隊もキエフ周辺から撤退しており、
キエフ戦線はロシア軍の潰走が始まっている模様。
アメリカが「ロシアはキエフ攻略に失敗して部隊を再配置している」と発表し、ロシアはそれに反発して「キエフ攻略は陽動作戦だもん!」と言ってましたが、実態はキエフから潰走なのでアメリカの言い方はまだ優しいわけですね。
ロシア軍はキエフ戦線の敗残兵を回収してウクライナ東部に投入する計画なので、アメリカの分析はある意味正しいですね(敗残兵をちゃんと回収・再編できればの話ですが)。
ウクライナ東部で血みどろの消耗戦が始まりますな。
撤退したロシア軍のどれほどの戦力が(再編するにしても)転用可能なのか気になるところですね。
一方のウクライナ軍は予備旅団の練成が完了し始めたらしいです。先日のヘルソンでの反攻戦では予備の第60機械化旅団も参加していたとのこと。
東部での戦いは、ウクライナは戦前より増強された戦力で、ロシアはより弱体化した戦力で戦う事になりそうですね。
オーストラリア戦略政策研究所のリサーチャーであるNathan Ruser氏によるとキエフ周辺はこんな様子だそうです
リンク
キエフ北西で取り残されてる部隊はいるようですね
うわぁ、これが正しいとしたらロシア軍は整然と退却もできずに散り散りになってるのですね
退却のほうが難しいと言われるくらいなので、今のロシア軍だとこうなるのも当然なのかも
キエフ・ポケットとして取り残されたロシア軍は、補給がとだえたのも同じですから、逃げるか、降伏するぐらいしか方法がないように思えますが、戦車、装甲車など戦利品として使える車両がどれほど捕獲できるのか楽しみですね。
ロシアは概ね攻撃力が維持できるのが1周間ぐらいでその後再編成と補給をして再攻勢になるけど、その間に超越攻撃で第二梯団が構成を維持しての繰り返し。
それを考えると2セットしているわけで、第一梯団も第二梯団もすり減らされて、カテゴリーB~Cの予備役が主力の部隊を投入せざろう得ないが、最初からこの辺の部隊も動員しているから身動きが取れないから押し返されるわな。
もっとも1周間以内に再攻勢は可能になるだろうが補給と再編成がどこまで出来るかだろうし、補充が外国人部隊では能力にばらつきがあると動きもバラバラで各個撃破になるかもな。
ただチョルノービリ(チェルノブイリ)から後退している話があるのは若干気になるな。
最初の核攻撃は部隊や都市ではなく、敵味方が無人の原発に脅しでする可能性も考えないといけないと思うけどな。
今回の戦争ではロシアは戦略レベルでは第一梯団しかなかったみたいです。
だから本来であればOMG等の役割を担うべき第1親衛戦車軍がハリコフの前面で戦っていた。
ロシア軍の教本にも敵の抵抗が弱いと予想される場合は第一梯団でのみの攻撃でOKとなっているそうです。
もちろん、戦術レベルでは予備を用意しますが、どうやらその予備も全部使いきってしまっての撤退のようです。
戦争初期の動きは第一、第二梯団になっているように見えているだけだったんですね
うーん、いろんな面でロシア軍の動きを勘違いしてばかりだなぁ…
専門家ですら、というよりロシア軍に詳しいほどその落差が激しいみたいなんでこればっかりは……
管理人さんの地図わかりやすいですね。キーウの中心部から西に伸びている黄色い道路が高速道路のE-40ですが、ロシア軍を北に押し戻したことで解放されたことがわかります。これはポーランド国境にまっすぐつながっている道なので補給が楽になります。
負傷で後送されたロシア兵が、治療が終わっても戦闘に戻るのを拒否しているというニュースを以前に見ました。ベラルーシにいったん下げられた部隊も、戦闘に戻るのを拒否して兵士は国に帰ってしまわないでしょうか。契約切れの兵士も多いそうですし。ISWも「(再編した戦力が)ロシアの戦闘力に決定的な変化をもたらす可能性は低い」と言ってます。
ベラルーシからロシアへの貨物列車が異臭を撒きながら走っているというツイートもありました(察し)。
今ロシアでは春の徴兵軍人を半強制的に契約軍人にさせようとする動きもあるみたいですね。
リンク
ほぼ軍服着せただけのローティーンを送るって、ほんとに21世紀の正規軍なのか。
>春の徴兵軍人
なんだか春のパン祭りみたい
冗談はさておき、春と秋の徴兵を逃れようという若者が増えてるらしいし、いよいよとなったら大規模動員に踏み切るのかね
そうなると、ウクライナのみならず、ロシアも総力戦か
徴兵担当者:ワイロの稼ぎ時😊
一方、サンクトペテルブルクからフィンランドのヘルシンキへ行く特急列車はずっとロシア人で満席だそうです
若い人が兵役逃れで国外脱出しているという話もありますね
自分たちが反戦デモした戦争に兵士として送られるなんて、冗談にもならないですしね。
>ほぼ軍服着せただけのローティーンを送る
第一次チェチェン戦争(1994~6)のときそれがありました。ソ連消滅(1991)で縮小された軍で戦争するために、当時のエリツィン政権は、18~22くらいの若者を徴兵して、2週間の即席訓練のあと、戦地へ送り込みました。結果は大惨敗でした。
ベルゴロドの燃料保管施設についてはロシアが民間施設だったと言ったり、ウクライナが攻撃を否定したという報道が出たり情報が錯そうしててまだ何が起きたかまだ判断できない。
ただこれが軍の策源地だったなら、より安全な後方に補給拠点を移すなり防空システムを移動させる必要がでるだろうからハルキウ周辺のセーフティーゾーンを広げられそう。
いくつか前の記事にあった、メリトポリ周辺の空てい部隊の反撃はどうなったんだろう。
燃料施設は偽旗作戦疑惑が出てますね。
実際は横流しの隠滅で爆破してたりして。
ロシア国内の燃料保管施設を攻撃かあ。
プーチンにプロパガンダで悪用されないかな?
民間施設じゃないから、大丈夫か。
そろそろ次の将官がポックリするころかな?
ロシア軍の指揮所があったであろうホストメリ空港を奪還してるから、
それなりの階級の指揮官なり次席なりがあたりをうろついているはず
ウクライナの機体は全て破壊したとか言ってたのにロシア領内に飛んでくるとか不思議なこともあるものだ
どうも石油タンクへの攻撃はハリコフで虐殺を始める準備として、
事前に自分の側に被害を作っておくロシアの自作自演だったようですね・・
北西部で落伍車両が続出するのは予想通りの展開
撤退するにも、北西部は森林地帯だらけで、車両を通せる道路は少ないからね
あとはこれを効率よく鹵獲していきたいところ
畑にたくさん育った戦車を収穫する時期か…(白目)
チェルノブイリにいた部隊は塹壕掘りをやらされて、地中の放射能に汚染被爆したので逃げ出した説も。
ロシアあるあるだな
いやはや…よくここまで反転攻勢できたよ、脱帽だよ
Ivankivで撤退する車列を待ち伏せしたようですね
露軍で機動力のある最後の部隊はP2高速でベラルーシに撤退しているそうな
糧食に深刻な問題を抱えているとある。見捨てられた残兵は降伏するしかないか
戦争で一番戦果が高いのは追撃戦。
勝ち馬に乗ろうと各国の支援も大胆に。
泣きっ面に蜂のロシア軍。
Ivankivは北部への道路の結節点であり
Ivankivとドニエプル川の間には支流のteteriv riverが流れている(地図を見る限り橋もない
なのでキエフ北西の部隊は完全に包囲されたことになる
この2万程度の部隊が包囲殲滅されるか降伏ということになれば一気に流れがウクライナ側に傾くことになる
プーチンもこれで諦めて撤退を視野にいれると良いのだが・・・
この突出はまるでクルスク
もっとも状況はあの時とは逆で、突出部が殲滅されそう