最新の世論調査の結果、多くのウクライナ人が「領土をロシアに譲渡する形での戦争終結」を望んでおらず、調査に参加したウクライナ人の97%が「ロシアとの戦争に勝つ」と、91%が「ゼレンスキー大統領を支持する」と回答した。
ウクライナ人は「領土をロシアに譲渡する形での戦争終結」を望んでいないことが改めて浮き彫りになった
今回の世論調査はウクライナの非営利組織「Рейтинг」が米国の国際共和国研究所(IRI)から委託を受けて6月末に実施したもので、2,004人(18歳以上/地域による偏りはない)の対象者はコンピューターによって無作為に選ばれているが、ウクライナの統治が及ばないクリミアとドンバスは対象者の選定から除外されており、逆にロシア軍の支配下にあるウクライナ東部や南部に住むウクライナ人は今回の世論調査の対象に含まれている。
世論調査の主要な回答結果は以下の通りだ。
ウクライナがロシアとの戦争に勝利すると思うか? | |
絶対に勝利する | 81% |
勝利する | 16% |
敗北する | 1% |
絶対に敗北する | 1% |
無回答 | 1% |
ウクライナのNATO加盟を問う国民投票が実施された場合の選択は? | |
NATO加盟を支持する | 72% |
NATO加盟を支持しない | 7% |
国民投票に参加しない | 15% |
無回答 | 5% |
ウクライナ軍の活動についてどう感じているか | |
絶対に支持する | 88% |
支持する | 10% |
支持しない | 1% |
絶対に支持しない | 1% |
無回答 | 1% |
ゼレンスキー大統領の活動についてどう感じているか | |
絶対に支持する | 59% |
支持する | 32% |
支持しない | 5% |
絶対に支持しない | 2% |
無回答 | 2% |
戦争の結果、ウクライナの領土はどうなると思うか? | |
1991年に制定された全ての領土を回復する | 64% |
2月24日時点までの領土を回復する | 14% |
ドンバスを奪還するがクリミアは奪還できない | 10% |
ウクライナは幾つかの領土を失う | 7% |
クリミアを奪還するがドンバスは奪還できない | 2% |
ウクライナは完全にロシアの支配下に置かれる | 1% |
その他 | 1% |
無回答 | 3% |
戦争終結のため個人的にどのような譲歩を受け入れられるか? | |
NATO加盟を断念してウクライナの中立を宣言 | 29% |
第二公用語にロシア語の採用 | 8% |
2月24日以前の範囲でルガンスク及びドネツク人民共和国の承認 | 6% |
クリミアにおけるロシア主権の承認 | 5% |
ルガンスク及びドネツク人民共和国の承認 | 2% |
上記の全てを承認 | 5% |
上記の全てを拒否 | 40% |
無回答 | 9% |
ウクライナに最も多くの支援を提供した国はどこか?(3つまで回答可能) | |
ポーランド | 66% |
米国 | 64% |
英国 | 60% |
リトアニア | 10% |
ドイツ | 7% |
EU | 5% |
エストニア | 3% |
フランス | 3% |
ラトビア | 3% |
カナダ | 3% |
チェコ | 1% |
NATO | 1% |
トルコ | 1% |
国連 | 1% |
ルーマニア | 1% |
モルドバ | 1% |
中国 | 1% |
ジョージア | 1% |
なし | 1% |
その他 | 3% |
無回答 | 6% |
戦後復興に投資を歓迎する国について | |
ウクライナ | 30% |
英国 | 29% |
ポーランド | 21% |
ドイツ | 17% |
EU | 9% |
フランス | 7% |
カナダ | 6% |
イタリア | 3% |
リトアニア | 3% |
日本 | 3% |
ラトビア | 2% |
エストニア | 2% |
デンマーク | 2% |
スイス | 2% |
中国 | 1% |
チェコ | 1% |
ロシア | 1% |
スウェーデン | 1% |
オランダ | 1% |
ノルウェー | 1% |
全ての国から投資を受け入れる | 23% |
海外資本の投資は好ましくない | 2% |
その他 | 9% |
無回答 | 12% |
※世論調査にかかる費用の出資もとは米国政府なので、公平を期すために回答の選択肢から米国が抜けているのだろう |
世論調査に回答した97%のウクライナ人がロシアとの戦争に勝利すると信じており、ゼレンスキー大統領への支持も91%と高い水準を維持しているが、4月調査と比較して支持の内訳(絶対に支持する74%→59%+支持する20%→32%)に若干の変化が生じている。
さらに戦争を終結させるため許容できる譲歩について77%のウクライナ人が領土の放棄を拒否、64%のウクライナ人が1991年制定された全ての領土を回復することを望んでおり、領土をロシアに譲渡する形での戦争終結を望んでいないことが改めて浮き彫りになった格好だ。
関連記事:ロシア人の相反する心理、ウクライナ侵攻継続と和平条約締結を支持
※アイキャッチ画像の出典:President Of Ukraine
人間というのは、戦争が避けられそうなうちは「戦ったら勝てないかもしれない」と感じて開戦を避けようとする傾向があるのですが、いったん戦争が避けられないとなると「勝つのは自分たちだ」と考えるようになるのだそうです。人間の心理って興味深いですな。
日本がここまで存在感ないの、湾岸を見てた身としては戦後の政治困るやろなあと
やっぱりもっと軍事に直接的な貢献をしないと
印象が薄くなってしまうんでしょうかね…
ウクライナで存在感出るほどの規模の援助をするより、この先いつ何があってもおかしくない周辺国を見据えた日本の戦力を整えるほうが優先度が高いかと
ヨーロッパ方面での政治で困るより、自国防衛やシーレーン防衛で困ることになるほうが危険ですし
むしろ「戦後復興に投資を歓迎する国」でイタリアと同率なのにビビったんだけど
地続きで歴史的にも戦前まで経済安保両面で関わりの深かった欧州各国と比較するのはちょっと違うかと。
それとは別にドイツの順位の高さが以外。
あれだけ宇閣僚にディスられてたが、まだ期待されているのか。
中国はまあ、そうだろうな。
なんだかんだ近場にあるGDP世界第4位の経済大国だし妥当では
ドイツは支援すると言った約束が先送りになったり、他国の支援に対してあれこれ口出ししているから印象を落としているが、実際の支援額では支援額全体の4%を占めており、これはアメリカ、イギリス、EUに次ぐ第4位である。
ウクライナ人は案外この事実を冷静に評価している模様。
なお、日本の支援額は全体の0.7%にあたり、これは7位に相当するが、それに対する評価はこの有様である。
支出額が7位で、順位がアメリカとウクライナのぞいて9位なら、地政学的知名度を考慮すればかなり妥当でしょう。むしろこの順位で悲観する意味はよくわからない。
もし武器援助が無いから~と言った論法だとしたら、地理的に近く殺傷兵器も供与している10位以下の国々の説明にならない。
武器供与の是非と今回の順位は分けて考えるべき。
支援額上位国は順位に差はあれ、ランク入りはしています。
名前すら上がっていない国は日本だけです。
ここでは武器輸出云々の話ではなく、「顔の見える支援をしているか」どうかが問われているのです。医薬品・食料・輸送車両など、ウクライナが必要としている武器以外のものはいくらでもありますし、日本もいくらかは支援しているはずですが、それがウクライナ人には全く伝わっていないと言うのが事実です。
戦後復興の投資を歓迎する国としては中国以上に評価されているわけですから、地政学的知名度はそこまで低い訳ではありません。
それに、地政学的知名度を考慮するなら、なおさら「これは日本からの支援だ」とアピールしなければならないと思いますよ。
ん?
「戦後復興の投資を歓迎する国」の順位の話をしていたつもりなんですが、7743さんは「最も多くの支援を提供した国」について言ってるんですか?
なら収拾つかないんで私からのレスは最後にしますが、支援をした国の名前に日本が無いのは残念でアピールも確かにそうだと思いますが、支援した国より投資を歓迎されている国の方がウクライナ国民のシンパシーというか、期待を量る意味で重要と思っています。
ウクライナの日本人に対する印象は
「ウクライナから投資を期待されているし、実際に日本は今も支援していますが、
ウクライナ人には全然伝わっていない」という事で間違いないようですね。
私はこの状況は残念だと思いますし、今のような姿勢では戦後に投資してもウクライナ人には伝わらないと思います。
ロシア製タバコがあれば、ピンポイントに戦闘機を破壊したり、ミサイルを爆破可能。
そりゃ、勝てると思うかも。
やっぱ妥結力ってすごいんだなって。内部分裂してる暇はない。このまま頑張ってほしいなぁ
絶対と絶対でないのの違いはなんや
所詮アンケートの項目の、しかも翻訳だから細かい文言に突っ込んでも意味はないかと。
日本のアンケートだと「支持する」「どちらかといえば支持する」みたいな感じかね?
双方の受け入れられる妥協案があるのだろうか、戦後をにらむのがいちばん難しい
ロシアは降伏する気がないし、プーチンはまだ元気でクーデターも起こらないし
緒戦の勝利が終戦にはつながらない戦争という沼
私はこの戦争は第一次世界大戦のドイツのような終焉を迎えると思っています。
普仏戦争の再現を目指して勇ましくフランスへ攻め込んだものの、あっという間に補給が苦しくなり、戦線は膠着状態に。
アメリカが参戦を決定すると物量の差は決定的になり、大戦末期のドイツはまともに物資が手に入らなくなり、兵器が枯渇して戦闘能力が著しく低下。
兵士の反乱も起き、大量の捕虜まで取られる始末で、戦争遂行能力がなくなったことが明らかになっても
「我々は勝てなくなった。しかし負けるわけにはいかない」と言い続けて戦力をすり減らす。
最終的に連合軍がドイツ国境を超えることはなかったけど、講和会議で莫大な賠償金を課せられても
ドイツには異議を唱えるだけの軍事力は残されていなかった。
結局他国頼みなのにね
国民全体がほぼ1枚岩で侵略者に抵抗しているから国際社会も各国の世論も支持、支援している。そんなそっけないことを言っていると日本に戦火が降りかかっても誰も助けてくれませんよ
兵器はそうかもしれんが、兵士は宇国民てのがでかい。
自分の身を守るために血を流せる国は信用される。
かつて数か国に分かれているのが当然だった中国大陸にナショナリズムが生まれたのは日本軍の侵攻がきっかけだったとの説があるくらいなので、戦後のウクライナもこれまで以上の民族意識の高揚とロシア圏からの離反が進むのだろうな
東北大震災のあとクウェートは湾岸戦争の借り返すと他の国が日本に石油送るの拒否している中で無償の石油タンカーで何隻も送り、そのあとも輸送網維持してくれたりと出した金の分はしっかり日本助けてくれたが、恨みも義理も返す中東と違いウクライナには援助は消えそうだが、日本としてはロシアの千機程度の飛行機が少しでもなくなるほど日本侵攻の軍事力なくなるから助かる。
なんか忘れているようだがウクライナが勝てないと思っている人は国外逃亡している訳でそのうち800万人はロシアへ逃げている。
残っているのはガチガチの愛国者とみるべきだろう。
プロパガンダ込みで鑑みてもこのまま数字を鵜呑みにすべきではない。
最近はこのブログも希望的観測が多くなってきて残念だ。