NATOのストルテンベルグ事務総長は16日「ロシアは長い戦争を戦い抜く準備を行っており、犠牲を顧みない戦いのため動員で多くの人的リソースと武器・弾薬を手に入れようとしている。決してロシアを過小評価してはならない」と警告した。
参考:Putin ‘planning for a long war’ in Ukraine: NATO chief
参考:Зеленский: Россиянам хватит ракет еще для нескольких массированных ударов
やはり両軍の戦いはプーチン大統領が諦めるまで何年も続く可能性が高い
ザルジュニー総司令官は「ロシア軍の計画は非常に上手くいっている。第二次大戦の教訓を活かして前線から遠く離れたウラル山脈の向こう側で必要な物資の準備も行っている。来年の2月までに準備が整い再びロシア軍が攻勢にでる。連中がキーウ攻略に再挑戦するはまず間違いない」と断言していたが、NATOのストルテンベルグ事務総長も「ロシアは長い戦争を戦い抜く準備を行っており、犠牲を顧みない戦いのため動員で多くの人的リソースと武器・弾薬を手に入れようとしている。決してロシアを過小評価してはならない」と警告した。
事務総長は「プーチンがウクライナを支配するという目標を諦めた兆候はなく、長期戦を覚悟したロシアとの戦争をウクライナ勝利で終わらせるためには『軍事的手段で目標を達成できない』とプーチンが認識するまで軍事支援を行い『戦争を終結させるためには交渉しかない』と悟らせるしかない」と述べており、目標達成のためなら経済的な問題や人的リソースの消耗を度外視するロシアを引き下がらせるには「国力を消耗し尽くすまで戦うしかない」という意味だ。
ロシア軍はウクライナ軍よりも多くの損失を出しているは間違いなく、中途半端な当初作戦で占領した土地も失っているが、民主主義と権威主義では価値観が異なるため「ロシアには西側社会が到底許容できないリスクとコストに耐える火の玉のような強い意思がある」と指摘されており、ロシア人が何処まで犠牲を支払うことに耐えられるのかは誰にも分からない。
ウクライナと西側諸国は当初「制裁の影響でロシアの武器生産は困難に直面して物資が尽きる」と予想、レズニコフ国防相は10月「ロシア軍に残されたX-101/X-55とKalibrの合計は485発だ」と明かしていたが、この発表以降にロシア軍は314発以上(11月16日100発以上、23日70発、12月6日70発、16日74発)のX-101/X-55とKalibrを撃ち込んでおり、ゼレンスキー大統領は16日の演説で「さらに何度かの大規模ミサイル攻撃を実施するのに十分な量のミサイルを敵は持っている」と指摘しているため、ロシアが制裁を回避して武器生産を維持しているのは確実だ。
西側諸国も長期戦に向けてウクライナで必要とされる武器や弾薬の増産に動いているものの、経済的な理論の中で動いているためロシアのような戦時体制とは程遠く、増産が軌道にのるまでに「数年単位のリードタイムが発生する」と指摘されている。
つまりロシア軍が目標を達成するためには来年の攻勢が重要で、逆にウクライナ軍は戦いを2024年後半から2025年まで引っ張れば武器や弾薬の供給量で優位性を確保でき、幾ら犠牲を顧みない戦いに強みがあるロシア軍も投射火力で負け始めれば手も足も出なくなるだろう。
管理人もハルキウやヘルソンでの反撃成功を受けて「ウクライナ軍が一気にロシア軍を突き崩すのではないか」と考えたこともあったが、やはり両軍の戦いはプーチン大統領が諦めるまで何年も続く可能性が高い。
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※アイキャッチ画像の出典:NATO
何年かけてもやめないとなればロシアそのものが潰れるまで無限に消耗してくれるということだ。人を人とも思わないプーチン独裁体制は仲間の中国共産党と飼い犬の北朝鮮やミャンマー軍事政権なども含めてこの機会に全て潰れるべきで、それは日本の安全保障そのものだ。私も納税を通じ日本政府経由で何年でも支援を続けたい
残念ながら潰れないのがロシアなんだよなぁ…
質さえ求めなければ、ほぼ全てのモノを自給自足できてしまう国だから。
HPゲージを一定のライン(黄色ゲージ)以下にまで減らすことは出来ても、自己再生能力を持っているので、全快といかずとも、半快くらいまでには自己再生する能力を思ってる。
資源国家で、農業国家で、工業国家で、独裁国家…どれも一流とは言えないが、自給自足する分にはなんとかなってしまうので、そうそう潰れはしないのがロシアの厄介なところ。 雑草と同じで抜いても抜いても、(外部から干渉できない)根っこの部分が丈夫なので、しばらくしたら持ち直す。ホント厄介な国。
あとは国土が広いのが強さですよね。絶対的な国土が広いわけじゃないんだけど、不毛かつ過酷なエリアが広がっていて、ロシアの奥深くまで侵攻できる国はそうそう現れない。だからロシアの奥深くに中枢を移転したら負けることはない。
しかし現状では勝つこともありえなくて、独ソ戦と今が違うのが人間が足らない。そもそも独ソ戦で人的リソースを消費し過ぎた影響が今でも残っているのに、今回の侵攻で浪費したら国が維持できなくなる。ですので。
>雑草と同じで抜いても抜いても、(外部から干渉できない)根っこの部分が丈夫なので
の雑草の種類は変わるでしょうね。
ロシアの闇と独裁が不滅なのはわかりますが、民主化への希望もまた不滅だと思います。
アメリカと張り合えた国が崩壊してから、30年経ってなおウクライナ+、先進諸国の適当な軍事支援程度の国力しか得られなかったわけで
ここで数年戦争してボロボロになったあと、先進国から経済封鎖喰らえば、二度と復活出来ないでしょ。
仮に半世紀かけて復活するとしても、その間に先進諸国は量子技術や核融合、宇宙進出を達成出来るし。
結果としてロシアから中共への補給ルートを潰せば国家戦略としてはもう成功
要するにマラッカさえ閉じれば中共を絞殺できるようになれば過程は問わない
ロシアが完全民主化せずとも統一政権が衰え不安定になるだけで中共の台湾併合の野望は潰えたも同然なんですよね。ロシアの資源があてにならない状態で日米連合軍に全面戦争仕掛けるほど中共は愚かではないと思います。
日本のような資源のない国ですら、ミッドウェーの敗戦から3年も戦い続けることが出来たのです。
戦争中に内閣総辞職もありましたが、完全に戦意を断ち切るには相当の犠牲が必要でした。
独裁国家ならなおさら、長くかかってもおかしくはありません。
EUは量で支えきれなくなる前に、どこかで支援のレベルを上げる必要があると思いますね。
これまでは相手を石器時代に戻すってのがロシアの決まり文句みたいなものだったが今回ばかりはロシアが石器時代に戻りそうだな
チェチェン紛争のように数年後に再戦という可能性もある
はっきり言えるのは成否を決めてるのはウクライナとロシアであって外部の成否は当てにならないということ
西側の分析はあくまで自分基準だが違う基準を持つ国家もいる
出生率1.50で何もなくても減っていく労働人口を戦場で無駄遣い
先端兵器に使うはずだったリソースを消耗品で無駄遣い
将来のロシアの軍事力と経済力は悲惨なことになるな
ロシアが勝ってウクライナを併合したって形で終わると西側の経済制裁も解除されずに地獄が続くだろう
ネット上でロシア女性を名乗るが政治発言しかしない日本語堪能な謎人物が大量発生してるが、この人らはロシアの胡散臭さに火に油を注ぐばかり。しかし彼らはこれが成功してると考えてる。
情報戦がこれなら地上戦も同じ水準で成功判定となりそうだ。実は失敗してるのに失敗と気がつかないか、あるいは担当者(責任者)が失敗を認めない為に意味がないことを延々と続ける。
そうやって2年、3年続いたらマジでロシアは終わると言うならウクライナ側もあえて長期戦を計画もする。米英もその構え。しかしロシア崩壊よりも早期停戦を望む国もある。さあどうする独仏。
アメリカは国内の物価高騰と共和党の出し渋りが何とかなればウクライナを生かさず殺さず次の大統領選までは続けるつもりでは。
ヨーロッパもイギリスは米寄りの考えな気がするが独仏は現状で停戦して欲しいんだろうが、
ウクライナに近い旧ソ国は米英とは思惑こそ違えど結果的に方針は一致して中途半端に停戦せずに徹底的にやって欲しいだろう。
NATOの足並みが揃わずにマクロン辺りが譲歩しか出来ないのにしゃしゃり出てくるのがめんどくさそう・・・。
>ロシア女性を名乗るが政治発言しかしない日本語堪能な謎人物
日本のアニメが好きな現地の金髪ツインテ女子高生が放課後の2時間だけFSB系列の下請け業者の末端工作員のバイトをしている可能性も否定できない
型落ちの西側装備品でロシアの物量戦に対等以上にやりあっているウ軍が凄いのか?
西側の型落ち装備が凄いのか?それともロシアも核以外の最新装備を温存しているのか?
NATOは民間標的攻撃に対してパトリオット供与するように、追加徴兵にATACMSなどをロシアの選択に対応する形で武器供与を進めていけば核を撃つ口実を与えずに物量戦を回避出来るのではないか。
NATOのストルテンベルグ事務総長の話は、何を今さらという気もしますが、要するにこれまでずっとロシア軍を過小評価してきたということであり、イギリス国防省や、戦争研究所の分析や予想はほとんど外れていた、外れた、間違っていた、考えが甘かった、ということであり、ロシアの動員令を馬鹿にしていた方が実際は馬鹿だったのかもしれないということです。
ザルジュニ―司令官は、ロシア軍の計画は非常に上手くいっている。来年の2月までに準備が整い再びロシア軍が攻勢にでる。などと言っていますが、まるでロシア軍の報道官のようです。
あと戦車300両、榴弾砲500門あれば、失地を奪回できる、という話も、遠回しにできないと言っているのと同じかもしれません。
「国力を消耗し尽くすまで戦うしかない」
と言っても、ウクライナの国力はすでに現時点で消耗し尽くす寸前であり、ロシア軍に投射火力で負け始めれて手も足も出なくなっているのも、もはや先の話ではなくなってきています。
ロシア軍の方がウクライナ軍よりも多い損害を出しているのかも、実際のところはよくわからず、民間の被害や損害に至ってはいうまでもありません。ザルジュニー司令官は来年の2月までに準備が整い再びロシア軍が攻勢にでる、とか言っていますが、今でも十分各地で激しい攻撃が続いているのです。
2月に今よりさらに激しい攻撃があると、総司令官が言っているのに、再来年まで引っ張れば武器や砲弾が届くと言われても、前線のウクライナ兵はガッカリするしかないでしょう。
年内にクリミア半島奪回とか、ロシア軍には防寒服がないからどうとかいう話はどこかに吹っ飛んだのでしょうか?
あんたが考えてるほど戦争は単純ではないってことだろ。
事実を評価したザルジュニー総司令官をロシア報道官みたいだなんて本当に身勝手なやつだ。
まあ、実際に地獄だと思いますよ、ロシアの末端は。
ロシアの次年度予算から考えて服も弾もないのは事実でしょうし、経済的にも壊滅、辺境はリアル産業革命時代に逆戻りだろう。
北朝鮮と同じでモスクワやサンクトペテルブルクは華やかだろうね。予算は都市に配分されるだろうから。
一部の富める者と、そうでない者の格差が深く深く広がっていくんですよ、戦争は。
いつもコメントを拝読しています。
最近のTKTさんのご発言は、ウクライナ側の発表や残弾に非常に悲観的で
ロシアに対する脅威で、言葉が少し荒れているに感じます。
お気に障ったらご容赦ください。
もちろん、ロシアへの過小評価や、ウ軍へのお祭じみた過大評価は危険ですが
露軍の当初の作戦をひっくり返し、東部以外では押し戻しているという現状があります。
先日、ウ軍から「年内クリミア奪還」の話もありましたね。
それこそ、そんな言葉だけを景気よく発して結局何も出来なかった、では
ウクライナ全体の士気に関わります。
情報戦に関してウ軍はなかり力を入れている様に感じますので
個人的にはゼレンスキー大統領の「南部奪還命令」後に南部攻撃とハリコフ攻勢を仕掛けたように
年内クリミア奪還の発言は、ウ軍の作戦に関する重要な伏線になっているように思います。
情報を受け取る側としては、一喜一憂してしまいがちですが、
正しく情報を照らし合わせて、悲観や楽観を上手くコントロールしたいですね。
すでに国際連盟の末路に重なってる
単純に考えて。
ロシアはウクライナの3倍の人口があるから。
少なくとも、人的損害の交換比率が、ウクライナにとって1:3
を超えないと、共倒れになってしまう。
独ソ戦は、諸説あるようだけど、WIKIで見る限り、
ドイツにとって1:2です。これでは負けるのも当然なのでしょう。
今の交換比率はどのくらいでしょう。
ウクライナが短期で勝つつもりならば、どうしても航空優勢が必要に思えます。
F35とは言いませんが、F15は必要では。
3-5年スパンで見てるから今更という話ですが、ウクライナに勝つのにこれだけ遅く全く成果ないロシア軍の弱さと経済の脆弱さは変わらないので、頑張って動員してくださいとしか。。。
西側諸国の財政の疲弊が決定的になる前にまずはNATO軍によるパトリオット部隊の展開から始まるチキンゲームを行なって、全面戦争か休戦かの賭けに持ちこむか。
ゼレンスキーに替わる指導者がいるかは知りませんが、暗殺をして西側に有利な条件で領土割譲を含む停戦に持ち込むとか想像。
ウクライナから全面的に手を引くのではロシア側の増長を止められないだけに、西側諸国はどこかで冒険の決断をしないとどうにもならないですね・・・
頭Z共を全員駆除した上でのウクライナ勝利が望ましいけど、やっぱ難しいよなあ。
少しでも生き残れば、またやらかすことは明らかだし、日本としてはこの戦争の結果に関わらず、抑止力強化をしていくしかない。
なんで21世紀にもなってこんなことに金使わなきゃならないんだよ。
ロシアはプーチン大統領がいらない判断したロシアに反抗的な民族や思想や障害者やロシア占領下ウクライナ人25万人犠牲にして、残りの20万人を訓練して使おうしているみたいですからね。
一つよい点は、生産されているミサイルは少数で、S300みたいに確認できた分で7680発の備蓄あるなど、大量の備蓄で戦っているから、備蓄という底がある点と貴重な飛行機やヘリの生産はほとんど出来ずに備蓄は出来ないので、ウクライナの戦争で失えば失うほど飛行戦力や飛行補給手段の一つはあと数年で底をつくロシアの戦い方で、北朝鮮ぐらいしか飛行戦力の購入先はないことですね。
ウクライナがヘルソン市を取り返した時点で、戦争はウクライナの勝利と思ってる。
ロシアの勝利条件はクリミア半島の軍備への陸路での補給確保にある。それがドニプロ川の西側までウクライナに迫られて、クリミア半島は水道をはじめライフラインの確保に脅かされている。
今ロシアがドネツク、ルガンスクで攻勢をかけるのもウクライナの目を、クリミア半島から反らす事を目的としている。
この戦争はウクライナがセバストポリを取り返した時点で決着がつく。ロシアが2014年から支配した領土を失う事は、プーチンではなくロシア人に負けを認めざるえないから。
プーチン氏は戦争で負けたら失脚して、失脚したらかなりの確率で処刑もしくは身内の誰かに暗殺されそうですから、少なくとも負けてはいないという体裁で和平できる状態までは戦争を続けるでしょう。
文字通り自分の命がかかっているわけですから、これは国家として割に合う合わないは度外視した戦いになります。
ウクライナはロシアに侵攻して直接プーチンの首を獲るということはできないわけですから、屈服させるのは相当厳しいと思いますね。
ロシア軍が全てウクライナ領から叩き出されても「まだ負けたわけではない」として戦争は続くかもしれません。
近々南米の某国に逃げるのではという噂がありますが、戦犯として裁けないのは残念ですがそれが一番マシなシナリオかもしれません。
最近、プーチン大統領がロシア統合軍司令部を訪れ、今後は作戦の方針について司令官たちの意見を聞くと言ったとか。
リンク
プーチン大統領がウクライナ戦争の長期化を覚悟した結果だろう。でも、作戦に口は出すのか?
WWIIで、スターリンは赤軍の作戦に口出ししなかったらしいが。