ロシア軍はルビージュネの大部分を占領、ウクライナ軍の反撃を遮断するためルビージュネとセベロドネツクを繋ぐ唯一の橋を破壊したらしい。
参考:Россияне уничтожили сообщение между Северодонецком и Рубежным
ルハーンシク州におけるウクライナの主要拠点「セベロドネツク」を巡る攻防、大きな犠牲を払いながらもロシア軍が前進
ウクライナ軍参謀本部は11日に「ロシア軍がルビージュネを完全に支配した」と発表したが、どうやらウクライナ軍はルビージュネの一角をまだ保持しているものの街の大半は敵の支配下にあり、ルハーンシク州知事のガイダイ氏は13日「敵は街の支配を完全なものにするためルビージュネとセベロドネツクを繋ぐ唯一の橋を破壊した」と明かした。
追記:ルビージュネとセベロドネツクを繋ぐ橋を破壊したのはウクライナ軍との情報も出てきた。

出典:GoogleMap 大まかなルセベロドネツク周辺の戦況/管理人加工
既にルビージュネとNovodruzhes’kを繋ぐ橋(無事なのか破壊されているのかは不明)周辺でも戦闘が行われているので、ルビージュネでの抵抗をウクライナ軍が放棄するのは時間の問題だろう。
因みに米CNNは「ウクライナ軍の反撃に不可欠なドネツ川に掛かる橋が3つ破壊(どちらの陣営が破壊したのか不明)されている」と報じており、StarytsyaとOhirtseveに架かる橋については雲の影響で状態が確認できないが、もしハルキウ東部のドネツ川に架かる橋が全て破壊されるとルハーンシク方面への反攻ルートはチュグエフ方向に限定される。

出典:GoogleMap 大まかなルハルキウ周辺の戦況/管理人加工
もしウクライナ軍が橋を破壊したのならハルキウ周辺への再侵攻を防ぐためと解釈できるが、逆にロシア軍が橋を破壊したのならハルキウ攻略を諦めたという意味かもしれないので興味深い動きだ。
関連記事:ドンバス方面で支配地域を広げるロシア軍、ルビージュネを完全支配か
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※アイキャッチ画像の出典:Сергій Гайдай
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ロシア軍は他の戦線はほとんど動かずにセベロドネツク周辺に全力のようで、広く守っているウクライナは苦戦してそうですね。ただの消耗戦になっています。例によってセベロドネツクを更地にする勢いで砲撃しているようですが、廃墟の占領地を増やしてどうするのでしょうか。ロシアはこれをいつまで続けられるのでしょうか。
日本の戦後の仕事が増えていく。ハルキウ攻略を諦めたなら、多少は戦力を分けれそうだが
どうもロシア軍は先日の渡河攻撃失敗後、セベロドネツク方面ではドネツ川を利用した防御線を敷こうとしている感じがします。
橋を落としているのがその証拠で、恐らくですがその後はセベロドネツクを制圧すればウクライナ軍はドネツ川を渡河しないとこの方面の反撃自体が出来なくなりますから、ロシア軍としては一息吐く事が出来ますし、5月下旬以降に予想されるウクライナ軍の反攻に対する強力な防御ラインを構築すると言う効果も期待出来ます。
ルビージュネの制圧は、単なる郊外の抵抗地帯の排除でしかなく、それは
作戦目的ではないでしょうに、自分から主目標セベロドネツクへの攻撃ルートを
破壊してどうするんでしょう?
まあ最終的にウクライナ側が撤退する局面になれば橋は爆破される公算大ですが
そうは言っても橋を奪取できる可能性はあり、自分から破壊するのは意味不明です。
ハルキウ東方の人工湖は、双方にとって側面防護として機能してますね。
ロシア軍がハルキウ攻撃を再興したいなら、ドネツ川に関わらず、北方から再侵攻は
可能なように見えます。
まあ、この二か月半で、ロシア軍が活発な戦闘を維持できる戦線の数は
だんだん減っていますが。
恐らくですが、橋を落としたのはルビージュネの守備隊をセベロドネツクへ直接行かせたくないか、あるいはセベロドネツクからルビージェネへ増援部隊を送られてほしくないからではと推察します。
地図を見れば分かりますが、ロシア軍は橋を落としてもセベロドネツクへの道路三つを侵攻ルートとして保持しているので、橋一つ落としてもセベロドネツクの攻略には問題無いと考えたのかも知れません。
ですので、ロシア軍はドネツ川岸を防衛ラインとする為にまずルビージェネを制圧した後、セベロドネツクを攻略したいのではと考えます。
ロシア軍は持久戦に方向転換してる様に思えます、時間を稼いで各国の姿勢変化を見てるのではと。
このまま資源高騰が続けば耐えられなくなった国から経済制裁から脱落して行くだろうし、そうなればウクライナへの援助も先細りして行き、やがては……みたいに考えているのかも知れません。
後、ロシアは西側各国の選挙も見てそうですよね。フランスでも親ロシアなルペンさんが票伸ばしてましたし、今秋にはアメリカの中間選挙があって、プーチンさん好きなトランプさんの再登場も有るかもだし、日本でもロシア側に立った考えの議員さんが其れなりに居ますし。
この戦争の結果は案外、戦場の外で決まるのかも知れませんね。
フランスは知りませんが、トランプ時代は米ロが仲良かったのは何もトランプがロシアを煽てていたのではありませんよ?国連演説で堂々と、ロシアにエネルギー依存してるドイツを名指しで非難してましたし、ロシアの大きな動きはトランプ政権時にはありませんでしたよ。
現状、時間と距離はウクライナの味方だから自ら橋を落としたのかな。もしそうなら、制空権が取れないまま燃料を気にしながら迂回しなければならないロシア兵の士気はズタボロになるだろうな。もうなってるか。
となるとオスコル川とドネツ川に挟まれたイジューム奪還が鍵か。イジュームへの攻勢中にハリコフへの攻撃を防ぐために、チュグエフ南東以外の橋を落としたのかもしれない
両軍とも川・湖を挟んで対峙する構図になりそうですね。
その場合、制空権と長距離砲の差が勝負を決するので、西側の兵器が供給されるウクライナ側の方が有利に展開するでしょう。
ただ、ウクライナ人の気質から、簡単に拠点を放棄するとは思えず、セベロドネツクはかなり長期にわたって粘り続けるのではないでしょうか。
>ルハーンシク州知事のガイダイ氏は13日
>「敵は街の支配を完全なものにするため
>ルビージュネとセベロドネツクを繋ぐ
>唯一の橋を破壊した」と明かした。
>
>追記:ルビージュネとセベロドネツクを繋ぐ橋を
>破壊したのはウクライナ軍との情報も出てきた。
私は以下の理由から破壊したのはウクライナ軍の可能性が高いと考えます。
そのBorova RiverはGooglemapの360°写真では小川で川に入っているカップルが写っていますが、膝くらいの水深です。
道路以外では林の木立が邪魔して車両は通行不能なのでを橋を破壊すれば車両は通行不能ですが、歩兵は靴が濡れて冷たいのを我慢すれば容易に川を渡れます。
橋を破壊して有利になるのはジャベリンやNLAWという高性能な歩兵用携行式対戦車ミサイルを有するウクライナ軍のような気がします。(ロシアが圧倒的に歩兵が多ければロシアが有利になる可能性も排除しませんが。)
成程、橋を落としても歩兵は問題無く川を渡れるのであれば、歩兵中心のウクライナ軍が橋を破壊した可能性が有りますね。
ロシア軍の主要作戦単位である大隊戦術群は歩兵が少ないと言う欠点が有りますから、ウクライナ軍はそれを利用したのかも知れません。
現地の画像をきちんと踏まえた素晴らしい分析ですね。
鉄道橋は宇軍が爆破したらしいので、
並行して掛かる道路橋も宇軍の作戦と考えるのが妥当のようです。