ゼレンスキー大統領は「12日間の反撃で6,000km²以上の領土を解放した」と述べており、ヘルソン州でロシア軍がヘルソン市を守る重要な防衛拠点から撤退、ルハンシク州ではウクライナ軍がBilohorivkaの解放に成功している。
参考:Зеленский: Зеленский: ВСУ освободили свыше 6000 кв. км, движение войск продолжается
参考:Зеленский собирал Ставку: заслушал командующих о контрнаступлении
参考:Резников объяснил, почему контрнаступление на Херсонщине продвигается медленнее
参考:RUSSIAN OFFENSIVE CAMPAIGN ASSESSMENT, SEPTEMBER 12
ヘルソン周辺は穀倉地帯で塹壕として機能する灌漑用水路が多く、ウクライナ軍は前進に時間がかかるらしい
ウクライナ軍は13日に「積極的な反撃で4,000km²以上の領土と300以上の拠点を解放した」と報告しているが、ゼレンスキー大統領は前日に「12日間の反撃で6,000km²以上の領土を解放した」と述べているので数値に食い違いが見られるものの、ウクライナ軍は最低でも滋賀県(4,017km²)~茨城県(6,095km²)に匹敵する領土をロシア軍から奪還した格好だ。
さらに戦争研究所(ISW)は衛星写真の検証結果に基づき「ロシア軍はKyselivkaを放棄して後退した」と指摘、ここはムィコラーイウから高速道路(M14)沿いにヘルソンへ向かうウクライナ軍を阻止してきた防衛拠点で、ISWは「ヘルソン市を守るロシア軍に大きな影響を及ぼすだろう」と付け加えているのが興味深い。
ここを突破するとヘルソン国際空港やヘルソン市郊外まで大きな集落が存在しないため「なぜここを放棄したのか」理解に苦しむが、ロシア軍はドニエプル川南岸に展開した砲兵部隊の支援が届く距離(20km前後)まで北岸の戦線を下げていると指摘があり、これが事実なら補給が満足に行えないヘルソン市の防衛は相当苦しい状況なのだろう。
2 days ago rumors surfaced that DNR forward troops in #Kherson left their forward positions in #Kyselivka & moved back toward Dnipro river bank. Sat image from 09-09 shows that indeed most vehicles left their positions.only 4 vehicles(damaged?) remain in their forward position. pic.twitter.com/p9KOHo1vnI
— NLwartracker (@NLwartracker) September 11, 2022
GeoConfirmed.
“Collaborator from Kherson shows that APU hasn’t arrived yet”
46.744908, 32.388016
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— GeoConfirmed (@GeoConfirmed) September 13, 2022
因みにヘルソン州の反撃がハルキウ州と比較してゆっくりな理由についてレズニコフ国防相は「ヘルソン周辺は穀倉地帯で塹壕として機能する灌漑用水路が多い=前進に時間がかかるという意味」と述べており、ヘルソン地域に投入された1,300人のカディロフツィ(カディロフの私兵)についても「兵士が逃げ出さないよう前線の監視に使用されている」と明かしている。
新たにBilohorivkaの解放が確認されているが、この地域の戦況は依然として憶測が先行している感が強い
東部戦線では「オスキル川やドネツ川を越えてウクライナ軍が前進している」という主張がSNS上で注目を集めているが、殆ど親露系のチャンネルに書き込まれた情報に基づいたもので視覚的な裏付けがない。
唯一、視覚的な裏付けのある前進はBilohorivkaの解放だけで、ルハンシク州のガイダイ知事は13日「まだウクライナ軍は到達していないが、クレミンナからロシア軍や治安部門の人間が逃げ出して街は空っぽだ」と発表して注目を集めている。
本当にロシア軍がクレミンナから撤退したのかは不明だが、SNS上で「ウクライナ軍が奪還した」と噂しているリマンには現在もロシア軍が存在する証拠が見つかっており、この地域の戦況は憶測が先行している感が強い。
GeoConfirmed.
“Press service of the People’s Militia of the DPR release video purporting they still control Lyman, Donetsk Oblast.”
48.980182, 37.817422
GeoLocated by @Cosmonaut19 https://t.co/jXBIN4oeO0
— GeoConfirmed (@GeoConfirmed) September 13, 2022
因みに米国は「21番目のウクライナ支援パッケージを間もなく発表する」と発表しており、ウクライナへの武器支援だけは途切れなく続いている。
関連記事:ウクライナ軍がドネツ川を越えてスヴャトヒルシク入り、リマン付近でも戦闘中
関連記事:ウクライナ軍、ロシア軍占領下のヘルソン市まで約18kmの地点に到達
関連記事:米国がウクライナ支援パッケージを発表、HIMARS向け弾薬やHARMを供給
※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ
記事の画像の人久しぶり
生きてるといいな
このあたり西側が報道管制してるのでTelegram情報のほうがウクライナの進軍が進んでいることになっている、という逆転が起きていて、そちらの筋の話によると
・北東のNovovoskresens’keの東で奪還が進んでいて、Bilyaivkaはすでにウ軍がコントロール
逆にロ軍はVysokopillyaに継続的に圧力をかけていて、活動が停滞しているわけではないらしい
・戦線中部のT2207沿いにノバカホフカを目指す進軍は1日1~2kmペースで全方位に拡大中。
全行程の1/3のChkaloveまでは安定的に確保しているらしい。初夏に攻勢をかけて撃退されたDavydiv Bridも陥した模様。
・ギルキンが橋無しで補給を届ける「驚くべき方法」が計画されている云々と嘯いている
という感じですね。
ゼレンスキー大統領が改めて「ウクライナ軍の進捗についての情報を拡散するな」と言ってましたし、ウクライナ軍の動きはわかりにくくなっていますね。そしてテレグラムの情報は双方からの意図的な欺瞞もあると言われており、疑心暗鬼になって見ないといけない状態です。
ヘルソンのいくつかのロシア部隊と投降の交渉をしているというのはウクライナ軍の正式発表で、ゼレンスキー大統領が6000平方キロメートル奪還したと言ったことも合わせると、南部の奪還地域は実際はもっと広いのではとも思います。
ゼレンスキーによると解放した地域はさらに増えて8000平方kmになったそうです。
茨城県から兵庫県に進化したか
とはいえこれからの道のりの長さを感じる
先週の大攻勢で感覚が麻痺してますが、南部は南部でどんどん奪還が進んでいますね。
この戦争がもしウクライナの勝利に終わったら、割とマジで最強の軍隊になるんじゃないですかねウクライナ軍?
ウクライナが勝つと 国は荒廃して貧乏な世界第二位の軍事大国がロシアの手前に出現することになる。
これはこれで かなり危険な存在だと思うよ。
復興支援と引き換えに兵器を回収していかないと。
回収も、やり過ぎるとロシアが性懲りなく越境してくるのでねぇ
ある程度の支援はしつつ、英国あたりが軍事顧問となってウクライナ(軍)を上手い事コントロールしていくのが吉なのかも
いっそ顧問はポーランド辺りに任せる? うーん…
侵略戦争受けた国民が一足飛びに侵略する側に代わることを希望するとも思えない。
戦後にウクライナ人の最優先課題は平和な日常の回復でしょう、ロシアや周辺国にケンカ売る元気なんて残ってませんよ
国土は荒廃して経済は破綻しかねないのに、どこと戦争したら取り返せるのか?
ロシアは逆に攻め込まれたら平然と核を撃ちますよ
ウクライナの周辺国には、陸軍ガチ勢のポーランドとトルコがいる。
終戦したところで、ウクライナの隣国にはロシア連邦が健在(連邦が崩壊しても構成国家が残る)しているし、10年もたてばロシア経済は再び元の水準へ戻るだろう
それに現在ウクライナで使用されている東側の武器弾薬の再調達は困難となるだろうし、西側の武器弾薬は支援を受けていなければ維持できないだろう。
混沌と化した武器と弾薬の整理は行うだろうから、その分現在の武力からは大きく衰退する事になるのではないだろうか。
ロシア相手にオールラウンド戦って良いところまで行っているのは間違いないけど、西側の情報・兵器・訓練の各種支援提供あってこその善戦で、ウクライナ単独の地力で戦果をなし得ていない。
支援前提でそれをして最強と言えるかだね。それにロシアに足りない部分を持っている国に対して同じ戦果を期待出来るかもある。
ヘルソン州取り返したら念願のマリウポリまであとちょっと。頑張ってほしいですね。一緒に今回捕獲した捕虜などの交換もしてほしい。
ドニエプル川北岸地域はすでにロシア軍が占領する意義に乏しい地域になっているが、
そのなかでもヘルソン市はアントノフスキー橋の西にあり、補給をする上でも難しい盲腸的な位置になっている。
さらにここまでウクライナ軍に接近されると、通常の砲弾の射程圏に入りつつあるため、もはや半包囲状態に近い状態に陥りつつある。
ルハンシク州という最東部にウクライナ軍が再度踏み入れる事があるなんて6月には想像も出来ませんでした
あの頃はキエフも時間の問題だと思ってましたからね
春の凄惨な激戦地リシチャンシクやセベロドネツクもいよいよ遠望出来る位置に来ました
都市奪還にこだわる必要はないですが、大規模な反攻作戦の一環としてしれっと奪還したニュースに期待したいです
ウクライナ軍はイジューム北東のBorova付近でオスキル川を渡り、今はリマンでロシア軍と激しく戦ってるようです。
リマンで勝てればセベロドネツクを西と北から包囲してセベロドネツクからオスキル川までの一帯を奪還できますから、朗報を期待してます。
ロシアのPMCの連中はどういう扱いになるのかな。
ロシアはウクライナが軍人として受け入れている外国人も戦争犯罪者扱いしてたけど。
一方、俺の生え際戦線は後退を長期に渡り抑止中。
育毛剤の増援求む。
「頭頂部へ、育毛剤は許可できない」
「だろうな、わかめ上乗せだ」
ネタの原型、無線のやり取りカッコいいのよね。
AC zero、懐かしいものだ。
脱毛剤による焦土戦術を提案しますw
生え際なくなればもう後退はないよ
降伏勧告を受け入れて剃髪せよ
大丈夫、鏡さえ見なければ何も問題ない
君は立派なフサメンだよ(精神的勝利法)
私は潔くレズニコフ国防相路線にとっくに転換してますが。
あなた判断遅過ぎませんかね?
栄養集中のため転進せよ。
これは撤退ではない。
残された毛根を守るための戦略的対応である。
???「生えろ!生えろってんだよ!!」
ピチャピチャ
???「この手に限る。」
憶測ですがアメリカは「総動員令発令したら、戦闘機と戦車のレンドリース開始するよ」とプーチンに外交ルート通じて通達しているのかも?
リシチャンシクの西側からバフムートに掛けてはロシア軍主力が構えてるので、ここを一気に抜くのは厳しそうですね。
リマンにはまだロシア軍が残ってますが、クレミンナをガラ空きにするぐらいだからそれほど大きい戦力ではなさそうです。
ドネツ側の橋を落としてリシチャンシク周辺のロシア軍の補給を難しくし、リマンの西で渡河してリマン周辺のロシア軍を掃討して、セベロドネツクに圧力を掛けつつリシチャンシク周辺のロシア軍を削っていくのが良さそうです。ヘルソンでやってるのと同じ戦法ですね。
最終的な目標はルハンシクとドネツクの奪還ですから、ここは進軍速度より自軍の被害を抑えてロシア軍を削り続けるのが大事。
メリトポリのロシア軍がクリミアに撤退したってさ
なおソースはフェドロフ市長
最前線からはまだ遠いのに撤退ってよほど内部に兵力が無いんだな
補給考えたらまだ鉄道が直接来るクリミアがマシなんだろうけど
今はハイマースとパルチザンでボロボロにされるだけのような
メリトポリ周辺はパルチザンが一番活発な地域ですからね。
クリミアに届くミサイルは限られてますから、ロシア軍にとってメリトポリよりははるかに安全です。
例の基地攻撃、ウクライナがミサイルでやったと認めたんですよね
ただハイマースの射程が今の段階では届かないのでどうやったか未だに謎
ヘルソン市攻略がすんだら届くでしょうが
それ謎なんですよねえ。
ウクライナに渡してないはずの長射程弾を秘密裏に渡してたって線は薄いと思います。
ロシア支配地域にHIMARSを携えた秘密部隊が入り込んでるか、対艦ミサイルを戦闘機からぶっ放したか。いずれにせよそう何度も出来る手ではないでしょう。
確認のしようがありませんが。
在メリトポリの司令部がいなくなったのでしょうか。
寝込みを襲われる危険を避けたのでしょうか。
もし、ウクライナ側に兵力の余裕があれば、
アゾフ海まで突進して、南部と東部のロシア軍を
分断して欲しいものです。
ドネツクの南西にあるVuhledarに大量のウクライナ軍が集結しているという話が出ています。それが本当ならリシチャンシクやドネツクを攻めると見せかけて、一気に南進してマリウポリを奪還することもウクライナ軍は考えているのかもしれませんね。
マリウポリからメリトポリに掛けてはパルチザンが強い地域なので、一度奪還してしまえば維持は比較的できそうには思えます。
>カディロフツィ(カディロフの私兵)についても「兵士が逃げ出さないよう前線の監視に使用されている」
やっぱりロシア名物の督戦隊がいるんですね。確かに囚人やら現地住民やらを動員している上に、士気が絶望的に低けりゃ必要になるでしょうけど。
しかし独ソ戦のときみたいに、我慢してれば事態が好転するわけじゃないように思えますが、まだ核兵器以外で一発逆転の余地はあるのでしょうか。
「退却したら後ろから撃たれるなら、前のウクライナ軍に武器渡して投降するわ」となりそうですが。実際一部でなっているし
そりゃそっか。独ソ戦と違って話がわかる相手ですもんね、ウクライナは。
それに対して特殊部隊は報復するために配備している•••?
ウクライナ軍には、いまや装甲軍団ぐらいに相当する戦略予備があり、次の作戦の実施地点を決めるのもウクライナの自由です。ロシアは必要量から見て過少な戦力で戦線の脆弱部を整理し手当てして、全線で防勢的に振る舞わざるおえません。戦争の主導権は本当にウクライナに移ったようです。
>Kyselivka
三月末以降からだと、もう5か月以上の攻防の地ですか。ヘルソンは市街の直接の外郭防御線で抵抗するんですかね?
対岸からの火力支援を受けて籠城と言うとスターリングラードのような体勢図になりますが、今のロソア軍には無限に注ぎ込める人柱の供給はありませんし、東岸の砲兵もその補給はウクライナの遠戦火力の火制下にあります。その上市民は概ね敵性の敵地です。底の無いバケツに水をためようとするような、ロシア軍の消耗的な徒労は続きます。
>リマン
ロシア側の部隊が残留して保持している、という事にはなってきましたね。やはり重装備を北岸に渡していない状態では追撃の衝力は弱くなりますか。ただ、ドネツ北岸地域へのロシア癌の増援・再展開の話も聞こえてきませんので、事の進行具合によってはリマンに限らず孤立した最前線の拠点が放棄される局面も有り得るかもしれません。地域全域でパルチザンの活動が活発化しているので、それを掃討せずにいきなり最前線に増援というのもロシア側から見れば危険な事かもしれませんし。まぁ現状でも、ドネツ北岸に前哨を張り出す事でスラビャンスクを北岸からの砲撃から遠ざけられますから意味はあります。
>ビロホリフカ
渡河攻撃が困難ならば、そのまま行けるリシチャンシク方面にはなりますね。この方面の戦線で数日前に「重要な高地を確保した」という公式発表もありましたし、機会があれば即時押し戻そうという意図はあるのでしょうが…もうちょっと南面の戦線押し下げられませんかね? T1302道路が使用不能の状況でリシチャンシク正面と言うのはちょっと怖いです。まあ事は相対的な力関係次第で、敵の砲兵力は衰えてますし、7月の一段落の後ここから部隊を引き抜いて弱体化しているのなら話は別ですが。
「ルハンシク州内にウクライナが保持している村がある」なんて理由で大激戦地になったりするのはあまり旨くない。
ウクライナ軍はイジューム北東のBorova付近でオスキル川を渡河したそうです。リマンまで少し距離がありますが、今頃はもうリマンでの戦いに加わってるでしょう。
時期的には
・収穫が終わって収穫前の小麦等に被害がない時期
・記録的猛暑が落ち着いて涼しくなった
ことが、今奇襲時期を行った要因かもしれません。反面ロシア軍は8月末(31日ですらドンバス地区33℃)でも猛暑の中攻撃繰り返して体力消耗していました。
クピャンスクで戦っている義勇兵の方のツイートによれば、クピャンスクを奪還したそうです。夜中に置いてけぼりにされた敵兵が大量投降してきたと。東側に残っていたロシア軍が逃げた or 投降したということでしょう。たまに砲撃はあるが精度は低いということです。
「ウクライナの特殊部隊がオスコル川をクピヤンスクに向かって渡ろうとしたがロシア軍に砲撃されて敗走した」という映像を昨夜あちこちで見ましたが、あれはもちろんフェイクだったわけですね。砲撃があるということは近くにはいるのだろうから、これからさらに追撃でしょうか。
オスコル川の東側も奪還してクピャンスクを完全掌握した、ということでしょうか
おめでとうございます
プーチンには、どれだけのロシア兵が死んだかよりもど、れだけの地域が奪還されたか、のほうが効きそうな気がする。
ただ効き過ぎて、そういえば戦術核という便利なモノがあったな、エスカレーション抑止なんてモノもあったな、なんて考え出さないとも限らないので、そのあたりが心配。
ほんとかどうかは別にして 侵略前にウクライナと交渉にあたってたロシア側の責任者が ウクライナはNATOに加盟しないと約束を取り付けほぼ合意に至りそうだったところ プーチンがそれでは不満だと反故にしてしまったのこと。 プーチンはとにかくウクライナ全土を併合したかったようだ。 さあこれから 似たような話があちこちから漏れてきて責任のなすりあいが始まるだろうな。
やはりあの国にも「だから言っただろ」おじさんが大発生するんでしょうか