スロバキアのヘゲル首相は「チェコが9月からスロバキア領空の保護に協力してくれる」と明かしたため、ウクライナへのMiG-29提供に目処が付いた格好だ。
参考:Česko vyhoví žádosti Slovenska o pomoc s ochranou nebe, řekl Fiala
ポーランド空軍とチェコ空軍がスロバキア領空の保護を提供、スロバキアが保有するMiG-29をウクライナに提供
ウクライナが要求する戦闘機の提供問題は「扱い慣れたMiG-29を誰が供給するのか?」「供給に応じた国のギャップを誰がどのような方法で埋めるのか?」が問題だったが、ポーランドがスロバキアに領空保護を提供を提案、ナド国防相も「ポーランドがスロバキア領空を保護する準備が出来ることを確認したが実行に移すには国内の立法手続きが必要だ。我々はこの問題に現在取り組んでいる最中だ」と4月末に明かしたものの、いつ準備が整いポーランド空軍によるスロバキア領空の保護が開始されるのかについては不明だった。

出典:Rob Schleiffert / CC BY-SA 2.0 ポーランド空軍のF-16
さらにスロバキアはチェコにも「発注済みのF-16Vが到着するまで我々の領空保護に協力して欲しい」と6月に要請するなど問題が複雑化していたが、この問題についてヘゲル首相は「間違いなく我々の要請に応じる。9月からスロバキア領空の保護にチェコ空軍が協力してくれる」と明かして注目を集めている。
スロバキアはMiG-29を更新するため世界で2番目にF-16Vを発注(2018年12月)して2023年に引き渡される予定だったのだが、F-16Vを構成する各コンポーネントの製造は国際的なサプライヤー(主翼はイスラエル企業、F-16Vの中央胴体、後部胴体、コックピットの構造体はポーランドのPZLミエレツなど)に依存しており、これらの製造ラインの立ち上げ・生産・納品がCOVID‑19の影響で遅延、ここに世界的な半導体の不足も加わってF-16Vを組み立てるために必要なコンポーネントが揃わないらしい。

出典:Lockheed Martin F-16V
ロッキード・マーティンは今年始め「受注分の引き渡し開始が2024年まで遅れる」と述べていたが、米国政府はスロバキアにF-16Vの引き渡しが予定よりも1年遅い2024年になると正式に通知したため、MiG-29を今直ぐ手放すと最大1年半に渡り領空を保護する航空戦力を失ってしまう。
このギャップをポーランド空軍とチェコ空軍がカバーすることで「スロバキア空軍が保有する11機のMiG-29をウクライナに提供する」という仕組みだが、ヘゲル首相が「9月からスロバキア領空の保護にチェコ空軍が協力してくれる」と述べているので、ウクライナにMiG-29を引き渡す時期に目処が付いた格好だ。

出典:MilanNykodym/CC BY-SA 2.0 チェコ空軍のグリペンD
因みに米国政府はウクライナへの戦闘機提供を決定(今のところ提供への動きはない)していないが、下院議員のアダム・キンジンガー氏とクリシ・フラハン氏は「政府が戦闘機提供を検討している間にウクライナ人がF-15やF-16で訓練を開始することを可能にする法案(Ukraine Fighter Pilots Act)を議会に提出した」を発表して注目を集めている。
ただUkraine Fighter Pilots Actは議会に提出された段階で、仮に成立するとしても国防権限法(NDAA)の一部として取り扱われる可能性が高いため、実際にウクライナ人がF-15やF-16で訓練を開始するのは当分先(毎年NDAAが成立するのは年末)の話になるだろう。
関連記事:ポーランド、スロバキアがウクライナにMiG-29を送れば領空保護を提供
※アイキャッチ画像の出典:KGyS / CC BY-SA 3.0
ウクライナ空軍パイロットたちが、戦闘機の寄付を呼びかけるキャンペーンをいまもやっていますが、彼らはすぐに使用可能な旧ソ連製戦闘機よりも、米国製戦闘機が欲しいというのが本音です。
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MiG-29は見た目はすごくいいんだけど、いい評判を聞かないね・・
ろくにアップデートされていないMiG-29で露助のフランカー族に対抗できるのかしら?
真正面からフランカーに対抗する必要は無いですからね。
SAMと連携してのミッションキルが出来れ るだけでもだいぶ違うでしょう。
SAMの傘から出るとSu-35に喰われるのでしょうね
使い方が難しそうなウクライナ空軍機
9月カー
その頃にはドネツクの制圧が終わって
両共和国のロシアへの編入のための住民投票してそう
何が起きてもおかしくはないしね
首都も、再び「キエフ」と呼ばれているかもしれません
アップデートはされているが主にNATOとの通信装置絡みだとお思うし、これが外されて提供ならアップデート無しの普通の機体に成り下がる。射程が長いのはセミアクティブのR-27R1で正面から撃ち合わないならノーエスケープゾーンは70kmよりさらに小さくなる実際どうなるんだろう。
巡航ミサイルとかの迎撃に有効ならまだ利なんだが。
開戦から4ヶ月も経ったし2~3月から西側戦闘機の習熟訓練とかやってたらそろそろ動かせるようになってたりしないかね。
当たってほしくない予想だけれども。
ウクライナがF16を望んだとして、
最新のF16-C/D或いはF16Vを入手するのは難しいのは。
現に、各国でF16と交換する約束でMig29を渡す交渉をして、
実現したところはまだない。最短がこの記事のスロバキアかな。
現状のきな臭い世界情勢の中で、自国よりウクライナを優先して
戦闘機を譲ってくれる国は、事実上無いのでしょう。
他の西側先進国の戦闘機でも仏・伊・独が絡んだものは絶望的かと。
こうなると、最後は米国の出番だけれども、米国は、戦闘機を
グレードアップしつつ使用しているので、空いた機体は無いのでは。
最後はデビスモンサン基地からとなりますが、ここにあるのは
初期型或いはグレードアップ前のものでしょう。
ウクライナは、最初はそうした機体で始めないといけないのでは。