ロシア軍の滑空爆弾に悩まされているウクライナ空軍は22日「南部方面で3機のSu-34を撃墜した」と発表して注目を集めていたが、オレシュチュク司令官は再び「我が国の対空ミサイルがマリウポリ方面でSu-34に命中したことが確認された」と24日に発表した。
滑空爆弾に悩まされてきたウクライナにとってはポジティブなニュースだ
ウクライナ空軍のイグナト報道官は今月3日「ロシア軍による半年前の滑空爆弾(JDAM-ERに相当するUMPKキットを取り付けたFAB-500のこと)使用の頻度は散発的だったものの、現在は1日100発も投下することがある。防空圏にKa-52やMi-24が侵入すれば直ぐに撃ち落とせるが、敵のSu-35やSu-34は防空圏の手前(前線から50km~70km後方)で滑空爆弾を投下する」と明かしていたが、空軍のオレシュチュク司令官は22日「南部方面で3機のSu-34を撃墜した」と発表。
A Russian Mi-8 helicopter, evacuating Russian pilots and/or bodies of the dead at one of the crash sites of a Su-34 downed by Ukrainian air defense. pic.twitter.com/cgaQ7lY6X3
— NOELREPORTS 🇪🇺 🇺🇦 (@NOELreports) December 22, 2023
国家安全保障・国防会議のダニロフ書記も「空軍から(Su-34撃墜の)報告を受け取った。今なら少しだけ秘密を明かす事ができる。この機体の捜索は長期に渡って続けられてた。何故なら我々の兵士に深刻なリスクをもたらしていたからだ。この作戦に参加した全員を心から祝福する。本当に完璧な成果だ」と述べ、空軍のイグナト報道官も「敵は3機のSu-34を失ったことでヘルソン方向での滑空爆弾使用を大幅に減らした」と主張していたが、オレシュチュク司令官は再び「我が国の対空ミサイルがマリウポリ方面でSu-34に命中したことが確認された」と24日に発表した。
現時点でロシア人ミルブロガーらは何も言及しておらず、今のところ「マリウポリ方面でのSu-34撃墜」が事実かどうかは不明だが、滑空爆弾に悩まされてきたウクライナにとってはポジティブなニュースだ。
追記:オレシュチュク司令官は「オデッサ方向(黒海上)でもSu-30に対する対空戦闘が行われ、目標に対空ミサイルが命中したかどうかを確認中だ」と述べている。
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※アイキャッチ画像の出典:Микола ОЛЕЩУК
こうして見ると各国(特にアメリカ)がステルス機に拘るのがよく分かる
フィクションと違って現実は防空システムの殺意が高過ぎる
まさにそれはその通りで,爆装した非ステルス機なんて100キロ先から対空ミサイルで狙われるわけです。
しかし、これは裏を返すと「非ステルスのF-16なんてただの対空ミサイルの的にしかならないのでは?」というウクライナにとって悲しい真実も含まれていますね。
とはいえ接近拒否を全域に展開できる軍隊なんて米軍含めて存在しないわけで、現に局所的にはウクライナがこうやってロシア空軍機を撃墜こそふれど、それが成立しないエリアではこれまでかなりの損害を与えられているからこそSu-34撃墜が大きなインパクトを産むニュースたりえる以上、従来型の戦爆が不要ということはないわけで。一時的なハラスメントによって局所的な航空優勢を作り出すなり結局運用側と相手含めた状況次第な気がする。なんにせよ最前線にいるウクライナはともかくとして、先進国が新規調達するのにステルス性がない機体を選ぶのはナンセンスなのは確か。
たしかに、間もなくウクライナに数十機のF-16が供与されたとしても状況が根本的に覆るようなことは期待できないものの、過度に貶めるのも為にする結論ありきの言論ではないでしょうか。
これまでもウクライナ側の攻撃機・攻撃ヘリが無誘導ロケット弾等を用いて対地攻撃を行うことはしばしばあり、F-16が運用できる対地兵器は現在ウクライナが用いているそれよりはるかに豊富です。また、滑空爆弾を頻繁に用い始めたロシア機に対して、牽制して自由な行動を妨げることくらいはでき得るでしょう。
依然として空軍力ではロシアが圧倒している状況にあって、F-16の供与はウクライナが勝つためというよりは負けないための戦いに役立つのでは。
実際のところF-35Aを飛ばしたとしてどのくらいステルス性、生存性が示せるのかはとても気になるところ。ステルスとはいっても全く見つからない、ロックされないわけではないがどこまで相手の接近拒否のある環境で作戦を行えるかは興味がある。
先日のSu34撃墜からの今回のニュースは、パトリオット含めてウクライナ側の防空兵器を前線に近づけてきた事の証左になるか?確かに今回の撃墜は素晴らしい戦果だとは言えるが、前線に近づいた結果、ドローンや火砲の餌食になってしまって最終的な敗北の一因となるという事にならないように充分に警戒して欲しいですね。
今回の件とは違いますが、ウクライナ側で50億円もの横領事件が起きたり、オデッサへの向かう途中だった列車(欧米からの支援物資が満載していた)が爆破されたりと前線から離れた場所での動きにも不安感が出てきている。
横領事件は単純に政府内の汚職が収まっていない事の証左であり、先日のウクライナ政府の徴兵増員に関しての不満の一つになりそうだし、列車爆破に関してはロシアの工作員か現地の親露ウクライナ人の仕業なのかは未解決だが、いずれにせよ欧米の支援物資をあからさまに攻撃できる状況になってしまっている事に危機感を覚えます。
Su-34は高価な飛行機と思いますが。
WIKIによれば、’97年に製造開始で2020年までで120機+α生産とのこと。
生産は、5機/年くらいの割合でしょうか。
先日のロストフ州の空軍基地での損害が12機、22日の被撃墜が3機、今回の被撃墜が1機、
合計で16機でしょうか。生産数の3年分くらいなのでしょう。
多分、大損害なのでしょうね。ロシアのことだから、司令官のクビが幾つか飛ぶのでは。
西側の対空ミサイル提供が順調なのか、ウクライナ軍の運用の妙なのかわかりませんが。
例えば、米国の援助のうち、軍需企業に発注した新規生産分が届き始めたのかしら。
ゲリラ運用が上手かったにしてもこうも短期間で撃墜されるということは飛行経路もバレていた可能性が高いと思います
射程外からなら一方的に攻撃ができると思っていたであろうロシア空軍の慢心と言えるだろうね
セルビアでF117を待ち伏せ撃墜されたアメリカ空軍「あー、あー、あー!聞こえない!!!」
ロシア軍って優勢だと途端に油断するとこあるよね
本当に良くない部分だと思う
防空ミサイルの運用方法を、変えてきているのかもしれないですね。
キーウなどの都市部に配置されてきましたが、より旧世代の対空ミサイル・対空機関砲を集める事で、防空コンプレックスが形成できたのかもしれません。
対空火器の余力が生まれたため、前線に比較的新しい対空ミサイル。
遠距離を捕捉できるレーダー、射程の長いミサイルを持っているタイプを使っている可能性があります。
滑空誘導爆弾の投下前は、高高度飛行の位置エネルギー・高速移動の運動エネルギーを利用しますから、対空レーダーに捕捉されやすい特徴があります(レーダーは、高度が高いと遠距離から捕捉しやすい)。
先日撃墜されたSu-34の残骸とされた写真が去年の4月か6月に撮影されたものを流用したフェイクだと指摘されていたので、今回に関しても個人的には一先ず様子見かなあと
そして「Su34は2機で高速低高度で侵入して敵を蹂躙し、一個師団を壊滅、対空アセットを全滅させる位の位置付けだったはずで、本来撃墜されてはならない戦闘爆撃機」なんてツイートもありましたけど、2機で一個師団を撃滅できる戦爆とかどんな超兵器なんですかね…
>2機で一個師団を撃滅できる戦爆とかどんな超兵器
もしかしたら核兵器の使用を念頭に置いたツイートなのかもしれません
核兵器を使えば一個師団を殲滅する事は可能でしょうし。(まあ実際の所はただの理解不足でしょうが。)
キンジャールってパトリオットに撃墜されたって聴きましたが最近の分析だと真相はどうなんですかね
撃墜可能ではあるけれど百発百中で落とせる訳では無いみたいですね
まあそりゃそうだろうなぁという感じではあります
直近では三発発射してキーウに向けた一発は落とせたが後方の空軍基地に向けた二発は撃墜出来ず将官に死傷者が出たという情報がロシアの軍事ブロガーから発信されていました
航空機は高価なので、数機の撃墜でもけっこうなニュースになるのですね。
だだ、最近のロシア軍を見ると、早い段階で修正してくる感じもありますので、これで戦況が大きく変わることは無さそうです。「ロシア弱い!」の声が、一時的に大きくなるだけでしょう。
日本からの米国経由のペトリオット玉突き支援が早く届くことを望む
ホークやVADS等は直接支援への道を早急に実施すべき
Su-34が4機落とされたウクライナ軍の防空網に変化があった。
それだけロシア空軍の活動が活発になっている。
次はSEADで防空網の破壊を狙うでしょうがウクライナ空軍も迎撃機上げないとジリ貧でしょう。
問題はその迎撃機が殆ど枯渇している上に露側と比べて旧式な点なんですよね
だから早い事F16を回して欲しいのでしょうけど来春に間に合えば御の字なのでしょうか
滑空爆弾の射程が50kmとのことなので、巡航ミサイルと違いやはり地対空ミサイルの脅威に晒されるんですよね。
やはり滑空爆弾の被害が多く、損害覚悟で都市防空に使っていた対空ミサイルを前線まで持ってきたと言う事なのでしょう。
ロシア軍は戦闘爆撃機の航路を読まれ辛くするようにする、都市への爆撃を増やし地対空ミサイルを後方に下げさせる、ランセットなどの自爆ドローンを装備したコマンドに地対空ミサイルを駆逐させるなどの対応を急ぐ必要があります。
ロシア的解決としては、「MiG-21を投入する」という選択もありますね。
多分、倉庫に1000機単位で残ってるんじゃないでしょうか。
機体単価で言えばパトリオットの対空ミサイルより安いですよ。
搭乗員育成コストが…
性能を考えるにV1よろしく巡航ミサイルというかドローンというか、まぁそんな方向で改造して外れてもいいやくらいのつもりでキーウなり何なりにひたすら投げた方が戦果としては役立ちそうな。
滑空爆弾の発射母機は、「爆弾に高度と速度の物理エネルギーを与える」という物理的性能があれば用は足りるので,新型戦闘爆撃機なんて使う必要がないんですよ。
ロケットに載せるのも手ですが、多分実装面では旧式ジェット機がコスパ最良です。
撃ち落とされても自陣上空なら生存率高いですし。
機体は安くてもパイロットが高いので損耗覚悟の運用ってどうなんでしょうかね…
戦時なので突貫で育成したパイロット候補生に実戦経験を積ませつつ習熟させるって考えもアリなのかな?
MiG-21なら引退した50代60代70代の高齢パイロットを呼び戻せば良いんですよ。
これも簡単に1000人以上確保できて、しかも機種習熟訓練無しの即戦力ですから、滑空誘導弾の投射任務にはうってつけですよ。
旧ソ連兵器体系の怖さはこういう「殺しても殺しても後から後から湧いて出てくる」タチの悪さにあるんです。
西側の高い兵器とは真逆のコンセプトですね。
パイロットはエリートだったはず。
そんな馬鹿にされたら、パイロットなら戦闘機ごと西側に亡命するでしょう。
そうですかね?
自衛隊の高齢で退役したF-4ファントム乗り100人に「国のためにもう一度ファントムに乗ってくれないか」って声かけたら70人くらいは応じてくれそうですが。
身体的には非常に危険な任務にはなりますが、最後に自分が半生をかけて乗りこなしてきた機体で死ぬなら,それはパイロット冥利ってもんじゃないですかね。
問題は、ロシアの平均寿命のあまりの低さに加え、アルコール・薬物依存者の多さですかね…
除隊して間もないうちにアルコールで心身を駄目にする元パイロットも決して少なくはないでしょうし
砂漠空母でFー18改造無人機飛ばしてたエリア88が馬鹿にできない時代ですな。
F-16もキーフ侵攻時の渋滞時に有れば、ココまで膠着はしなかったかも知れんね。
(´・ω・`)
飛行機一機分の電子部品は、iphone何個分なんだろう?
1000個分かな?
電子部品の世代がそもそも違うから、個数で比較するのは不当ではないでしょうか ?
コスト計算では飛行機の方が高いと思うけど、CPUパワーの計算量でいえばiphoneはTSMCの微細加工を使用しているM2なんかの最新のプロセッサーを使用しているからiphoneが圧倒しそうな気がする。