欧州のユーロニュースは18日、スロバキアのナド国防相は8月末に退役するMiG-29を3億ユーロでウクライナに引き渡したいと考えているが「この計画はスロバキア国内の世論を二分している」と報じている。
参考:Slovakia’s plan to sell fighter jets to Ukraine divides a nation
全般的にウクライナでの戦争を引き起こした責任はロシアにあると回答するスロバキア人が多い
ユーロニュースはGLOBSEC(スロバキアのシンクタンク)の調査結果を引用して「ロシア軍の侵攻に抵抗するウクライナを助けるため戦闘機売却を支持する回答者は半分しかいなかった。ロシアはウクライナへの武器支援を阻止するためプロパガンダで国民の意識を変えよう努力している」と報じており、回答者の63%が「スロバキアにとってロシアは脅威だ」と認識しているが、37%が「スロバキアにとってロシアは最も重要な戦略的パートナーだ」と見なしている。

出典:Conflicts.pl
さらにプーチン大統領を否定的に捉えている回答者の割合は71%と高いが、ゼレンスキー大統領を否定的に捉えている回答者の割合も42%と高く、GLOBSECが公開した報告書には興味深い数字が並んでいるものの「全般的にウクライナでの戦争を引き起こした責任はロシアにある」と回答するスロバキア人が多い。
因み3億ユーロで8月末に退役するMiG-29(11機保有/内稼働機は7機)をウクライナに売却するという話が本当なら、1機あたりの取得コストは約2,700万ユーロ=約37億円になる計算だが、これは機体単価ではなく機体、予備パーツ、搭載兵器などが含まれる総コストを11機で割った数字だ。
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※アイキャッチ画像の出典:Rob Schleiffert/CC BY-SA 2.0
またいつもの「やっぱり無理でした定期」にならん事を願うばかりです。
代わりの機体が直ぐ来ないからな。
無期延期になるかも。
>プーチン大統領を否定的に捉えている回答者の割合は71%と高いが、ゼレンスキー大統領を否定的に捉えている回答者の割合も42%と高く
むしろこの状況でなお71%しかいないことに驚きですね
日本でも親プーチン大統領派がツイッターなどで散見できますが、予想以上に世界的にロシアの情報戦()が成功していたということでしょうか
ロシアはマイナー言語でのプロパガンダを積極的に行っているという指摘がありました。英語が読めないスロバキア人に向け情報戦を行っている可能性はあると思います。
また元社会主義国ですから中高年世代はロシア(ソ連)に哀愁を抱いている方もいるんだと思います。
あと仲がいい隣国はないって言いますからウクライナに対して負の感情を持っている方もいるかもしれないですね。
旧式のリタイアした機体に、2,700万ユーロ=約37億円なら非常に美味しい取引なんだと思うし、一石二鳥なのにねえ、、、
元東側だしロシアの影響力が経済的・心理的に今も強いということなのかな
フィンランド・バルト三国やポーランドみたいなロシアの恐怖を刷り込まれた国ばかりじゃないし
日本だって経済面ではロシア刺激したくないわけだからなぁ…
…と思ったけどスロバキアってプラハの春の国じゃん
よーろっぱ は いろいろ ふくざつ なんだね (小学生並の感想
プラハの春を主導したドプチェクもスロバキア人でしたし、宗教もカソリックが多数派ですからちょっと意外ですね
チェコスロバキアが今のよう2ヶ国に分離したのは、同じスラブでもメンタリティーの相違があったから。
スロバキアは独立時から親ロシアだったので
現政府のウクライナ寄り姿勢には違和感もあったんだが、それは西側、EUとの親密を優先したい政府の思惑であり、民意の総意ではないのでしょう