反撃が始まった南部戦線でウクライナ軍が空爆を24回実施、ノーバ・カホフカ水力発電所と陸地を繋ぐ橋も半壊している様子が確認され、ヘルソン北岸地域で戦うロシア軍部隊の状況は悪化し続けている。
参考:Украинская авиация 24 раза ударила по опорным пунктам и скоплениям врага – ОК “Юг”
9月3日に南部戦線で24回の空爆を実施、補給も期待出来ない中で砲撃や空爆に晒されるロシア軍
南部司令部はウクライナ南部における9月3日の戦闘状況を発表、敵陣地、司令部、輸送ルートなどに対する空爆を24回実施、砲兵戦力の攻撃と合わせて戦車9輌、装甲車輌18輌、BM-27、Msta-B、152mm榴弾砲、S-300ランチャー、ロシア軍兵士138人を破壊(殺害)したと明かした。
Another video of that Russian Pantsir-S1. 2/https://t.co/cejWhFNXBz pic.twitter.com/L6bZbSk74a
— Rob Lee (@RALee85) September 3, 2022
***BREAKING***
The bridge of the Nova Kakhovka dam has collapsed due to numerous Ukrainian strikes. The railway bridge did not collapse but is severely damaged. pic.twitter.com/1YCWXGLZFI
— Benjamin Pittet (@COUPSURE) September 3, 2022
さらにアントノフスキー橋近くの街で破壊されたPantsir-S1が、ノーバ・カホフカ水力発電所と陸地を繋ぐ橋が半壊している様子も確認されており、ヘルソン北岸地域で戦うロシア軍部隊はまともな増援や補給が期待できず、ウクライナ軍の砲撃や空爆に晒されながら防衛ラインを死守しているという意味だ。
ロシア軍もしくはロシア製装備品にとって宿敵(シリア内戦、リビア内戦、ナゴルノ・カラバフ紛争など)ともいえるTB2も地上攻撃を再開しているため、英国王立防衛安全保障研究所が今月3日のレポートで指摘した通り「ヘルソン北岸地域は理想的な敵の殺害エリア」と化しているのかもしれない。

出典:Kremlin.ru/CC BY 4.0
因みにプーチンの忠犬と呼ばれ、ウクライナ侵攻にも私兵のカディロフツィ(第141特殊自動車化連隊)を派遣、抵抗を止めないゼレンスキー大統領やウクライナを繰り返し「愚かで直ぐに跪くことになる」と罵倒していたカディロフ氏が引退を仄めかして注目を集めている。
カディロフ氏は「自身が長く権力の座に留まりすぎたので無期限の休養に入る必要がある」と語っており、チェチェン共和国のトップから身を引くことを考え始めているらしい。
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※アイキャッチ画像の出典:Ministry of Defense of Ukraine/CC BY-SA 4.0
> カディロフ氏は「自身が長く権力の座に留まりすぎので無期限の休養に入る必要がある」と語っており
そーゆーのは平時に言う事ですよ。
手持ちの私兵をプーチンに貸し出してすり潰された影響がかなりありそうですね
チェチェン内ので立場を保持する戦力が半壊したから、復讐で殺される前に雲隠れかな
チェチェンの人口は140万人程度なのに、なぜか数万人もの兵力を抱えているのですよね
初っ端でナンバー2が輸送機ごと殺られ、その兵力もどれ程削られたのやら……
ドニエプル川北岸のロシア兵はまさに背水の陣なのでしょうね…
撤退命令は出ないでしょうし、南岸に移したとされる司令部要員もヘルソン失陥したら物理的に首が飛ぶでしょう。
ここで、ロシア軍人を1人でも多く殺す・復帰不可能な障害を負わせるのは重要ですね
ロシアの周辺国・敵対国は、ロシア軍人が1人でも多くすり潰されれば自国の安全につながるし、
それだけでもウクライナ支援は継続されそう
たこ殴りゾーンできたのか
カディロフはなんか不穏な空気を感じてヘタレたのか?w
戦い方まんまソ連で笑うわ
カディロフは私兵部隊抱えてるからロシア内戦後に皇帝の座に着ける絶好の位置とかいう話もありましたね。そのへんを危険視されてお取りつぶしになったのでは?
ショイグも窓際族になってるらしいしプーチンの部下が減っていくなあ
何やらドラえもんのどくさいスイッチみたいになってきた。
スターリンも殺しすぎて医者も周りに居なかったというし。
kill zoneが訳されて殺害ゾーンになるの、逐語訳としては適切だけどなんか違和感あるw
カディロフ、首長やめるってよ
カディロフが辞めたら逃げた独立派やイスラム原理主義者が
帰ってきて、チェチェンの世俗派や融和派と内戦になりそう
むしろ、この後ロシアの支援が期待できないので、内乱になったら持たない→今のうち辞めてトンヅラってことではないか、と。
橋を使用不可に留めず本格的に破壊しだしたし、ヘルソン西岸を奪い返したら次の反攻はザポリージャからの南下かな?
ウクライナ軍がヘルソン西岸まで進軍して陣地を構えた場合、補給にあまり問題のない東岸のロシア軍からの砲撃にさらされることになり、またそこのロシア軍を排除できるほどの戦力もなく今度はウクライナ軍にとってのキルゾーンとなってしまうと思われます
ですので一気に東岸以東のロシア軍をも排除できるめどが立つまでは、ウクライナは攻撃をし続けることはあっても西岸まで進軍して奪還することはないかと
空軍が働けるようになったことはとても大きい。
パーンツィリ-S1は、近距離防空兵器だよな?
どうやって壊したんだ?
ロケットやミサイルを迎撃する用の兵器がそれらにやられたのか?
今までも散々言われてるけど防空システムなんて別に魔法でもバリアーでもないし100%絶対に防ぎ切れるなんてもんじゃない。
まして今回のケースは補給路を潰されてんだから、弾薬使いまくって再装填に支障をきたしてきまえばただの置物と化してしまうでしょう
ウクライナがA10のシミュレータを自作して訓練している記事を見たとき、ロシア軍相手にA10が役に立つの?と思いましたが、戦況次第では十分に活躍しそうですね。今からでもぜひA10供与を実現してもらいたいです。
ジャミングしているのかHARM怖さにロシアの防空能力が機能していないのか。何にせよウクライナの攻撃機が動けてロシアの地上部隊を攻撃できると分かった以上、ヘルソン奪還に向けての動きが強まりそうだな。
ヘルソン西岸への物資移動は、渡し舟や空輸で継続中にしても、
それ以上に移動待ちの物資が東岸沿いに膨れ上がってきそうで、
ある程度、溜まったところで、狙われそうですね。
カディロフの引退ほのめかしについては日本ではほとんど報じられていませんが、海外ではフォーブズやロイターなど各所で記事になっていますね。国営テレビのインタビューで語ったそうで。インタビュワーに引退の可能性はあるかと聞かれて答えたものですが、「次のリーダーもいるし、やることはやったので変化の時は来た」と言ってるので早く引退したいというニュアンスに見えました。
カディロフの部隊はワグネルの傭兵と並んでロシア軍の歩兵の中では一番働いている部隊なので、そのトップがこういうことを言い出すのは興味深いものがあります。何が起こっているのかなと。
ちなみにそのインタビューの中でLGBT団体から非難されていることにも触れられており、それについて「全くのデマだ。我々の部隊がチェチェンでゲイを迫害することはありえない。なぜならゲイは存在しなかったからだ」と怖いことを言ってます。
西側・ロシアともに主要メディアが取り上げ、軍事評論家などもこぞって見通しを執筆している状況はロシアが東部で演出したウクライナの困窮の裏返しとも言える状況です。
劣勢の対策に牽引砲・自走砲・HIMARSが送り込まれたウクライナと異なりロシアは他国の援助を当て込むことはできません。
その点でヘルソン奪還が叶えばそれで良し、よしんば膠着してもロシアの困窮を見せること自体がメディア戦略になるということです。
低コストのクリミア襲撃は実害もさることながら住民や旅客が退避する効果があがった例をみると、戦場外に及ぼす影響が主眼にあるように思えます。
空爆で活躍するのはカエル君かな?
ソ連型兵器の優秀さをウクライナが示してる。
今回の場合、活躍できる空域を作った西側兵器の成果では…
やはり戦闘機による航空支援が加わると違いますね!
いつの時代も空軍は頼りになりますなぁ。
ドニプロ川西岸のロシア軍が防空能力を失っているとすると、空爆は一方的にタコ殴りにされる状況なわけで士気も下がりますわな。HIMARS到着前のドンバス戦線で砲撃数で圧倒されたウクライナ軍の士気が崩壊しかけていたが、今ヘルソン周辺のロシア軍、特に機甲部隊はそんな状況だろう。
できれば半包囲を完成させてロシア軍を降伏に追い込み、装備をごっそりと鹵獲したい。反攻作戦に必要な機甲戦力が足りていないので、奪えるものなら奪いたいところ。
ヘルソン戦線でがっつりロシア戦力を削りたい所ではある。
だが少しずつ着実にだ。一挙に取ろうとすると足を掬われる…くわばらくわばら…。