エルドアン大統領は3日「過去の歴史=ドゥムルプナルの戦いでトルコに負けたことを思い出せ」とギリシャに促し、挑発行為が行き過ぎれば「武力行使も辞さない」と示唆したため注目を集めている。
参考:Erdoğan to Greece: ‘If you go too far, the price will be heavy’
もし東地中海でも軍事的緊張が高まればウクライナ問題で手一杯の米国やNATOは頭を抱えるだろう
エーゲ海や東地中海の問題で対立するトルコとギリシャはレーダー照射問題で揺れており、ギリシャ側は「レーダー照射を行っていない」と疑惑を否定しているが、トルコ側は「F-16がS-300からレーダー照射を受けたことを証明するためレーダーログをNATO加盟国に提出する」と発表するなど互いに一歩も引かない構えだ。
さらにトルコの戦勝記念日に絡んだ一連のやり取りでも両国の関係が拗れており、エルドアン大統領は「ギリシャは過去の歴史から学ぶべきで行き過ぎは代償は大きくなる。決してイズミールを忘れてはならない。その時が来れば必要な措置を講じるだろうし、突然、一晩中攻撃するかもしれない」と述べ、挑発行為が行き過ぎれば「武力行使も辞さない」と示唆したため注目を集めている。
因みに1922年のドゥムルプナルの戦いでトルコ軍がギリシャ軍を打ち破り「イズミール奪還」に成功したことを指しており、エルドアン大統領は「トルコに戦争で負けたことをギリシャは思い出せ」と言いたいのかもしれないが、もし東地中海でも軍事的緊張が高まればウクライナ問題で手一杯の米国やNATOは頭を抱えるだろう。
※1992年→1922年に修正しました。
関連記事:トルコとギリシャの対立が再燃、レーダー照射を裏付けるレーダーログを提出か
関連記事:ギリシャ軍、クレタ島配備のS-300でトルコ空軍機にレーダー照射か
※アイキャッチ画像の出典:IsmailDemirSSB バイラクタルKızılelmaのプロトタイプ(飛行可能なモデルかは不明)にサインするエルドアン大統領
>因みに1992年のドゥムルプナルの戦いでトルコ軍がギリシャ軍を打ち破り「イズミール奪還」に成功したことを指しており
1922年の誤りですね
昨日NATOの司令部のsnsがトルコの戦勝記念日への祝電取り消しましたね、案の定トルコは反発してましたけど
ここに来て二国間の対立がエスカレートしてるのはやっぱりウクライナ戦争の影響による経済的困窮や政府基盤の不安定化もありそう
トルコがここに来てEUでのプレゼンスを伸ばしてることにギリシャが警戒してるのもあるでしょうけど
希土戦争 (1919年-1922年)は大ギリシャ主義を掲げた民族主義(≒ファシズム?)によって起こされたらしいので、そのような侵略者を撃退した記憶はトルコ側にとっての大祖国戦争といいますか、トルコ大統領の発言はそういう文脈を踏まえた、何度やっても正義は勝つ!みたいなスジの主張なんでしょうね。
トルコが言うとシャレにならんのよ、っていうかNATO内で紛争起きたら本当にまずいんじゃ・・・。
ギリシャに舐められ無い様に脅しただけで、本気で今、戦争事態を引き起こす程
エルドアンはバカじゃないと思いたいですけど。
トルコはウクライナ戦争の棚ぼたで、せっかく良い政治カードを手中にしている
のに、それを自ら捨てるほど愚かでは無い・・・と思いたいです。
> ギリシャ側は「レーダー照射を行っていない」と疑惑を否定している
> トルコ側は「F-16がS-300からレーダー照射を受けたことを証明するためレーダーログをNATO加盟国に提出する」と発表する
どちらかがウソを言っていることになりますね。
どちらかがウソを言っていることになりますね。
どちらかがウソを言っていることになりますね。
どこかでみた流れですね…
この嘘つきめ!
やはりエルドアンは小プーチンなのだろうか?
どちらかというとギリシャの方がガチ親ロシアなお国なんですがね
ウクライナVSロシアからのギリシャVSトルコ、台湾VS中国とドミノ倒しで戦端が開かれそのまま第三次世界大戦とか来そうで怖すぎ
ウクライナVSロシアと台湾VS中国は、相手の国を飲み込んで消滅させる戦争ですが、
ギリシャVSトルコはお互い、相手の国を飲み込みたいという話ではなく、犬猿の仲での殴り合いというレベルで
ナゴルノ紛争に近い戦争になるんでしょうかね。
ギリシャは大ギリシャ主義、トルコは新オスマン主義でそれを延長したらお互いの国を飲み込む形にはなるのでしょうけど、どこまで本気でそれをしたいと双方が思ってるのかは分かりませんよね
この二国は国際政治的に対等な立場ですし、NATOの規則に照らしても加盟国間の紛争は当事者間で解決する事になるかと思われます。もしこのままギリシア側が熱狂するなりトルコが積極的に応じていけば、武力紛争も当事者間で収束が合意できるまで続けることになると思いますが、国力や軍事力の差から言って先に倒れるのは「エルドアン氏の言う通り」ギリシアになるんじゃないかなぁ。
元はソビエトという一つの国だったロシアとウクライナ、大日本帝国という一つの国家だった日本と韓国、オスマン帝国だったギリシアとトルコ…。地域覇権国家の破片どうしの幻肢痛はいつまで続くんでしょうね。
イメージだけだけどギリシャってよわそう(偏見)
昔から犬猿の仲なのでトルコが悪いとかギリシャが悪いとか言えない気もするけど実際どうなんだろ
中国がウクライナから購入したスクラップ空母ヴァリャーグ(遼寧)を回航したタグボートはギリシャ船籍であったことは、あまり一般的に知られたことではありません。
当時の北京駐在ギリシャ海軍武官タキス氏は中国からギリシャへの経済的な見返りを条件に黒海からスエズ運河の通過にギリシャ政府が関与する交渉に深く関わっていました。
正教会系国家であるギリシャは、カトリック、プロテスタント系西側諸国とは異質で、キリル文字に似たロシア似の文化圏ですから、NATO加盟国といえども一筋縄ではいかないのです。
トルコがギリシャと揉めるのは、ギリシャとロシアとの関係の深さにも原因があるのでブリュッセルには対処が難しいと思います。
ギリシアが一帯一路に組み込まれるという話で、
ちょうど2年ほど前のニュースです。
リンク
習近平氏「一帯一路は成功」 ギリシャ港湾視察「要衝の役割を」
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地中海沿岸で最大規模のピレウス港は16年に中国国有の海運大手、中国遠洋海運集団(COSCO)が買収。09年の段階でコンテナ埠頭(ふとう)の運営権を握っていた。COSCOは今後、総額6億7千万ドル(約730億円)をかけて港の拡張工事などを行う方針。
….
続報を探したけど見当たりませんでした。
ご存知の方はぜひご教示を。
昨年に第2段階の投資の報道がありましたぞ。
キリル文字に似ているのではなく、ギリシア文字からキリル文字が生まれたのであって、フェニキア文字からギリシア文字が生まれて約19世紀後にキリル文字が生まれた順番です。
正教会にしてもギリシアは東ローマ帝国からの直系で、ギリシアとロシアの文化が似ているというのは牽強付会過ぎませんか?
文字数抑制のために「ギリシャ文字とキリル文字が似ている」と書きました。宗教、言語の変遷と相互に与えあった影響についてここで長々と書くことは割愛しますが、不満ありましたら厳密に詳細にご説明する用意があります。
ロシアは黒海の不凍港価値最大化する南進政策で、ギリシャとの関係を利用して、トルコを牽制する意図があり、正教文化圏であるギリシャとイスラム文化圏のトルコ間の現在でも根強く有る、対立構造を上手に利用しています。
特に黒海やボスポラス海峡、ダーダネルス海峡でのロシアの活動制限を減らすためにギリシャを扇動してトルコとギリシャをぶつけさせたいとの意思が働いているとみるのが自然と思います。
ギリシャとトルコ軍が戦闘になれば黒海上空は戦域になり、西側のウクライナでの航空支援作戦を妨害できますし、NATOの内部分裂を助長できます。
状況次第では一寸先は闇ですね。