ウクライナ戦況

ウクライナを守る防空システム、3月末までに迎撃弾の一部が枯渇する可能性

Washington Postは「ウクライナで使用されている迎撃弾の一部が3月末までに枯渇するかもしれない」と報じたが、独自の支援を準備している共和党議員は「米国や同盟国からウクライナが購入する武器の代金をロシア人に支払わせるのが正義だ」と主張している。

参考:U.S. anticipates grim course for Ukraine if aid bill dies in Congress
参考:Ukraine faces ammunition crisis as air defence missiles dwindle
参考:Johnson signals shift on Ukraine to GOP senators

短期的に人命を代償に時間を稼ぐウクライナの状況に大きな変化はないだろう

Washington Postは15日「米当局者もウクライナへの軍事援助が実現しなかった場合の悲観的なシナリオに言及し始めた」「政権内部では(軍事援助の欠如が)前線の崩壊を引き起こすのか、多数の死傷者を出すに留まるのか議論が続いている」と報じ、ウクライナ側と協議した当局者2人は「一部の防空システムで使用されている迎撃弾は3月末までに枯渇する可能性がある」「ウクライナは都市に向けられたミサイルの大半を撃ち落とそうとしているが、まもなく5発中1発しか迎撃出来なくなる」と明かした。

出典:Raytheon

Telegraphも「ミサイル攻撃から都市を守るための迎撃弾供給が急速に減少している」「ロシアはIskander-Mを使用してオデーサにダブルタップ攻撃を仕掛けた」「Iskander-Mの着弾地点に集まってきた救助隊員らが2発目のIskander-Mで犠牲になった」「この金曜日の攻撃はオデーサにとって最大の死者数(20人死亡)をもたらした」「ロシアはウクライナが弾薬不足に陥っていることを知っており攻撃のチャンスだと判断している」と報じ、これ以上ウクライナに現金を与えないとトランプ前大統領がオルバン首相に伝えたと付け加えている。

要するに米議会が軍事援助を承認するかどうか不透明で、この問題が米大統領選挙(11月)まで解決しない可能性もあり、もしトランプ前大統領がホワイトハウスに戻ってくれば米国のウクライナ支援は絶望的になるという意味だが、ジョンソン下院議長は13日「独自の支援パッケージを準備する」と表明しているためウクライナへの軍事援助が成立する可能性も0ではない。

出典:Office of Speaker Mike Johnson Public Domain

ジョンソン下院議長は「下院案は納税者の利益を保護するためローンやレンドリースを活用したものになるだろう」や「下院案にREPO法(差し押さえたロシア資産をウクライナに移転する法案)に似た法案を盛り込む可能性」にも言及、共和党議員も「米国や同盟国からウクライナが購入する武器の代金をロシア人に支払わせるのが正義だ」と支持しており、米国が資金を無償提供するではなく「ロシアの資産で米国から武器を購入して送るなら納税者の利益になる」という意味だ。

問題は「差し押さえたロシア資産をウクライナに移転するアイデアが法的に可能かどうか」で、まだまだ議論の余地があるため短期的な解決策にならない可能性が高く、人命を代償に時間を稼ぐウクライナの状況に大きな変化はないだろう。

関連記事:難航していたウクライナへの軍事支援、EU加盟国が50億ユーロ提供で合意
関連記事:ウクライナ軍が直面する砲弾不足の原因、問題は何処に潜んでいるのか
関連記事:バイデン政権、偶然手に入った資金で3億ドル相当のウクライナ支援を発表

 

※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ

米空軍、次世代戦闘機や無人戦闘機の開発に今後5年間で284億ドルを投資前のページ

バイデン政権、限定的なAUKUSへの日本招待について英豪と協議を開始次のページ

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コメント

    •  
    • 2024年 3月 17日

    資金の目処が付いたところで在庫はあるのだろうか?
    同盟国から掻き集めたとしても急場凌ぎにしかならないのでは?
    生産能力の拡張の投資にはレンドリースという訳にはいかず、アメリカの国防予算からの支出になるし数年がかりのプロジェクトになるだろうし。

    22
      • jimama
      • 2024年 3月 17日

      在庫はないでしょうね
      あったら同盟国の在庫かき集めないでしょうし
      あったところでクソ高ミサイルを買えば買うほど
      他の砲弾買う金が減るわけで
      しかもミサイルの方は格安ドローンで浪費させられる
      どちらに転んでもというやつになるかと

      35
        • しょうさん
        • 2024年 3月 17日

        いくら迎撃したところで、ロシアはミサイルの新規生産を加速させてるしイランや北からの支援も途絶えない。
        経済制裁が無力化されている以上、残る手立ては軍事的制裁のみ。
        ロシアの工場、発射基地、採掘施設を片っ端から破壊して継戦能力を断つしかない。
        そのためには西側兵器のロシア本土への使用を容認して、ミサイルの大規模な供与をするほかない。

        6
      • たむごん
      • 2024年 3月 17日

      仰る通りです、非常に難しいですね。

      アメリカの主題の1つは、インフレを鎮静化させることですが、レンドリースは逆効果になります。
      武器在庫の余力がないですから、仰る通り、強力な公共事業に近くなるんですよね。

      インフレ鎮静化に失敗すれば、バイデン政権は大統領選挙に負ける要因ですから、どうするのか注目したいと思います。

      19
        • ロシア大勝利
        • 2024年 3月 18日

        トランプ大統領が当選して、ウクライナをロシアに併合してウクライナの終わりでしょ

        3
          • たむごん
          • 2024年 3月 18日

          ウクライナの要請は、パイプラインを使って、天然ガスを援助しろ(西側から東に天然ガスを送れ)と言うのもありまして。

          ウクライナ国営ガスは、破綻していて、単独では信用力がありません。

          トランプ元大統領が当選したとして、ヨーロッパ諸国が、ウクライナのためにどこまでやるのでしょうかね。

          (2024年2月22日 ウクライナ国営ガス、外国企業による備蓄増加を期待 ロイター)

          2
      • 2024年 3月 20日

      資金のめど(笑)がロシア財産没収という時点で色々終わっているし
      その先の在庫が尽きてるから新規生産しなければならないのに

      ヌーランドがウクライナ支援の9割はアメリカ軍需産業に環流されていると自慢している特需中の現在ですら
      生産量ロシアの1/10以下という現状を考えれば
      今の支援の最低10倍、可能なら30倍の支援をしないと話にならない

      1
    • 58式素人
    • 2024年 3月 17日

    ”ローンやレンドリースを活用したもの”
    そうなったとして、ウクライナ側も受入れの法整備が必要なのでは。
    なんと言っても、借金ですから、お金の算段が要るのでは?。時間がかかるのでは?。
    勝手なことを言えば、今回の援助法案を時限立法にしては、と思ったり。
    の今の大統領任期に合わせて、次の政権で見直しをすることを予め条件にして。
    緊急性がありますから。
    日本も今後の見通しを立てる上で、今回の米国の動きをよく見ておかないと、ですね。
    話替わって、他所の記事で、ギリシャがM114榴弾砲を70門、ウクライナに渡すとか。
    以前、同じM114をポルトガルが提供を申し出た時に、謝絶されていたと思うのだけど。
    砲身長が24口径長で、射程が少なかったためと思っていました。
    また別の記事で、デンマークが自国の榴弾砲を全て渡すような話もあったと思います。
    これもまた、ほとんどがM114だったと思います。
    良くは判らなかったのですが、M114/39という物もあるようです。
    これは39口径長の砲身に改装した物かな?。ご存知の方いたらご教授お願いします。
    そうならば、或いはそうでなくても、提供されるM114の砲身交換は必要な気がします。
    であれば、日本のFH70の砲身は替砲身として提供の価値がありそうな気がします。
    部品として。

    5
      • 無名
      • 2024年 3月 17日

      欧米の支援が激増した頃、ウクライナは支援内容を選り好みしてましたからね。
      あとロシアが残していった車輌や砲弾も爆破するようになってた。
      でも今はまたロシアが残した兵器をありがたく使ってそう。

      3
        • NHG
        • 2024年 3月 17日

        >ロシアが残していった車輌や砲弾も爆破するようになってた

        聞いたことないんだけどソースどこですか?

        6
          • 無名
          • 2024年 3月 17日

          今でも見られるかどうかは分かりませんが、ハルキウの大反撃の時はロシアが残した膨大な量の砲弾や車両を自軍に取り入れてたけど、レオパルトが届き始めた頃からほぼ無傷のロシア車両を破壊してる映像が出るようになって、中には壊れた様子の無いT80まで爆薬仕掛けて破壊してる映像もありました。
          仕掛け爆弾を警戒したんだと思います。

          10
        • 2024年 3月 18日

        あれだけバカにしたT-62の砲塔を外してBMP-2の機関砲を付けたりしているよね。(115ミリの砲弾がないため)

        7
          • 58式素人
          • 2024年 3月 20日

          素直に考えて。
          なぜ、105mmL-7砲の弾を基にして、
          115mmU-5砲の滑腔砲弾を作らないのか、などと思いました。
          でもT-62の現使用国一覧を見たら”アブナイ”国ばかりですね。
          やっぱり、砲塔撤去して別途使用してもらう方が良いような。

    • たむごん
    • 2024年 3月 17日

    ウクライナは国家破綻しているうえに、工業地帯の東部を占領・破壊されていますから、返済原資が基本的にありません。

    贈与でなければ戦後に、電気ガス水道・鉄道・港湾などを売り渡す事になりますから、なかなか厳しくなりますね。

    >ジョンソン下院議長は「下院案は納税者の利益を保護するためローンやレンドリースを活用したものになるだろう」

    38
    • 折口
    • 2024年 3月 17日

    >米国や同盟国からウクライナが購入する武器の代金をロシア人に支払わせるのが正義だ

    まぁ、これが本来の筋ですよね。西側諸国が支援してきた莫大な資金や物資代金は善意の篤志や無利子の借款という形でしたが、今後は「戦後にロシアに対して請求する」という前提の共同基金かなにかを設立してみるのはどうでしょう。ロシア側もウクライナを地図から消したあとは費やした戦費を賠償金としてウクライナに払わせると公言していることですし。

    15
      • 幽霊
      • 2024年 3月 17日

      ただロシアに賠償させる為にはウクライナ領からロシア軍を撤退させなければいけませんが、ウクライナ軍にそれだけの能力があるかどうかですね
      現状のまま停戦なり終戦なり迎えてもロシアが賠償する事はまず無いでしょうし。

      33
        • 2024年 3月 17日

        去年の反転攻勢が大失敗に終わり大幅に兵力を失ったウクライナは今後も領土を失い続けるのが冷静な見立てだ。
        しかしNATO諸国は勝ち筋のない戦争に投資してでもロシアを消耗させたいのたろうか?
        ダラダラと戦争を長引かせてもウクライナ国民には悲惨な未来が待っているだけなのでは?

        37
          • ルイ16世
          • 2024年 3月 17日

          私もそれは開戦前から思っていたのですが最近は悪い方向に思い直す様になってきました。
          もしや彼らはもうリアルには興味が無く価値観というファンタジーにしか興味が無いのでは?

          29
            • 一般通過OSINT
            • 2024年 3月 17日

            > もしや彼らはもうリアルには興味が無く価値観というファンタジーにしか興味が無いのでは?

            シリア反政府武装勢力「…」

            15
          • あるまじろ
          • 2024年 3月 17日

          一般人が窓から落ちる国はちょっと。

          6
            • kitty
            • 2024年 3月 17日

            議員や政府職員・大臣ならいいんでしょうかw

            6
              • jimama
              • 2024年 3月 17日

              チェコ「第四回プラハ窓外投擲事件を期待されてる?」

              5
    • かませ
    • 2024年 3月 17日

    IRIS-Tは元々調達規模が小さく、AIM-120はアメリカからの供給が停止されている上機密の関係で旧型のA,B型のみの供与となり残弾数に懸念があります。
    このままでは近々IRIS-T SLM及びNASAMSも稼働停止に追い込まれかねないでしょう。
    パトリオットは言わずもがなでありウクライナの中、長距離防空能力の劣化が更に表面化するのはいつになるだろうか…

    13
      • 琥珀
      • 2024年 3月 18日

      そういえばパトリオットやハイマースも破壊されてたりしてましたけど、あれらの影響も今後出そうですよね。
      数に限りあるなら出し惜しみして被害なんかも出したりしそうですし。

      5
    • もへもへ
    • 2024年 3月 17日

    >「差し押さえたロシア資産をウクライナに移転するアイデアが法的に可能かどうか」
    すでに米国や欧州がロシアと戦争状態になっているのであれば資産接収も問題ないのだろうけど、
    現状ロシアと戦争状態にあるのはウクライナだけで、米国や欧州はそうじゃない。
    この状況で資産凍結ならまだグローバルサウスの理解も得られるのだろうが、接収まで行くと西側と関係が悪くなったら勝手に資産を接収する国々とされてただでさえ最近グローバルサウスからの信頼が落ちてるのにさらに信頼されなくなるのではないか。
    もともと”国際ルール”も西側が都合のいいように弄んできた実績もあってしまうので、西側的には拍手喝采なんだろうけど、もう西側がすべてを取り仕切れた時代は終わってしまったということを認識して、西側以外からはどう見られるかを意識して慎重に対応すべきではないだろうか。

    63
      • Authentic
      • 2024年 3月 17日

      でもそれだとウクライナの復興費用は誰が払うの?って話になるし
      ウクライナの復興費用を欧米が全負担なんてあり得ないんだから実質的に差し押さえた金と領土を交換する形しか収めようがないと思う
      それならウクライナに領土を諦めさせる形で即時停戦させても一応ロシアが一方的に勝った形にはならないし

      3
        •  
        • 2024年 3月 17日

        復興が必要なのは戦場になったロシアの占領地域がメインだよ。
        ロシアに領土を割譲することは瓦礫の都市を明け渡すだけ。

        8
          • Authentic
          • 2024年 3月 17日

          メインはそっちにしても占領されたあと解放されたところもあるし他の部分の費用でも20兆円~30兆円くらいは掛かるでしょ
          けど武器輸出なら欧米企業も儲けられるからまだいいが道路とか電力とか住宅とかその他インフラ建設なんて最終的に中国企業だけが儲けそうな事業の費用の追加負担なんてとても政治的に正当化できるとは思えない

          3
            •  
            • 2024年 3月 18日

            >メインはそっちにしても占領されたあと解放されたところもあるし

            ウクライナが解放した地域はロシアが徹底抗戦を選択せず逃げたところだから荒廃してない。
            キーウもハルキウもヘルソンもほぼ無事ですよ。
            マリウポリにバフムトにアウディーイウカなんかはウクライナ軍が籠城したから瓦礫の山だけど。

            4
          • ak
          • 2024年 3月 18日

          マリウポリの二つに大型製鉄所のうち被害の少なかった一ヶ所は既に去年から生産再開して鉄を送り出しています。
          ロシアは自国領になったらすぐに復興再開させるでしょう。

          ウクライナの方は口を開けて誰かが入れてくれるのをじっと待っているような状態の、100%外国頼りで自分達では何もしないでしょうから。正直戦争終わったからと言って復興は無理ですね。
          資金のアテも復興プランもそれこそ掛け声だけで「形の有る物」はほぼ無いでしょう、なにせ投資先は「何も無い上に、色々と底が抜けている国」ですから。

          16
          • 2024年 3月 18日

          復興のマリウポリの動画あるよ

          6
        • 理想はこの翼では届かない
        • 2024年 3月 17日

        でも差し押さえからの接収をやっちゃうと、同じことをロシアや他の国にされた場合に反論・対処できなくなっちゃいますよ
        資産凍結はともかく接収は相当な覚悟を決めないと出来ない事です

        33
          • Authentic
          • 2024年 3月 17日

          それはある程度仕方ないんじゃないの?
          というか、何にしろこのまま戦争を続けるよりはマシでしょ
          今のまま続けたって膨大な数の人が死に続けるだけだし
          たとえ明示的な合意はなくても金と領土の交換で事が収まってそれで双方のメンツが立つなら経済的報復合戦なんて大したことじゃない
          それでこの核戦争に繋がりかねない紛争から双方が下りられるなら

          5
        • 一般通過OSINT
        • 2024年 3月 17日

        > でもそれだとウクライナの復興費用は誰が払うの?

        それは、ウクライナという国がまだ存在する前提の話だが…まぁどの道ロシアが払うことになりますね

        9
      • NHG
      • 2024年 3月 18日

      今は利息だけ没収という方向みたい
      西側も基本的に植民地うんぬんで後ろ暗いところがあるのをい認識してるだろうし、グローバル・サウルにしても今ロシアがやってることが昔の西側の強者の世界分割論であるのは分かってるはずなので、そこまで大きな問題にはならないと思うところ(あくまで”そこまで大きくない”ってレベルで一波乱はあると思うけど)

      6
    • ホテルラウンジ
    • 2024年 3月 17日

    やっぱあかんのかなあ
    こうダラダラやられると信じられないようなミスを西側は本当に犯しそうな感じがしますよね
    今はロシアはウクライナで張り付いていますし、それの動向を伺う中国も動くことは無いと思いますが、
    ウクライナが平定された場合、西側陣営は太平洋方面と欧州方面の二方面で対峙する必要が出てきます。
    そうなると日本と欧州は資源の相互融通などはお互い余裕が無くなって出来なくなります。
    幾らウクライナは同盟関係に無いとは言え、ここで抑えないと何倍ものコストになって跳ね返ってくる事は見えてる事でこのまま支援打ち切り放置はあり得ないミスと思います。
    それにこのまま放置されて平定された場合、ウクライナ人は西側の事をどう思うのかという点もありますね。
    つまり支援したにも関わらずレッドチームに平定されたのであれば平定後もアフガン化してテロ活動を活発に行ってロシアを疲弊させるでしょうが、見捨てられたが故に平定されたのであれば、そういう事は無いどころか、気持ち的にはレッドチームに寝返る気運が出来るかもしれません。
    ウクライナ平定されてもNATOには5条があるからこれ以上は絶対に攻める事は無いと言われてますが、ロシアは色んな事を考えて隙を見つけてNATOの結束を崩してくるでしょう。
    また中国が台湾でコトを始めた場合、国柄的に火事場泥棒気質のロシアは全軍を太平洋に振り向けて北海道に揺さぶりをかけてくるでしょうし、それに対応するリソースの余りが日本には無いでしょうから日本は悲惨な事になります。
    トランプのウクライナ支援打ち切りは恐らくカードであって、バイデン親子がウクライナで何をしていたのかをウクライナにゲロさせる為のカードであり、トランプの本心ではウクライナは見捨てる気は無いと思います。
    ただ意図せずか交渉が決裂して本当にトランプがウクライナを見捨てる展開になりかねないリスクはあるでしょうねぇ

    22
    • 2024年 3月 17日

    差し押さえたロシア資産を使うとか正気だろうか?
    それやると信用無くすというか、欧米に敵対した側もその国にある欧米の資産で同じ事をするというか。

    63
    • ras
    • 2024年 3月 17日

    欧州からの軍事支援金も確定した中でも、記事にあるほど緊迫してるのですかね? それとも米国製の弾丸に限った話でしょうか?

    1
      • gepard
      • 2024年 3月 17日

      何十km先から滑空爆弾を飛ばしてくる戦闘機を打ち落とせる射程の防空アセットが全く足りていない上、ロシアがISRを向上させた影響もあってパトリオット含めたSAMがここ最近かなりやられています。

      数日前からウ側は大規模なベルゴロドへの越境攻撃を試みているんですが、ウ側が公開する戦果映像はフェイクばかり(占領したとするロシアの村が実はウ側の国境の村だったなど)で、貴重な戦車やIFV、工兵車両まで何両もやられて戦果無しという昨年よりもひどい結果になっています。
      非常に切迫した意識が無いとこんな分の悪いギャンブルのような作戦に、今のウ軍には宝石より貴重な機械化部隊を投じたりはしません。

      13
        • 無名
        • 2024年 3月 18日

        国境を地雷だらけにしてるのはウクライナだけでは無いので、ロシアに侵入した途端に地雷で足止め➡️ミサイルや砲弾の雨でしょう。
        で、ちょっとでも進撃時と違う場所からウクライナ側に戻ったらウクライナ側も地雷だらけなので。

        選挙中に越境攻撃がありそうなのを予想してロシア側は兵を集めてたって情報もあります。

        6
      • あるまじろ
      • 2024年 3月 17日

      2024年の国家予算の話だけど
      歳入不足が435億ドル、大雑把に6兆円位不足している。

      弾薬の製造だの調達だの以前の問題として
      資金がそもそも慢性的に不足している。

      この不足分は国債だの対外援助だのIMFで埋めるわけだけどなかなか大変。

      10
    • 名無し
    • 2024年 3月 17日

    データ上の資産ですから抜け道はありそうですが、
    まあロシアも確実に報復しますよね
    アメリカの投資会社の資産が没収されるだけ、ブラックロックなどからすると誤差みたいなもんだろ

    6
    • バーナーキング
    • 2024年 3月 17日

    凍結したロシア資産の「運用益」ならセーフ。

    1
      •  
      • 2024年 3月 18日

      損失出た場合どうするんだろ

      5
    •  
    • 2024年 3月 18日

    この戦争が少なくとも国際法上はロシアの侵略ではない以上、凍結や制裁ですら正当性が怪しいところ接収なんて略奪そのものですよ
    そもそも侵略を認定出来ないのは安保理常任理事国という制度上の欠陥が原因であり、その特権を享受し侵略を繰り返してきたのは5カ国とも同じなわけで、むしろ敵対者の武力行使を封じ込め既得権を絶対のものにするための大義名分としてでっち上げたのが侵略という概念でしょう
    ロシアが気に入らないから今回だけ協力してくれだなんて言ってもこれまで涙を飲んできた非主流国が受け入れるわけありませんよ

    というかこういう国際法の欺瞞についての話は本人等は自覚的に踏み躙ってきたものだと思ってたんですが(少なくともロシアは開き直って互いの勢力圏に対する権益の相互確認と捉えてるように見える)、こういう発言が出てくるのであればそうでもないんですね
    傲慢なのかただ何も考えてないのか…

    25
    • 名無し
    • 2024年 3月 18日

    コメント欄は相変わらず大喜びしながらコメントしてそうですな

    6
      • あるまじろ
      • 2024年 3月 18日

      もはや記事の内容と無関係の内容で
      食い合ってるんですよね。
      (自分もついやっちゃいますけど)

      1
    • 正論
    • 2024年 3月 18日

    ウクライナはローンを払う能力などありませんし
    世界銀行からの借入も、日本が連帯保証人

    私は日本は引き払って海外在住なんで
    あまり関係ありませんが
    日本の納税者がババ引く結果になりますね

    7
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