ウクライナ軍がルハンシク州マキーフカ、ネフスキー、フレキフカを解放したことが視覚的に確認され、遂に東部戦線での反撃は本格的な「ルハンシク州奪還」に移行した格好だ。
参考:Украинские бойцы освободили шесть населенных пунктов Луганщины – ОВА
参考:В Кремле прокомментировали ситуацию на линии соприкосновения
ペスコフ大統領報道官は編入した領土は永遠にロシアと共にあり「奪われた領土を奪還する」と明かした
ウクライナ軍によるテルニー、マキーフカ、ネフスキー、フレキフカの解放が視覚的に確認され、遂に東部戦線での反撃は本格的な「ルハンシク州奪還」に移行した格好だが、ウクライナ軍の砲兵部隊によって「スバトボ~クレミンナの幹線道路(P66)は通行出来ない状況だ」とロシア人が明かしており、ベルゴロドからセベロドネツク方面への補給は現在、ベルゴロドからスタロビルスク経由でスバトボ(P07)やセベロドネツク(T1302)に向かっている可能性が高い。
ベルゴロドからクピャンスク経由でセベロドネツクに向かう補給ルートは約270kmだったが、クピャンスク陥落後のスバトボ経由になると約320kmに、リマン陥落後のスタロビルスク経由になると約360kmに距離が増えおり、ロシア軍の兵站に掛かる負担は確実に増加している。
さらに興味深いのは「ウクライナ軍がライホロッカに砲撃を加えている」「殆どの民間人がスバトボを去った」というロシア人の報告で、クレミンナを孤立させるためウクライナ軍はライホロッカを突破して「スバトボ」を目指すつもりなのだろう。
因みにペスコフ大統領報道官はロシア人記者から「連邦領に編入した領土は永遠にロシアと共にあるという大統領の言葉と特定の領土から撤退したという発表は矛盾する」と指摘され、編入した領土は永遠にロシアと共にあり「奪われた領土を奪還する」と回答している。
追記:ウクライナ側もルハンシク州の拠点6ヶ所(拠点の名称は伏せられている)を解放したと発表した。
関連記事:ロシア国防省、ヘルソン州北西部やハルキウ州北東部からの撤退を明示
※アイキャッチ画像の出典:Telegram
さて、住民投票の準備をしなくては。
それは間接的にロシアが行った住民投票が正式な物だと認めることになるので、ウクライナが自国領で住民投票をやる必要は無い。
というか、やっちゃ駄目。
「ロシアは国際法を犯した」と非難して、粛々とウクライナの統治を復活させれば良いだけ。
まあ、やるとしたら「親露派住民はさっさとロシアに行け。でないと終戦後訴追の可能性があるぞ」と脅すくらいかな。
ヴィシー政権打倒後のフランスみたいになるぞ、とね。
実際、第二次大戦中から終戦後のウクライナは、ナチスに協力した人とか、ソ連指導下でいろいろと粛清があったからね。
ナチス排除は、今回のロシアの侵攻の(勝手な)理由のひとつでもあったし。
逆に理由として使われても、ロシアは文句は言えない。
ロシアは身勝手にも「ロシア人がいるところ、すべてロシア領」とかも言っちゃったし。
住民投票自体は良いと思うけど。ウクライナとロシア、どちらが良いですか?。
やってはいけないのは、それを根拠に他国に侵攻し、併合すること、だと思う。
選挙という物は民主主義の根幹ですけれど、民主的な制度に従った選挙を行っても実は100%正しく民意を表現するものでは無いのです。
日本でも特定勢力が沖縄に大量に住民票を移動させている、という話もあります。
八重山諸島で選挙に負けたからと、そちらにも幽霊住民が発生しているとも聞きます。
要は、そういうものなんです。
特に分離・独立や帰属に関しては対立国家が工作活動をしたり、今回のウクライナ侵攻のように政治的に利用されることが多い。
最近ですとニューカレドニアのフランスからの分離・独立選挙の背後で、中国が暗躍していたことは広く報道されましたよね。
だから基本的に、ほとんどの国家は分離・独立や帰属に関する選挙はやりたがりません。
なぜって揉め事の元だからです。
ウクライナが取り戻した地域で再選挙を実施して、今度は90%がウクライナを選択したとしましょう。
でもロシアは10%の住民がロシアを選んだ、と難癖を付けることが出来るし、ウクライナ国内でも分断を生む根拠にされかねない。
だから領土・帰属に関してやらなくて良い選挙は、やらない方が得策なんです。
一度でも実施すると、独立勢力はそれを根拠にもう一度、もう一度
と自分たちが勝つまで選挙を要求しますしね。
それでも一応、今回の場合は戦争終結後に、ウクライナがデモンストレーションとして選挙を実行する可能性はあります。でも可能性としては私はほぼゼロだと思います。
主張している国境線の根拠を、わざわざ自分から揺らがせかねない行動をウクライナ自身がする意味はありませんからね。
国際的に認められた自国領土なのですから、粛々と統治を行う。
それが最善策なんです。
皮肉を込めたネタだと思ったら本気だったんですか。。
ドネツク州の前線は8年間に渡って戦い続けたラインが、宇露どちらにとっても堅すぎるので後回しという事でしょう。
一方でルハンシク州は占領地の拡大にロシアの防衛陣の構築が追い付いていないので、
ウクライナにとって攻めやすい状態になっている。
ここを圧迫すればロシアの補給線がますます厳しくなるので、戦略的にも優先順位が高いのでしょう。
ウクライナの戦略は常に軍事最優先でブレないですね。
セベロドネツクも固そうなので後回しにして、先にスバトボが数日中に落ちそうです。
スバトボの後はトロイツキも確保しつつスタロビルスク手前まで主力を進めてスタロビルスクからルビージュネ・セベロドネツクへの補給路を塞ぎ、それから満を持してセベロドネツク攻略に掛かるのでは。
スパトボはそんな簡単には落とせないよ。
ゼレベツ川とクラスナ川という二重の河川に阻まれているし、街は谷底。
西から進軍しているウクライナ側からは視程がまったく通らないってことになるから、まっすぐ西から進軍すると
谷の縁からの観測を用いたスバトボからのロシア軍の火砲によって一方的に撃たれてしまう。
これを突破するには、クピャンスクから東進している北部の部隊と、
リマンを突破しクレミンナを包囲しつつある南部の部隊による南北挟撃が理想的。
北部ならクラスナ川の水深も浅いため渡河も容易だし、クレミンナなら橋梁の破壊が間に合っていないので、そこから渡河できる。
迂回渡河によるクラスナ川東岸から一気に包囲することを狙うであろうことは、いままでのウクライナ軍が用いてきた機動包囲戦術から考えれば、最も合理的
もっとも、クレミンナからそのままルビージュネ方面に向かうかもしれないけれどね。
いかに練度の低い動員兵と言えど、セベロドネツクのような大きな都市に大量にいれられ籠城されてしまうと厄介。
攻略のリターンも大きいしね。
何にせよクレミンナを突破しなければ始まらない。
こうなった以上、もう今までの戦い方でロシアはウクライナを止められないということなんでしょうね。ウクライナも5月頃の段階と違ってもはや和平交渉や核報復にかかる政治的な憂いはなく、打ち砕かれるまでは止まらなさそうですよね。
だから逆にという訳ではないでしょうが、欧米の一部では「ロシアがウクライナとの境界線付近で核実験を実施する可能性がある」という噂が流れているそうですね。放射性物質の飛散が極小に抑えられる地下核実験だとしても実験に使えるような無人地帯が東部ウクライナや南ロシアにあるとも思えませんし、実施するハードルの高さから考えてもこれは噂の域を出ないものだとは思います。ただ、NATOの参戦や核応酬に発展しないギリギリを狙うというのはロシアの核運用の骨子であり、一つのシナリオとして説得力は感じるんですよね。
露もとにかく核を使いたという訳ではなく「ロシアが核を撃つかもしれないと思わせることでウクライナや欧米の戦争意思決定に介入して通常戦力の戦いをロシア優位に運びたい」というのが本来の腹なんですよね。そこへいくと西側の一般世論はともかくウクライナは、米露間のホットラインで確認されている核使用後の対応の話(ロシアにとっていかなる核使用も全く割に合わないという事実)などが米国経由で一部共有されている可能性があり、ロシアが仕掛けたブラフが全く効いていない可能性も全然あると思うんです。ウクライナは今一切の躊躇なくドンバスの奥へ奥へ切り込んでますが、これはロシアの核使用のリスクを感じていない証拠でしょう。リスクを認識できていないか核攻撃覚悟でやっているという可能性も無くはないですが、ハルキウ攻勢以前はロシアの核を意識していた時期もあったので、何かしらのエビデンスがある行動だと自分は感じます。
ロシアの掲げてきた核抑止力の攻勢使用、ひいては衰退する軍事力を核で補いつつ帝国を拡大させられるというロシアの軍事ドクトリンがもはや何の用も為さい妄説であるとウクライナに証明してほしいです。
仮に核攻撃されても、その場合はNATOが参戦してウクライナは存続できると確約が取れているのでしょう。
ちょっと話はずれるんですが、この紛争で非常に興味深く感じているのは、相手がそれなりの対処と覚悟を決めている場合、都市への無差別なミサイル攻撃などいままで「戦略○○」と言われていたような攻撃では、結局、相手の国家を屈服させることは難しい、ということです。
その延長で考えれば、極端な話、キーウに核攻撃をしたとしても、多分、ウクライナ軍の反抗は止められない。
一方で精度の高い通常兵器で直接兵力を削ぐのが最も効果的、ということが示されたように思います。
ドローンのような目立つ新しいシステムが注目されがちですが、それぞれの兵器の体系とその期待効果、運用などにも大きな影響がありそうですね。
核兵器へのカルト的な信仰を改める良い機会となりました
単純に核廃絶という話にはなりませんが、充分な通常戦力を欠いた核武装などハッタリの瀬戸際外交でしかなく、無視されたらそこまでという限界が見える
すでに国家が破綻してるゆえにそうするしかない隣国の哀れさよ
核なかったら多国籍軍が今頃モスクワ陥落させてそうだし
やっぱり核の効果は絶大
ロシアが核を持たない国でもウクライナには攻め込むか、たぶん。ではウクライナにだけ核があればロシアは手を出さない、それもたぶん。
しかし多国籍軍が核の無いロシアにまでいちいち手を出す状況とは?
あり得ない雑な仮定すぎて話になってない
クウェートに手を出したイラクも降伏しなければそのままイラク領内まで攻め込まれていたでしょう
まあそのあと停戦違反で普通にバグダード落とされましたが
この戦争に限って言えばある種の決戦主義(決戦で敵主力を壊滅させることでのみ戦争に勝利できるという考え)への回帰を感じますよね。もっともウクライナの戦いは宇宙、情報、戦略兵器から海空などの高次ドメインが拮抗または封じられている結果として、陸戦主体の古い戦争のドクトリンに懐古しているのだという見方もできると思いますが。
その上で恐ろしいのは、核も敵主力を殲滅する決戦主義の有効なツールだという事なんですよね。まぁ、その戦術レベルでの核使用も政治的に殆ど封じられているじゃん、ってのが今のロシアなんだという話だと思うんですが。西側の集団安全保障体制様々ですよね。
今回大いに効果を発揮してる兵站線への攻撃はどちらかと言えば戦略爆撃に近い性格のものだと思いますが。
一方でロシアのやらかしてる都市部、民間施設への無差別攻撃は前大戦で効果が疑問視された上に人道上国際的に容認されないシロモノで、現代の現実的な「戦略爆撃」には含まれない選択肢だと思います。
〉編入した領土は永遠にロシアと共に
この発言自体で住民投票で流動的に自国領とした主張に矛盾しとるやん…。
投票自体が意味のない茶番で、最初から領土的野心が動機だって自身の発言で証明してる間抜けさ。
詐欺師だって自分の主張を正当化するためにもっと言動には気を使ってるってのに、
これじゃあ政治家として国際的に信用されないし、利害関係と恫喝でしか影響力無くなるって。
併合宣言を急いだのは戦いをそこで手打ちにしたかった思惑もあったはずだろうに
欲を出して永遠に自分のものだとか喚いたせいで、そこを奪い返されても撤退を素直に認められなくなってしまい
戦いをやめたくてもやめられない沼にハマってるのか…
まぁそのまま軍事的都合無視で政治的理由による無意味な進軍を繰り返してくれたら、ウクライナも敵の戦力をちまちま削りやすそう。
ウクライナにとっては体勢を立て直されるのが一番やっかいですからね〜
勝手にほざいて勝手に行動縛ってるんだからいい笑いものですよ。
なんか気持ち悪い位ウクライナ進撃してるな~
10歳は西側の、特殊部隊がかなりまじってんのかな?
ウクライナ軍は2014年から計画的に「訓練が維持された状態にある予備役」を作っていて今でもイギリスで訓練を受けた兵士を補充できていて、それが国防省の一元的指揮下にあるのに対し(外国人義勇兵も命令指揮系統に組み入れられている)、ロシアは元から正規軍の歩兵の数が足りないうえ、その不足を指揮系統の異なる別の組織(国内治安軍やら軍閥やら傭兵部隊)の兵士で補っているので組織的抵抗力が低い、というそれだけの話です。
思えば開戦当初に大量に押し寄せた外国人義勇兵が編成待ちで待たされた話が各所であがってましたけど、アレも無闇に混成部隊を作らず命令系統に組み込んだ組織を作るために必要な時間だったわけですからね。
例え苦境下にあったとしてもそこを軽視しなかったウクライナ軍とロシア軍の違いが現在の戦況を作り上げた要因の一つなのかもしれません。
ウクライナはアゾフやクラーケンといった自警団だった連中も軍の指揮下に組み入れていますしね。しかも立派な精鋭部隊に育っている。ロシアは敵が攻めてきたとき、勝手に逃げ始める連中がいてそこから崩れるパターンですが、それも指揮系統がバラバラな弊害だと思えます。
ロシア軍動員兵たちが不満をぶちまけている映像(場所不明)
リンク
ロシア兵たちは口々に、「初日からずっと外に放っりぱなしにされている」「食べ物がない。給料が支払われないから何も買えない」「まともな武器もない」「これが2022年のロシアだ」「人間の扱いをされていない」と殺気立っている。
こんな体たらくでは、前線でロシア軍投降兵が増えるのも道理か。
クピャンスクを取られて鉄道輸送ができなくなった時点で、ロシア軍の兵站は大きく混乱したはずです。伝統的に鉄道に頼っていてトラック輸送は弱いので。さらに使える道路が減ってルートが限られて行き、これでスバトボ・スタロビルスクまで取られると絶望的になるでしょう。ウクライナはそれを狙っているはずです。
南部でスニフリフカを攻めているのはどうも本当みたいで、防御が固いところなので意外でしたが、あそこも交通の要衝で兵站のために重要です。
それ以前にHIMARSで橋を落していますし、ウクライナ軍は兵站をまず攻めて、ロシア軍が万全に動けないところを攻撃するという作戦を多用していますね。とてもクレバーだと言えるでしょう。プーチンは動員兵を大量に増やすことで主導権を取り返せると考えていますが。兵站が混乱した状態で動員兵が増えることはむしろリスクです。ロシア軍の手足は着実に縛られつつあるでしょう。
南部・ヘルソンは防御固めてるから、てっきりマウリポリあたりを取って南部を孤立させると思いましたが、ヘルソンの直接攻めに行ってますね。セベロドネツクも堅そうなので南に転じてバフウト方面の増援に回るかません。
今マリウポリなんかせめたらドンバスとクリミア方面から
挟撃されるやん・・。
露助でもない限りそんな愚策を宇軍はしないよ。
マリウポリはヘルソンを取り戻して、クリミアからの侵攻地点を抑えてからやね。
ヘルソン地域にいるロシア軍は2万人以上と言われる大部隊ですが、ドニエプル川によって補給・増援を制限されていて徐々に弱ってきてます。ヘルソンから遠い地域は守りきれなくなってヘルソン川に退いていってます。
ウクライナ軍がいずれヘルソンを落とすのは確実でしょうが、まだまだ時間が掛かるでしょう。またヘルソンまで達してもウクライナ軍自体もそこからドニエプル川を渡るのは難しいため、その紗季はおそらくザポリージャから南下して攻めに行くことになると思います。
セベロドネツクに関してはやはり固いですから、まずはスバトボの確保ですね。
少し前の記事の中で、ロシア軍が
ザポリージャ州に部隊を送っている話があったと思いますが。
その部隊はその記事の後、どう動いているのでしょう。
南部と東部の増援に送っているという記事はなかったと思いますが。
ウクライナ軍が南部と東部を分断するのを防止するためかな。
それとも物資の調達(収奪)のためかな。穀物の収穫は済んでいるだろうし。
或いは、いずれウクライナ軍がDPR・LPRの元国境(?)に取り付いた頃合いに
横合いから反撃をするつもりでしょうか。よく分かりません。