DEEP STATEとRYBARは「ロシア軍がノボカリノベとケラミックを占領した」という評価で一致、まだオチェレティネ郊外で戦闘が続いているものの陥落は時間の問題で、次に危ないのはアルハンヘルズケとノヴォオレクサンドヴカだろう。
参考:Мапу оновлено!
参考:Хроника специальной военной операции за 30 апреля 2024 года
ロシア軍がロボーティネを制圧しかどうかについてDEEP STATEもRYBARも様子見
DEEP STATEはアウディーイウカ方面について「ロシア軍はノヴォオレクサンドヴカ方向に攻撃を仕掛けて支配地域が大きく拡大した」「ロシア軍はケラミックに攻撃を仕掛けて部分的に成功を収めた」「ノボカリノベ・ケラミック周辺でロシア軍の支配地域が大きく拡大した」「ノヴォポクロフケ方向への攻撃は撃退された」「ペルヴォマイズケの南で戦闘が続いている」と報告。
RYBARは「ロシア軍がオチェレティネの西で大きく前進した」「ロシア軍がオチェレティネの南で支配地域を拡大させた」「ロシア軍がアルハンヘルズケ方向に進軍している」「ソロヴィオーヴェ西郊外にあるウクライナ軍陣地への攻撃が完了しつつある」と報告していたが、DEEP STATEとRYBARは「ロシア軍がノボカリノベとケラミックを占領した」という評価で一致した。
DEEP STATEは1日「ロシア軍がノボカリノベとケラミックを占領した」「ロシア軍はノヴォオレクサンドヴカ方向で支配地域を拡大した」と、RYBARも「ウクライナ軍がケラミックからアルハンヘルズケに撤退した」「ロシア軍がアルハンヘルズケ方向に進軍している」「オチェレティネ郊外で戦闘が続いている」と報告。
ノボカリノベとケラミックが陥落したことでアルハンヘルズケを守るウクライナ軍は包囲される危険があり、オチェレティネ西の突出部が日に日に拡大しているためノヴォオレクサンドヴカを巡る戦いに発展する可能性が高く、ベルディチ方向とセメニフカ方向のウクライナ軍もソロヴィオーヴェから南下してくるロシア軍に背後を脅かされている格好だ。
因みにRYBARは国旗を掲げる映像の登場を受けて「ウクライナ軍がロボーティネ集落の北側から撤退を余儀なくされた」「集落の大部分はロシア軍の支配下にある」と報告したが、ロシア軍が集落を占領したどうかには言及しておらず、DEEP STATEは「ロボーティネの状況は明らかになりつつある」とだけ報告し、まだ具体的な状況については何も言及していない。
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※アイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС України
ロボーティネが遂に落ちてしまったら、昨年のウクライナ乾坤一擲の大反抗の目に見える成果が無くなってしまう。
軍事的にはあんな突出部のはとっとと捨てるべきですが、政治的に陥落は非常にまずい。
とくに今のゼレンスキー政権は政治的な効果やSNS映えを最重要視しているように見えるので、アウディーイウカ方面の兵力を削ってもロボーティネ再奪取を考えるのではないでしょうか。
ロボーティネ方面は砲撃戦になっていてウクライナ側の弾薬不足が深刻という話はあまり出て来ないんですよね。ウクライナ側がいかにこの地域を重視しているかがよくわかります。
旗が掲げられても占領の報告が出てこないあたり、頑強に抵抗しているのでしょうね。
西や南と比べて北の方へ向かう進撃速度の方が圧倒的に速いため、こちらの方が手薄という可能性もあるでしょうがやはり北上して背後からコンスタンチノフカを狙い、ニューヨークやアルテーモヴェ、ジェルジンスクなどもそこから補給線が伸びていることからそれを遮断して後方から占領を狙う形なのかなと
Majakovskのマップだとロシア軍が新たに占領した地域にはウクライナ軍の防衛線が3つ存在しそれらがあっという間に突破されているため、恐らく想像以上にアウディーイウカ北西部に展開するウクライナ軍の内情は深刻なんでしょうな
「ukraina control map」のウクライナ軍配置図を信じると、確かに北側が薄い。
西部が包囲に近く、北方の支援が十分に出来ていない。可能性は低いのですが、ニューヨークよりも更に不味いのが、30キロ北方のバフムート方面。北上されると最悪、挟まれる。
ロボを優先した場合、危険な状態になるかも。
アウディーイウカ北西、オチェレティネ・ノボカリノベの陣地線は南北、アルハンヘルスケ付近は全周(小さめ)とした図を見ました(記憶ベースです)。
ロシアの攻撃が東(右側)からを想定しており、南(下側)のアウディーイウカ・オチェレティネ方向の攻撃は想定されていな陣地線に見えます。
ロシアの攻撃は、北方向に速い・防衛が手薄というご指摘は、仰る通りかと思います。
さらに厄介なことに。
この辺りは川の流れが、南から北に流れているんだよね。
今までロシア軍は、低いところから高いところを攻撃が多かったけど、オチェレティネのエリアからの北上は、少しは楽な可能性が高い。
情報ありがとうございます。
オチェレティネは高台になり、南北は低いですから仰る通りと思います。
地図で見ると絵に描いたような「機甲突破→突破口拡大→敵後方への浸潤」と進んでますね。ただ,内実は機甲戦力ではなく歩兵の突撃主体というのがまた不思議なところです。
また戦場のバランスが変わった感がありますね。
本来は突破したロシア軍に対して周囲のウクライナ砲兵が制圧火力を集中投射する段取りのはずですが、それが全く機能していないように見えます。
単なる弾の枯渇だけでなく、部隊間相互の通信状態が悪化してるのではないかと思います。
その撃つべき砲と撃てる人員もどれだけ残ってるか
ここ1~2ヶ月でさらに破壊されてたみたいですし砲兵も歩兵として浪費してましたし
砲兵戦力で圧倒的な差がある状態で反撃すると位置バレしてただでさえ少ない砲兵戦力がさらに削られる
あとそもそもそういった対抗射撃を封じることも全縦深同時打撃の目標でもあるわけで
反撃考える余裕もあるかどうか
しかし亀戦車T72を装備したロシア軍部隊も増えているといわれ、第5自動車化狙撃旅団や第90赤旗親衛戦車師団はまさにそういう部隊、機甲戦力です。
ウクライナ軍は砲兵よりも、ドローンを装備する無人機隊を重視していたようにも見えますが、亀戦車が妨害電波を発信しながら進撃すると、警戒監視を行う観測ドローンも、攻撃用の神風ドローンも突然動かなくなる可能性があります。
M113は予備のキャタピラがないから修理できない、走れない、という話もありましたが、装軌式の自走砲や弾薬運搬車もそうなっているかもしれません。
クリンキの橋頭堡からウクライナ軍が撤退してるという情報もある
事実なら遅すぎるが正しい選択だ。
敵(ロシア)に空軍に自由に動かれると、こうなるのでしょうね。
支援のSAMとF16が早く戦力化されると良いですね。
F16の戦力化は時間がかかるでしょうし、心配ですね。とりあえず、SAMでしょうか。
他所の記事で、米国がカザフスタン空軍の旧ロシア製機体を81機分、
部品状態で購入したとのこと。こうしたものでつないで行くことになるのかな。
カザフスタン空軍はフランス製(ラファール?)に乗り換える様子。
西側は、こうした努力でロシアから衛星国を引き剥がしていくことも重要ですね。
一度どこかで記事になりましたが、アルメニア陸軍がトーチカUをかなり持っている
と言う記事を読んだことがあります。次はこれでしょうか。
カザフスタン空軍は、Mig31も運用していて、それも売りに出していたようですから、
どんな物がウクライナに届くか楽しみ(不謹慎ですが)です。
F16も順調に増えていくのも(不謹慎ですが)楽しみですね。
しばらくしたら、ウクライナ空軍が、ロシアのそれを圧倒できるのでは。
西側式のSEADもできるようになるのでは?。
であれば、大逆転もあり得るかな、と期待します。
>しばらくしたら、ウクライナ空軍が、ロシアのそれを圧倒できるのでは。
馬鹿馬鹿しい
ロシアを舐めすぎ
ウクライナ軍が使い慣れた旧ソ連製の戦闘機が手に入れば、F16など西側戦闘機より早期の戦力化が図れるでしょう。
但し現在のウクライナ空軍の戦闘機残数は1桁と心許無く、その他多くは撃ち落されたか地上で破壊された。そして空で撃ち落とされパイロットも多数戦死したとなると、戦闘機ばかり沢山あっても乗る人がいない。供与された兵器の数ばかり注目されがちだが、それを使う人材がどれだけ残っているか心配です。
カザフスタン空軍の退役した機体がアメリカに購入されたと言うのはデマだったと思う。
しかもラファールの導入の打診は断られ、むしろ既に導入しているSu-30を追加導入すると言う事になっていたような
個人の意見は尊重すべきと考えますが、単なる妄想はどうでしょうか。
元航空自衛官ですが、SEADは最も高度な航空作戦の一つであり、世界的に見ても実施できる空軍は極めて限られます。
短期間の訓練でそこまでの練度に到達するのは不可能です。
ちなみに、残念な事ですが、空自は必要性こそ認識しているものの、SEADを実施するのに必要な経験、知識、装備及び訓練全てが欠落しています。
F-16を装備した新生ウクライナ空軍がSEADを実施したならば、それは世界でもトップクラスの空軍となったと同義であり、過去の飛行時間及び練度から推察するに、相当な困難が伴うと考えます。
日本の空自がSEADを実行しないといけない戦場ってどういう想定なんでしょうか?
参考までにご教授ください。
F16で圧倒は無理だと思うの
旧型F16が無敵の戦闘機の設定になってるのが
謎でしかありません
戦車の話になりますが、同じように期待されていたレオパルドもエイブラハムも結局どうなりましたか?
ロボティネやクリンキ維持は、そもそも何の価値もないですよね…
ゼレンスキー大統領が、政治的な価値をずっと勝手に吊り上げてきただけで、さっさと損切り撤退をすべきだったと感じます(トップリーダーしかできない決断です)。
アウディーイウカ方面に、クリンキ防衛・ロボティネ防衛に割いた軍事資源(兵士・大砲・対空ミサイルなど)を使っていれば、ここまで崩れる事はなかったのではないでしょうか。
ウクライナが厳しいのは、アウディーイウカ方面ここから戦線が西に進めば、ドネツク州・ルガンスク州の政庁や都市圏が、大砲の射程内に入ってくる事ですね。
こうして連続して地図を見ると、ロシア軍の支配地域が、生き物の捕食のような感じで動いていますね。軍の突出も以前ほど気にしていない感じも見受けられ、ウクライナ軍の消耗の激しさが想像できます。以前も思ったことですが、やはり、兵器の消耗以上に兵の消耗が激しいようなので、組織的な展開がどれほどできているのか?
時間稼ぎをしながらの要塞線への撤退でしょうが、塹壕を掘るのが上手いロシア軍に対してどれほどのものが建設されているのか?中途半端なものであれば、逆にすぐに撤退に迫られ、ロシアが放棄された要塞線を完成させるという未来が見えるような気がしてしまいます。
仰る通りです。
野戦築城に対して、求められるものが違いますからね。
(1)ウクライナ軍陣地 航空攻撃・大量の砲撃に耐える必要がある
(2)ロシア軍陣地 航空攻撃に対応することを必ずしも求められない
ウクライナ軍陣地、不完全な物と言われていますが、ロシアにとって不完全な物とは限らないんですよね。
ロシア側は、ウクライナ軍の航空攻撃(主に滑空誘導爆弾)をほとんど受けず、大砲も砲弾不足です。
ロシア軍が占領できれば、追加工事の形になり、工期が短縮される事になります。
ドローン対策に、簡単な天蓋でもできれば、陣地として実戦に耐えうるだろうなと。