セベロドネツク郊外で戦うウクライナ軍部隊に撤退が命じられたと報じられており、これが事実なら「セベロドネツクでの抵抗を断念→リシチャンシクへの撤退」を意味するものだ。
参考:Защитники получили приказ отходить на новые позиции в Северодонецке
政府や参謀本部は「セベロドネツク郊外で戦うウクライナ軍部隊の撤退」について発表もコメントも出していない
ハーンシク州知事のガイダイ氏は24日「残念ながら(セベロドネツクで戦う)守備隊を撤退させなければならない。防御設備が破壊されたポジションを保持し続ければ死者が増えるだけだ。守備隊は新しい陣地、新しい要塞に撤退することを命じられた」と明かしたため、複数のウクライナメディアは「セベロドネツク郊外で戦うウクライナ軍部隊に撤退が命じられた」と報じている。
今のところウクライナ政府も参謀本部も「セベロドネツク郊外で戦うウクライナ軍部隊の撤退」について発表もコメントも出していないので、ガイダイ氏の言及が事実かどうかは不明だ。
ただ伝えられる戦況(車輌を使用した補給ルートや防御設備の喪失など)を眺める限り、セベロドネツクでの抵抗を維持するのは難しそうなので「撤退を命じた」という話は本当なのかもしれない。
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※アイキャッチ画像の出典:Сергій Гайдай
西側からの援助で盛り返せるか?
この方面は、火力数だよな。
変な制限しないで、バンバン出せればいいが、そろそろ限界か?
結局、ウクライナに「変な制限を撤廃する価値がある」かどうかよね。(もう、ヨーロッパとアメリカ政府は、ウクライナには気合込めて支援する価値がないと判断してそう、という意味。)
中国含めて極東に悪影響が、といった憂慮があるなら、自力で自衛隊を派兵して、ウクライナでロシア軍と交戦してみればいいんじゃないですかね。NATOじゃないし。
ウクライナ軍は無事(許容範囲内)に離脱できるか? 首尾よく部隊の建制を保って撤収できれば、新防御線はドネツ川なので2個大隊(-)ぐらいは浮かせるけど、再装備が必要で即座に再投入は難しい。リシチャンシク南方の新戦線が一時的に安定するかどうかはまだはっきりしない。流動的な状況で目が離せませんね。
速報お疲れ様です。
セベロドネツクは援護は足りないし補給も満足じゃないってのは伝わってくるわけで、兵力があるうちに撤退するのは仕方がないんじゃないかなあ。
南部の情勢が気になる。今どうなっているんだろう?確かロシア軍は南部からも戦力抽出して東部に回していた筈ですよね?セベロドネツクでのここまでの執拗な抗戦が何らかの効果をもたらしたと願うばかりですが…
ドネツ川に架かる橋が全て爆破されて、ゾロテも制圧されて、ビラホアも危うい状況で、セベロドネツクのウクライナ軍に退却命令を出したところで、はっきり言ってもう遅い。
主力野戦部隊を温存するために戦略的な退却命令を出すなら、ドネツ川に架かる橋が残っている時点でするべきであり、橋が破壊された後で退却命令を出しても、ドネツ川東岸に配置された重火器は全て放棄する以外なく、そもそも重火器が残っているかどうかも怪しいが、重火器を放棄してもウクライナ兵が退却できるか危うい。
このままだと退却するウクライナ兵がドネツ川を渡ったら、そこにはすでにロシア軍が待ち構えていた、などということにもなりかねず、そうなったら降伏するか、死ぬかの選択しかない。
とにかく開戦時に存在したウクライナ軍の主力野戦部隊は、ほとんど壊滅したも同然であり、後はM777だとか、ハイマースだとかで戦略的な予備となる野戦部隊を再編成するしかないが、現状では上手くいっても大した規模にはならず、そもそも上手く編成できるかも定かではなく、追加の供与が届くころには、それらの野戦部隊も壊滅しているかもしれない。
またウクライナ軍ばかりではなく、外国人義勇兵、あるいは傭兵で編成されたという国際義勇隊もセヴェロドネツクで壊滅したのかもしれない。その中には元・NATO軍の兵士もいるだろう。指揮官や下士官で戦死したり、投降したのも多いだろう。
ウクライナ軍が供与された兵器で再編成に成功したとしても、もはやドニエプル川の西岸あたりで防戦、阻止するのが精いっぱいで、反撃だとか、奪回などは夢のまた夢ではないだろうか?
ウクライナ軍の主力野戦部隊がすでに壊滅していれば、ロシア軍の方も再編成を行ったり、兵力や砲弾の節約を行えるようになるだろう。中国やインドに石油や天然ガスを売れば、そっちから大量の予備の兵器や、弾薬を入手することもできるだろう。
東部はもう絶望的だろうね。ウクライナ前線からの報告見てるとまともに戦える状況じゃない。軍の再編成が完了しないとロシア軍を押し返すどころか停止させることも不可能。
西側の援助は穴があいたバケツに水を注いでるのと同じだわ。
幅20メートルほどのドネツ川を渡河しての退却ですから、不可能ではないにせよかなり大変ですね。季節的にギリ泳げなくはないくらいの暖かさなのが唯一の幸いでしょうか。残存兵力は5000-1万人くらいとして、ボートは6人乗りが20艘くらいかな・・・
ロシア側はドローンで河川を監視して兵士が集中していれば容赦なく砲撃してくるでしょうから、結局裸で川を泳いで渡るのが1番生き残れる可能性が高そうです。重火器どころか、ライフルすら持っていけそうにないですね。
実は中央の橋の破壊部分はセベロドネツク側からリシチャンスク側にドネツ川を渡り切った部分で、その下はリシチャンスク側の岸辺なので、丈夫なロープがあって欄干に結び付け降下方法の指導があれば(そして高所恐怖症でなければ)リシチャンスク側の岸辺に降りる事が可能です。(州知事はロシア軍が橋を壊したと主張してますが、撤退しやすいようにウクライナ軍が橋を破壊したと私は推察します。)
リンクまた、ボートを利用する場合もドネツ川の谷は台地を削った谷なので、崖のようになっており、ボートは崖の陰になりリシチャンスク側からの援護があればロシア軍に銃や戦車砲の直射で狙い撃ちにされる危険は低いと思われます。ただし、迫撃砲で曲射されれば被害はでます。
多分、ロシア軍としてもウクライナ兵が早く逃げ出してくれた方がセベロドネツク完全占領しやすいし、渡河できなくすれば「背水の陣」で必死になられて困るので、渡河は放置する可能性も高いと思われます。(武士の情けというより一日でも早くセベロドネツク完全占領した方がプーチンのおぼえがめでたいからです。)
もっと早い段階でセベロドネツクを諦めて地の利のあるリシチャンスクに陣取っておけば少ない被害で粘れたんじゃないかという気がしてなりません
ここも長く保たないでしょうけど、そうなったらずっとロ軍の侵攻を阻んでくれたドネツ川を捨てて後退する事になるのが辛いですね