中国国営の防衛産業企業「中国兵器工業集団有限公司」が発行する月刊誌「现代兵器/モダン・ウェポンタリー」に人民解放軍空軍が開発を進めているステルス爆撃機「H-20」のCG画像が登場して注目を集めている。
参考:China’s mysterious H-20 strategic bomber ‘may be able to strike second island chain’
参考:Overseas reports on PLA’s H-20 stealth bomber incorrect
国営企業の発行する雑誌に登場したH-20のCG画像、但し中国共産党の方針を海外に伝える窓口と機能するグローバルタイムズ紙が即否定
人民解放軍の兵器工廠を統合して誕生した「中国兵器工業集団有限公司/中国兵器工业集团有限公司 」は中国の国務院(内閣府に相当)が直接管理する国営企業で、銃器から戦車・航空機に至るまであらゆる防衛装備品を製造しながら毎月「现代兵器/モダン・ウェポンタリー」と呼ばれるミリタリー雑誌を発行しているのだが、ここに人民解放軍空軍が開発を進めているステルス爆撃機「H-20」のCG画像が登場して注目を集めている。
中国のステルス爆撃機「H-20」はB-52やB-1に匹敵する200トン以上の最大離陸重量と通常兵器もしくは核兵器を最大45トン搭載して6,000km以上(米国防総省はH-20の航続距離を8,500km以上と見積もっている)の作戦半径を備えていると推定されており、これが事実なら中国空軍は日本やグアムを含む第二列島線を飛び越え米太平洋艦隊の司令部が置かれているハワイや米空軍がグアムの代わりとして利用を計画しているオーストラリア北部のティンダル空軍基地まで攻撃することが可能になるため中国は「H-20が完成すれば米中間のパワーバランスに変化をもたらす」と主張しているプラットフォームだ。

出典:weibo
今回公開されたCG画像によるとH-20は全翼機のB-2とは異なりV字型にレイアウトされた尾翼を備えているのが特徴で、真横から見たCG画像はB-2に尾翼を足した姿に瓜二つといえる。
因みにジェーンズでアジア太平洋地域を担当するジョン・グレバット氏は「中国のH-20は速度性能よりもステルス性能と長距離性能を優先している」と語っているが、完全な全翼機ではないのでステルス性能はB-2や後継機のB-21には劣る可能性が高い。

出典:Ministry of Defence of the Russian Federation / CC BY 4.0
しかし人民解放軍空軍が現在運用している非ステルス爆撃機のH-6と比較すれば十分強力なステルス性能を備えており、兵器の運搬量に至っては5倍なので4発搭載が噂されているステルス形状の極超音速巡航ミサイルを同機で運用されると第一列島線はもちろん西太平洋地域における米空軍の拠点グアムを含む第二列島線内に大きな影響(H-20の航続距離次第でハワイを含む第三列島線に影響を及ぼす可能性が指摘されている)を与えると予想されているため対応する側にH-6以上の負担と脅威を与えるのは確実だ。
ただ中国のグローバルタイムズ紙(環球時報の英字版)は26日付けの記事で「モダン・ウェポンタリーを発行している企業は確かに国営企業と関連しているが掲載されたCG画像は架空のもので実際のH-20とは無関係だ」と報じており、一般的に出回っているH-20の性能についても「中国の脅威を煽る海外メディアの誇大宣伝に過ぎない」と指摘している。

出典:中国人民解放軍空軍が公開した動画のスクリーンショット
今のところ人民解放軍空軍が公式にH-20に関連した画像と認めている(否定しない形で)のは同機の開発を担当しているとみられる西安飛機工業公司が公開した2018年5月のCG画像(2018年5月)と、人民解放軍空軍の人員募集動画に登場したCG画像(2021年1月)だけで両方とも機体は布に覆われているため詳細は不明だが、少なくともモダン・ウェポンタリーに登場した尾翼つきのH-20とは異なるイメージなのでグローバルタイムズ紙の主張は正しいのかもしれない。
どちらにしてもH-20に関する話題が中国国内で頻繁に登場していることを加味すると、秘密のベールに包まれたH-20の登場はそう遠くない未来に設定されていて刻々と「その時」が近づいているのだろう。
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※アイキャッチ画像の出典:weibo
>今回公開されたCG画像によるとH-20は全翼機のB-2とは異なりV字型にレイアウトされた尾翼を備えているのが特徴で、真横から見たCG画像はB-2に尾翼を足した姿に瓜二つといえる。
贋ウルトラマンや贋ライダーは眼玉やつま先が尖ってるようなもんか
ウルトラマンて…
例えが幼稚すぎない?
もしかして特撮見てるおっさん…
目くじら立てる程でもないだろう
ミリヲタ、特撮ヲタを笑う
目糞鼻糞の図
特撮ヲタとやらを笑うミリヲタとやらを笑うエバグレっていうネタですか。
人が何を見てようがお前に批判する権利なんかねぇだろ
CG画像の一番下で尾翼が水平状態になってるようにみえるから可動式なのかな?
それなら布に覆われている画像とも矛盾しないな
同意。
指摘通り間違いなく主翼と面一に描いてありますね。
説明書きは「2.可変角度全動尾翼」かな?
指摘の画像は水平位置を描いているんでしょう。
可変角度全動尾翼はこれからのステルス機のトレンドになりそう、準工事は側面のRCSを減らせるし、安定性や高機動が櫃よなと気はV字にする。
多分F-3やテンペストなどはそうなると思っている。
ただし根元(軸受け)には強力なモーメントがかかるから十分な強度を出せるかが問題になる。
仰る通り強度面の問題があるんで、戦闘機で使われるかは微妙じゃ無いかなぁ。
B-2で見慣れてるから余計な物が付いてる感はある
B-2も開発段階では内側に倒れた垂直尾翼を付ける構想でしたよ。
中国はアメリカからB-2を輸入して、それを「H-20」として公表するつもりなんですよ。
そこはB-21じゃないの?
かっこいいデザイン
兵器图解っていうのがなんか懐かし感じでいいね。
アメリカのNGADもそうだが次世代機は統合尾翼を倒せるようにする傾向があるのか?
そこまで巡行時のステルス性と速度性能を重視してるってことなのかね
動翼としての機能は全浮動式なら期待できるけど角度だけ変わっても薄いから、どっちも「ポンチ絵」としてのインパクトを狙ってるだけでしょ
いやいや
尾翼倒せた場合のメリットは大きいよ?
一番大きなメリットが側面のステルス性が大幅に向上することで、次が尾翼が主翼の影に隠れることで正面の空気抵抗が減少して巡行性能が向上することよ
動翼としての機能なんてのはそこまで重要視される話じゃない
しかもポンチ絵だってしっかりした理論に基づいて描かれるものだし
なんの意味もなくやるものじゃない
某シューティングゲームのW翼架空機のデザインはそれなりに合理性があったのかぁ
>全浮動式 ・・・?
「全遊動式」のことですか?
もしそうなら、中国では全遊動式水平尾翼を「全動平尾」と呼ぶようですので、「可変角度全動尾翼」なら水平に対する取付角が可変な全遊動式尾翼のことを指すと思われます。
普通にこの前のNGAD見て、パクって想像図を描いたんだろ・・・航空ジャーナルの予想記事みたくしとけば何かいてもいいんだろうけど、共産国家じゃ発行物にもいちゃもんがいろいろ入るんだろ。
想像力を掻き立てない国だよな
B-2と違って尾翼を付けないとコントロールが難しいんでしょうね…側はマネできても制御技術はマネできなかった。
CGでは省略しているのか元々無いのか、主翼面に動翼と思しきラインが描かれていませんね。
B-2はヨー方向制御にコンピュータ制御によるドラッグ・ラダーを使用しています。
このCGが事実なら中国ではまだものに出来ていないてことでしょうか。
いや中国舐めすぎやろ
GJ-11は純然とした全翼機だぞ
ですねえ。外観上GJ-11はドラッグ・ラダーを採用してると思われますね。
とするとモダン・ウェポンタリー掲載のCG画像は適当な想像図か、或いは計画初期の資料を元にしたものか。はたまたドラッグ・ラダーでは得られない利得があって敢えて採用したデザインか。
実物が公開されるまで妄想を楽しめそうです。
中国やロシアで過去に大型の無尾翼全翼機ってどこまで実験していたのであろうか?
旧東側で無尾翼機を見かけたこともないような、共産主義は無尾翼を嫌うのか。
あの辺の国はF-22っぽい見た目の4.5世代機や尾翼付きB-2みたいなH-20など
劣化コピーデザインばかりでオリジナリティーの欠如が甚だしくて萎える。
イランのガーヘルみたいなSFチックなデザインで冒険して貰いたいものだ。
(性能以前に飛ぶのかさえ怪しいがデザインは面白い)
ジャギュアのパクリから卒業したもんね。
でもB-2よりはかっこいいな。
中国空軍が公開した動画から想像してCGを作成しただけのような…。
中国が自国製兵器のウワサを否定するのはちょっと新鮮だな。中国は西側に比べると公式には情報を出さず、むしろ不確実性を高めることで抑止効果を出している節がある(このウェブサイトでも中国のSNSに~というのがあるし)。期待されすぎてもヤバいということか?
前評判通りの性能で実戦配備されたら、西太平洋もインド洋も西側の空母打撃軍の生残が難しくなりそう。
中華帝国の世界征服が着々と進んでいる印象だが、防衛省はどう評価しているのだろう?
敵基地攻撃能力の拡充を急ぐ位しか思い付かないが。
エースコンバットにでてそうなCG。
どちらかというと彩京あたりの2DSTGの中盤BOSSな感じなのだが
これがジェネレーションギャップというやつなのか?