中国関連

Y-20ベースの空中給油機が初登場、中国空軍の長距離展開能力が格段に向上する可能性

台湾国防部は28日、防空識別圏に27機の中国空軍機が侵入したと発表した資料の中で輸送機Y-20の空中給油機バージョン(Y-20 Aerial Refueling/運油-20)が含まれていたと明かしたため注目を集めている。

参考:China’s Y-20 Refuels J-16 Fighters During its Debut Near Taiwan Straits
参考:Aerial refueling variant of Y-20 debuts near the Taiwan Straits, ‘to amplify PLA’s air superiority’

Y-20ベースの空中給油機バージョンは中国空軍の長距離展開能力を格段に向上させるかもしれない

中国が開発したY-20は米国のC-17に匹敵する大型輸送機で最大66トンの貨物を運搬できると言われているが、台湾国防部の発表まで空中給油機バージョンが存在するとは確認されていなかった。

出典:台湾国防部

ただ中国のグローバルタイムズ紙(環球時報の英字版)は台湾国防部の発表を受けて「Y-20ベースの空中給油機が最近海上で空中給油の機能をテストした、余裕のあるY-20の機体は多くのバリエーションを生み出すのに役立つ」と報じており、事実上28日に実施された防空識別圏への侵入が空中給油機バージョンY20のお披露目だったのだろう。

因みに中国空軍の空中給油機はウクライナから入手したIl-78MPとHY-6のみで、比較的大型なIl-78MPは3機しかなく爆撃機H-6から派生したHY-6シリーズは運搬できる燃料の量が少ないのがネックだと言われており、Y-20ベースの空中給油機バージョンは中国空軍の長距離展開能力を格段に向上させるかもしれない。

 

※アイキャッチ画像の出典:Alert5 / CC BY-SA 4.0

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コメント

    • 匿名
    • 2021年 11月 29日

    いつぞやの中露合同日本沿岸一周の旅みたいに、アリューシャンや小笠原沖みたいな伝統的に日本のテリトリーだった領域での長期間の空海合同演習とかが常態化していくのかもしれないなぁ。

    8
    • 匿名
    • 2021年 11月 29日

    うーむ、あの国の睨みも強くなってきたな…
    今回の事例に関しては、軍事面よりも政治的な面での脅威の方が大きいかもしれん

    4
    • 匿名
    • 2021年 11月 29日

    まずい、まずいなぁ。
    ますます台湾防衛がしづらくなる。

    5
      • 匿名
      • 2021年 11月 29日

      AIM-260筆頭にこちら側も長射程のAAMの実用化が急務だねぇ

      13
        • 匿名
        • 2021年 11月 29日

        ミサイルだけじゃだめ。
        もっと大事なのはレーダー網。マルチスタッティックレーダー監視網の充足が急務
        今、ようやくE-2Dとイージスシステム、F-35によるマルチスタッティックレーダー網が構築されつつあるけど、これだけじゃ全然足りない。
        国産のMIMOレーダー網を一刻も早く実用化しなければ、量が足りることはない

        どれだけミサイルの射程が伸びても、探知できなきゃただの宝の持ち腐れで意味ないからね

        12
    • 匿名
    • 2021年 11月 29日

    運油ってそのままな名前だな、結構好きだけど

    23
      • 匿名
      • 2021年 11月 30日

      日本にとっても脅威なのは理解しているのに、
      なんか親しみを感じてしまう

      2
    • 匿名
    • 2021年 11月 29日

    いよいよ沖縄空域で好き勝手されそうだな。
    国民も政治家も平和憲法なんて言ってらんないよ。

    14
    • 匿名
    • 2021年 11月 29日

    何度でも言う、すでに海上航空優勢は失われた、日本は非対象戦に軸足を置こう。

    5
      • 匿名
      • 2021年 12月 01日

      ここでS-400購入ですよ

    • 匿名
    • 2021年 11月 29日

    Y-20U空中給油機だけでなくJ-16D電子戦機も台湾南西空域を飛行しましたな。
    中国の苦手だった分野の機種(早期警戒機、空中給油機、対潜哨戒機及び電子戦機等)が次々に登場し量産されている。

    7
    • wyuki
    • 2021年 11月 29日

    台湾、沖縄を侵攻する為なら空中給油機も空母も不要と思います。
    何せ対岸、狭い領域。
    バトル・オブ・ブリテン(古くてスイマソン)の頃と違いますから、大概の航空機。
    中国⇔台湾への行き来、空中給油機は不要なはず。
    なので海上、空中の大柄なプラットフォーム。
    潜水艦の魚雷や短射程な対艦、対空ミサイルの為の動く標的に過ぎません。
    或る意味、今々の中国。
    国威を見せびらかす為に壮大な無駄使いをしている様にも見えます。
    散々に見せびらかして、30~50年後に機材の更新に手足が廻らなくなるのを期待します。
    ですので、更なる無駄使いに期待しましょう。
    って、中国も数十年後の事は考えているのか知らん?

    1
      • 匿名
      • 2021年 11月 29日

      >台湾、沖縄を侵攻する為なら空中給油機も空母も不要と思います。

      台湾と沖縄に侵攻するだけなら過剰戦力かもしれないけど、中国軍は反攻に来た米軍を第1列島線の外縁部・第2列島線で防衛する計画なので、空中給油機や空母があれば第1・第2列島線内に航空戦力を長時間滞空することができる。
      あと、中国の軍事費は経済成長率と連動して増加しているので、中国の軍事費の対GDP比は毎年殆ど変動していません。
      ですので、貴方の期待通りにはいかない可能性が高いです。

      17
        • 匿名
        • 2021年 11月 30日

        空母艦載機に給油できれば、バディー給油する必要がなくなるので稼働機数を稼げる。
        陸上機&AWACSも滞空時間を延ばせるので、多方面からの侵攻が可能になる。
        CAP機の滞空時間UP等々

        給油機は地味に見えて、その実、全体的な戦力向上につながる

        13
        • 匿名
        • 2021年 12月 01日

        こんなこといっちゃなんだが、本気でgdp比はおかしいと思う、いくらgdp比が圧倒的なアメリカのが維持費大量に掛かるとはいえ。

      • 匿名
      • 2021年 11月 30日

      台湾はともかく沖縄は本島の話をしているのかそれ以外の中国に近い所を考えているのか。侵攻するのに給油機はいらないって、中国の基地からの距離や機体の戦闘行動半径ちゃんと把握した上で言っているのか甚だ疑問がある。

      離陸にアフターバーナーを使わない軽装で長距離ミサイル発射するだけなら台湾はいけるだろうが沖縄はそんなに近いだろうか。

      16
    • 匿名
    • 2021年 11月 29日

    C-2もロシアのみたいに普段は輸送機、タンク積んだら給油機、なんて機体が欲しいなぁ
    で、何に使うのかと言われたら困るんだけどもC-2好きなもんで

    14
    • 匿名
    • 2021年 11月 29日

    中国とかロシアは長射程ミサイルでこちら側の早期警戒機やら空中給油機を狙ってくる訳だが、
    あちらさんは自分達の持つ同じものをどうやって守るつもりなのかしら?

    3
      • 匿名
      • 2021年 11月 29日

      同じこと思った。
      制空・制海が不十分な海域での空中給油機って七面鳥撃ちの的な気がするんだが。
      せいぜい、戦闘機の最大離陸重量を兵装に回して、離陸後に給油するぐらいじゃないか?

      2
        • 匿名
        • 2021年 11月 30日

        中国軍はPL-15より射程の長い対空ミサイルを開発中(PL-21:約400km)。
        現状の中国軍でも台湾有事の際は第1列島線内の制空権・制海権を確保できると思いますし、米本土から西進する米軍本隊を第1・第2列島線で待ち構えて、米軍より射程の長いミサイルで寄せ付けない作戦ですかね。
        日本海軍の漸減邀撃作戦みたいな感じになりそうですけど。

        9
      • 匿名
      • 2021年 11月 30日

      普通に米空軍と同じ対応策を考えているか、支援がなくなったときにどちらが影響をよりうけるかだろう。大型プラットフォームが脆弱なのは分かりきった話で、具体的に動いているかは寡聞にして知らないが対応の必要性は認識されている。その防御策がハード/ソフトどちらかなのか両方なのか分かるのは何年後かの話。

      2
    • 匿名
    • 2021年 11月 29日

    さらっと中華民国防空識別圏に中国本土入ってて草

    3
    • 匿名
    • 2021年 11月 30日

    あいつらは着実に弱点を克服していっているな
    哨戒ヘリも能力向上しているらしいし
    スパイ防止法制定どころか、沖縄の反基地運動家すら排除できない日本は
    もう敵じゃないなw

    12
      • 匿名
      • 2021年 11月 30日

      結論がただの日本罵倒かよ…
      笑ってる場合かよ、お前日本人か?

      1
    • 匿名
    • 2021年 11月 30日

    台湾にこそロシアのS-400が必要じゃないのかな?
    あるいはそのような高射程で陣地変換が簡単にできる地対空ミサイル装備が

    いっそE-2とSM-6で陸上イージスみたいなものでも開発しないのかな

    • 匿名
    • 2021年 11月 30日

    エンジンはまだロシア製のD-30KP-2のままなのか、改良型のWS-20換装機なのか?
    Y-20は国産の大バイパスターボファンの開発が遅れて、代替エンジンの現行エンジン
    では目標性能を満たせず、まだ本量産はしていないと聞く
    WS20搭載の試験機の画像はネットには流れていたが、そっちの量産は始まったん
    だろうか?

      • 匿名
      • 2021年 11月 30日

      エンジンはまだロシア製のD-30KP-2だと思われます。
      WS-20は今年の上半期に生産ラインが完成したらしいので、来年からY-20に搭載されると思います。
      Y-20は70機以上生産中(うち就役は40機)ですね。

      3
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