アルメニアのサルキシャン大統領、パシニャン首相、ロシアを巻き込む短距離弾道ミサイル「イスカンデル」の論争に注目を集まっている。
参考:«Իսկանդեր»-ի առեղծվածը
参考:Iskander tactical missile systems were not used in Karabakh, say experts
参考:Russian Iskander missile system was completely useless, says Armenian Prime Minister
第三者から見ると敗戦の責任をサルキシャン大統領とパシニャン首相が押し付けあっているようにしか見えない
アルメニアがロシアから調達した短距離弾道ミサイル「イスカンデル」は変則軌道で目標に接近するため通常の弾道ミサイルよりも迎撃が難しいと言われており、アゼルバイジャン軍に対して人員や装備面で劣勢なアルメニア軍にとって切り札的な存在であり、絶対的ではないにしてもアゼルバイジャンに対する一定の抑止力や実際の戦闘で使用すれば戦略的に価値の高い標的を破壊してアゼルバイジャン側に痛手を与えることが期待されていた。
当然、昨年9月27日に始まったナゴルノ・カラバフ紛争でもアルメニア軍は保有する複数のロシア製弾道ミサイルを使用してアゼルバイジャン側の都市やインフラを攻撃、特にイスカンデルと推定される弾道ミサイルの発射シーンを収めた動画も紛争中にネット上へアップされており、実戦でアルメニア軍がイスカンデルを使用したのはほぼ間違いない。
Video of the Armenian Iskander launch pic.twitter.com/keTt7IT2MG
— Fabian Hinz (@fab_hinz) November 9, 2020
しかしアルメニアのサルキシャン大統領は最近「この決定的な切り札をパシニャン首相が紛争の初期段階で使用しなかった」と批判、これに対してパシニャン首相は「大統領はアルメニア軍が使用したイスカンデルが正常に作動して爆発しなかったこと正常に作動したイスカンデルが10%に過ぎないことを知っており、その事についても大統領は話すべきだ」と語り注目を集めている。
パシニャン首相は何故イスカンデルが正常に作動しなかったについては明らかにしなかったが、この様な発言はロシア製兵器に対する信頼性やイメージに悪影響を与えるため直ぐにロシア側が反論で出た。

出典:President.az / CC BY 4.0 アルメニアのパシニャン首相とアゼルバイジャンのアリエフ大統領
ロシアの国営メディア「タス通信」は25日、軍事専門家のヴィクトル・ムラホフスキー氏(軍産複合体委員会専門家会議の元メンバーで現在は雑誌アルセナル・オテチェストヴァ“祖国の軍備”の編集長)が「ナゴルノ・カラバフ紛争中にアルメニア軍はイスカンデルを1発も使用していない、パシニャン首相の妄想が何処から来たのか彼に聞く必要がある。アルメニア軍に引き渡されたイスカンデルはロシアのカプースチン・ヤール試験場で試射が行われ何の問題も発生していない」と語ったと報じている。
さらに別の軍事専門家ドミトリー・リトフキン氏は「アルメニアの指導者たちはナゴルノ・カラバフ紛争が自分たちのシナリオ通り進まなかったことに不満を抱いている結果だろう」と言っており、ロシア側はイスカンデルの性能に問題はなくアルメニア国内で注目度が高いナゴルノ・カラバフ紛争の戦犯探しに巻き込まれただけと見ているが、ロシア側の主張にも無理な点が1つある。

出典:KarenWunderkind / CC BY-SA 4.0 アルメニア軍のOTR-21トーチカ-U
アルメニア側は紛争当初、戦闘の拡大を恐れて弾道ミサイルの使用を控えていたがアゼルバイジャン軍をトルコ軍が支援していること理由にイスカンデル使用を宣言しており、上記でも触れたがイスカンデルと推定される弾道ミサイルの発射シーンを収めた動画(アルメニア軍が保有するスカッドBやトーチカとは発射機や発射角度が異なるためイスカンデルである可能性が高い推定されている)もあるためアルメニア軍がイスカンデルを使用したのは間違いない。
それにも関わらず「ナゴルノ・カラバフ紛争中にアルメニア軍はイスカンデルを1発も使用していない」とイスカンデルの使用自体を否定するのは「ロシア側に何か不都合な事情があるのではないか?」と受け取れるので余計な疑念を招くだけだろう。
果たして誰が本当のことを言って誰が嘘をついているのか不明だが、一つだけ確かなのか仮にイスカンデルが正常に作動して紛争の初期段階で使用していたとしてもナゴルノ・カラバフ紛争の結果を覆すことは出来なかったという点で、恐らくナゴルノ・カラバフ紛争の敗戦原因はもっと別なところに潜んでいるはずだ。
※アイキャッチ画像の出典:Vitaly V. Kuzmin / CC BY-SA 4.0 短距離弾道ミサイル「イスカンデル」
10%はゴミすぎるでしょ…
唯でさえコスパがクソ悪い弾道弾で、更に有効弾10%ならなぁ・・・。
マジなら大金を殆どドブに棄ててるとしか言えない。
というか核でもない通常の弾道弾なんて大した火力投射量にならないの明らかなんだから嫌がらせにしかならんのに、
これに責任取らせようとしたり、性能がどうたらこうたらと擁護したりと笑うわ。
イスカンデルの稼働率/命中率どうこうというより、UAVによる制空権制圧により、アルメニアのウィークポイントを露出させたことが問題なのでは?
いくらイスカンデルが高性能だとしても、戦局には関係無かった気がする。
アゼルバイジャンも都市に弾道ミサイル攻撃を受けたと報道してるので、何らかの被害が出たのは確か。
但し、アルメニアの期待していた程の戦果ではなかった。
これを持って、イスカンダルが使える使えないは語れないと思われる。
逆にアゼルバイジャンのLORA弾道ミサイルも橋び着弾する精度はあったが、それが直接に戦局に影響を与えたと言う報道もない。
覚悟完了してたアゼルは非NBC戦術弾道弾程度では抑止力にならず与えた損害も許容範囲内だった、それだけの話だろうわな
そもそもナゴルノ・カラバフ紛争でアルメニアは弾道ミサイルを全然使用していない。
停戦日にイスカンデルらしき弾道ミサイルを駆け込みで発射しただけ。
なんでまともに撮影すらできないんだろうか
酔っぱらってんのか?
俺もそこが一番気になった
なぜに縦撮り? バカしかおらん感じ 負けて当然だわ
カメラの使い方からも国力というか教育の力が見えますね。
作戦中にのんきに撮影しそんな動画が流出してしまうほうがよっぽどひどいと思うんですが、、、
敵性国ロシアのミサイルが役立たずというのが事実なら非常に嬉しいけど、流石にこれはどうだろう……
対ドローン電子戦兵器も地対空ミサイルも禄に働いてなかったし
イスカンデルだけの話じゃなくロシア製兵器全体の問題なんだよなあ
そりゃあ、アルメニアが運用していた地対空ミサイルは、ソ連時代の旧式(時代遅れ)兵器でしたからね。
対ドローン電子戦兵器は護衛の対空兵器を用意できなくて、天敵の特攻ドローン(ハーピー)で破壊されましたし。
ただ整備と管理が手抜きだったってオチじゃないの?
アルメニアがイスカンデルらしきミサイルを発射したのは停戦日(11月10日)だけのはず。
アルメニアが発射したミサイルはイスカンデルだと”推定”されているだけなので、ロシア側の主張が誤りだとは限らない。
というか、パシニャン首相は紛争拡大にビビって弾道ミサイルを全く使わず(最後の最後に使用)、
大統領にビビっていたことを批判されて顔を真っ赤にしているだけでは。
そういや何で西側の国の大半は巡航ミサイル主体で弾道ミサイルは配備してないの?
イスラエルがエリコ配備してる辺り、使い勝手が悪い兵器ではないんでしょ?
核保有国から発射された大型の弾道ミサイルは、(撃たれた側にとって)核ミサイルと見分けがつかなくなるからです。
ということで、撃たれた国はミサイルがまだ宇宙空間にいる段階で、核の報復ボタンを押す大義名分が即時成立します。
ロシアがイスカンデルMを配備しているのは西側が核報復して来ないとたかを括っているからなんだろうか。一応戦術核も載るらしいが
イスカンデルはそういう微妙な立ち位置の兵器だから西側からやっかいとされてる
こっそり核を載せていても見分けがつかない
費用対効果が悪い
コスト高い、命中精度悪い
高いのと命中精度が悪い
弾道ミサイルのメリットは迎撃の難易度くらいじゃね
イラクに打ち込んだイラン弾道ミサイルの精度は正確に倉庫を狙い撃ちにしてる。
精度は航空爆弾と変わらない
やっぱコストかな。上から爆弾落とすのが1番安いし
確実に航空優勢を取りに行く西側と敵の優勢下でも確実に反撃を狙う東側の構図
アルメニアで軍によるクーデターが起きたみたいだから本人たちにとってはもうこの問題どころではなくなりそう
軍によるクーデターではなく、軍による辞任要求をパシニャン首相は受けたみたいですね。
しかも軍が辞任要求をした理由は、以下の通りとのこと。
パシニャン首相がイスカンデルを批判する→アルメニア軍の副参謀長がパシニャン首相のイスカンデル批判を嘲笑する→ブチ切れたパシニャン首相が副参謀長を解任する→ブチ切れた軍がパシニャン首相に辞任要求をする。
実戦の度に評価がただ下がりのロシア兵器って感じやな
ロシアにとってはアメリカのMD対策で大変状態の様です。
リンク
既存の兵器の価値が低下しているのです。
非核弾頭の弾道弾はコスパが悪い、アルメニアが弾道弾や巡航ミサイルでアゼル側の政治・軍事中枢を攻撃すれば効果的だがそうなると全面戦争になりやはりアルメニアが負ける。
アルメニアは初手で詰んでいた。
そもそもアルメニアがターゲット情報ちゃんともってたのか?からして怪しいからなぁ
正常作動10%の根拠としては、最低10発はイスカンデル撃ち込まないとならないが、そんな発射数は確認されてないんでは
やっぱり責任なすりつけあいだろ
まあ旧ソ連崩壊後10年以上も「空白」があったのに最新兵器をポンポン開発出来る訳無いわな
何故かそんな当たり前の機序を理解出来ない兵器オタが多いんだけど
モンキーモデルなんじゃねえのw
やっぱりそれか。
モンキーて、命中精度を落とすとか射程を切りつめるならわかるんだが。
不発を増やすという隠し技があるのか
エグゾセがそれだったはず>不発
ってことは北朝鮮のも大したことないってことか。
アルメニアはクーデター騒動が起きてるみたいだけど本件と関連があるのかもね。
ロシアの真の狙いは現政権を退陣させて親ロシア政権に変更する事に有るらしい?そして、驚異の軍事援助で戦争のダメージを回復させて次のラウンドへ・・次は何時ドンパチですかね?
クーデターできるほど敗けた軍部には民からの支持がないとはいう
政治家、軍部、ロシアまで巻き込んでの責任押しつけ泥仕合
敗けるとこうなる、あるいはこれだから敗けると
韓国の玄武2が外観からイスカンデルのコピーと言われてるけど
命中率も同レベルなら韓国のネットで流行している玄武ミサイルで日本を火の海にするとかいう主張は失笑モノという事になるな
韓国が入手したのはイスカンデルのごく初期のデータですからね、どの程度の能力があるのかは未知数
軌道変更と命中精度が出せないと通常弾頭なんて屁でしかないし
実際にドローン運用の空港とか、補給のための端や直しにくい箇所の道であるとか重要な局面で使えたとか無いのかね。