ナゴルノ・カラバフをアゼルバイジャンに売り渡そうとしているパシニャン首相の退陣を求め、首都エレバンでは数千規模の抗議集会が行われている。
参考:Thousands rally in Armenia against Karabakh concessions
ナゴルノ・カラバフ問題は領土問題ではなく当該地域に住むアルメニア系住民の権利問題と主張し始めたパシニャン政権
2020年のナゴルノ・カラバフ地域(自称:アルツァフ共和国)を巡る戦いでアゼルバイジャンはアルメニアに奪われた土地の大部分を回復、ロシアは両国が署名した停戦協定が守られているか監視するため平和維持部隊を派遣しているのだが、3月末に停戦が破られ両軍による小規模な衝突が発生した。
この衝突はロシアの仲裁によって鎮静化、EUの仲介で両国は和平交渉に向けた準備を開始することで合意したのだが、アゼルバイジャン側が提出した和平交渉に向けた枠組みの中に「領土の相互承認=ナゴルノ・カラバフ地域がアゼルバイジャン領の一部であることをアルメニアが承認するという意味」が含まれているのが発覚、アルメニアのミルゾヤン外相も「ナゴルノ・カラバフ問題は領土問題ではなく、当該地域に住むアルメニア系住民の権利問題だ」と主張したため国民が激怒、現在首都のエレバンではパシニャン首相の辞任を求める大規模な抗議集会が行われているらしい。
つまり2020年の戦いで6,500人以上の命が失われたにも関わらず軍事的に致命的な敗北を喫したアルメニアは停戦条件を受諾、アゼルバイジャンから奪った領土の大半を返還することになったため国民は停戦に応じたパシニャン首相に批判的で、EUの仲介による和平交渉が「アゼルバイジャンにナゴルノ・カラバフを売り渡そうとしている」と映っているのだ。
#Armenia: Opposition parties in Armenia have sparked a number of protests throughout the country this week calling for the resignation of PM Pashinyan.These protests are largely surrounding Pashinyan’s insinuations of concession to #Azerbaijan in #NagornoKarabakh.
(via @301_AD) pic.twitter.com/CyU1CsXkJX
— POPULAR FRONT (@PopularFront_) May 1, 2022
After marching throughout the country for a week, protestors have arrived in the capital Yerevan forming a massive rally demanding the resignation of Prime Minister Nikol Pashinyan. pic.twitter.com/ujoLq5g2xR
— 301🇦🇲 (@301_AD) May 1, 2022
It was announced during the rally that the peaceful protest will continue indefinitely with France Square serving as the base, where activists will be setting up tents.
Police through the use of force are trying to prevent protestors from setting up tents. pic.twitter.com/QLG0sSL47M
— 301🇦🇲 (@301_AD) May 1, 2022
まぁナゴルノ・カラバフ地域は国際的にもアゼルバイジャン領の一部として認知されており、ロシア系住民の保護を理由にプーチン大統領がウクライナに侵攻しているタイミングでアゼルバイジャンとの和平交渉を行えば、アルメニアの主張が国際的な支持を得られる訳がないので領土問題から権利問題に争点をすり替えようとしているのかもしれないが、1990年代から続く戦いで3万人以上の命が失われているためアルメニア国民にとって同地を手放すことは容認できないのだろう。
因みにアゼルバイジャンのアリエフ大統領はナゴルノ・カラバフ問題と絡めてロシアの侵略を批判、ウクライナの領土保全を支持すると表明して石油製品の提供を行っている。
関連記事:ウクライナ侵攻失敗で低下したロシア軍のプレゼンス、きな臭いコーカサス
関連記事:ロシア軍、作戦規模をウクライナ軍の弱体化とドンバス解放に縮小か
※アイキャッチ画像の出典:@301_AD
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このタイミングで…?って思ってたけどこのタイミングでか
ウクライナ侵攻が開始した直後にアゼルバイジャンとアルメニアが小競り合いしてたって報道があったから別におかしくはないんだが
問題はロシアの軍事的プレゼンスが崩壊してる間際でよりにもよって前回劣勢だったかつロシアの軍事力の依存してたアルメニア側から事を起こしてどうするつもりだ…?
このまま二回戦に突入したところで正直勝算なんて見えないと思うけど…
再戦したところでアゼルバイジャンの圧勝で終わってしまうのでは…?
勝算なんて考えてないと思いまっせ。
感情論ですよ。
やはりみんしゅうはおろか…
って結論になりかねないのが民主主義の欠点…
アラブの春のお陰で、エジプトでどんな奴が選ばれたかを見るとね。
(かと言って独裁を肯定したいわけではない)
民衆が愚かでもトップがバカよりはマシじゃん?(ロシアを見ながら)
そもそも民主主義の成れの果てが独裁政治だと思ってます。プトラーだってヒトラーだって国民がそう望んだんだし。
民主主義が最もマシっていうのは、持続が極めて困難という点を除けばで、実際は容易く独裁者を生む体系なんじゃないかと思ってしまいます。
独裁はどんな政体からだって生まれる。
国民が監視を怠り、政治を丸投げにすれば。
でも大体、発展途上国なんだよね。
竹島についてはそもそも日本側の主張に無理がありすぎてな
アレじゃどの国の支持も得られんわ
unk味のカレーとカレー味のunkどっちがいい?
自分はどちらも嫌かな!
後学のためどこに無理があるか教えていただけませんか?
少なくともダレス書簡でサンフランシスコ条約上の位置付けは決着がついていると思うのですが。
×ダレス書簡→ラスク書簡
日本においても一部の過激なナショナリスト達が韓国との間にある竹島(独島)やロシアとの北方領土(サンフランシスコ講和条約で放棄)問題において武力に訴えてでも奪えと主張していますね。こういう危険な言動は国際社会の支持を得られないばかりか、国内外で孤立するだけです。平和的話し合いが決着するまでは、少なくとも相手が実行支配している現実は消極的にでも尊重しなければならないでしょう。
ナゴルノ・カラバフ戦争は、結局武力で領土を取り戻したモン勝ちって感じだったが?
せっかくのGWなんだから、こんなところで釣りしてないで釣り堀でも行ったほうが楽しいよ
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旧ソ連の国々って、国際的感覚や常識が欠落してるのが多いように見えるのは俺だけですかね、中央アジア4ヶ国とアルメニアとその周辺国
価値観が近代以前としか
実際に武力行使のつもりがなくても、それを躊躇わないぐらいの決意があることはアピールし続けるのは重要かと。
実行支配している現実を消極的にでも尊重すれば譲歩と見なされ、一気に相手国に有利になりかねません。
過去に平和的話し合いで決着がつかず、今後も決着がつく見込みがないため領土問題は解決しないのです。
>因みにアゼルバイジャンのアリエフ大統領はナゴルノ・カラバフ問題と絡めてロシアの侵略を批判、ウクライナの領土保全を支持すると表明して石油製品の提供を行っている。
マジかよ、ほんとにロシアはなめられてんな。アゼルのケツ持ちはトルコだから、トルコが言えないことを言わせているのかもしれんが。
元はと言えばアルメニアが先に仕掛けてるんだから、侵略戦争とアルメニアのほうから言うこともできない。そしてアルメニアは不満があるなら、残念ながら戦争を始めるしかないけどどうすんだろ。
上層部はまた戦争になったら傷口が広がるだけと理解しているはずなので、いよいよとなったときは煽っている国民に対して「自分たちで責任とれよ」という意味合いを込めた国民投票とその結果次第でしょうね
基本的に領土紛争って解決し得ない問題からな…
結論が帰納的じゃなくて演繹的に出るタイプのテーマ
過去の文献や締結した諸々の条約を考慮して、その結果として〇〇は我々に帰属するのです
じゃなくて、我々は〇〇の帰属を主張するために正当化の事由を考える、というロジック
自国が主張する領土主権の根拠が仮に薄弱だったとして彼国の主張に賛同する国民はほとんどいないわけで、解決の糸口はあまり考えられない
同僚に某隣国の方々がいらっしゃるが
歴史問題について時たま議論をすることがあっても、領土問題については話をしないね
もはや宗教論争、各々の信じる答は決まっている話題で他者による説得に応じるものではないからね
そんな餌で俺様が釣られクマー(AA略
アルメニアは首相が対トルコ、アゼルバイジャン和平に前向きだが、やはり背景はケツ持ちロシアの弱体化か?
くわえて以前のナゴルノカラバフ紛争でロシアが頼りなかったのも要因のひとつか?
まぁ、国民が反発するのも分かるが、
しかし、隣のアゼルバイジャンは西側の天然ガス需要でこれからさらに強くなるし、トルコには知っての通り万が一にも歯が立たない。
国民はそこんとこどう考えているんだろうイランに助けて貰うか?
ナゴルノ・カラバフ戦争の端緒や歴史的経緯に鑑みればアルメニア側にも一定程度同情したくなるんですが、今ロシアを後見に大見得切ってしまうとそれこそ(二度の世界大戦でいずれも負ける側についてしまった)ハンガリーのように本来失わずにすんだ領土まで細切れにされて民族の散逸が加速するような事態になりかねないので、何か上手い落とし所が見つかってくれるといいですね。
2020年のナゴルノカラバフ紛争ではアルメニアがボロ負けしたわりには、アルメニアが受け入れやすいぬるい条件で停戦したと言われてたと思うのですが、よく聞くと実質ナゴルノカラバフを手放すことになってたという話ですかね。
おっしゃるように今後ロシアの支援をおおっぴらには受けにくいし、手じまいしたいのが本音なのでしょうか。宗教対立も絡んでいるので国民感情は難しいですね。
まあ無理でしょうね。アルメニアの事情も理解できますが、アゼルバイジャン側の主張に大きな問題があるように見えません。あの地域のもめごとはコーカサスの複雑な歴史を反映しており、おそらく歴史研究が進んでもはっきりする日はこないでしょう。
そもそも根本的な問題は、民族と国家と支配領域を一致させる国民国家の考え方を、近代以前の国家とその支配領域に適用しようとする考え方にあります。民族自決・国民国家を是とする、あるいはそれに代わるモデルケースが生まれない限り一生もめ続ける運命にあるでしょう。
最もそのモデルケースたる、超宗教・超民族的な国家であるアメリカとソビエト連邦、いずれもほかの国ではうまくいかなかったから、世界的に宗教・民族の純血性志向に回帰してるんでしょうけどね。
アゼル-アルメニアの問題は100年単位の殺し合いと復讐の歴史で一口には語れないのよね、血みどろスギィ!
ただ今回の戦争はアルメニアが前回の戦争でアルツァフはおろか本土とアルツァフの間のアゼルバイジャン人の住む地域を占領してアゼルバイジャン人を追い出した経緯があるからアルメニアが被害者面するのもさも侵略者と戦ってるみたいな姿勢も、ちょっとズレてるかな…
一つ言えることはアルメニアは、ロシアと共に沈むかロシアに代わる新しい後ろ楯を見つけるかしかないお先真っ暗な状況だということ
個人的にはギリシャが付きそうではあると思うんだけど、お前どう思う?
アセルバイジャンがウクライナに石油製品の提供を行っているとは知らなかったですね
アルメニアのケツ持ちがロシアなだけにもろに嫌がらせですね
乱暴に言えばドンバスと同じ構図だからナゴルノカラバフは足掻けば足掻くほど状況は悪化するね
そもそも民族自決なんてロシア以前に散々ナチスが悪用した手段なんでそんな寝言は通らない
この状態で紛争でも起こしたらアゼルバイジャンにザンゲズルを打通されても誰も助けないでしょう