フランスのマクロン大統領は3日、アラブ首長国連邦とラファール売却を含む総額170億ユーロの契約を締結した発表して注目を集めている。
参考:Cementing ties with France, UAE places $19 bln order for warplanes, helicopters
ギリシャ、エジプト、クロアチア、アラブ首長国連邦と立て続けに拡大するラファールの輸出
マクロン大統領はラファール(80機)とEC725(12機)を170億ユーロ/約2.4兆円で売却することでアラブ首長国連邦と合意したと発表、パルリ国防相も今回の取り引きについて「歴史的だ」と述べてギリシャ、エジプト、クロアチア、アラブ首長国連邦と立て続けに拡大するラファールの輸出を喜んだ。
Avec les Émirats arabes unis, nous scellons aujourd’hui la vente de 80 avions Rafale et 12 hélicoptères Caracal. En confiance, nous agissons ensemble pour notre sécurité.
— Emmanuel Macron (@EmmanuelMacron) December 3, 2021
因みに2020年以降にフランスが獲得したラファールの輸出量は146機に達しており契約総額は230億ユーロ/約3兆円を超えると推定される。
関連記事:エジプトのラファール追加導入契約が発効、フランスを除けば同機最大の運用国に浮上
※アイキャッチ画像の出典:Robert Sullivan / Public domain 戦闘機ラファール
素朴に今の時代に敢えてラファールを選ぶ理由が分からない
一昔か二昔前なら分かるけど
国家の安全保障とは武器のスペックだけで達成できるものではないといい加減理解しないとね
導入国によって理由は異なる。
先ずエジプトとUAEは米国製機(エジプトはF-16、UAEはF-35A)を欲しがっていたが、米国から禁輸(エジプトのF-16は既に禁輸解除済み、UAEのF-35Aは継続中)を喰らった経緯が有って、その結果両国は安全保障上のリスク軽減の為に兵器導入国を多角化する過程でラファールを採用した。
余談だが、エジプトとUAEは現在戦闘機以外の兵器も複数の国から導入しつつある。
それとクロアチアはフランス空軍中古機を導入する事で予算と性能のバランスを取った形になっている。
そしてギリシャは対トルコの為に必要な戦闘機を大急ぎで整備したいので、フランス空軍中古機と新規発注の併用で導入した。
アメリカもロシアも中国も関わりたくないと考えると、欧州製の戦闘機が選択肢に入るわけだが、その場合の選択肢は3つ
エアバスのユーロファイター、ダッソーのラファール、サーブのグリペンE/Fとなる。
ユーロファイターはトランシェ4が生産発注受付中だろうし、ラファールはF3-Rが最新型(今年の3月からフランス軍で運用開始)、グリペンE/Fは2016年運用開始だからそんなに古いわけでもない。
後はその国のお好み次第だろう
>グリペンE/F
エンジンがF414だから、アメリカの影響下なんだよなあ
>ユーロファイター
ドイツも人権とかで禁輸措置かましてくるから、そこらへん今の中東諸国には問題
となると、やはりそこら辺が五月蠅くないフランスが輸出市場で強いと
一通りの搭載兵装もフランス1国で揃えていますし、アップデートもフランス1国が開発国の関係で比較的早いですし
でもさ、F-35とラファールを個人に一機くれるならラファール選ぶよね
圧倒的にカッコいい
あの角さえなけりゃね。
大丈夫だ、個人にくれるなんてことはないからな
国際事情を度外視してスペック面で見ても、ラファールを選ぶのに不思議はないでしょ。F-15EXを選ぶ国や、グリペンE/F・F/A-18E/F・タイフーンを調達中の国もあるのに。
アビオニクスはF-35並。行動半径は西側でF-15Cに次ぐ2番目(1850km)、ペイロードはF-15Eに次ぐ2番目(9500kg)でどちらもF-35(1408km、8165kg)以上。ステルス性も4.5世代機で一番優秀。韓国やスイスの評価でF-15E・Su-27M・グリペン・タイフーンより優秀と判定されてるので4.5世代機で最優秀な機体。これ以上を望むならF-35一択。
また採用国にとっては戦闘機という防御的能力以上に、攻撃機としての能力やそれに必要な偵察能力が魅力的ではないかと思う。偵察・精密攻撃はIS掃討で米戦闘機以上の実績を挙げてるらしい。
導入国は当然詳細に性能検討してるはずで、ここへ来て輸出実績が急激に伸びてるのは、既に導入した国での評価が高いことの証明だと思う。
バックオーダーがさらに・・・。
そろそろ生産ライン増やすか、ライセンス生産で国外ラインを用意した方がよさそう。
タイフーンもラファールも凄いな
20年代は欧州機の時代か
欧州機の時代と言うよりも、米国のバイデン政権が中東諸国の紛争(イエメン内戦等)に関連して関係国に武器禁輸をやった結果、欧州勢がそのおこぼれを貰える様になった構図じゃないかと……。
面倒なひもがついてない兵器ってだけでも結構なアドバンテージだよね
これもしかして輸送機もCH-130JじゃなくてまさかのA400M購入もありえる感じだな
それ、CH-130J(?)じゃなくて、川崎C-2の代わりにA400Mやろ…やっぱりC-2は当て馬以前の存在やったんや(号泣w)
もしかしてA400Mはフランス製だと思っていらっしゃる?
C-2は普通に外国部品50%前後でリスクとか将来性、アメリカの属国である事を考えたら無いわ。A400Mも欧州主要国が絡んでいるから足並みそろわないとハシゴを外される。エンブラエルのC-390もサプライヤーに米国が絡んでいる。
単独でそれなりの輸送機作れているのってアメリカ、ロシアかろうじてエンジンが微妙な中国当りだと思うけど今後どう考えて選択するのかは興味がある。
末尾がJだと、つい日本向けと思いたくなる自分がいる。
マクロンって武器商人なんだね
違うぞ。フランスはいつだってタチの悪い武器商人だ
NATOやEUに加盟後の2014年にフランスがロシアに対して最新鋭のミストラル級強襲揚陸艦2隻を売却しようとしたのにはさすがにマジかと思ったわ
只、あの頃のロシアはイタリアからイヴェコLMV装輪装甲車を輸入したり、イスラエル製のサーチャーUAVをノックダウン生産していたから、ミストラル級の話を聞いても私は余り驚かなかった記憶があります。
あれは、当時の国防相だったアナトーリー・セルジュコフによる装備調達改革の一環だったんです。
尤も肝心のセルジュコフ国防相が、後に国防省傘下企業を巡って起きた横領事件(実行犯と目された女性がセルジュコフの愛人だったと言うスキャンダルも出た)でクビになって以降、ロシア軍の装備は基本国産となっています。
T-72B、T-80BVM、T-90A/Mとロシアのほぼ全ての主要な戦車の熱戦映像装置はタレス製品のライセンス生産ですぜ…
ロシア戦車最大の弱点を克服させるとか、まじで正気とは思えない…
英国「ワイ、昔ソ連にジェットエンジンを売ったら、それを勝手に生産された挙句MiG-15に搭載された前科が有るんや……」
すきあらば売り込みだよねw
F-16が買えない国がミラージュ購入
F-35が買えない国がラファール購入
歴史は韻を踏む
轍を踏め
次期戦闘機も無謀って言われるかもしれないけど、輸出の努力は続けたほうがいいかも。
思わぬチャンスがやってきて、採用される可能性も。
オフセットをしっかり考えていないと駄目だろうけど。
F‐3のこと?
開発が遅延しまくり、開発予算は膨らみ続け、形になった時には世界はずっと先にいってる未来しか見えない。
国債共同開発のウエイト上げた方がいいと思う。
たしかに結局MRJのようになる未来もあるかもしれませんね。
三菱重工って驕ってるところもありますし。
国際を国債と書き間違えているぞw
後、次期戦闘機は設計が始まったばかりだから開発遅延とか言うのは未だ早いけどなw
借金を返すのに借金してる国ですからw
そんなのどこでもやってるがな
ラファールの機関砲が配置されてる位置を記事の画像で初めて知った
ラファールの機関砲の砲口、普段はキャップで栓をしているから分かり辛いんですよね。
私もキャップが外れて機関砲の砲口が見えている写真は初めて見ました。
当たり前の様に国のトップが自国の兵器売却を祝福出来るのが、当たり前すぎて羨ましい。