フランスのダッソーは、NATOやEU加盟国の戦闘機市場から自社の第4.5世代戦闘機ラファールが排除されていると指摘した。
参考:Pour Dassault Aviation, la «mauvaise nouvelle» polonaise
戦闘機ラファールはNATOやEU加盟国の戦闘機市場から排除されている?
フランスは自国製エンジンM88の採用と空母での運用能力を主張した結果、1980年代に欧州で始まった戦闘機の共同開発計画から離脱し単独で第4.5世代戦闘機ラファールを開発したが、フランス以外のNATOやEU加盟国に採用された例はなく、ダッソーの最高経営責任者エリック・トラッピア氏は事実上、NATOやEU加盟国の戦闘機市場からラファールは締め出されていると指摘した。
フランスはNATOとEU加盟国のベルギーやNATO加盟国のカナダに対しラファール売り込みを行ったが、ベルギーはF-35Aを選択し、カナダからは条件が不公平だとして自ら撤退を表明するなど採用にまで至らず、現在はNATOに加盟していないフィンランドと、NATOとEUに加盟していないスイスに最後の望みをかけて提案しているが状況は芳しいくない。
これは戦闘機ラファールに限った話ではなく、ミラージュ2000、ミラージュIII、ミラージュF1についてもほぼ同様(ギリシャやスペインなど少数のNATOとEU加盟国が採用した)なので、フランス製戦闘機に共通する問題だと言えるだろう。
そのためダッソーは、将来も欧州防衛産業の一員として存在し続けるためドイツやスペインと共同で進めている第6世代戦闘機開発計画「Future Combat Air System(FCAS)」に賭けている。
今回、共同開発にこだわったのは今度こそNATOやEU加盟国への輸出を成功させるための措置なのだが、今度は共同開発の罠に見事に嵌ってしまった。
昨年のパリ航空ショーでスペイン合流が発表され、先行していた英国の「テンペスト」を追い抜き本格的な開発へ進むかに見えたが、ドイツとフランスがプロジェクトの主導権について揉め始めデモンストレーターフェーズへ進むための資金が得られず開発はストップ状態だ。
両国政府は妥協点を見つけるため話し合い昨年末、なんとか合意に達したと発表したが、1月に確保するはずだったデモンストレーターフェーズに進むための資金確保は未だに目処がついてない。
当初、フランスは英国の第6世代戦闘機「テンペスト」計画について「欧州を混乱させるだけ」だと批判していたが、英国はイタリアやスウェーデンといった共同開発国の確保に成功するなど進展をみせているため、どちらが欧州を混乱させているのかわからなくなってきた。
デモンストレーターフェーズの運命を握っているのは、開発に必要な資金7,500万ユーロ(約90億円)の支出を承認するドイツ議会だ。
補足:揉めていた第6世代戦闘機「FCAS」開発条件で進展? エンジン開発でフランスがドイツに譲歩
すでにフランスはドイツ議会を説得するためエンジンに関する主導権で譲歩しており、これでもゴネるようなら計画自体が頓挫してしまう可能性もあるためドイツ議会の動向が注目される。
※アイキャッチ画像の出典:Airwolfhound from Hertfordshire, UK / CC BY-SA 2.0
そもそも艦載機を求めるのが失敗なんじゃないの
艦載機分はアメリカから買ってきちゃえば話早いだろうに
アメリカの大型空母用の艦載機が使えず、F-8を使い続ける羽目になったからだろう。
全てを守ると全てを失うってことですね。
一歩も引かない姿勢がオールオアナッシングになっているように感じます
フランスが艦載機に求める要件は、アメリカとは大分違う。
ラファール開発時の際の要求内容でもそれは明らか。
空母の維持費に悲鳴を上げている現状から、将来的には空母を持たないようになるという見方があります。
強襲揚陸艦とF35Bの組み合わせが成果を上げるようになれば、艦載機など口にするものは居なくなるかもしれません。
そのほうがフランスの海軍力にあっているともいえますが、もしそうなった場合、白紙撤回は言い過ぎとしても、FCAS計画は遅延を余儀なくされるでしょう。
俺もそう思う。フランス海軍のお荷物で金食い虫でいつもドックを占領してる役立たずのシャルルドゴールはラファールと一緒に退役すると思う。艦載機が欲しいならドイツとは組まないでしょうし、ドイツは艦載機なんかいらないんだから。
FCASも参加国以外需要ないやろ、普通に。お安いF-35Aで何の問題もないだろうし。
>英国はイタリアやスウェーデンといった共同開発国の確保に成功
過去の失敗した共同開発でも、ここまでは成功してましたよね。なので色々語るのは時期尚早な気が。
フランス製飛行機が西側で売れないのは、アメリカの商売敵であることが大きい気がします。
米露の機体が買えない、買いたくない国がフランス製に手を出す感じ、あと米製兵装を共有しにくいのもちょっと…。
ラファールは優秀な機体だとは思うんですけど、その辺りの問題が大きい気が。
あと、今のドイツと軍事関係で手を組むのはどう考えても間違ってると思う……。
営業面から見ると、アメリカの影響はないとは言いませんが、それ以上にユーザーのニーズに合ったものを提供できていないという問題があると思います。
入札に参加した際、導入予定国からの評価はどこの国でも高かったが、そのあと『何故か』米国製採用が繰り返されているんだよな。
つまりニーズに合ってないという事は無い。というか、貴方の言うニーズって具体的には何?
あと、スイスなどのように金がなくなったり国民審査などの結果、新型機導入計画自体が流れたりと言うのが多い。
武装が事実上フランス系一択になるのがね・・・・・・
基本的にアメリカでも東側でもない第三の選択肢だから、有る意味しょうがないけど
ニーズにはあってますよ
米兵器購入の為の当て馬っていうねw
アメリカが売ってくれるのにワザワザおフランス様の2級品を購入する理由はないですが、それが理解できずに折角応募してくれたのだからと配慮された「お祈り文面」を真に受けて、陰謀論を持ち出す残念な人も居ますね
仏と独つー自己主張強いとこが居なきゃまとまるでしょ
フィンランドは 「HX Challenge」って、厳冬期の飛行テストが終わったみたいですね。 YouTubeに多くの動画があります
応じてるのは ユーロファイター(対地攻撃できるの?)、ラファール、F-35、FA-18E/F、グリペン
防空、空対空戦闘、空対空偵察、監視、地上攻撃
クソ寒い環境での装備の動作の確認(誤動作しないか? 凍結しないか?)、夜間行動もあり、
30年間、運用する計画、選定は2021年、現有機はFA-18C/D
記事:フィンランド次期戦闘機を選定する実地試験「HXチャレンジ」開催中
他のEU諸国は正規空母(カタパルト装備)のは無いからラファールはムダに重いって繋がるのでは?
フランスは1隻しかもっていないシャルル・ドゴールは2040年まで使う、同型艦の建造は無い。
イギリスのクイーン・エリザベス級航空母艦(F-35B、STOVL)との同型艦の建造計画は無くなった。
後継艦は2018年から基本設計が始まったばかり(10億円ぐらい/2018年)だけど、カタパルトは装備して、STOVLじゃない艦載機を目指すんでしょうね。 FCASのためにF-35Aを推してた空軍のTOPを更迭してまでF-35Aを採用しなかったドイツとお似合いとも言える。
艦載機型のM型は地上用の機体からハードポイントなどを減らして艦載機用装備をつけてるだけから、1儀容目の時点で的外れな意見だな。
「地上用の機体に艦載機用装備をつけるだけでCATOBAR機になる」って事は機体構造そのものがそれに耐える様に作られてる訳で、まさしく「ムダに重い」と言えると思いますが…。
機体構造とかそういうのを調べもしないで自分の思い込みだけで「無駄とか」語る人ってどこにでもいるんだなぁ。
ラファールって、西側だとエンジン重量の割に機体が軽い部類の様です。
あとF/A-18Cって、意外と軽量なのですね。
ちなみに、エンジンと比べ無駄に機体が重いのは、グリペンとなりそうです。
ラファール:自重9,060kg、エンジン897 kgx2 →エンジン重量の5.05倍
F/A-18A:自重12,973kg、エンジン1,036kgx2→エンジン重量の6.26倍
F/A-18C:自重10,810kg、エンジン1,036kgx2→エンジン重量の5.22倍
F/A-18E:自重14,552kg、エンジン1,110 kgx2→エンジン重量の6.55倍
F-16CJ:自重8,270kg、エンジン1,805 kg→エンジン重量の4.58倍
F-2A:自重9,527kg、エンジン1,805 kg→エンジン重量の5.28倍
タイフーン:自重10,995kg、エンジン989 kgx2→エンジン重量の5.56倍
グリペンA:自重6,622 kg、エンジン1,055 kg→エンジン重量の6.28倍
グリペンE:自重7,100 kg、エンジン1,110 kg→エンジン重量の6.40倍
ド・ゴール以来の自主独立の道を守っているなら、冷戦終結以後だらけて変節したドイツよりは終始一貫しているといえる
何だかんだでユーロファイターよりはラファールの方が高性能だし(フランス系武装になるが)
艦載機ウェルカムな国がここにあるアルヨ。
共同開発しないアルか?
イギリス「フランスとドイツ氏ね」
フランス「ドイツとイギリス氏ね」
ドイツ「イギリスとフランス氏ね」
って関係の中で組んだのがドイツとフランスだもの・・・
>デモンストレーターフェーズの運命を握っているのは、開発に必要な資金7,500万ユーロ(約90億円)の支出を承認するドイツ議会だ。
FCAS開発の財政面でババ的存在はドイツ(議会)と見えます。ドイツ空軍の惨状は誰が造り出したか、を考えると予想はしていましたが。
スウェーデンイタリアスペインはどういう思惑でそれぞれの陣営選んだんだろうか
スウェーデンは例によって独自機作りたいけど単独だと厳しい。
テンペスト計画でなら出来ると言われて半信半疑で仮参加で様子見。
イタリアはFCASで格下扱いされて拗ねてテンペスト計画に参加、…しつつも自分が橋渡しして両計画を統合して主導権取りたい。
スペインはFCASなら普通にエアバスから利益得られるからそっちに協力…とかそんな感じ?
テンペスト組は思惑外れればあっさり見限りそうだし、FCASはドイツが主要メンバーである限り遅々として進まなさそうだし、どうなる事やら、ですね。
戦後フランスの外交から読み解くと判ります
アングロサクソンへのアンチからロシアに接近してみたり、旧植民地にフランス語圏を確保しようと必死な姿
大国になれない大国のプライドに付き合う国がいなくなってるってことです
米中ロシア、この3極以外は自ずと埋没すると予測しないと日本までしくじりますよ
日本は軍事面では先の大戦の敗戦で、経済面ではバブル崩壊以降の停滞で各々折れて、既に埋没傾向な気が。
日本より軍事力の上の国ってほとんどないけど、それで埋没って凄い基準だな。
韓国とかドイツは地の底、海の底って感じ
主導権を握っているフランスドイツも結局国家主権を欧州議会に移譲しているからな、FCASは色んな意味で難しいよなと。
スペック倒れの2流品はかりなのに戦争始まった途端に部品値上げしたり敵国に商売持ち掛けるような国の兵器なんて誰も買わんよ。
NATO互換非対応って時点で・・・。
フランスは艦載機用にラファール調達し続ければ良いんじゃ
マルチが良ければF-35BかCで良いんだし
何で新型機に艦載機性能求めるんだろうね
ドイツは自国産業潤したいだけだし、求めてる方向が不明
逆に不思議なんだけど、ユーロファイター(当初)もテンペストも、何故艦載機バージョンを頑なに忌避する必要があるんだろう?
F/A-18(レガホ・スパホ共)もラファールも 、陸上機として全く問題ない性能を実証してるのに。一方艦載を排除したタイフーンは機体規模も出力も劣るはずのラファール に完敗(特に対地攻撃力)。優れた艦上戦闘機は優れた陸上機として通用するのは、零戦やF4U、F-8、F-4、F-14と実例だらけ。
それに艦載機は離着艦性能を確保する副産物として操縦性や旋回性が高まるから、若干の重量増を相殺できる面もあると思う。
艦載バージョンを許容すれば、ダッソーという欧州で最も戦闘機開発力のある企業(戦闘機で技術的な失敗作は無い)と、実績豊富な仏軍事企業が陣営に入り、生産数も艦載機分増えるから、メリットの方が圧倒的に大きいと思う。
フランス抜き・ダッソー抜きの陸上専用機(仏陣営とその他陣営に分裂)より
フランス参加・ダッソー参加の陸上・艦上両バージョン機(全欧州参加)の方が、生産数でも技術面でもずっといいと思う。