ドイツのショルツ首相はゼレンスキー大統領と首脳会談を実施、ウクライナ侵攻にすれば「厳しい結果を招くだろう」とロシアに警告するもノルド・ストリーム2への直接的な言及は行わず、武器供与についても従来の立場を維持して財政支援の成果を強調した。
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プーチン大統領は批判を受けても頑なにウクライナの武器供与に応じなかったショルツ首相の苦労を労うことだろう
14日にウクライナを訪問したドイツのショルツ首相とゼレンスキー大統領はロシア軍の脅威について首脳会談を実施、会談後の共同記者会見に姿を見せたゼレンスキー大統領は会談成果について「ウクライナの主権についてショルツ首相は支持すると語り、ロシア軍による侵攻があった場合の制裁について意見を交換した」と述べたが、懸案のノルド・ストリーム2(NS2)については「ウクライナとドイツの間においてNS2に対する評価の相違があり、我々はNS2について地政学的な武器として理解している」と明かした。
ゼレンスキー大統領と交代したショルツ首相は開口一番に「我々はウクライナに寄り添っておりドイツ以上にウクライナを財政的に支援した国はない、我々は20億ドル以上の資金を提供してきたし、今後の経済的支援も約束する」と主張、ロシア軍による侵攻があった場合についても「厳しい結果を招くだろう、我々は経済的に高い代償を支払う覚悟が出来ている」と語ったがノルド・ストリーム2への直接的な言及は行わず、ウクライナへの武器供与についても「ドイツの武器輸出に関する法律についてご存知のはずだ」と答えて再び財政支援の成果を強調したのが興味深い点だろう。
つまりショルツ首相は米独首脳会談と同じように対ロシア制裁を口にしても肝心のNS2ついては言及をさけ、ウクライナが要請する武器供与について否定的な立場を維持、会見中に2度も財政支援の実績と今後の経済的支援(一先ず1億5,000億ユーロ提供を発表)を強調することで批判的な質問を封じ込めた印象だ。
独メディアもショルツ首相がNS2について口にするか注目していたが「結局何も言及しなかった」と報じている。
ショルツ首相は15日にモスクワを訪問してプーチン大統領と会談する予定だが、米国や英国は「ロシアは16日に侵攻を開始する可能性が高い」と警告しているため「ショルツ首相は侵攻前にプーチン大統領と直接会談する西側最後の首脳になる」と報じられており、プーチン大統領は批判を受けても頑なにウクライナの武器供与に応じなかったショルツ首相の苦労を労うことだろう。
勿論、最大級の皮肉なので真に受けないで欲しい。
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※アイキャッチ画像の出典:PRESIDENT OF UKRAINE
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新しい政府専用機(クルト・シューマッハ)を見せびらかしに行ったんですね!
ウクライナに無駄な時間を使わせるとは、流石はロシアの友好国だなあ。さぞドイツ国民も鼻が高かろうよ
これ実際のところドイツ国民はどう思ってるんだろう?
ショルツ良くやったと評価してたりするのだろうか?
ドイツ国民はガスを止めたくないしロシア人を殺傷する武器を売りたくないって民意があるから評価してるよ
つまるところ、(欧州が獅子に相当するかはさておいて)獅子身中の虫とはドイツの事なわけだ。
正確には、ドイツ国内の、既に赤化洗脳されたリベラル勢力か。
この状況でも再エネ発電の補完をロシアガス依存の火力発電に完全に切り替え原発廃止する政策の脆弱性に全く異を唱えない環境バカだらけだとドイツ人ヤバすぎだろ
NS2お亡くなりになるとフランスから原発電源買いますって原発を都外に有する亡国都民かよそもそも原子力事故のリスク負いたくないだけだろっていう
ドイツ人のEU圏における上級国民感は半端ねえわ
石炭石油天然ガスのロシアからの輸入が多いのが問題なのは同意なんだけど、NS2はまだ稼働してないしフランスに対して電力の輸出量の方が多いのに12月で発電量全体の約12%の原発を停止したら電力不足になるの?
句読点をおねがいしますください
この期に及んで経済制裁って…
もう出せる手札なんてないだろうに
反面教師だね
ドイツはアメリカよりも資金援助してるし負傷したウクライナ兵をドイツに運んで治療したりと尽くしてきたのに叩かれまくっててかわいそうだね
いじめられてる我が子に、逆らってはダメ、ひたすら我慢しなさいって教える毒親のようなもんだけどな。
それはそのイジメっこが上司の子供だからというありきたりな物語
ドイツのやってることは愛情の名を借りたエゴイズムでしかない
その事実なら合理的に考えてドイツもそうせめられる話では無いのですが、やはり感情論としては当然なのでしょう(湾岸戦争時の日本への侮蔑対応と同じ)。人間は感情の生き物ですから(哺乳類自体が感情の生命体)。
ドイツはNATO加盟国のウクライナへの武器弾薬供与を妨害し、その反面ロシアへは兵器転用可能なエンジン等をわかった上で大量に輸出していることから直接的な戦力面では明らかにロシア側に加担しているというのが問題
例えば孤児院に寄付しているけどその孤児院を襲撃しようとしている強盗に銃を売っている人がいたらどう思われるか
原則どうりか、、
ほんとに16日から侵攻が始まる気がしてきた。
せめて東部地域だけの占領ですめばいいが、キエフもそれなりの打撃を受けるんだろうなぁ。
湾岸戦争時の「ショー・ザ・フラッグ」を思い出しますね。
某東アジア大国も中東での事に金だけ1兆円拠出しても叩かれ戦後復興事業で戦勝国側で関与は許されずなわけだが今回のドイツは隣隣国で当事者でありながら2000億円相当とヘルメットやろ
しかもドイツって冷戦終わったらPSOマニアに変質して平和の使者面して他国の紛争に介入する気満々だったくせに事ウクライナに関しては敵国条項で縛られる敗戦国ですからーみたいなスタンス
たかが2000億ではEUの富を独占しておきながら責任放棄してるロシアの犬と呼ばれても仕方ないよね
ヒトラーと対峙しているチェンバレンの心境かな。チェンバレン役を演じているのが独首相というのが皮肉というか。
ドイツはなんだかんだ言われても、今のウクライナへ首相が出向いてトップ会談するだけでも
なにもせずに傍観する国よりは遙かにマシな気がしますし、両国の将来にも繋がるのでは無い
でしょうか。
甘いかもしれませんが、信頼関係の 醸成にはこういったトップレベルの具体的な行動も大事だと
思います。
自己レスですが、対ウクライナ政策の舵取りに失敗して国際世論から批判受けまくりで
その失敗の尻ぬぐいで仕方なしに釈明しに行ったって見方も出来ますがね。
この後、プーチンとも会う様ですから、まだ動くだけマシかと思います。
メルケルだったら今回の一件、どんな動きをしたでしょうね。
いや、ポーランド戦まではチェンバレンは戦争を回避した英雄扱いでしたから。
シュルツはNATOで四面楚歌の中で、ドイツ首相としてのポーズを演じただけでしょう。
>ドイツの武器輸出に関する法律についてご存知のはずだ
この期に及んで…とつい酷評したくなるが、本邦も国内法を理由に国際貢献に尻込みして来た経緯があるからなぁ。
しかしまぁ、重大事態に際してこの種の物言いは責任逃れにしか見えないという事がハッキリ分かったよ。
これでNS2への措置について明言しておけば、まだ印象は違ったかも知れないけどね。
メルケルは本当にいいタイミングで引退できたよなぁ…
ウクライナロシア双方に欧米からテロリスト予備軍が集まってる中で武器供与拒むのはまぁ当然かなと