欧州関連

ドイツ、極超音速兵器迎撃に対応した仏主導の防空システム開発に参加

ドイツはフランスが主導する宇宙ベースのセンサー網構築と迎撃ミサイルの開発プログラム「TWISTER」の正式な参加国になったと報じられている。

参考:Germany joins nascent European push to shoot down hypersonic missiles

ロッキード・マーティンと共同で独自の防空システムを開発中のドイツがフランス主導のプログラムに参加

欧州では米国製防空システム「パトリオット(PAC-3弾対応)」を導入したドイツ、オランダ、スペイン、ギリシャ、ルーマニア、ルーマニア、ポーランド、MBDA製のAster30 Block1NTを導入するフランスとイタリアが弾道ミサイル迎撃能力を保有しているが、どれも音速の5倍以上で飛翔する極超音速滑空体(HGV)や極超音速巡航ミサイル(HCM)の迎撃や機動性に優れたロシアや中国の次世代機迎撃に対応していない。

この問題に対応するためフランスが主導する宇宙ベースのセンサー網構築と迎撃ミサイルの開発プログラム「TWISTER:Timely Warning and Interception with Space-Based Theater Surveillance」にイタリア、オランダ、スペイン、フィンランドが参加、中距離弾道ミサイルや極超音速兵器の迎撃に対応した新しい防空システムを2030年までに開発する予定だ。

補足:TWISTERは宇宙の低軌道上に配備した早期警報センサーと極超音速で高度100km以内の目標を破壊することができきる迎撃ミサイルで構成され、陸上配備型と海上配備型の2種類を開発することを目標にしており、迎撃ミサイルの開発はMBDAが担当している。

このTWISTERプログラムにオブザーバー参加していたドイツが正式な参加国として加わることになったと報じられて注目を集めている。

出典:ロッキード・マーティン TLVS

ドイツはパトリオットを更新するためミサイル防衛に対応した「TLVS:Taktisches Luftverteidigungssystem」の開発を単独で進めているのだが、このシステムはパトリオットの技術をベースに開発されPAC-3MSE弾を使用するためロッキード・マーティンに対する技術依存度が異常に高く開発コストも高額で上手く行っていない。

そのためTWISTERプログラムへのドイツ正式参加はTLVS開発中止の予兆ではないかと言われており、年内にドイツはTLVSを進めるのか中止するのか態度を表明することになるだろうと現地メディアが報じている。

ただTLVSがカバーするのは防空領域は低高度から中高度なので、TWISTERプログラムで開発される迎撃ミサイルとは防空領域が重複しない補完関係にとも言えるため本当に中止するのかは不明だ。しかしMBDAドイツと共同でTLVSを開発を行う予定のロッキード・マーティンがプログラムコストを押し上げ国防予算を食い物にしているとの批判(根拠は弱い)も根強いため、ドイツ国内ではTLVS開発に批判的な声が多い。

果たしてドイツは防空システムの単独開発を諦めて、まだ謎多いTWISTERプログラムに防空システムの将来を掛けるのだろうか?

 

※アイキャッチ画像の出典:MBDA

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コメント

    • にわかミリオタ
    • 2020年 12月 01日

    イギリスは参加してないんだ。
    TWISTERプログラムかぁ、本当に超音速兵器を迎撃できるようになるなら、すごいことだよなぁ。
    なんかイタチごっこだね。ミサイル作って、それを迎撃できるようにして、今度はもっと早いミサイル作って、それを迎撃できるようにして・・・。
    はたしていつ限界は来るのかな。

    9
      • にわかミリオタ
      • 2020年 12月 01日

      てか、イギリスは弾道ミサイル迎撃能力を持ってないのか。
      必要ないのかな。

      5
      • 匿名
      • 2020年 12月 01日

      仏主導だから参加してないんちゃう?
      もしやるなら自分等主導の新しい計画を立てるかアメリカから導入するか

      4
      • 33-4
      • 2020年 12月 01日

      兵器開発はイタチごっこだからね、仕方ないね。

      7
        • にわかミリオタ
        • 2020年 12月 02日

        それもそうか

        3
    • 匿名
    • 2020年 12月 01日

    究極はレーザーだろうか
    でも極超音速のミサイルだったら、レーザーで焼いてる間に着弾してしまいそうだ

    6
    • 匿名
    • 2020年 12月 01日

    レールガンって艦船で使うよりも地上の方が向いていると思うんですよね、大電力を割と簡単に用意できますから。
    極超音速飛翔体を破壊したいなら、より速いレールガンの出番じゃないかなと思う次第です。

    3
      • 匿名
      • 2020年 12月 01日

      こうレーザーだのレールガンだの出てくると最終的にバリアに行き着きそう
      もうSFも現実に再現される時代なんだなぁ

      2
    • 匿名
    • 2020年 12月 01日

    凄い早いミサイルとそれを迎撃する凄いシステムか・・・
    金ばかりかかるね(白目

      • 匿名
      • 2020年 12月 02日

      仮にだけど、十億円のミサイル迎撃のために百億円のミサイルが必要って数字になれば、もう防衛そなものが破綻するか、あるいは報復能力獲得によるパワーバランスに転向するかしかなくなるよね。
      いまの仮想敵はロシアだろうが、プーチンはとりあえず有力な武器を得た代わりに、将来ロシアの首を絞める負の可能性の扉を開いた

      5
    • 匿名
    • 2020年 12月 02日

    全世界の軍事費と軍事技術開発資源を核融合研究なり材料研究なり資源開発なりに全振りしたらどういう世界になるんだろうか?と、思うと悲しくもあるが、こんなもんなんだろうな。
    対立こそ原動力。仮想敵国の不備を突いてこそ勝機。国際協調は自国利益あってこそ。今日も皆さん頑張りましょう。

    今日はどうやら精神ががが

      • 匿名
      • 2020年 12月 02日

      アメリカの核融合研究機関は、同時進行で純粋水爆という究極の核兵器を研究してますよ、放射能汚染のないというふれこみの核爆弾
      これは科学が素晴らしいのか、救いようがないのか、判断できかねます

      4
    • 匿名
    • 2020年 12月 02日

    ロッキードひいてはアメリカに、インターオペラビリティだの
    開発プログラムが重複している非効率ウチの買えば済むだのと
    欧州の防衛費を吸われるのが我慢ならないのだな。
    地場産業に仕事を回したいのは分かるよ。自国>EU諸国>NATOの優先順位なのよな。

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