ギリシャ議会は12日、政府が国防予算を大幅に引き上げた2021年度予算案を可決した。
参考:Greece to boost military with 18 new French Rafale jets in 2021
トルコと深刻な軍事対立に直面しているギリシャ、前年比約3割増しの国防予算が成立
東地中海の排他的経済水域(EEZ)問題でトルコと深刻な軍事対立に直面しているギリシャのミツォタキス首相は国防予算を大幅に引き上げた政府予算案を議会に提出、激しい議論が交わされたのち政府が要求した国防予算約55億ユーロ(約7,000億円:前年比約3割増し)を含む予算案は無事可決された。

出典:Robert Sullivan / Public domain 戦闘機ラファール
ミツォタキス首相は予算案への投票に先立ち演説を行い「数日中にダッソーとラファール18機調達に関する契約に署名する、2021年に18機のラファールを受け取ることが必要だ」と主張して注目を集めている。
彼の発言をそのまま受け取れば「2021年に発注した18機のラファールを全て受け取る」と解釈することができるが、高価な防衛装備品は受注生産方式なのでラファールを今年発注しても引き渡しは通常は数年後、バックオーダーの積み残しによって製造ラインが埋まっていれば更に引き渡しが遅れることになるためミツォタキス首相の発言は非現実的だ。
ただ「2021年に発注した18機のラファールの受け取りが始まる」と解釈するなら希望はある。
ギリシャは米国に対してF-35A購入を正式に要請したした際「新品もしくは米空軍が使用済みのF-35A(18~24機導入)でいいので2021年中に引き渡しを開始して欲しい」と要求、さらに購入契約に署名したMH-60Rについても2021年引き渡しを要求しており、ギリシャは米国に対して「この要請に可能な限り緊急対応して欲しい」と言っているためフランスもラファールの翌年引き渡しに「何らかの対応」を講じていても不思議ではない。

出典:U.S. Air Force photo by Airman 1st Class Heather Leveille
現地メディアによればギリシャは来年6月からフランス空軍が使用した中古のラファールC F1(もしくはF2)の受け取りを開始すると報じており、2021年12月までに毎月1機づつ引き渡しを受けるらしい。そして2022年中に中古ラファールを更に6機、新造のF3仕様を6機受け取る予定で搭載兵器や関連費用を含めた取引総額は25億ユーロ(約3,150億円)になると報じている。
もしこの情報が正しいのならミツォタキス首相の発言は「2021年に発注した18機のラファールの受け取りが始まる」という意味で、さらに無償8機+有償10機で約10億ユーロ(約1,260億円)という破格の条件でギリシャはラファールを導入できると言う話もメディアの与太話だったことになる。
関連費用を含めたラファールの平均導入費用は1機あたり2.2億ユーロ前後なので取引総額が25億ユーロの場合、中古ラファールの導入費用は1億ユーロ(約126億円)前後になる計算で無償とは程遠い数字だ。
果たしてギリシャのラファール導入契約はどのような仕組みで短納期に対応するのか、契約内容はどのようになっているのか興味は尽きない。
関連記事:ギリシャがF-35A購入を米国に正式要請、2021年引き渡しを要求
※アイキャッチ画像の出典:mashleymorgan / CC BY-SA 2.0
慌ててる客ほどぼったくりに引っ掛かるとは言い過ぎか。国民への政治的パフォーマンスのために緊急を装うほど、企業から足下見られるから最終的には納税者が損するだけ
オリンピック後の経済破綻露見から今日まで、ギリシャの政治力の無さが今日の状況を招いてる。
そもそも単独でトルコとぶつかっても勝てる見込みはないだろ
タダじゃないんかい
しかもラファールは初期型C1の中古かもしれないとか、フランスにいいように扱われてるだけなんじゃ・・
ラファールは、ここの機体の改修で最新型までアップデートできるから、追加予算を払うなら何とかなる。
ギリシャへの納期の早さ最優先なら、詐欺とまでは言えないね。
退役済みのラファールが余ってる訳じゃないだろうから、納期を早めるために仏空軍まで協力して大サービスしてるんじゃ?
本来ならインド向けが生産終了してからギリシャ向けに取掛かるところを、急ぐ客のため中古とはいえ翌年に納品とは顧客第一な対応に思える。
その後判ったけど、フランス空軍がギリシャ空軍に提供したのは納入されたばかりの機体。つまり中古というより新古で恐らく最新のF3R。さらにクロアチア向けにも12機を中古として供出が決った。
合計24機ともなると補充するにもインド・エジプト向けの生産もあるから1年や2年で完了するとも思えない。その間はやりくりが相当大変なのでは。周りで考えてる以上に仏空軍は必死に協力してるのかも知れない。これだけの政府・企業・空軍のチームワークは見事だと思う。
ラファールがこんな値段でも売れるなら、日本の次期戦闘機も売れるんじゃない?
と、希望的観測を持って思ってしまったが、全部合わせたコミコミ価格は、もっと高くなるかぁ。
どっかに売れねぇかなぁー。
兵器ってさ売ったら終わりじゃなくて継続部品や保守サポートが重要でトルコギリシャ間の爆心地みたいな関わったら損する国代表ギリシャとかにトルコとの関係悪化を天秤にかけて売る覚悟は日本政府にはないし無理
それなんだよなぁ。
売ろう売ろう言っても、覚悟を持たずに口先だけで言ってるから始末が悪い。
まぁ、売れねぇかなぁとか言ってる私にだけは言われたくないだろうけど
ギリシャみたいな変節漢に最新技術の塊を流すとか正気とは思えない。
とはいえ、信用信頼できそうな国は基本的に自力で色々造れる国だからなぁ。
これだけの過剰戦力、維持できないでしょうに。
つかギリシャ君、財政大丈夫なの?
コロナで主力の観光業死んでるから余裕とは思えないんだけど、
まさかEUに支援おかわり、とかないよね?
ギリシャって結構日銭の入る現金商売持ってるので、裏帳簿が大きいんですよ。
元々観光業って季節労働なので大したお金じゃあないんですけど、どうしてもイメージが強い。
お金持ちの別荘の管理人とか修繕、ヨット、クルーザーの船舶管理、それ含めた港湾ドッグ、こういったものが「観光産業」なんです。
ピレウス港からも中共のお金が入るし、元々が欧州の玄関港でその労働者からの税収、などなど。だから労働者の半分が公務員なんて状態で経済が回ると。あの時も裏帳簿が大きいだけにギリシャ国債は一気に10倍にまで値を戻したわけで、ドイツは分かってるから支援を嫌がり、英仏は対独赤字や移民問題もあってドイツに押し付けたと。
まあ、そういうお国柄ですね。とは言っても、少々買い物が過ぎるのは確かなので、その意図が不明なのは確か。
いや国民単位で実は金持ってますってもそれを国家が徴税出来なきゃ何の解決にもならないぞ
・・いや古代ギリシャみたいに有力市民達が寄付で軍備を整えてくれるならいいけどさー
基本的に国民が自分で稼いで納税していない国なんで、民生費用を回すってのと、港湾は国営事業なのでそこから徴収してるみたいですね。
いくらでもやり方はあるでしょう。日本みたいな964じゃあないんだし。4から取るには日本とは違うやり方をするだけ。
追加レスで申し訳ないんだけど。。。
もしかして伝わってない?
「コロナで主力の観光業死んでるから余裕とは思えない」に対して「お金持ちの~「観光産業」」なのでコロナはまだそんなに影響してしてないっていう対応関係にあるんですけど。。。
ギリシアのカフェでは、精算の時一度もレジ打ちを見たことがなかった。
だからレシートももらったことがない。
うーん、安くはないなぁ。
するってぇと、納期優先で戦力化最優先ってことになるけど、そこまで緊迫してるのか?
時間がたてば不利になるトルコが先に手を出すか。。。
流石にEUを相手に喧嘩はしないだろうし、いや一度叩いてドローで幕引き?
あそこなら。。、やりかねんけど。。、博打が過ぎるよなぁ。
ギリシャはどこを見てるんだろ。ここまで急激に増強する必要って?
本気でマケドニア侵攻やるのか? 確かに国際環境は良いけれど。。。 これも博打だなぁ。
中共を後ろ盾にするのは逆効果か? バイデンならそうでもないか。。。
おっ希土戦争か
人類史の名物希土戦争をリアルタイムで見られるとはな
早く実況したいぜ