英国軍の関係者は自国民や協力関係にあったアフガニスタン人の国外退避作戦について「誰も経験したことがない困難に直面して状況は最悪」と明かして注目を集めている。
参考:UK troops face challenges ‘nobody has seen before’ in Kabul airport evacuation
カーブル空港からの自国民救出作戦が最悪なのは空港と脅威の間に十分なスペースが確保できていないため
英国はアフガニスタンのガニー政権が崩壊した直後から自国民や協力関係にあったアフガニスタン人の国外退避を支援するため第16空中強襲旅団を派遣、当初600人を派遣していたが状況の悪化に伴い派遣規模を1,000人に増やしているが全く現地の状況に追いついておらず、第16空中強襲旅団のジャスティン・ベイカー中佐は「ここの状況は誰も経験したことがない課題に直面している」と主張して注目を集めている。
さらに元英陸軍参謀総長のデビッド・リチャーズ氏は「これまで何度も国外退避作戦を行ってきた経験から言えばカーブル空港と脅威(タリバンのこと)の間に十分なスペースを確保することが出来ていないため最悪のシナリオだ」と語り、国防省のジェームズ・ヒーピー次官は「押し寄せる国外退避を希望する人々の過密状態やタリバンの暴力によって我々は想像を絶する困難な状況を目の当たりにしている」と述べるなどカーブル空港の状況は悪化する一方だ。
The scene at Kabul airport several hours ago per source from an NGO who is trying to get people out. Main problem is that it’s impossible to pass the gates and get to the planes even if you are on an evacuees list pic.twitter.com/b3bZn5B34Z
— Barak Ravid (@BarakRavid) August 21, 2021
ベン・ウォレス国防相も「このような混沌とした状況下で国外退避を希望する全員を連れ出すと約束することはできない」と語り、なんとかして米国の設定した撤退期限8月31日を延長できないか必死の外交努力が続けられているが、今のところ撤退期限の延長(バイデン政権内で検討が始まっていることは確認されている)は決まっていない。
ただ英国内ではアフガニスタンからの撤退作戦に関連する米国の対応に不満や批判が集中、ジョンソン政権の閣僚も「我々は到底米国の重要な同盟国としての扱いを受けていない」という過激な発言でバイデン政権に対する不満を表明しており下院国防委員会で委員長を務めるトビアス・エルウッド氏に至っては「特別な関係と称される英国と米国の関係は崩壊している」とまで言っており、英国が要請する撤退期限の延長にバイデン政権が応じなければ英国と米国の関係はおかしな方向に進む可能性が出てきた。
参考:Afghanistan crisis shows ‘demise in special relationship between UK and US’
但し、これまで英国と米国が対立していた空港外への兵士派遣(国外退避を希望する自国民に空港まで自力で来ることを要求するのではなくカーブル市内に兵士を派遣して誘導する作戦のこと)についてバイデン大統領は「米軍の空港外派遣を実施(但し米国人の保護のためとしか言及していない)する」と発表、さらに英国が国外退避を希望する自国民や協力関係にあったアフガニスタン人に対する手続きを行っていたカーブル市内のホテル「バロン」周辺の状況はタリバン側の対応が改善したため「劇的に快適になった」と報告されており、昨日だけで731人が手続きを終えることができたらしい。
しかし圧死者が出るほど酷いカーブル空港周辺の状況が改善されない限り「撤退期限までに国外退避を希望する全員を連れ出すのは困難(国外退避を希望する自国民や協力関係にあったアフガニスタン人の空港アクセスがボトルネックになっている)」という状況は改善されないため、撤退期限の延長にバイデン政権(タリバン側も)が応じるかが今後のポイントになるだろう。
※アイキャッチ画像の出典:Ministry of Defence アフガニスタンへ派遣された第16空中強襲旅団の兵士
階段でのドミノ倒しでもないのに、平地で圧死者が出るほどって……
状況が一向に改善せず、数少ない改善例が、タリバン側の対応のおかげって、ジョークにもなってないだろマジでバイデンは何やってんだよ
末端のタリバン兵は、ゲリラと変わらんから、いつスティンガーぶっ放してくるか分かったもんじゃない。
それで自衛隊機が帰還不能とかにでもなろうもんなら、いまの自公政権なんか吹っ飛びかねんぞ
タリバンが、携帯空対空ミサイルを保有している話は、あまり聞いたことがない。
以前保有していたスティンガーも、供与されたのは旧ソ連軍やアフガン共産政府軍との内戦があった1980年代で、9.11が起きた時点で、メンテナンスが長期間されていないので使用不能になってます。
仮にヘリコプターの撃墜があるとしたら、低空飛行中にRPG-7か対空機関銃に射撃によるものでしょう。
離陸直後の輸送機なんて滑走路先での待ち伏せ機関砲で簡単に落とせちゃうからなぁ……
携帯SAMをいまのタリバンが保有してることは伝えられてる
でないと、フレア撒きながら離陸なんてせんよ
普通に近年はイグラで落としてる方が多いイメージだわ
タリバンは、地元民と外国人は対応は区別してるようで、それなりに統制は取れてる感じしますね。
空港の中には絶対入るなとか、飛行機は撃つなとか、末端でも理解しやすい命令がでてんじゃないですかね。
タリバンも、外国軍に手を出して報復されるのは避けたいでしょうよ。
とにかく今は、穏便に外国軍には去ってもらって、あとは国内を好き勝手にしたいのだと思います。
今後の介入の心配がなくなるなら、多少は我慢すると思います。
仮に自衛隊機が吹っ飛んでも、自公政権が吹っ飛ぶとは思えません。
代わりがないからです。
つい先日イギリスのSASとタリバンとの間で戦闘があったばかりなんですが
>カーブル市内のホテル「バロン」周辺の状況はタリバン側の対応が改善したため「劇的に快適になった」と報告されており、
やはりタリバンとは交渉の余地があるようですね。
これは英国が交渉した結果なのだろうか。
>バイデン大統領は「米軍の空港外派遣を実施(但し米国人の保護のためとしか言及していない)する」と発表、
バイデンへ政権の批判は効いてるようですな。
混乱しているうちに、もうすでに8/23。
タリバンの協力を得ることと、期限を延ばすこと、米国はどっちも交渉しないとならないんじゃないでしょうかね。
つい先日タリバンとSASがドンパチしたばかりだからどうだろう
逆に記事に書かれていた以上の問題があって、イギリスが報復しない代わりの手打ちという可能性も否定はできないけど
カンダハルとカーブルで、同一の命令が出てるとも思えないんだよね。
第一便のC-2が入間から飛び立ったらしいね
ちょうど木曽山脈を通過してるとこらしい
まずはカタールのアル・ウデイド基地に向かうことになるのかな
今回の教訓として、迷彩柄ではないパジェロかランクルに、防弾ガラス&コンバットタイヤ履かせて中即連に配備するのかな?
ブッシュマスターと同じで使う機会が発生しないのが1番だけどね。
動画見るとコロナなんかクソ食らえって感じの密集ぶりやな
まぁ実際コロナよりタリバンのほうが断然ヤバいってのは見てて解るが
8/31の撤退期限がかわらなければ〆に近くなればなるほど余裕なくなって殺伐とするだろうなぁ
水食糧もあるか怪しいし民衆がなだれ込もうとしてもおかしくないわけで
あとタリバンのみならずイスラム国系他各種過激派がいてもおかしくないからますますやばい