トルコのBaykarは2023年の初飛行に向けて無人戦闘機「Kızılelma(クズルエルマ)」の開発を進めてきたが、予定より早い12月14日に「Kızılelmaが初飛行に成功した」と発表して注目を集めている。
参考:Türkiye’s uncrewed fighter jet Kızılelma carries out maiden flight
Kızılelmaが初飛行に成功、開発が順調に進んでいることを世界にアピールした格好だ
トルコのフアット・オクタイ副大統領は13日「新しいタイプの無人ジェット戦闘機がTAIから登場する。ANKA-3と名付けられた無人機はジェットエンジンを搭載した無尾翼構造でレーダーに殆ど映らない」と明かし注目を集めていたが、今度は予定よりも早く「BaykarのKızılelmaが初飛行に成功した」と発表された。
Baykarが開発を進めているKızılelmaはジェットエンジンを備えた無人戦闘機で、イーフチェンコ設計局が開発したターボファンエンジンAI-25(16.9kN)を搭載するKızılelma-A(最大速度M0.64、最大5時間の滞空性能、最大飛行高度10,600m、作戦半径800km、最大離陸重量6,000kg、衛星通信対応、AESAレーダー搭載)と、アフターバナー付きのAI-322Fを搭載して超音速飛行が可能なKızılelma-Bがあり、エンジンを双発化するKızılelma-Cの開発構想もあるらしい。
Kızılelmaは機体内のウェポンベイと主翼下のハードポインに計1.5トンまで搭載でき「空母や強襲揚陸艦からの運用」にも対応するため世界中から注目を集めており、2023年の初飛行に向けて開発やプロトタイプの地上試験が進められていたのだが、予定よりも早くKızılelmaの初飛行に成功したため「開発が順調に進んでいる」と世界にアピールした格好だ。
今のところKızılelmaの実用化時期は不明だが、Baykarで最高経営責任者を務めるハルク・バイラクタル氏は調達コストについて「高くはならない」と明かしており、米ディフェンスメディアも「Kızılelmaが市場に投入されれば多くの潜在的な顧客が関心を示すだろう」と予想している。
因みに中国(CH-7やGJ-11など多数)やロシア(S-70 Okhotnik-B)はジェットエンジンを備えたUCAVの開発で先行、西側諸国でも多くの国が開発計画を発表しているものの実機(技術実証機や試験機を除く)を飛ばしのは米国(XQ-58)、オーストラリア(MQ-28)、トルコ(Kızılelma)の3ヶ国だけで「海外輸出が可能だ」と明言しているのはMQ-28とKızılelmaしかない。
関連記事:無人機開発で先行するトルコ、全翼機タイプのステルスUCAV登場を予告
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※アイキャッチ画像の出典:Baykar Kızılelma
何だか、コクピットを外した中国のJ-20みたいな機体ですね(笑)
とは言え、開発が快調に進んでいる事を示したのは流石ですよトルコさん
ここから気を引き締めて、完成へ持ち込んで欲しいです
エジプトが購入してミストラル級に載せたら、どうなるだろう
発艦はできそうですが、着艦は難しそう
開発テンポが本当に早いな
実際に艦載してどんな風に運用するのか見てみたい、離着艦こそ要点だろうし
これで各国の空母型の揚陸艦も航空戦力に含まれる可能性が高まる
将来ギリシャとの間で戦争が起こり米国製戦闘機に対して実力が実証されればハープーンvsエグゾゼのような構図となり、アメリカ一強支配を崩しかねないため、アメリカはギリシャを支援するなりしてバランスを取って戦争自体を予防せざるを得ない。その意味でもトルコは抑止力を手に入れることになる。この構図を見越してF-35を蹴って自国開発に投資していたならエルドアンはやはり強い。