トルコはドローンや小型で低空を飛行する無人航空機(UAV)を無力化するための自爆型UAV「Fedai/フェダイン」がテストに合格、量産タイプの2022年初頭引き渡しを目標に開発が進んでいると関係者が明かした。
参考:Turkey’s ‘drone killer’ system makes maiden flight
開発中にも関わらず潜在的な顧客からの関心が高いトルコのカウンター・ドローンシステム
トルコ防衛産業企業のHavelsan(ハヴェルサン)とTransvaro(トランスバロ)が共同で開発を進めている自爆型UAV「Fedai/フェダイン」は敵のドローンや小型で低空を飛行する無人航空機(UAV)を無力化するためのカウンター・ドローンシステム(対ドローン用防空システム)で、単純に言えば小型UAVを目標に直撃もしくは炸薬を爆発させたエネルギーで損傷を与えることを狙っており、同じようなコンセプトのカウンター・ドローンシステムはトルコ以外の国でも開発されているため特に珍しいという訳ではない。
しかしトルコのFedaiは他国のシステムとは異なる複数の特徴を備えており、Fedaiを収めた単発式のランチャーは非常に小型で兵士が肩に担いで使用できるサイズにも関わらず本体にはレーダー、赤外線カメラ、デイカメラ、LIDARが搭載されているため外部からの支援がない状況でも運用可能(自己完結性)で地対空ミサイル「スティンガー」のような運用も可能だ。
さらにFedaiはカウンター・ドローンシステムとしての運用以外にも地上目標に対する攻撃=自爆型UAV本来の使い方も可能だが、最も注目すべきは開発中にも関わらず東南アジアの顧客からの要望で高度5,000mまで到達可能なモデル「Fedai102」が開発されているという点だろう。
つまり高度5,000m付近まで運用能力を要望した東南アジアの顧客(恐らくインドネシア?)はFedaiを使用して低速な航空機やヘリコプターまでも撃墜したいという意味で、Fedai102は搭載バッテリーの容量とモーターの出力が強化されているため基本型のFedai101よりも速度と滞空時間が向上しているが、びっくりするほどサイズは変わっていないらしい。
補足:Fedaiの基本スペック(101)は最大速度100km/h、最大高度500m、航続距離40km、滞空時間1時間、弾頭1.5kg、自爆しなかった場合に備えてパラシュートによる回収と再使用が可能らしい。
開発関係者の話だと「潜在的な顧客が最も関心を示しているのは車輌搭載タイプのFedaiで、このシステムはFedaiを収納したランチャーを搭載する車輌×3輌、射撃管制システムを搭載した車輌、レーダーや電子光学センサーに加え電子妨害システムを搭載した車輌の5輌で構成されており、これを基本にしてFedaiを海外市場へ供給していく」と語っている。
恐らく兵士が肩に担いで使用するよりも車輌搭載タイプの方が「外部からの支援」を受けられるため迎撃効率が高く、この辺りが関心を集めている理由なのだろう。
余談だがFedaiは2022年2月までに量産モデルが納品できるようになる(水面下でFedai101の受注が確定している可能性が非常に高い)と開発関係者が話しているので、もう間もなくトルコの輸出ラインナップに加わり海外市場から大きな注目を集めるはずだ。
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※アイキャッチ画像の出典:地元メディアのキャプチャー
対UAV用自爆型UAVかぁ。
遠からずUAV搭載式の対「対UAV用自爆型UAV」撹乱用デコイUAV、とか出てくるんだろうね。
ヤッターキング>ヤッターメカ>ビックリドッキリメカ とかまどろっこしいと思ってたけど時代の先を行ってたんだなぁ…
もともとトルコはいろんな性能(価格帯)の自爆ドローンを早期に開発して市場形成していたから、多分それを開発していた頃からセットでそれに対するアンチドローンも開発していた気がする
それなら安い自爆ドローン売った国の相手国にはこれが売れる目途が立つという死の商人っぷり
開発スピードが早すぎる
人が乗らないから安全性を無視できるのが大きいのかな。
要するにプロペラで飛ぶスティンガーミサイルか
トルコの無人機はイケイケですな
発想が柔軟で開発スピードの速さに驚かされる。
先の先を行っている。
さらにその対抗UVAに対抗するUVAが開発されてと、トリフィドトリトリの世界になるのか
トルコ「真の達人とは、技を体得すると同時にその破り方も考えておくものだ」
攻撃用ドローン売って、アンチドローン用ドローンも売るというマッチポンプ
儲かりますなあ
TB2は撃墜対象から外されているのだろうか?
TB2が撃墜されれば補充機が売れるじゃないか。
高度5000mならば、TB2も撃墜し得る。わざわざ撃墜対象から除外すると、かえって売れなくなるのでは?
トルコは手広く無人機を売っているから、ロシア兵器の様に自国兵器同士が戦う事も想定済みでしょう
ひょっとして今のトルコ、オスマン帝国以来最高の輝きっぷりじゃない?
トップ画像がボトムズのダイビングビートルっぽい
がっちがちの軍用規格の対戦車ミサイルが売れないで民生規格で足るラジコン爆弾が売れる現場もある
というか歩兵隊重火器が軽砲→無反動砲→対戦ミサイル→偵察自爆UAVという流れなのだろねそれで対UAVも歩兵中隊自身で賄う必然が出てきた
歩兵中隊で高射砲?レーザー砲?ECM砲?民生ラジコンは民生ラジコンぶち当てて落とせば良くね←今ココ
民生のラジコンがレーダー、赤外線カメラ、デイカメラ、LIDARまで搭載してるわけがないだろ。
どれだけ軍事規格のUAVを舐めてるの?
最近のアイホンさんついとるでライダー
イケイケなトルコ🇹🇷
ロシアとアメリカとの綱渡りを器用にこなして、自国開発も進める。
すげえよな
人力運搬できるサイズで使い捨てできる価格で おぉスゲエと思ったけど考えてみれば今どきの車はレーダーにカメラにGPSに通信にと全部盛りで一般人も買えるお値段なのだった
結局は発想と意志の問題なんだな
全く関係ないけど、記事冒頭の写真はパトレイバーのハヌマーンに似てると思った。
矛と盾を売る商人だな
子供「なぁなぁおっちゃん、その矛と盾をぶつけたらどっちが勝つんだ?」
「値段の高いほうが勝つぞ、だから高いのを買え」
以前MBDAが「電気推進のミサイル」、つまり自爆迎撃型ドローンのコンセプトモデルを製造してほしいという要望を出していたな。
MBDAの方は結局実用化するのか知らないけど、トルコでも同じ様なコンセプトはあるんだね、やはり。
ラピュタのロボット兵みたいだぁ・・・
矛 盾 ……
マッチ ポンプ ……