第93独立機械化旅団の将校は「バフムートで戦うウクライナ軍は極度の砲弾不足に直面しているため、敵は占領地域を自由に歩き回っている」と訴えており、ウクライナ軍は兵士の命を代償にして反攻作戦の準備時間を稼いでいる格好だ。
参考:Защитникам Бахмута катастрофически не хватает снарядов, из-за чего на захваченных участках враг передвигается почти беспрепятственно, – военный Проскурин. ВИДЕО
参考:Александр Лейтёха
ウクライナ軍は文字通り「兵士の命」を代償にして反攻作戦の準備時間を稼いでいる格好だ
ソレダルの戦いに参加した第46独立空中強襲旅団の大隊長は「前線でグレネード弾、迫撃砲弾、手榴弾といった武器が非常に不足し、敵が向かってくるのに撃つものがないんだ」とNYT紙の取材に明かしていたが、今度はバフムートで戦う第93独立機械化旅団の将校(Александр Лейтёха)がFacebook上で「バフムートで戦うウクライナ軍は極度の砲弾不足に直面しているため敵は占領地域を自由に歩き回っている」と訴えており、現地メディアもこの話を取り上げ始めている。
この将校の話を要約すると以下の通りになる。
- 3月12日にバフムート東部地区でT-90Mを発見、砲弾不足のため命中弾が得られなかった
- 3月13日に西側製兵器を装備する部隊がやって来たが、司令部が使用を許可しなかった
- 3月14日に再び攻撃を試みたが技術的な不具合で砲弾を2発しか発射出来なかった
- T-90Mは無傷で何処かに去った、夜には戻ってきて間違いなく誰かを殺すだろう
- 敵の乗用車、オートバイ、戦車、歩兵戦闘車が前線から3km圏内を自由に動き回っている
- 敵の主な砲兵陣地や司令部の位置を殆ど把握しているのに砲弾不足で攻撃できない
- 砲兵部隊は敵が突破口を開いた時だけ発砲可能
- 1目標あたり5発~7発の発射制限がある
- 軍上層部は2月から「砲弾不足を改善する」と約束しているが何も変わらない
- この投稿はバフムートからの撤退を訴えるためではなく間違った情報を正すためのもの
- どんなことがあっても我々は最後まで任務を全うするつもりだ
バフムート市内を流れる川を挟んでウクライナ軍もロシア軍も戦車が発砲を繰り返しており、バフムート東部地区で発見したT-90Mはウクライナ軍が支配する西部地区に砲弾を撃ち込むためのもので、これを砲弾不足で取り逃がしたため「夜には戻ってきて間違いなく誰か(味方)を殺すだろう」と言っているのだ。
将校の言及によれば砲弾不足は2月に問題化しているため、ウクライナ軍はソレダルなどの一連の戦い(12月末頃~2月末)でバフムート地区に備蓄していた砲弾を大量に消耗、この戦いでロシア軍はM03やT0504といったバフムートへの補給ルート遮断に成功、ウクライナ軍はロシア軍の火力管制下に入った00506ルートや農道に頼った補給だけで砲弾不足を解決できず、セベロドネツク・リシチャンシクの戦いと同じように火力差で押し切られているのだろう。
西側諸国の支援量は「準備中の反攻作戦」と「バフムートの消耗戦」を同時にカバーできる規模ではなく、反攻作戦の準備が整う前にバフムート撤退=ロシア軍の拘束を解けば「他の地域の戦力密度が高まる=反攻作戦に対する敵の抵抗力が高まる」だけなので、ウクライナ軍は文字通り「兵士の命」を代償にして反攻作戦の準備時間を稼いでいる格好だ。
もし反攻作戦向けに準備している予備戦力を突っ込めばバフムート周辺のロシア軍を蹴散らすことが出来るかもしれないが、それでは意味がないので耐えるしかないのだろう。
追記:バフムートを守るウクライナ軍の数については諸説あるが、ワグナーは15日「バフムート周辺に約5万人のウクライナ軍が配備され、内1.2万人~2万人がバフムート市内にいる。ウクライナ軍はバフムート周辺で毎月1万人~1.1万人の兵士を失っている」と述べた。
関連記事:バフムートにゼレンスキー大統領が決定を下す、今後も防衛して保持する
関連記事:バフムート市街戦、露ワグナーが工場地区の大部分をウクライナ軍から奪う
※アイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС України
「シュタイナーが来れば、大丈夫だ」
「総統、シュタイナーは…」
バフムート防衛の大統領判断を直接批判したり、バフムートからは徹底すべきだと言えば抗命罪に問われる恐れがあるから
やる気はあるんだけど、砲弾がないからやりたくても出来ないんだよなあ、やれって言うなら補給を万全にしてもらわんと
やれんなあ、補給が出来ないっていうなら押し戻されてもしかたないよねだよね、チラッって感じの発言に受け取れました。
もはやロシア軍はバフムトを陥落させなくても、他に戦力を避ける状況でしょう。
徹底抗戦に意味無し。
本当に春の反抗作戦なんて出来るのか?
まあ、包囲を続けるのは兵数必要ですから。
バハムートで兵数拘束してかーらーの、去年のハルキウ打通作戦よもう一度、のモードでしょう。
出来るか知らんけど。
そりゃまともな道路が全て遮断されるか、砲撃されているのだから、砲弾が足りなくなる、あるいはまったくなくなるのは当然で、そうなれば折り紙みたいなドローンを飛ばしても、偵察衛星があっても、ロシア軍を砲撃することはできないわけです。
そもそもウクライナ軍はいよいよ後方にある砲弾、弾薬自体が少ないのかもしれません。
すでに東部ドンバス地区の作戦司令官も解任され、何が理由か知りませんがルハンスク州のセルヒー・ハイダイもとうとう解任されてしまいました。あるいはいよいよ戦況を悲観して敗北主義者ととみなされたのかもしれません。
キーウのウクライナ軍大本営のゼレンスキー大統領閣下は
「こんちくしょうめええええ!」
みたいになって、
「確地戦略」
に固執しているのでしょうか。シルスキー、ザルジニ、ブダノフは解任されたくなければ、ただ大統領閣下に黙って従う以外にないということでしょうか。
もっとも日本、日本軍も過去にこういうような歴史を経験しており、決して他人事ではありません。ノモンハン事変の後半でも、1945年の満洲侵攻における関東軍もこんな感じであったのです。
反攻作戦のために編成している旅団というのも、第46独立空中強襲旅団のように、何の訓練も受けていない一般市民に軍服と銃を持たせただけ、というような兵士たちで編成されているのかもしれません。
ヒトラーのおもしろ動画のくだりはさておき、市内でのワグネルの進攻が
加速していることからも、ウクライナ軍がバハムート市内では抵抗力を
失いつつあるのでしょうね。
バハムートは要衝ではありますが、「戦況の大勢に影響なし」と専門家は
言っていますが、増援をやたらと送り込みすり潰しているのならば、大局
に影響してくるのかもしれませんね。ロシアはそれを意図しているよう
にも思えますし。
ウクライナは春の攻勢のための戦力を準備していると言いますが、以前から複数の大手メディアの報道でもウクライナ軍はバフムトに春の攻勢用の戦力までも投入していると指摘されています。
最近、バフムト内で『右派セクター』の司令官が相次いで戦死した報告もありましたのでやはり実際に前線に精鋭部隊が投入されていると思われます。
また、WSJではロシア軍が造り上げた防衛ラインはかなり強固でウクライナ軍が突破できる可能性に疑問を呈する記事も見られました。
そもそもアメリカ、カナダ、NATOがマイダン革命以降8年かけてウクライナ軍を訓練し、軍事拡張してきた結果が今の状態なので、数ヶ月訓練しただけの兵士でロシア軍を押し返せるか甚だ疑問です。
元より砲弾の供給が十分とは言えない状況、春季反攻に備えた備蓄をせねばならない、後方連絡線が制限されている
これだけの条件が重なっているので市内への補給がままならないのはむしろ当然でしょう
クロモヴェ北で限定的な反撃に成功と言った良い話もありますが
厳しい状況は続きそうですね
親ウクライナの人によるとロシア軍は武器がなくてスコップで戦ってるらしいから平気でしょ。
恐らくそれは事実
双方の砲弾薬が不足している事で近接戦闘が多発するようになっているのでしょう
なお、近接戦闘においてスコップはバカに出来ない戦闘力を発揮します
英国のプロパガンダ色が若干ありますがISWの記事でもロシア軍の弾薬不足は深刻だと言われていました。
いよいよロシアも賞味期限ぎれの弾薬を使い始めているとかいないとか…
実際にはどっちも弾不足でグダグダになってるんじゃないでしょうかねぇ
思うのですが、一度書いたのですが、ウクライナ軍の先鋒(?)と思われる郷土防衛旅団に、
もっと火力を渡すべきでは。どうも、歩兵携行装備品しか渡されていないような。
携行装備品に加えて、短射程のMRL/60mm以上の迫砲/100mm以上の無反動砲等が
必要な気がします。面制圧火力と直射火力ですね。それと装甲運搬車両の小さな物。
携行ミサイル類も有用なのですが、直ぐに射耗してあとは小銃/機関銃/手榴弾だけ、みたいな印象です。
昔のユニバーサルキャリアの現代版やM50オントスの現代版はないのかなと思います。
小型装甲車両にMRLや迫砲/無反動砲を載せて歩兵の直協ができれば、と思います。
ロシアの数に対抗するには必要では。
兵器が足りてないウクライナにそんな余裕はないし現状でも郷土防衛隊は使い捨ての肉壁として機能してくれてるんだから装備改善の必要性なんて通らないだろう
元々、人口比がウクライナ側が1:3.3で不利なのに、
”肉壁”などと言っているのは、よくはないでしょう。
今時点で、戦闘員損耗の交換比率がウクライナの1:5〜7
とされているようですが、1:5は必要でしょう。
仮に1:3.3ならば、共倒れが予想されます。
短射程MRLや軽迫/無反動砲はミサイル類よりずっと安価でしょう。
そう考えれば、装備改善もアリではと思います。
西側にしても、第3世代MBTよりは援助のハードルは低いとも思えます。
それを戦争まで会社員してた素人の郷土防衛隊員が扱えるか?
大混戦の戦場でドローンで偵察して正確な弾着を計算して。
味方の頭上に落としてしまうだけ。
訓練された自衛官でも演習場外にOBやらかしたりしてるのに
いきなり全員に出来たりはしないでしょう。
当然、短期講習が必要でしょう。適正もありますし。
それでも、必要なのは長くて数(2〜3)週間では?。
ロシアとウクライナが対峙しているすべての接触線
で常時戦闘をしているわけではないでしょうし。
順番に短期講習をすれば良いように思えます。
少なくとも、RPG7やジャヴェリン/スティンガーは
そうしているのでしょう。
最近徴兵されたウクライナ兵「(そんなんどうでもいいから、さっさと逃げ出したいなあ。。。)」
1:5や1:7なんてプロパガンダをまだ信じてる人がいたとは
そんなに交換レートよければウクライナが兵力不足なんて言われてないよ
そもそも自分で書いてるでしょ
「領土防衛隊は携行装備しか渡して貰えてないまま先鋒やらされてる」って
肉壁って言うのは駄目だと言われても時分で矛盾してると思わんのかね
肉壁はロシア兵への悪口なんでしょ、ウクライナだったら勇敢なウクライナ兵が接近戦で奮戦中とか?どこぞの大本営発表ですかな
歩兵が持てる様な軽装備しか貰えてない!って言ったらロシア兵はスコップで戦ってると言い出す始末ですし、精神的勝利って奴は今一理解出来ませんな
ロシアの間断ない肉壁攻撃に加えて補給路が細くなり脅威にさらされてから相当経ちますからね
小銃弾などの比較的運びやすい物資ですら補給への悲鳴が上がるくらいなら砲弾ともなると何をか言わんや
攻撃に使えず突破されかけた場所へ撃って火消しするのが精一杯……砲弾がティーガー並の扱いになってるのがもう辛い
工場のような拠点から比較的早期に撤退してるというのが、弾がなくて撤退せざるをえないということなのか
それとも実は後方へと徐々に撤退が進められてて市内にいる兵が少なくなっているだけなのか…
正直俺はキルレ1:5もあまり信じてない
昨今の記事を見てるとウクライナ側の損失を西側は共有できていないようだし、この間アメリカやNATOがうっかり口を滑らした損失比を考えてもこの比率はおかしいと思う
・バハムトの兵力がここまでの窮地にあるということは、予備兵力は投入されておらず、補給も満足にされていないことが予想される。
・そのバハムト兵力を圧倒出来ていないワグネル及びロシア軍も、大概似たような補給状況にあるだろうことが予測される。
・上記を踏まえると、西側軍関係者が言っていた、ロシアの大規模攻勢は行われていない(或いは行う余力がない)と言うことになる。
以上を踏まえると、ロシアはウクライナの春の攻勢に備えるために、或いは自身が攻勢を行うために物資の貯蔵を増やしていることになるわけで、春の泥濘期が終わったあとの戦争はかなり凄惨なことになるかも知れませんね…
>そのバハムト兵力を圧倒出来ていないワグネル及びロシア軍も、大概似たような補給状況にあるだろうことが予測される。
砲撃戦で圧倒されてると書いてなかったか、威力偵察にT-90Mも出てきてるし十分ではないにせよ補給の度合いはロシア軍の方が上だと思うよ、とは言え塹壕に隠れてれば砲撃もある程度耐えられるし別の記事であった通りウクライナ側の新兵が肉盾になってるから早々落ちはしない。
大戦中も、反攻作戦前は弾薬備蓄のために砲弾を節約することはよく行われていたから、これも同じだと思いたいですね。時がウクライナに味方すると信じましょう。
バフムート戦線に限らずウクライナ軍は単純に砲弾などの武器、運搬のための車両等が足りないのでしょう。物量の少ない方が負けてしまうのは戦争の永遠の真理だと思います。
皆信じたいように信じればいいのではないか、この期に及んでキルレ1:5、1:7を信じてる人に何言っても無駄だし、スコップの話を真に受けてる奴なんてどうしようもない、彼らにとってウクライナに有利な事が真実でありウクライナに不利な事がウソなのだから。