なぜアルメニアは25年以上も死守してきた防衛線をアゼルバイジャンに突破され、抵抗虚しく屈辱的な降伏に追い込まれたのだろうか?
アゼルバイジャン軍の補給路狙いとシリア内戦やリビア内戦で報告されていた教訓を軽視したため
ナゴルノ・カラバフ紛争は事実上アルメニアがアゼルバイジャンに降伏する形で終結を迎えたが、なぜ25年以上も死守してきた防衛線がアゼルバイジャン軍にあったりと突破され降伏を認めることになったのか解明されていない。
しかし停戦協定発効時の様子が分かってきたのでアゼルバイジャン軍がアルメニア軍をどのように降伏に追い込んだのか手がかりが見えてきた。
下記が停戦時の様子を示した地図だ。

出典:public domain
NKRと書かれた部分がアルツァフ共和国(旧ナゴルノ・カラバフ自治州が独立国だとして名乗っている国家名)の支配地域で、内側に囲まれた部分がナゴルノ・カラバフと呼ばれる地域だ。
そして赤色の地域がアゼルバイジャン軍によって奪回された部分を示し、首都ステパナケルトに繋がる補給線は北と南に1本づつ、斜め線の地域は今回の休戦協定に基づきアルメニアがアゼルバイジャン側に返還する地域を示している。
この地図が正しいのならアゼルバイジャン軍による北部方面の攻撃はアルメニア軍を分散させるための牽制に過ぎず、攻撃の本命は最初から南からの進軍でアルメニアとアルツァフ共和国を繋ぐラチン回廊を狙っていたのだろう。
アルツァフ共和国は険しい山岳地帯なので陸上輸送ルートは北と南から首都ステパナケルトへと続く幹線道路しかなく、北ルートはアゼルバイジャン支配領から自走砲や榴弾砲で直接狙えるため南ルートをどうやって遮断するかが今回の戦いにおける最大のポイントだ。
そこでアゼルバイジャン軍は比較的平坦な南からの攻撃に戦力を集中してUAVを活用しながら防衛線を突破、南部地域を制圧しながらラチン回廊に迫り榴弾砲などで陸上輸送を妨害、南北の陸上輸送が滞るようなって満足な補給が得られなくなったアルメニア軍が徐々に抵抗力を失い、アゼルバイジャン軍が攻勢をかけて首都ステパナケルトの南に位置する要衝シュシャを陥落させて勝負がついたと言う流れだ。

出典:アゼルバイジャン国防省が公開した動画のスクリーンショット
アルメニアのパシニャン首相は11日、停戦協定に署名後にアルメニア軍から要衝シュシャ陥落と補給に重大な問題が生じたと報告を受けたと語っており、決断が遅れていれば首都ステパナケルトや周辺地域もアゼルバイジャン軍に占領されアルツァフ共和国は完全に崩壊していたと主張している。
さらにアゼルバイジャン国防省が公開した動画を分析したグループによればアルメニア軍とアルツァフ共和国は少なくともT-72を185輌、各種装甲車両を90輌、各種榴弾砲を182門、各種ロケットランチャーを73輌、S300を含む防空システムを26基、レーダーや電子妨害システムを14基、Su-25を1機、UAVを4機、軍用車両を451両失ったと推定されており、T-72に関して言えばアルメニア軍とアルツァフ共和国が保有(約580輌)する約1/3を失った計算で、アルメニア軍にアゼルバイジャン軍を阻止する力は残されていなかった予想している。
参考:Azerbaijan’s drones owned the battlefield in Nagorno-Karabakh, and showed the future of warfare
結局、アルメニア軍が短期間で重大な損失を被ったのはシリア内戦やリビア内戦で報告されていた教訓を軽視したためで、遮蔽物や偽装によって敵から身を隠すという伝統的な戦術はUAVに搭載されたEO/IRセンサーの前では通用せず、位置を通報され自走砲や榴弾砲、自爆型UAVによって次々と破壊されてしまったのだろう。

出典:アルメニア国防省
一方でアゼルバイジャン軍が使用したUAVもアルメニア軍によって多数撃墜されたと言われているが、アルメニア国防省が公開した動画や写真を分析したグループによれば25機前後の損失だと推定しており、アルメニア軍が失ったものと比較すると十分お釣りがくるレベルだ。
以上のことからアルメニア軍が降伏に追い込まれたのは「補給路の遮断」を狙ったアゼルバイジャン軍の作戦勝ちという側面と、UAVによる攻撃を甘くみていたため装備の大部分を喪失して抵抗する力を失ってしまったためだと推定される。
あとアルメニアが誤算だったのは国際社会が今回の戦いをアゼルバイジャン軍による「侵略」ではなく「不当に奪われたアゼルバイジャン領の回復」と認識したためアゼルバイジャンへの批判が少なく、各国で展開したアルメニアロビーが不発に終わった点で、これはアルツァフ共和国の独立を国際社会が承認していない状況を25年以上も放置してきたアルメニア外交のツケであり、戦いが始まってから国際社会に対して「アルツァフ共和国の独立を承認して欲しい」と訴えても遅すぎたのだ。

出典:Kremlin.ru / CC BY 4.0
因みにアルメニアが紛争を終結させるため署名を余儀なくされた停戦協定の主要内容は以下の通りだ。
- 2020年11月10日00:00(モスクワ時間)に全ての戦闘行為を停止
- アゼルバイジャンが奪還した地域の支配権は維持
- ナゴルノ・カラバフ地域の停戦ラインとアルメニアとアゼルバイジャンの国境にあたるランチ回廊を監視するためロシア軍で構成された平和維持軍が5年間展開(自動延長あり)
- アルメニアはアゼルバイジャン領のカルバジャル地区から11月15日までに撤退、ナゴルノ・カラバフ地域のアグダム地区から11月20日までに撤退、アゼルバイジャン領のラチン地区から12月1日までに撤退して、同地域をアゼルバイジャン側に譲渡
- アルメニア支配下に留まるナゴルノ・カラバフ地域とアルメニアを結ぶ新たな交通路の建設
- 捕虜、人質、死者の遺体の交換
これが降伏文書だと言われる要因は譲歩をアルメニアだけに課しているためで、アゼルバイジャンに課されたのは捕虜、人質、死者の遺体の交換のみしかない。
アゼルバイジャンは今回の戦いでアルメニアに占領されていたアゼルバイジャン領の回復には成功したが、旧ナゴルノ・カラバフ自治区については引き続きアルメニアの支配下に残るため火種が残った状態だと言える。
しかしアゼルバイジャンは補給路を遮断して旧ナゴルノ・カラバフ自治区を締め上げることができる有利な立場を確保しており、トルコもラチン回廊監視のため軍を派遣することになっているので、アルメニアは非常に立場が弱く、旧ナゴルノ・カラバフ自治区をどう取り扱うのかの協議で劣勢を強いられるのは明白だ。
※アイキャッチ画像の出典:アゼルバイジャン国防省が公開した動画のスクリーンショット
「ラチン回廊」が「ランチ回廊」になってますよ
ココにぶら下げて書いちゃうが、リシア✗→シリア◯、とも思った。記事の良さに比べての、ささやかな間違いと思いますが。
いちいちそのくらいの誤字脱字を指摘する意味あるの?タイプミスくらい誰でもあるでしょ。
タイトルのシリアまで間違えられると簡易検索に引っかからなくなって困る
そもそも国力が数倍の差があり、トルコやイスラエルから支援があったアゼルと戦っておいてアルメニアに勝ち目なんかなかったやろ
対ドローン戦術だなんだは副要因じゃ?
ロシアの本格支援を受けられたら形勢は逆転する
それはシリアで証明されてる
今回ロシアが全然やる気がなかったのでどうしようもない
アルメニアがロシアにやる気を起こさせることが出来なかったのも敗因だと思う
本文中にも似たようなこと書いてあるけど、結局はアルメニアの外交・政治の怠慢による敗北ってことだわな。
翻って日本はくどいくらい尖閣の帰属と有事の介入の言質をアメリカから取り続けなきゃならないね。
本格侵攻は流石に考えづらいけど、スキあらば島をいくらか切り取るくらいは絶対に狙ってるだろうし。
アルメニア、親米姿勢を打ち出し続けたからなぁ。
普段から親露姿勢だったらここまでひどくはなってなかっただろうしね。
アルメニアの強みはアルメニアロビーストとそのディアスポラによる広報や宣伝力だと思うんだけど
それらの強みは唐突に開戦されてから各国や国際に呼び掛けても効力は無いし手遅れ、平和な間に如何に同盟国に指示して貰えるかだけど
もっとも、今回のロシアの態度見るに、欧米や欧州にそれをしてロシアの勘に触った感あるしそれがかえって悪手になったのかもしれん
まあそもそも国際社会を味方にできなかった時点で敗北は決まったようなもんだよね
戦闘については順当というか、なるべくしてなった感じ
完全に同意。国力で負けてるのに外交でも味方がいないんじゃ勝負は見えてますよね。
ずいぶん緩やかな条件だと思ったら暫定条件ってことか。
この条件だと5が実現不可能になるねぇ。
アゼルバイジャン領にアルメニアが自力で街道を通すことは不可能なのでアゼルバイジャン次第。
締めあげて帰属の住民投票ってのが狙いかな?
尖閣問題を考えると日本も他人事じゃないよね
特に中国はドローンを大量生産してあちこちに販売、実戦投入して改良していってるし
バイデンから尖閣防衛の言質は取ったけど、トランプみたいにアメリカ人は日本はアメリカの安保にタダ乗りしてると思われてる危険があるからね(現実には費用払ってるけど、それを知らんアメリカ人大杉)
結局の所、最終的には金じゃ駄目なんすよ
湾岸戦争でも言われた通りです
平時の警備員っすよ
いや、中国が尖角を狙ってるのはあそこが海上補給ルートのネックだからだよ。
尖角北方海域を機雷封鎖すれば上海以北の黄海沿岸地域が丸ごと封鎖されて干上がる事になる。
仮に尖角の奪取に成功したとしても日本の通商破壊によって中国経済の破綻は確実であり、日本が前面降伏したとしても撒いた機雷は消滅しないので勝利の意味が消滅する。
詰まる所、尖角の島そのものには何の価値も無いんだ。
上記の理由により海自は機雷戦を重視しており今度進水するFFMにも機雷投射機能がつく(後部にある2枚の扉の小さい方が機雷投射口だと推測)。
何が言いたいかと言うと尖角に飛行型ドローンは意味が無いということ。
そして尖角に軍事侵攻させない(中国からすればやるわけにいかない)体制はちゃんと整っているよ。
一回占領されたら、日本に敵軍人・漁師を殺す気概があるのか不安。
話し合いに努めるうちにどんどんレーダー施設とか設置されそう。
記事と意見を明確に分けて記載しており読みやすいです。
私見、偏見が少なく、なかなか興味深い解説・分析ですね。
応援してます!
>遮蔽物や偽装によって敵から身を隠すという伝統的な戦術
そもそも、ちゃんとマトモに擬装を施していたか自体からして怪しいのですがソレは
植生が薄いのでテキトーに草付けただけじゃ不自然極まりないですし、そこに延びる轍もそのままでしたから、単純にアルメニア軍のレベルが低かっただけではと
同意
アルメニアの陸上部隊の練度が低すぎたことは必ず敗因に挙げないといけない
開戦初期は兵器をまったく偽装せず野晒しだったため簡単に探知され撃破されてしまった
末期には改善されていたが遅すぎた
偽装網やバラキューすら不足してるのに偽装が破られたと主張するのはどうかと思うわ
管理人には記事の訂正入れてほしい
ドローンに対応した偽装ってどんなものとお考えなのか…
上に書いたが偽装網やバラキューダ
自衛隊が使うレベルのは赤外線まで遮断する
そこに周りの植物なども合わせて目視、センサー両方に対する偽装をする
ドローン相手とはいえ、向こうには人間が居て攻撃指示するのだから、やることは何も変わらないよ
ドローンのセンサーなんてその辺の武装ヘリについてるものと同等以下なんだから防御側がするべき遮蔽は変わりません
偽装もそうだけれども、映像を見ていると普通に目立つ道路沿いを戦車で移動しているし、セオリーガン無視っぽいですね。
(目立つところを移動しないのは鉄則のはず)
当たり前なんですが、日本が武力で竹島を、北方領土を奪い返しても誰も文句を言わないということが今回のことから分かります。
といいますか、平和ボケした人達はしっかり理解してほしい・・・。
中国「よーし、尖閣いくか!」
平和ボケしてるからこそ、逆に戦争したがるんじゃないの?
普通の頭してりゃあ、戦争なんて面倒なことしたくないしね。経済への影響はどうするの?
何もその辺考えてないなら、それこそ頭お花畑ですね笑
外務省がアホすぎて無理
てか本文しっかり読みなよ…アルメニアが負けたのは外交の怠慢も要因として挙げられてるだろ
さんざっぱら中韓にいいようにやられながら隙あらばすり寄る害務省である限り無理
北方領土はアメリカがやらせねぇからそっちも外交的敗北だ
75年も前に起こした戦争で未だに侵略国ってイメージ払拭できてない時点で外交の大敗北だよ
文句を言わせない外交準備と軍事力があればそれは正しい
今回のアゼルバイジャンやビスマルク時代のプロイセンのように入念な下準備で周辺国の介入を封じ、敵国に対して1対1の状態を作り大きく優越した軍事力で叩きつぶすのは戦争戦略の見事なお手本と言ってもいい
だが中途半端な力の国がパワーバランスを考えずに我々が刀を抜けば必ず実現できるのだと驕って怠慢な外交の下狂犬のように突っ込めばほとんどの場合周辺国をどんどん敵に回していって破滅する
この失敗のお手本が湾岸戦争のイラクと昭和の大日本帝国だ
中国と対峙しながらロシアと戦争?しかもアメリカは恐らく助けてくれない地域で
平和ボケしてしまって戦争に勝つ難しさをテキトーに考えるからそんなお花畑論が出てくるのでは
負けた理由はただ一つでしょ、ロシアが参戦しなかったから
アルメニア国内にロシア軍の基地があるのにロシア軍が動かなかったんだから驚き
というかロシア軍基地があるアルメニアに軍事侵攻するんだから
ここまで来るともう事前にアゼルバイジャンとロシアの間で密約があったとしか思えない
それは状況認識が間違っている
今回は国際法上アルメニアが不法占拠したアゼルバイジャン領土内での戦い
アゼルバイジャンはそこをきっちりと把握していて地上部隊がアルメニア国境を超えることは一度もなかった
その作戦方針をこっそりロシアに漏らしていても不自然はない
プーチンの動かない理由が説明できる、ロシア駐留軍の出番ではないって判断してたとしか
こっそりどころかアゼルバイジャンは最初から大っぴらに宣言しててプーチンもそれに納得した声明を10月初めに出してたよ
だとしても100%ロシアが参戦しないとは限らないでしょ
ロシアが参戦したら領土奪還どころかアゼルバイジャンそのものが危なくなる
そんな危ないギャンブルに挑むんだから密約ぐらいはほしいでしょ
たかが口約束って言うぐらいならたかが口約束ぐらいしてくれよって話
日本の常識で考えてはいけない。
過去記事に何度も書かれているようにトルコのエルドアン、イスラエルのネタニアフ、アゼルバイジャンのアリエフは頭のネジが吹っ飛んでいる国家元首。
今回も軍事力の担保と地政学でギャンブルをやって勝った。
その証拠にロシアは戦争中のアゼルバイジャンにカスピ海で海軍演習をやって圧力をかけている。
甘いよな。大日本帝国の常識ならギャンブルなどせず大国の艦隊を奇襲壊滅させて確実に介入を封じてから占領を進めてただろうに(本末転倒)
ロシア「今回は30年来の占領地帯奪還だから容認してあげるが、それ以上調子こいてウチの南の少数民族を誑かして国境を脅かしたりしたら容赦しないよ?」
ロシアは何度も、アルメニア国内での戦闘ではないから防衛義務は発生しないと発言してた。
あくまでも飛び地を巡る限定戦争だと情報把握してたんだろ、
グルジア紛争のときも敢えてグルジアに先手を打たせておいて大々的な総反撃、あれは事前にすべてを知ってて準備してないとできない作戦
ロシアの情報力こそ恐るべし
ロシア「トルコ野郎がたとえ一時的にせよ勢力と影響力伸ばすのは癪だが、奴等の戦法とドローンのデータ取りも兼ねてここは我慢我慢」
補給線を断つのな戦の常道
どんなに優秀な将兵と兵器を保有しても
補給がなければ飢えるしかない
アゼルバイジャン軍は見事にやりきった訳だ
山岳地帯または高原地帯は難攻不落という従来の戦の常識もドローンで打ち破られたってことか?
戦略自体は縦深攻撃ドクトリンに沿った手堅い戦い方だったと思う。
違うのは戦術面において、今まで先進国しかできなかった航空優勢の取得と継続したピンポイント攻撃を、
中小国でもドローンを活用することで取れることがわかったこと。
あとカバー範囲に弱点があったとはいえ、それなりの能力はあったアルメニアの防空網をUAVが打ち破ったのは
今後の各国への宿題として残ったね。
まあ、単純にその通りならソ連もアメリカもアフガニスタンの山岳地帯に苦戦しないわな
さて、UAVの使える今日ならばアフガンはどうなっていたかな?
正規軍が相手の場合とゲリラが相手の場合を混同しないように
どんなに技術が進歩しても補給路絶たれたら終わりなのは遥か昔から変わらんな…
わかり易い記事。全ての面でアゼルバイジャンが主導的に進めた正規戦だった。
政治的にも法的根拠も完璧。
損害の統計を取っているのはoxryってところかな?日本語版だとあそこしか思いつかないが…
向こうのブログも覗いているので、必要ないかもだけど出典載せていた方が良いのでは?
ただ画像、映像から判明出来る範囲の損害というのだから実態はもう少し検証の時間が必要だろうね
人的損害なんて本当に両国が開示するかもわからないし
こう言っちゃナンだが、30年前(ソ連崩壊前後の超混乱期)の勝利に傲っていたアルメニアの自業自得だわな。
これでアリエフ一族の独裁体制も当面安泰かな。次にヤバくなるとしたら、ケツ持ちのトルコ弱体化或いはバクーの油田枯渇時ぐらいか?
道路沿いに侵攻すると見せかけていきなり困難な山越えをして意表をついてシュシャに攻め寄せた山岳部隊の功績も忘れないであげて
アルツァフ共和国は東側の国境線沿いに要塞群を築いていたけど、アゼルバイジャンは最南端からアルツァフ共和国に侵入してアルツァフ共和国の要塞群を迂回したので、アルツァフ共和国の要塞群は現代のマジノ線になってしまった。
あと、アゼルバイジャンのドローン戦法が軍事大国レベルだったのも何気に重要。
囮(An-2)を使って敵の対空システムを釣り自爆ドローン(ハーピー)で破壊する。
対空システムを破壊した後は攻撃ドローン(TB2)で地上攻撃をしたり、偵察/観測を行って砲撃支援を行っていた。
この戦法をやられたら軍事大国でも対処に困ると思う。
エルドアン「シリアやリビアやアゼルで十分なデータ取れたし、これでロスケやアメ公にも対抗出来るかも」
まあ、トルコがガチのフルボッコに叩き潰されるフラグでないといいね(遠い目)
まぁ、トルコが何を考えているか分かりませんが、中国は本件の紛争を注視して研究をしていると思います。
少なくとも、これからは対空システムを守る対空システムを用意する必要がありますね。
普通の頭をしていたらまずは自国の領土に入らせないでしょう。それを追い出すこともできないのなら重度の平和ボケ。 それと経済への影響とは?
取り敢えずこれでアゼルバイジャンのアリエフ一族の独裁体制は当分は磐石か?次にヤバくなるとしたら、後ろ楯のトルコまたは欧米の弱体化した時または財源のバクー油田が枯れた時ぐらいか?
気になるのはアルメニアが今後如何にして敗戦から立ち直れるかです。国のかじ取りを誤れば将来、残ったナゴルノ・カラバフ地域どころかアルメニア共和国そのものが滅ぼされる可能性があるからです。今回の勝利でアゼルバイジャンは増長し今後も「失われた領土」を取り戻しさらに領土を広げようと考えるでしょう。南コーカサスに安息の時は訪れません。
トルコもまたこの戦争を機に「地域大国」として幅を利かせるようになるでしょう。と言ってもいきなりロシアと衝突することはなく、地中海において主導権を握るために手を組む可能性があります。