日本が提案した「そうりゅう型潜水艦」ベースの新型潜水艦を破って、オーストラリアに採用されたフランス案「アタック級潜水艦」のプログラム総費用が2,250億豪ドル=約16兆7,000億円に達すると報じられている。
参考:Submarine fleet tipped to cost $225b to build and maintain
たった12隻しか建造しないアタック級潜水艦のプログラム総費用が約16兆7,000億円?
オーストラリア海軍はコリンズ級潜水艦を更新するため、2030年代中にフランスから次世代潜水艦「アタック級潜水艦」を12隻調達する予定だ。
この次世代潜水艦の選定には、日本も参加し「そうりゅう型潜水艦」をベースにした新型潜水艦を提案したが、結局、オーストラリアはフランスのシュフラン級原子力潜水艦の通常動力バージョン(アタック級潜水艦)を採用した。

出典:海上自衛隊 そうりゅう型潜水艦2番艦「うんりゅう」
なぜ、フランスの提案が勝利したかについては諸説あるが、運用者であるオーストラリア海軍が要求した「長距離移動」と「任務の多様性」の面で、日本やドイツが提案した案よりもフランスの提案した「アタック級潜水艦」が優れていたからだろう。
純粋な対艦戦・対潜戦能力では、日本の「そうりゅう型潜水艦」ベースの新型潜水艦の方が優れていたかもしれないが、オーストラリア海軍は飛び抜けた対艦戦・対潜戦能力よりも、長距離を移動し、対地攻撃や、小規模な特殊上陸作戦を支援できる能力を求めていたからだ。
これまでの経緯はこれぐらいにして、今回の本題に入る。
オーストラリア海軍は当初、アタック級潜水艦12隻の調達費用について500億豪ドル程度と見積もっていたが、既に800億豪ドル(約6兆円)まで費用が釣り上がり、2080年までの運用コスト(サポートやメンテナンス、アップグレードコストを含む)は1,450億豪ドルが必要だと報告され、アタック級潜水艦プログラムの総費用は2,250億豪ドル(約16兆7,000億円)に達する。
補足:アタック級潜水艦の1隻あたりの建造価格は単純計算で5,000億円、ライフサイクルコストまで含めた1隻あたりの総費用は1兆3,000億円となる。
では、なぜ500億豪ドルで契約を結んだにもかかわらず、800億豪ドルまで費用が高騰したのか?
当初の予定では2022年から、アタック級潜水艦の1番艦建造が開始される予定だったが、今では1番艦の就役は早くても2034年だと言われており、このスケジュール遅延がプログラム全体のコストを押し上げる要因になっている。
さらに、フランスのDCNSで設計され、オーストラリアで建造する方式もコスト上昇の要因で、建造に必要な技術指導や技術移転、建造施設への投資も馬鹿にならず、このような準備にも時間が掛かるため、1隻の建造費が5,000億円という馬鹿げた価格になってしまうのだろう。
因みに、日本が提案した「そうりゅう型潜水艦」ベースの新型潜水艦12隻の調達価格は約250億豪ドル(約1兆8,000億円)と言われており、11隻あたりの建造価格は単純計算で1,500億円だ。
シュフラン級原子力潜水艦の通常動力バージョンと、そうりゅう型潜水艦ベースの新型潜水艦は仕様や用途が異なるため単純に比較しても意味はないが、アタック級潜水艦のベースとなるシュフラン級原子力潜水艦は1隻約17億米ドル(約1,830億円)と言われており、果たしてアタック級潜水艦は5,000億円の価値があるのか非常に謎だ。
とにかく、この世の中で最も建造するのが複雑な潜水艦を、他国で設計し、自国で建造するという複雑な調達方式が、さらにコストを上昇させる可能性もあり、もしそうなればプログラム自体が破綻する可能性も無きにしも非ずだ。
コリンズ級潜水艦といい、アタック級潜水艦といい、本当に目が離せない。
※アイキャッチ画像の出典:Andrea Danti / stock.adobe.com
実際それでもフランス案で正解だったと思う
一部を原子力潜水艦にするという報道もあるし
日本案ドイツ案じゃそれは不可能だった
そうは思わないよ。
何故かと言うと、米海軍のバージニア級攻撃型原潜でさえ、2017年の時点で1隻の単価が27億ドル(約3000億円・2017年12月16日付のCNN.co.jpの報道より)だから、アタック級の予想価格5000憶円の60%に過ぎない。
幾ら国内建造し、原潜建造へのステップにするからと言えども「原潜より高価な通常動力潜水艦」なんて造る意味が無い。
しかも今後、プロジェクトの予算はさらに膨らむだろうから、この計画は間違いなく破綻すると思う。
二人とも破綻すると断定してるけど結局日本が選ばれなかったことに対する妬みだろ
確かに金はかかるが国内に雇用が生まれるし、潜水艦建造の技術も得られる
そもそも日独仏で原子力潜水艦を作る能力があるのはフランスだけなので選ばれたのは必然
ちなみに万が一このプログラムがこけても日本案は選定される事は無い、なぜなら信頼が無いから
「そうは思わないよ」と言った者だけど、そうりゅう型が敗退した事に対する妬みは一切無いよ。
只、この豪州の潜水艦計画は当初輸入とされていたはずが、政権交代の影響で突如国内建造に変更された案件で、国内雇用とか潜水艦技術が得られるとかと言う話はその時に言われ出した事なので、何処まで本気なのか不透明。
おまけに「原子力潜水艦」の話は、今回の計画がフランスに決まった後で出て来た話だ。
あと「日本の潜水艦は信頼が無い」と言っているが、それなら何故、豪州は日本を候補に上げていたのかと言う謎が残る。
政権交代で計画を見直し、輸入だけでは技術も得られず雇用も生まないので国内製造に切り替えたのは間違っていないと思うが
選定後にフランスが原潜建造の話を提案したが、その選択肢があるだけでも大きい
日本案は現地雇用でないし技術も得られないので選ばれなくて当然だろ
そもそも、日本の潜水艦は優れていると自画自賛しているがユーザーは日本だけで他国に採用されていない為に実際の評価が誰にも分からない
基本的にどこの国も潜水艦の情報は機密が多いので、なぜ優れていると思い込めるのかと不思議で夜郎自大に陥っているといえる
こんな訳の分からない国から購入する物好きな国などない
アホだな。
売れてるか否かが性能の評価に直結するなら輸出ゼロなメルカバやA-10はどうしようもない代物なのか?
>国内製造に切り替えたのは間違っていないと思う
間違ってるからこそ遅延し高騰し破綻しかかってるんだろうに。
おまけにアノASCが造るからには完成品がどんなロックバンドになるか見ものですらある。
きっとこの計画はこれからも我々に愉快な笑いのネタを提供してくれることだろうね♪
妬みどころか巻き込まれなくて良かったと胸を撫で下ろしている今日この頃だよ。
妬みw
あ~、なるほど、そっちの人だったか(  ̄∇ ̄)y━~
原子力化云々はあくまで噂に過ぎず豪政府は原子力の軍事利用を禁止してるので法改正しなければ原潜導入は出来ない以上、計画段階で原子力化が理由で選ばれる事はないよ。
あと破綻してまた再入札となっても今度は日本は応募しないだろう。
あの時と違って今は潜水艦定数が増強され輸出用の潜水艦に手を出す余裕が無くなった。
豪海軍としても使ってしまった時間が戻ってこない以上はこの計画からもはや逃げられない状況だが今後も費用の更なる高騰は避け難く・・・可能な範囲での破綻回避策は豪国内での建造を諦めてフランスに丸投げするしかないだろうけど・・・もしそうなったら予定されていた雇用や地域への経済波及、技術の取得が全て雲散霧消するので今度は内閣が破綻だな。
どう転んでも茨の道でお気の毒。
な、そもそもこの話が始まった当時チャイナに飲まれる勢いで中国化してたのが最悪だったのと政権が方針曲げちゃったのがねぇ
というか身の丈にあった軍拡すりゃいいのに・・・。
どちら様の味方でもないんですが。
>確かに金はかかるが国内に雇用が生まれるし、潜水艦建造の技術も得られる
前者はその通りかと思いますが、その場合費用の多寡として適切かという議論が必要ですよね。それが無ければ床屋談義でしかない。
後者は疑問です。コリンズ級の建造で潜水艦建造技術が根づいたかと言われればNoですし、当時より造船業は衰退していますし。
結局日本が選ばれなかったことに対する妬み
w
妬みとか、ちょっとおかしくない?
日本人の感覚から外れすぎてる、あっちの国の人だろ(笑
日本人的には、売れればいいけど、それと同時に日本の潜水艦技術の流出も怖いってところだと思う。
いや、この有様だと高確率で計画は破綻し最初の数隻で建造が打ち切られるか、下手すると建造開始前にご破算なんて可能性まである。
この上で原子力化なんてやろうものなら建造費維持費が更に高騰する事は確実で、当然その皺寄せは他の部分に波及し海軍全体、下手すると豪軍全域を巻き込む災禍になり兼ねん。
最初の計画通りに日本で建造したそうりゅう型の船体にアメリカの戦闘システムを組み込む方式でやってれば今頃は1番艦の建造開始くらいまでは行ってたろうに・・・アレを付けろコレも欲しい建造は我が国で~って欲張った結果がコレ。
過ぎたるは及ばざるが如し。
おフランス必殺の違約金砲が飛んでくるよ!
インドのラファールみたいなすごいことになりそうだw
日本としてはこれで良かったので良いかと。
日本仕様がオーストラリアの要求にマッチしてない部分があるのは間違いじゃないし。
まー技術移転しろとかwもうハナから日本は相手にする気無かった感じ。
売るなら~っていうスタートだったでしょ
通常動力潜水艦もまともに国産化できない奴らが
どうやったら原潜運用できると思うんだよw
半島レベルの思考
日本の案じゃ元々要求満たせないからそれは仕方ない
仕方ないとかじゃなくて「オーストラリアとしてこれでいいのか?」って話でしょう。
元々の要求(だったか疑問ですが)を完全に満たす為なら、いくらお金が掛かっても構わないってものでも無いでしょうし。
「多少妥協してでも、現実的な選択肢を取った方が良かったのでは?」って意見は当然あり得る訳で。
アタック級の一番艦の就役が2034年から(早くとも)就役ってのは計画に対する遅延は数年かな?
現在のコリンズ級潜水艦・6隻は2040年代まで使う予定で、アップデート計画が立てられてた 方法はfull-cycle dockings(輪切りにして、ディーゼル・エンジン、電子機器など、ほぼ全ての機器を交換する、OH+アップデート作業) その費用が約4兆円(500億豪州ドル)
(アタック級・12隻の新造費用が約4兆円と言ってた時期)
この金額は記事の16兆円に含まれてるんだろうか?
なお、お約束でもめてます。アデレードでは無く、西オーストラリア(WA)州のパースで実施するとかしないとか
リンク
リンク
16兆円かけてコリンズ2型を作るのか、オーストラリアで自前の潜水艦製造はどう考えても不可能、K-FXとどちらが先に万歳するか実に楽しみだ。
遠距離移動が可能で特殊部隊を送り込むとか、いったい何を考えているのかな、まさかニュージーとかネシアと戦うことを考えているのか。
ニュージーランドはともかくインドネシアはオーストラリアにとって一番の仮想敵国です。
どこかの記事にも出てたけど、オージーにはまともな製造業が根付かないらしい
進出した企業はあるけど、どこも撤退
まぁ、向いてないんだろうねw原始的な事以外w
素直にシュフラン級原子力潜水艦を買えばいいのに。
自国内建造なんて言わなけりゃよかったのにねえ。そんで欧州より近い日本製ならメンテも楽だったろうに。
軍の意向は海外製で安く調達したいだったんでしょう?
当然だけどソース元のコメント欄でボロクソに叩かれてるな
廃棄物や海軍の狂気とか言われてるしw
豪海軍可哀想だなw
豪海軍は日本のそうりゅう型にアメリカの戦闘システム熱烈希望だったんだぞ
アメリカの圧力で売ってもいいよってなっただけで不採用になって日本はほっとしただろう
アタック級の一番艦の就役が2034年から(早くとも)就役ってのは計画に対する遅延は数年かな?
現在のコリンズ級潜水艦・6隻は2040年代まで使う予定で、アップデート計画が立てられてた 方法はfull-cycle dockings(輪切りにして、ディーゼル・エンジン、電子機器など、ほぼ全ての機器を交換する、OH+アップデート作業) その費用が約4兆円(500億豪州ドル)
(アタック級・12隻の新造費用が約4兆円と言ってた時期)
この金額は記事の16兆円に含まれてるんだろうか?
16兆円も使えるなら1隻636億円のそうりゅう型リチウム電池の新型潜水艦が200隻以上作れるやん
オージーは国内生産に方針転換だからその価格前提ははもう意味がない。 艦単体の価格じゃないんで・・・
インドでのラファールの件とかもそうだけど、海外からの輸入は相手の言いなりになるという一例かなと
契約した後に値上げされても、輸入する側としては契約破棄すれば時間も違約金もかかるから受け入れるほかないし…
油汚れ並みにしぶとい船舶にアタック~♪
ニーズが合わなかったとはいえ、ポストコリンズ級の選定の時の豪州政府の不義理を思い出せばまさにざまぁである。
元々造船能力に疑問があるのは分かりきっていたのに、その状態で一線級の潜水艦を国内建造しようとすれば出費が当初の予定より巨額になる程度の事はまだマシなトラブルだろう。
ふつうに考えてみ、ソースの数字の桁をどっかで間違ってるよ
こんな高価な潜水艦買う国ありえないから
これなら原潜が何隻買えるかという笑い話だ
ドヤってるとこ悪いけど桁間違いじゃないよ
そうりゅう輸出の話は元々潜水艦売るだけでなく対潜ノウハウや音紋DBを日米豪で共有する軍事協力パッケージだったが
アボット首相が失脚して軍事協力の話はなくなりただ売るだけの話になってしまい日本側は関心がなくなった
?ただ売るだけ~ じゃなくて、
国内で作る!技術よこせ!ってなって日本は厄介で旨味もないし手に負えなくなって撤退。
その間フランスが入り込んで豪が採用。
でもって何だかんだ後付けオプションで大出費www
アタック級の一番艦の就役が2034年から(早くとも)就役ってのは計画に対する遅延は数年かな?
現在のコリンズ級潜水艦・6隻は2040年代まで使う予定で、アップデート計画が立てられてた 方法はfull-cycle dockings(輪切りにして、ディーゼル・エンジン、電子機器など、ほぼ全ての機器を交換する、OH+アップデート作業) その費用が約4兆円(500億豪州ドル)
(アタック級・12隻の新造費用が約4兆円と言ってた時期)
この金額は記事の16兆円に含まれてるんだろうか?
なお、お約束でもめてます。アデレードでは無く、西オーストラリア(WA)州のパースで実施するとかしないとか
皆さま御立ちでございます!(アタックだけに)
ゴルフ級たくさん買って潜水艦運用経験積めばいいのに (´ω`)y─┛~~
作れもしないのに国内雇用がどうたら騒いで蛙喰いに騙されただけ
作る前からモメ、作り出してモメ、進水式でモメ、海に出てモメ、港に帰ってモメ、岸壁の花と揶揄されてモメ、ドックに入ってモメ、いつまでたっても戦力化しないことでモメているうちに、耐用年数が来てしまうのかもしれない。
正にコリンズ2級に相応しいじゃないですか(^-^;
ぶっちゃけ「黄色いサルから買いたくなかった」が本音じゃないかなぁ…
「白人であること」以外、誇れるものが何も無いような国だし。
オーストコリア、オーストチャイナと揶揄される位、特亜移民がのさばる国。
そんな国に日本の軍事機密の塊、そうりゅう型潜水艦をノシ付けて渡そうなんて、気でも狂ったのかと。
多くの日本国民は思った事だろう。
ま、何にせよ潰れて良かったわい。
さすがにモンキーモデルを渡すとおもうけど・・・。
まぁそれでも日本側は現地生産は嫌がってたし当時のオーストラリアはチャイナに飲まれる勢い(政府高官か首脳だかの息子と中国高官の娘が結婚したり、移民、中国への港の運十年貸与とか)だったから
話しが流れて良かった。
コリンズ級の失敗から完成品の購入ってのが海軍の考えだったのが
政権交代で滅茶苦茶になった
過ちて改めざる是を過ちという
コリンズ級の失敗は何だったんだろう
どう考えても仏にふっかけられてんのは間違いないし
どう言い訳したところで間抜けだったのは間違いない
まあ頑張れや
調達計画の変更がオーストラリアでも提案されてる。
オーストラリアも調達の至らなさには気付いてます。