インドは1機1億ドルもするMQ-9B調達計画を保留、国内で開発を進めている無人戦闘航空機(UCAV)を優先する方針を打ち出した。
参考:India Scraps $3B Deal To Acquire Predator Drones From The US; Will Focus On Indigenous UAVs
参考:Plan to buy Predator drones put on hold
恐らく導入したS-400に対する米国の制裁も影響を及ぼしているのだろう
インドは約30億ドルの費用を投じて米国製のMQ-9Bを30機調達を予定だったのだが競合機種と比較して導入コストが高価で、計画を進めるのか検討を重ねている間に防衛機器の調達方針が「国産優先」に切り替わったためMQ-9B導入計画は一旦保留扱いになったと報じられている。

出典:public domain MQ-9リーパー
現地メディアの報道を要約するとMQ-9Bの調達コスト(機体単価ではなく関連費用込みの平均取得費用)は最低でも1機1億ドルも必要なため計画を保留、国内で開発中の無人戦闘航空機(UCAV)が上手く行けばMQ-9Bの調達を中止して、国産がコケるようならMQ-9B調達を再検討するといった雰囲気だが、恐らく導入したS-400に対する米国の制裁も影響を及ぼしているのだろう。
ウクライナ問題のドタバタで影が薄くなってしまったが、インドに引き渡されたS-400の本格稼働が迫っているため米国は対ロシア制裁をインドに発動するのか答えを出す必要があり、もし制裁発動となれば米国とインドの二ヶ国間関係は後退することが予想されている。

出典:vitaly kuzmin / CC BY-SA 4.0
果たしてバイデン政権はインドに対してどんな答えを導き出すのか注目される。
関連記事:米国によるインド制裁の行方、原則を優先するか?クアッドを優先するか?
※アイキャッチ画像の出典:GA-ASI MQ-9
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侵略に荷担するか、踏み絵を迫る。
抗えば、中華に切り取り放題。
射程やその他条件がS-400に匹敵する地対空ミサイルがいわゆる西側陣営にあり、
米国(開発国)による運用制限がなく、適切な価格で購入できれば
このような問題は生じなかったと言い切っていいのだろうか?