インド太平洋関連

インドネシア、一先ずラファール6機購入でパルリ仏国防相と合意か

昨年末に仏メディアは「インドネシアからのラファール受注契約を諦めていない」と報じていたが、インドネシアがラファール6機の購入について資金供給を約束したため同国を訪問中のパルリ国防相とプラボウォ・スビアント国防相が契約署名のイベントを行うらしい。

参考:Six Rafale military aircraft in Indonesia
参考:Lawatan Parly Temui Prabowo & Nasib Kontrak Pengadaan Rafale

仏メディアの予測通りインドネシア国防省が執行可能な6億ユーロの空きをダッソーがゲットか

一般的には武器調達の財源的裏付け(調達国の財務省が国家予算から資金供給を保証するか政府間で融資条件を確定させるなど)を確保した上で契約を締結するため直ぐに契約が発効するのだが、インドネシアの装備調達に必要な資金の大部分は海外金融機関からの融資で賄われており、これを実行するにはインドネシア政府による債務保証を財務省に発行してもらい海外金融機関と交渉する必要がある。

出典:mashleymorgan / CC BY-SA 2.0

インドネシアは2020年末~2021年初頭の間にフランスとラファール×36機(40機という説もある)導入に関する契約を締結したと言われていたが、契約を発効させるのに必要な資金確保に失敗(国防省が財務省から債務保証を引き出すのに失敗したのか、融資を引き受ける海外金融機関が見つからなかったのかは不明)したため契約は発効しておらず、仏メディアは「資金不足に悩むインドネシアとの交渉は以前の契約とは異なり6機~12機という小規模な形で交渉が行われている」と報じていた。

仏メディアは「インドネシア国防省が執行可能な今年の予算枠にはまだ6億ユーロの空きがあり、この予算こそがラファールを契約するための原資だ」と説明していたが、本当にその通りになってしまったのでお見事としか言いようがない。

つまり執行可能な6億ユーロとは「海外金融機関から調達する必要がないインドネシア国防省の確保済み予算」という意味で、これをラファール6機購入の支払いに回すことを約束したためパルリ国防相とプラボウォ・スビアント国防相が契約署名という儀礼的イベントを行うのだ。

ただ残り30機分の契約を発行させるためにはインドネシア政府が資金供給を保証する必要があり、インドネシア国防省が直接予算をぶんどってくるか海外金融機関から融資を引き出してくるかしないと契約交渉は前進しないだろう。

因みにパルリ国防相のインドネシア訪問はスコルペヌ型潜水艦の売り込みも兼ねており、こちらについても何らかの進展があるかもしれないが如何せんインドネシア国防省は予算の問題があるので、、、

関連記事:仏メディア、ダッソーは今年最後となるラファール受注契約を諦めていない
関連記事:軍事力拡張を予告するインドネシア、問題は約13兆円とも言われる近代化資金の確保

 

※アイキャッチ画像の出典:U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Alexander Cook AtlanticTrident21に参加中のラファール

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コメント

    • くらうん
    • 2022年 2月 10日

    正面付近から見たラファールはとても美しいなあ(空中給油プローブが引っ込み式ならなおよかった)。
    予定通りインドネシアが採用すればコロナが収まったころに見に行きたい。

    5
    • もり
    • 2022年 2月 10日

    一昔前は韓国は世界で1番約束を守らない国!いい加減な国!!みたいに叫ぶ人が2chやTwitterのミリ界隈にも多かったが、インドネシアで完全に目が覚めたね
    世界はもっとヤバいって、寧ろ韓国は誠実な方だって

    7
      • 063ANAR
      • 2022年 2月 10日

      インドネシアが信用出来ないのは同感です。
      ただ、ジャンルは違いますが慰安婦問題日韓合意の現状を見ると韓国が誠実とは思いません。
      対日本に関してのみしか詳しく知りませんが、「韓国は世界で1番約束を守らない国!いい加減な国!!」のように言う人が出てしまうのは当然だと思います。

      28
      • 無無
      • 2022年 2月 10日

      単なる常識をわざわざ誠実とは言わないよ
      借りたものは返す程度の話

      4
        • もり
        • 2022年 2月 10日

        当たり前を当たり前に真面目に出来る事が誠実、だぞ

        1
          • 無無
          • 2022年 2月 10日

          それは非常識だけがいうこと
          当たり前ができないでどうするよ

          4
            • くらうん
            • 2022年 2月 10日

            この人は事実関係がどうというよりも韓国がお好きなだけみたいなので。

            6
          • バーナーキング
          • 2022年 2月 10日

          出来てないじゃん。

          6
      • バーナーキング
      • 2022年 2月 10日

      どうも特定アジアの連中は勘違いしてるけど、「〇〇より下がいる」ってのは別に〇〇を上げる事にはならないんですよ。

      19
    • 成層圏
    • 2022年 2月 10日

    もがみ型も早々に契約すまして、さっさと納入し、キャッシュに変換した方がいいね。
    後の方は色んな理由をつけて払わなかったり、現物支給になりそうだからね。
    その点では、もがみ型は他のフリゲートに対して納期の点で有利かもね。(建造が早いから)

    7
      • A
      • 2022年 2月 10日

      資源の無い日本からすると正当な価格であるなら資源もしくはその採掘権とかと交換でもよいかと。
      (甘いかぁ?)

    • 山中あそぶ
    • 2022年 2月 10日

    これで橋頭堡が確保できたので、あとは粘り強く受注数を増やしていけばいい。予算が無ければまずは6機からと、粘り強く、柔軟に交渉して結果に繋げたのは商売が上手。後はインド海軍も年始にラファールMのテストをしたけど、採用に結びつくか。

    採用が増えるのも機体の性能あればこそだけど、競争力維持のためF4に続く改良も前のめりに進めていって欲しい。SCAFは大分先なので、レガホ→スパホ、F-15C→F-15Eレベルの大規模改良も検討していいと思う。

    これまでソフト面の改良が主体だったので、エンジンの高出力化、ダイバータレスインレット、ステルスウェポンポッドなどステルス性や運動性の向上も図って欲しい。

    1
    • 匿名希望
    • 2022年 2月 10日

    ラファールねぇ。めちゃくちゃ海や海岸線が広くて、島も無限にあるから大型で航続距離があるやつじゃないとダメなんとちがうかな?

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