韓国航空宇宙産業(KAI)は噂されていた韓国型輸送機「KC-X」の開発計画の詳細について明らかにしたと韓国メディアが報じている。
参考:KAI, 군수송기 독자 개발 전략 공개..”가성비 높여 수출도 가능”
C-130よりも優れた性能の軍用輸送機をC-130よりも低コストで実現させるだけではC-130に勝てない
韓国航空宇宙産業(KAI)が開発を進めている軍用輸送機「KC-X」は川崎重工のC-2やエンブラエルのC-390と同じ双発機で、初期型はターボプロップエンジンを搭載して最大積載量20トン/最大航続距離6,000kmを予定しているが発展型はエンジンをターボファンエンジンに変更してC-390並の積載量25トンとC-130H-30並の航続距離8,000kmを目指すと韓国メディアは報じていたが、今回KAIが明かしたKC-Xの開発計画は報道されていた内容と一部異なるので注意して欲しい。
KAIの説明によればKC-Xは当初からターボファンエンジンを2基搭載した輸送機として開発され第1段階は韓国空軍向けの軍用輸送機として開発、第2段階はKC-Xのプラットホームを活用して韓国空軍向けの特殊任務機や海軍/海洋警察向けの哨戒機さらに民需用の旅客機を開発、第3段階は内需向けの運用実績を引っさげてKC-Xの輸出に乗り出すらしい。
KC-Xの総開発費用は3兆ウォン/約2,900億円で、国内需要は100機(空軍向けの輸送機40機+空軍/海軍/海洋警察向けの特殊任務機や哨戒機60機)+海外需要100機以上(世界の輸送機シェア約15%を獲得した場合の数値)、1機あたりの調達コストは900億ウォン/約88億円以内に収める予定で韓国空軍向けの軍用輸送機は2033年頃に量産を開始するとKAIは説明している。
つまりKAIはC-130よりも優れた性能(具体的な数値は非公開)の軍用輸送機をC-130よりも低コストで実現(韓国軍のC-130導入コストは1,300億ウォン/約128億円らしい)するという意味で、KAIの関係者は「コスト削減と規模の経済を最大化する方策を講じており国軍/海洋警察需要や民需向けの需要、海外輸出まで考慮すればKC-Xの経済性は十分ある」と述べており、来月までに独自の先行研究を終えて国防部と産業通商資源部にKC-Xの開発計画を提出するらしい。
KAIが掲げた「C-130よりも優れた性能の軍用輸送機をC-130よりも低コストで供給」というシンプルな戦略は一見すると上手くいきそうに見えるのだが、C-130からシェアを奪うには性能や価格以外の部分にも目を向ける必要がある。
つまりC-130よりも基本性能が優れ調達コストも安価なエンブラエル製の軍用輸送機C-390(5,000万ドル/約54億円~6,000万ドル/約65億円)でさえC-130からシェアを奪うのに失敗(開発国以外からの受注は7機に留まる)してるのはC-130シリーズがもつ巨大な経済性や保守ネットワークに太刀打ちできないからだ。

出典:Matti Blume / CC BY-SA 4.0 Embraer KC-390
C-130シリーズは採用国60ヶ国以上/累計生産2,500機以上(最新のC-130Jですら累計400機以上)という巨大な導入国のネットワークが世界中に張り巡らされており、同機をメンテンナスを担当する企業も世界中に点在してスペアパーツの入手性も優れているので「安定した運用」という側面ではC-130は常に強者であり、この分厚い壁を乗り越えることができなければC-130が抑えているシェアに割り込むことは不可能だろう。
要するにKAIが性能とコストだけを頼りに海外市場へ殴り込んでもエンブラエルの二の舞になるだけで、KAIもC-390の苦戦を知っているからこそ単独開発ではなく海外企業と提携することを模索しているのかもしれない。
まぁぶっ飛んだ性能(C-130と同クラスでC-130の倍の貨物を搭載して倍の距離を飛行可能なのにC-130の半値とか)の輸送機が完成すれば話は別だが、果たしてKAIの目論見通りKC-XはC-130シリーズが抑えているシェアに割り込むことが出来るだろうか?
関連記事:海外受注100機を想定? 韓国が開発予定している国産輸送機「KC-X」のイメージを発表
告知:軍事関係や安全保障に関するニュースが急増して記事化できないものはTwitterの方で情報を発信します。興味のある方は@grandfleet_infoをフォローしてチェックしてみてください。
※アイキャッチ画像の出典:오!밀리터리
まあ売り込みにはセールストークというか大口叩くのが常ですから
韓国に開発は絶対に無理でしょう
でも韓国は計画した時点ですでに完成とみなすからな(呆)
ヒント MRJ
日本も似たようなもんだろ
あのMRJの体たらく
国内で使う分にはまあ・・・てか哨戒機型てP-1みたいなのって事でいいんだよな、ならP-1みたいにミサイルキャリアー的な運用も出来るってことかな
なんか空中ミサイル巡洋艦を実現してみね?とかKAIの一部の技術者が考えてそうだわ
あるわけないよね?新型の輸送機なのに冒険しまくるのって?
「新型の」ではなく「初めての」では?
造れないとは言わないが自己満足以外に造る意味は無いな。何か尖った性能があれば別だが。
C−130の半額近いC-390ですらあんまり売れなかった
KCXはそれより20億円高い予測なので、輸出では苦戦すると思う
無人機や火器運用能力も輸送機として使うならいらないし
民間市場も考えてるなら88億でGE90系エンジン2基を積めれば売れそうだけど
後半の管理人さんのとばっしぷりに笑った。
全然関係ない話ですが、将来のアメリカ空軍と海軍と海兵隊の主力を担う戦闘機はF-35なのでしょうか?
それともMR-Xによって代替されるのでしょうか?
将来的に、F-35プログラムが見捨てられるような事態になったりしませんか?
詳しい人教えてください。
全く関係ないし、それを知ってる答えられる日本人は一人もいないので何処で聞いても無意味だよ。
5chの軍板にでも言って聞いて来いよ
10年後にモビル○ーツが実用化されるので見捨てられます
KC-Xにはモビル○ーツを搭載予定です
ロッキードマーチン次第じゃない?
運用コストをどれだけ下げられるか、今後の開発をスムーズに進められるか
もうALISみたいな失敗は許されないとは思う
あとはアメリカ空軍と議会か決める話
他の事は知らんけど、MR-X は空軍向けかつある程度安価に作るだろうから
海軍や海兵隊の主力機になる事はないんじゃないのかね。知らんけど。
F35Aの運用コストをどれだけ下げれるか次第。
あと5年以内に決まるでしょ。
米空軍としてはF16の後継がF35Aだったわけで、ステルス機が高価な機種扱いで終わるならMRXも正式に発足するんでしょ。
でも海軍とかは関係ない話だしF35は政治も絡むから残るよ。
韓国が航空機産業の基盤維持や開発環境維持をしたいというのならわからなくもないが
F-35もどきの開発が終われば、次はこれに手を出したいという観測気球かな?
もう、C130のエンジンをターボファンに換えるだけでいいんじゃないか?
直線翼はターボファンとは速度的に相性が悪い。
後退翼にして取り付け位置を少し前にするとか・・・結果的に新規に設計した方が安くなる。
ターボファンではなく可変バイパスなエンジンを搭載した極超音速輸送機でしょう。
高翼輸送機にパイロン付けて兵装運搬ってのは新しいな。
搭載荷重の処理的には楽なのかな。アクセスが面倒くさいだけのような気がするけど、専用の櫓とか作業機でやるんだろうか?
胴体から横に兵装ステーション生やした方が良いような気がするのは素人考えだろうか。
兵装は狂気の沙汰だがプローブアンドドローグのポッドならアリの位置だな。
AC-130でやってるからいいんじゃない?
何でもできるアピールだとおもう。
投下式じゃない?
寄りにもよってC-130と同じクラスってのがなぁ…
何だか絵に描いた餅だなぁ…アテはあるのかな?
まさかとは思うが
どこかの設計図面一式流出したとか
これがポンポン売れたら日本は武器輸出ビジネスの才能ゼロ確定だな
もしそうなったら(あるわけないけど)韓国が強いだけだろ
いちいちそういう対立煽るコメントをするのはやめた方がいいのでは?
Tー50もFAー50も輸出が終わってるしKF-21も飛ぶかどうかさえわからない。
KAIが新しいメシのタネにするつもりなんだろうけどC390という歴史も実績もある強力なライバルが存在するからTー50も二の舞になる悪寒。
イラストではエンジンの直径が小さすぎるから燃費が悪く長距離には向いていないだろう、このサイズの旅客起用のターボファンが無いのかな?
C-130もロッキードなのかぁ。強いなぁ。
各種派生型含めて100機って、そんなに運用する余裕あんのかね
輸送機40機と哨戒機その他で60機というと日本がC-2とP-1とその派生機で
やってることを一機種の改修でやるイメージでいいんでしょうかね
哨戒機といえばP-8の導入も決まっていたと思いましたが、この機体で増強
ということでしょうか
本質的に移動が目的の輸送機と滞空が目的の哨戒機って求められる性能が全然違うよね。
それはP-1とC-2の巡航速度やエンジンのバイパス比なんかにもよく現れてる。
P-8みたいにあくまで哨戒母機で、低空飛行は無人機の仕事、と割り切るなら分からんでもないけど、動画を見る限りそんな感じでもないんだよなぁ。
マジで可変サイクルエンジンと可変プロファイル・後退翼でも採用する気なのかね?w
今日から通信空手はじめたから黒帯にも勝てるわ、みたいなこといつも言ってるよな…
言い得て妙だな。
特に今回はC-130に直接喧嘩売ってるから
黒帯どころか師範やレジェンドぶっ飛ばすみたいな話。
韓国は見通しが甘い。韓国考えるようには売れないだろう。現実は厳しいのだ。KC-Xの開発費は約2900億円らしいが、この見立てすら甘い。おそらく6000億円は掛かるはす。そしてあまり売れないだろうから、韓国は開発費すら回収できずに赤字に終わるだろう。
KC-Xの民間型だって? 型式証明を取得するハードルは極めて高い。新参国の韓国には無理だ。やめとけ。
南朝鮮国内で型式証明取って国内で運用する分にはそこまで高くないだろ。
P-1とC-2を同時開発した時の開発費予想額が3400億円だったから、「輸送機1機種としてならば」わりと妥当な開発費の想定だとは思う
が、後々哨戒機や、更にはB737やA320と競合するような旅客機まで発展させるのであれば、合計した総開発費予想としては大甘もよい所だな
型式証明は別として、民間市場に出すなら88億円でGE90系エンジン2基を搭載できれば売れそうですけどね
まぁ難しいと思いますけど
> 国軍/海洋警察需要や民需向けの需要、海外輸出まで考慮すればKC-Xの経済性は十分ある
逆に言えばそこまでしないと十分な経済性がない、って事だよな。
国軍/海洋警察はまだしも民需や海外輸出って…
韓国が第一列島線を通って台湾まで行くとして南端から2200㎞くらい飛ばなきゃいけない。戦闘行動半径3分の一ならぎりぎり届かない距離になる。わざわざ不要で不合理なターボフロップ機を開発するのも、韓国は台湾を助けないとする意志の表れだろう。
面従腹背とはこのことだな。
韓国の哨戒機はP-3系列が16機だそうで、代替機のP-8を6機2023年までに導入するみたいですが
残りをKC-X哨戒機型で代替できるかは開発スピードと既存機の老朽化との競争になるでしょうけど
アメリカでモスポールされてたS-3ヴァイキングの購入は中止になったようですし、開発が間に合えば
最低限?の国内需要はあるということですか
主翼に吊り下げてるのは対艦ミサイル?8発
落下傘で投下しているのは魚雷?
何かスゴイね。
でも、制空権が取れてなければ、活躍できないよね?
国内運用に限られるなら、どんな輸送機を作っても構わないだろう。
開発コストが大幅に膨れても、税金で穴埋めするだろうし、
メンテに想定以上の費用がかかろうが、メンツのほうが大事だろう。
10年後の世界がどうなっているかなど、誰も予想がつかないから、
輸出云々はわからないが、T/A-50をみれば、粗方の予想はつきそうだ。
まぁ実際に大元のアメリカですらC-130の後継と言うことでYC-14/YC-15を試作して、最終的にはこれならC-130の増産の方がいいと言うことで落ち着いたし、日本も微妙なニッチを狙ってC-1/C-2を少数生産をしてC-1はどこぞの野党のお陰で輸送能力や航続距離の不足、C-2は中途半端な性能で高価なものを納入しているからなぁ。
C-130って100年後も生産が続いてそう。
4発というのが不経済だけど、このサイズでターボプロップ双発は物理的に無理ですね。
クズネツォフ NK-12(約1万5000馬力。Tu-95、An-22等)を使用すれば、C-130(4600馬力x4)を超える機体をターポプロップ双発で飛ばせられる計算になるので、物理的に不可能は言い過ぎ
どうせエアバス社から「技術移転」という名のパクりをするんでしょ?
韓国はパクり大国。恥ずかしい国。
日本のC-2とP-1合わせたみたいな機体になるってこと?
海外輸出は置いといて、そもそも哨戒機型と輸送機型を同じ機体で造れるのか?
正直、アメリカの某ステルス戦闘機なんかを見てるとあんまり多機能な機体にするとコストが上がる気がする・・・
ここでは触れられてないけど、向こうの報道だと日本のP-1に相当する国産哨戒機もKCXのあとに作るらしいよ。韓国軍は既に米国製P-8を導入してP-3Cを置き換えはじめているけど…
短期間で作ろうという姿勢は中華勢と並んで凄いもんだな
正直韓国人の10年以上先の計画ってのは軍事関係なく胡散臭い。
同時に輸出とか経済的にペイ出来るとか言い出したら、もうね。
これの『KFX』タイプは造らないの?www
(´・ω・`)
韓国ネタになると急に治安悪くなるなここは…
とはいえKAI、最初の公表段階だと内需30機+輸出100機目標とか言ってたのが内需100+輸出100になってて、国内の70機ぶんの運用枠どっから出てきたって話だし一言言いたくなる気持ちはわかる。
結局川崎C2みたいな自由にいじれるプラットフォームが欲しいのは伝わって来るけど、未だ試作1号機がロールアウトしただけのポメラのBlock2以降の実装もあるうえ、ゆくゆくは国産哨戒機の開発もなんて話も聞くし、景気いい事並び立てるにしても限度があるんじゃないのとは思う。日本でもアメリカでもやってない色んな使いみちを頑張って考えたみたいだけど、高翼配置の戦術輸送機の主翼にミサイル乗っけて対艦攻撃機にしたり、大型の胴体で低空での燃費が悪いターボエンジンの輸送機を海上捜索機にするとか、何でそれを世界の他の国がやってないか少し考えるべきだよな。