韓国陸軍は2019年に第4次産業革命技術の取り込みを開始し、フィールドテストを通じて開発した無人戦力の評価と分析を行ってきたが「UGVの大規模調達に踏み切る」と報じられており、米国のディフェンスメディアも韓国の動きに関心を寄せている。
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米国も国内企業のみでUGVの競争入札が成立する韓国に注目している
韓国陸軍は民間主導で開発が進む第4次産業革命技術(ロボット工学、人工知能、IoT、仮想現実、拡張現実、複合現実など)を取り込み、これを戦闘効率や生存性の向上に役立てるため2019年にArmy TIGER 4.0と呼ばれる戦闘システムの開発に着手、偵察・監視、攻撃、輸送、通信中継といった機能を備えたUAV、UGV、AIベースの意思決定システム、次世代通信ネットワーク、情報デバイスなどを開発し、何度もフィールドテストを行って評価と分析を重ねきたが、韓国軍がUGVの大規模調達を開始するらしい。
陸軍向けと海兵隊向けの多目的無人車両(UGV)の競争入札はHanwha Aerospaceの「Arion-SMET」とHyundai Rotemの「HR-Sherpa」で争われる見込みで、米Defense Newsも「これは韓国軍にとって初めての大規模なUGV調達だ」と大きく報じている。
米国が韓国の動きに注目するのは「Arion-SMETが国防総省の比較評価プログラムで高い評価を受け、米陸軍が実施するUGV入札にもArion-SMETベースの車輌が提案される」「韓国軍の迅速試験・獲得プロセスに選定され2年以上も検証が行われたHR-Sherpaも実力十分」「国内企業のみでUGVの競争入札が成立する」という点に加え、Hanwha Aerospaceが「国防総省に認められた技術力をアピールして軍事用UGV市場の攻略に乗り出す」と、Hanwha Defense USAも「10年以内に米国市場の陸上装備分野で主要サプライヤーになる」と述べているからだろう。
さらにDefense Newsは同じ記事の中で「国防高等研究計画局がUGVベースの米海兵隊向け防空システムプログラムを承認した」「プロトタイプは2026年後半までに完成する」と言及しているため、こちらにも米企業と組んで韓国勢が参加してくる可能性を匂わせている。
因みに陸上自衛隊は先月末「空中や地上における非対称的な優勢を獲得するための無人アセット防衛能力強化として、偵察・輸送任務に使用でき長期連続運用が可能なUAVやUGVの実証を行い、本格導入に向けた検討を加速していく」と表明、Fuji imvac製のE-5L、Milrem Robotics製のTHeMIS、Rheinmetall製のMission Master SP、Ghost Robotics製のVISION 60によって実証が行われるらしい。
#陸上自衛隊 は、#防衛力の抜本的強化 のため、人的損耗を局限しつつ、空中・地上において非対称的な優勢を獲得するための無人アセット防衛能力の強化の取組として、偵察や輸送等の任務において長期連続運用可能な #UAV #UGV を用いた実証を行い、その本格導入に向けた検討を加速していきます。 pic.twitter.com/jpNHf23ynF
— 陸上自衛隊 (@JGSDF_pr) March 26, 2024
陸自の取り組みは本格調達前の能力実証なので、日本はUGVの開発、実用化、戦力構造への組み込みにおいて諸外国よりも出遅れている。
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※アイキャッチ画像の出典:Hanwha Aerospace
一昔(2010年ぐらい)の無人車両って、車体の前や上にデッカイセンサーやカメラ積んでて、めっちゃ目立ってたのが、最近のはそう言うのが一切ないですね
>出遅れてる
4年後の無人水陸両用車で一発逆転や!?
自律制御に必要な外部情報の量や空間解像度が分かってきて小さくても十分になったんでしょうね。
日本で使うUGVなら、装輪/装軌どちらが良いのかな。
素人は装軌車と思うけれど。日本の路外は結構キツイですから。
M3ハーフトラックのようなケグレス履帯(ゴム履帯)
が良いのでは、と勝手に想像をしています。
韓国政府が国内軍事産業を輸出事業の柱に育てるという政策を掲げて20年ほどになります。
10年ほど前の国産兵器ショーでは、サスが車重に耐えられずへたっている装輪装甲車が堂々と出展されてたり、基礎技術がまだまだの感がありました。
それが、無い技術は海外から積極的に導入し我が物にする努力と、作りたい物は技術的に不足があっても取り敢えず形にするという前向きさで短期間にノウハウを積み上げ、近年の開発品はそこそこオリジナリティも有って品質も向上し洗練され、同時に営業力も強化されていると強く感じます。
海外技術に頼る部分が有りながらも国内技術の開発にも拘る等、国際ニーズを読みつつの開発事業も手馴れてきた感じです。
韓国の国内開発兵器がウリジナルと揶揄されたのは最早過去の話になりましたかね。
韓国軍は少子化の影響で兵員確保が難しくなる事に危機感を覚えてこの20年ぐらいロボット/無人兵器の開発に着手していた
それがようやく実を結び始めたという感じだな
現在実用レベルに達しているのは38度線を武装パトロールする装輪式ドローンだけど
そのうち塹壕掃討用のロボット兵器も登場して歩兵の仕事の一部を担うようになるだろう
ターミネーターの世界に一歩近づくわけだ