ポーランドは韓国と交渉を進めているK2導入について「300輌の追加導入」を要請、最終的な輸出規模は580輌から880輌に増加して130億ドル規模の契約になると報じられており、FA-50など他の契約と合わせると200億ドル規模の取引になる。
参考:[단독] ‘순망치한’ 위기 온 폴란드, 17兆 K2전차로 방어태세
今回の契約が成立すれば韓国の防衛産業界は宿願だった「内需依存からの脱却」に大きく近づくことになるだろう
ポーランドは当初2024年までに韓国で製造された180輌のK2を調達、2030年までに400輌のK2を追加調達する方向で韓国と協議を進めていると報じられていたが、ポーランドは更に300輌の追加調達を要請してきたため最終的なK2の輸出規模は580輌から880輌(韓国製造分580輌+現地生産分300輌)に増加して130億ドル規模の契約になると報じられており、FA-50など他の契約と合わせると200億ドル=2.75兆円規模の取引になる。
両国は武器輸出に関する基本合意書に今月27日頃署名、180輌のK2輸出に関する契約を8月頃、技術移転を含む残り700輌をカバーした契約を年末までに締結する方向で協議が進められており、この受注を捌くため現代ロテムは既に「K2の製造ラインを1交代から2交代へ変更」「一部の製造工程を協力会社に外注」するといった対策を行い製造能力を現行に2倍に引き上げてポーランド需要に対応、2024年までに180輌のK2を届けるため年内中にK2の引き渡し(6輌)を開始するらしい。
さらに興味深いのはマレーシア空軍の軽戦闘機調達について韓国メディアは「韓国航空宇宙産業(KAI)が政府にFA-50の優先交渉者選定が有力と報告、大きな変数が無い限りマレーシアからの受注(8.3億ドル規模)は確定的」と報じている点で、インドのヒンドスタン航空機も「政治的な変化がない限りテジャスMK.1Aの導入交渉はまとまるだろう」と言及しているため「どちらがマレーシアの本命なのか」に注目が集まっている。
KAIはポーランドからもFA-50を48機受注(26億ドル規模)する見込みで、本当にマレーシアからの受注が確定すれば2022年の受注数は66機になり、オーストラリア陸軍の次期歩兵戦闘車に提案されているRedback(導入規模300輌~450輌)も今年9月、ノルウェー陸軍の次期主力戦車に提案しているK2NO(導入規模は15億ドル規模)も年内に結果が発表されるため、果たして韓国はどこまで年間受注金額(過去最高額は2021年に記録した50億ドル)を積み上げられるだろうか?
兎に角、今回の契約が成立すれば韓国の防衛産業界は宿願だった「内需依存からの脱却」に大きく近づくことになるだろう。
関連記事:マレーシア空軍の軽戦闘機調達、インドのテジャスMK.1Aが勝利か
関連記事:米メディア、韓国からポーランドへ140億ドル規模の武器輸出が間近に迫っている
※アイキャッチ画像の出典:대한민국 국군 Republic of Korea Armed Forces / CC BY-SA 2.0
日本が馬鹿にしている間に韓国は着々と実績を積み上げていますね。もう比較するのも空しいから日本は武器輸出関連はあきらめましょうよ・・・(悲観)
いや、今回の件はポーランドが神風を吹かしたと言うべきイレギュラーな事象だから、それを持って諦めろと言うのは酷過ぎる。
それに、韓国自身武器国産化を始めてからここへ至るまでに半世紀以上の時間を掛けているので、全体の収支で行ったら本当に利益を上げられているのか疑問が有るよ。
いずれにしても、もう韓国関連のコメント欄は炎上の種にしかならないので、私は管理人さんのアンケートに対して「コメント欄の閉鎖」を要望して置きました。
その神風に乗れずに更新が落ち着くタイミングで体制や、まともな商材が揃う流れが来たって意味があんまり無いのは考えるべきかと思う。
韓国に対して優越感を持つのも自由、劣等感を持つのも自由。考え方は人それぞれ。そのことを理解して、考えが違う他人を煽ったりするようなコメントはしないでほしい。頼むから。(俺の前にコメントしてる人に向けて言っているわけじゃないです。)
煽り屋を叩き出すための名前(必須)メアド(必須)なのにそれが機能してないんだよ
前記事のコメ欄の荒れっぷりから少し感情的になってしまいました。以後気をつけます。
自分は、イワンの馬鹿さん(なんかごめんなさい)のコメントは別に問題ないと思います。
誤解を招いてしまったようですみません。
韓国メディアは未確定状態でも決まったかのように報道する傾向があるから鵜呑みにするのはちょっと危険だったりする
こういうこと報道してますよ~ぐらいのスタンスでいいと思う
韓国という事で感情的になる向きもありますが、「必要とされる国に必要なスペックの商品を大量に供給する」というのは商売の基本でしょう。この計画が間接的にウクライナ支援に繋がってることも含め、日本政府や企業はもっと悔しがった方がいいと思います。
私はむしろ隣の国の話題であれば、どんな些細な事でも報道する日本のマスコミが、この「快挙」を全く報じない方が不快ですね。
「〇〇を見習え」と言いづらい話題だから避けているのでしょうか?
日本企業が悔しがる対象は韓国ではなく日本政府でしょうね。
日本の兵器はコア部品が独自製品でハイテクなんで韓国のように技術移転をオプションにつけられない類の兵器ばかりです。
ですのでコアパーツでさへ外国から集めてアセンブリして「程よい性能の完成品」が商品ラインの韓国のような売り方はできません。
一方で、技術力が売りの国でありながらスパイ防止法がありませんし、スパイを捜査するインテリジェンス機関もありません。
技術移転出来ないような製品を作りながら、技術を盗まれる事から守る盾は作ってない。こういう状態ではいずれ日本のハイテク兵器の製品も中韓に残りの技術が漏れて技術開発費をかける事なく韓国はハイテク兵器をつくれるようになるでしょう。
日本は商売のやり方以前に、技術的優位を持続的に維持する為の体制をまず構築して、ハイエンド兵器の商品を出す国としての体裁をまず整えるべきですね。
で、何でスパイ防止法やスパイを摘発する機関を延々と作れなかったかという事が、今回の安倍元総理暗殺事件を通じて単に公明や立憲などの左派党の反対が強いからではない、もっと暗い背後の構造が見えてきてるように感じます。
> 韓国メディアは未確定状態でも決まったかのように報道する傾向があるから鵜呑みにするのはちょっと危険だったりする
日本のメディアでもありますよ
何年か前のインドと日本の外相会談だか首脳会談だかの前にUS-2の輸出がこの会談て正式決定すると日経が報道したことがありました
実際には議題にはならなかったし、現在ではインドはUS-2への興味を無くした様です
三菱も下請けに食い込めば良いのに。
シンプルに調達数うらやま
わーくに日本は10式改だか何だか作って1000両調達しろ!
報道が正しいなら、すごい話ですね。バブリー(笑)なくらいに。
あまり関わりたくはないと思わされます。地道が一番(笑)かと。
地道に契約を結んで行って実績があるからこそこの大量契約につながったんですけどね。
このままウクライナ戦争が長期化したら、
K2は、何かのタイミングでポーランドからウクライナへ
提供され、実戦を経ることになるのでしょうね。
今回の契約についての評価は、その時の結果によるかと。
ロシア戦車に戦場で勝てば、それこそ実績と思います。
気長に待ちます。
今回でロシア軍はズタボロだろうし、反ロシアの国もそれなりにいる訳だから正直過剰戦力に見えなくもない。
お隣(左側)にでも攻め込むのだろうか。
君HoIやりすぎやで
軍需産業は裾野が広く、中でも製鉄会社を中心とする鉄鋼業界は鋼材の出荷で大きな恩恵を受けます。韓国がポーランドへ兵器のみならず鉄道を始めとするインフラ輸出に言及しているのもポスコ(日韓基本条約の賠償金で浦項総合製鉄株式会社として設立、現在の日本製鐵やJFEから技術供与を受ける。新日鐵住金(現:日本製鐵)の技術流出問題では解決金の支払いにより和解)を始めとする韓国鉄鋼業界からの要望があったからだと思います。
韓国産業界の強みは交渉における粘り強さでしょう。ポスコは鋼材に対して世界一厳しい品質基準を持つトヨタ自動車へ売り込みをはかるもトヨタは新日鐵(現:日本製鐵)と関係の深いことを理由に納品を断ってきた。しかし数十回にわたる交渉の末に2005年から輸出が開始されている。日本製鐵が2021年10月にトヨタと中国鉄鋼大手の宝山鋼鉄を特許侵害で訴えた問題の余波で、トヨタがポスコに対して鋼材10万トン分の発注を依頼(いわゆる日本製鐵からの注文の乗り換えを想定)していたことが判明していますが、日本企業としては珍しく近視眼的な視点にとらわれないトヨタにサプライヤーとして信頼関係を構築(2012年にはトヨタの主要サプライヤーで構成する任意団体「協豊会」に韓国企業として初めて入会)したポスコは交渉上手だなと感じます。
ポーランドで使う戦車だからポーランド産の鋼材を使え、ということになるだろうねえ。
ポーランドは第二次世界大戦で最も大きな被害を受けた国だよね。それが骨身に沁みているんだろうか? 2兆7500億円はポーランドにとってはかなりの巨額だと思うけれど、軍備調達先が、韓国一国に偏ってしまうことに国民は疑念を挟まないのだろうか? 国民は納得しているのだろうか? 彼らにとって韓国は遠い国だと思うけれど、最先端技術を持つ工業国として認識されているのかな。
純粋にほかにこのレベルの条件を引き出せる国が居ないからでしょ
最先端の工業国と認識しているかはわからんけど、アメリカ製は高く、EU製は今回の件も含めドイツが足を引っ張って信用が全くできないと考えれば、そりゃ韓国製ぐらいしか市場に選択肢がないのは自明だからこその躍進なんだろう。それにK2は貴重な新車の戦車だしねえ。
ただ韓国製が相対的に安いとはいえ、ポーランドの国力で880両もの戦車を調達したら、いくら国内産業振興があっても軍事費過大じゃないかと。まあ”その時”になったら当てならないEUの代わりに東欧圏を支えないといけないから、仕方ないんだろうでしょうけど。
韓国は工業国としてそれなりに認識されていると思いますよ。
分かりやすいところで欧州の民間車市場を見ると、ヒュンダイとKIAが欧州でそれぞれ4%以上のシェアを取ってるそうです。日本の車メーカーでこれを超えるのはトヨタ(6%ちょい)だけです。
日本ではこの二社の車はあまり見ませんけど、シェアなど見る限り、欧米では日本車と互角かそれ以上の人気と知名度があるものと思います。
それぞれじゃなくて合わせての数字。
2.75兆円!?
これがたった一国からの案件で出す契約の規模か…
すげー所まで来たな韓国軍事産業は
契約の大きさもそうだがFA-50と言う航空機分野も好調なのがより大きな驚き
陸海は既に定評があるが航空機も輸出に弾みがつけばKF-21の海外輸出も光が見えてくるのではないだろうか?
ウォン安、株安、不動産バブル崩壊に政府民間負債の爆発的増加で、金融危機目前の韓国にとっちゃ、貴重な外貨獲得源、政府も企業も必至にもなるわな。
今後の重要な輸出産業だろうし、民需ではあまり評判の良くない、売った後のサポートとかが、更なる拡大に対する試金石になるだろうね。
当面は、儲けた金は購入で賄っている重要部品の内製化への再投資に充てるべきだけど、時間的な余裕があるかどうか。
「中国と韓国は崩壊の危機だ!」って毎年主張している人がいますけど毎年外していますね。
あと、韓国はずっと前から防衛産業の輸出に注力していましたし、武器も多数輸出していますが追加発注が来るくらい好評ですよ。
地味に韓国軍に強打になってない?
K2戦車の調達の目途がなくなり、M48A5Kの退役が伸びたらしく、生産ラインを2交代に増やしたあたり、工員をどっからか引き抜いてきたのかもしれない(K1A2の生産を終えて、E2の生産準備にかかる部署?)
歩兵部隊かどっかで、在庫のK21で機械化を増強するつもりでいたら、売れ捌けちゃって出来なくなってしまったような話も見た気がする
K9も中古も新造も売れる見込みで、韓国軍の手持ちがしばらく回復する見込みがなさそう。
韓国製兵器の売れ行きが良くても、しばらくの間(K2PLの生産がポーランドに行くまで)、韓国軍全体がバランスの崩れた状態に陥るのでは?
親北が信念だった文前大統領であれば、対北が主たる用途であるK2の韓国軍配備が遅れるのはむしろ喜ばしいことだったでしょうけど、保守政権になったので対北の軍事力強化が強化されるはずでしょうから、輸出が決まって舞い上がるは結構ですが、流石にM4は何とかしないと。
トルコとポーランドとの共同開発でようやくK2のパワーパックを国産化できそうですから、そしたら、部品や素材含めてどれくらい生産数を上げられるかの問題で。西側有数の工業国の真価が問われているんじゃないでしょうか。
あるいはロシアのバックが期待できない北朝鮮が大規模な陸戦ができるかっていったら、ソウルをロケット砲で焼け野原にするのが関の山でしょうし、通常兵力は最悪米軍が何とかしてくれるって考えていて、別に韓国軍側の戦車の更新を後回しにしても大して問題はないと判断している可能性もありますが。
中露北が隣にある日本にとって自由民主国である韓国製の兵器が売れ韓国の防衛力が強化されるのは世界の平和にとっても良いことだ。ウクライナがどうなるかは予断を許さないが、アジアを権威主義陣営の脅威から守るために韓国と日本の防衛産業はこの調子で頑張ってほしい、本当に
それにしてもK-2のスペックは本当に低い。自走砲と違って戦車は最前線であらゆる攻撃に何年も晒され続ける。何故素の上面装甲で自己鍛造弾に耐え対戦車ミサイルのトップアタックにある程度耐える最強の防御と攻撃力と機動力を持つコスパ最強の10式を1億両買わないのか理解に苦しむ。人が乗ってんねんで
調達価格(国内)が約15億円で部隊配備数は100両前後の戦車がコスパ最強……?
あと、K2戦車のスペックは本当に低いと思った根拠は何ですか?
>調達価格(国内)が約15億円で部隊配備数は100両前後の戦車がコスパ最強……?
最前線で長期にわたりあらゆる攻撃を受ける戦車の性質上、スペックや信頼性は人命に直結します。人命をもっとも守れる戦車はコスパ最強です。改造ドローンの落とす小口径迫撃砲弾が怖いから前に出られない、では役目を果たせません。
>あと、K2戦車のスペックは本当に低いと思った根拠は何ですか?
10式は日本製の戦車なのでニコニコ超会議での開発者の発言など日本語の一次情報が数多く出回っているため詳しい理由は割愛しますが、K-2が10式やM1やレオパルト2に性能面で勝る要素は多くありません。単に砲の口径やエンジン出力で決まるものではないからです。しかし設計力が優れているため、必ずしも重工業先進国とは言えないポーランドやノルウェーでの製造も可能であり、その意味で10式よりはるかに優れた戦車、最良の戦車の一つであり、たとえるなら現代版のM4シャーマンのような立ち位置ではないでしょうか。
10式戦車を1両購入できる金額でK2戦車を2両購入できますので、私は数を揃えれるK2戦車の方がコスパは良いと思います。
まぁ、コスパに対する考え方は人それぞれですね。
あと、K2戦車の性能は他の第3.5世代戦車に勝るとも劣らないレベルですよ(特に懸架装置には拘っている。)
ロシア戦車相手ならポーランドで作れるK-2で充分と判断したまでだと思うんですが、幸福な悩みというか…。これは個人的な予測ですがK-2も10式も一度も実戦で真価を発揮せず退役すると思います。日韓製の戦車を持つ国はしっかりした国、戦争をせずに済む国です。
仮にK2戦車が韓国国防省の基準に達していないパワーパックしか開発できないとしても、その重装甲と強力な120mm滑腔砲は脅威的な戦力で、しかも880両も装備するのは対ロシア防衛戦闘を想定するにしても多すぎる感は否めないだろう。
現に戦車王国だったドイツでさえレオパルト2各種の装備数は107両しかなく、実際の稼動数は60両前後と推定されている。
最新鋭のレオパルト2以上とは言わないが同等なK-2戦車をしかも対戦車ミサイル対処してくるであろう新型戦車を安いからといってポーランドが従来装備してイタT-72戦車が350両の2倍以上数量であり、中戦車相当のT72の倍の装甲を持つ重戦車であるK-2戦車を装備するポーランド政府の裏の本音は分からない。
ヨーロッパ最大の陸軍国が誕生する意味は対ドイツ戦争を想定若しくは政治的威圧を意味しているのではないだろうか?