韓国とイタリアが競合する軽戦闘機(LCA)向けAESAレーダーの開発・輸出で手を組むと発表、プラットフォームを供給する両国が共同で「Phantom Strikeの独占」を防ぎ、LCA向けレーダーの供給で立場を強化する狙いがあるのだろう。
参考:Paris Air Show 2023: Hanwha Systems, Leonardo partner to develop AESA radars
参考:레오나르도, 경공격기 AESA레이더 개발 손잡다
Phantom Strikeの独占を防ぎ、FA-50とM-346FA向けのAESAレーダー供給で立場を強化する
今月26日に閉幕したパリ航空ショーで「韓国とイタリアが競合する軽戦闘機(LCA)分野で手を組む」というニュースが登場した。
#Leonardo & #Hanwha join to expand their cooperation in the airborne #AESA fire control #radar segment, to penetrate new markets and establish a joint sale network leveraging on mutual expertise and support #LeonardoPAS #ParisAirShow #PAS23 pic.twitter.com/Z4eEcRdPax
— Leonardo (@Leonardo_live) June 19, 2023
ハンファシステムズの「KF-21向けAESAレーダーアンテナ技術」とレオナルドの「信号処理および電源技術」を組み合わせ、両社は「LCA向けAESAレーダーの開発・輸出に協力することで合意した」と発表、この協力で海外向けのAESAレーダー市場を攻略するつもりらしい。
ハンファシステムズは「レオナルドが欧州市場に供給した機械式レーダー(恐らくGrifo346)をアップグレードする事業に進出するチャンスが開かれた」と述べており、レオナルドも「ハンファシステムズとの協力でLCA市場での立場を強化できる」と期待している。
LCA分野のAESAレーダーは米RTX(旧レイセオン)が開発した「Phantom Strike=空冷式AESAレーダー」に注目が集まっており、韓国のLIG Nex1も先月「FA-50に搭載可能な空冷式AESAレーダー」を発表していたが、プラットフォームを供給する韓国とイタリアが手を組むことで「共同でPhantom Strikeの独占を防ぎ、FA-50とM-346FA向けのAESAレーダー供給で立場を強化する」という狙いがあるのだろう。
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※アイキャッチ画像の出典:Leonardo
え?
FA-50の売りがPhantom strikeなのでは!?
非搭載型も選べるってことかな…売れる?
FA-50PLの売りがPhantom strikeですね。
韓国としては対等の権利を獲得できる国際共同開発品搭載が都合良い。
売れるかどうかは性能と価格次第。少なくとも韓伊の同クラス機に採用される見込みがある。
選択肢が広がるということだね。
Phantom strikeのほうが高性能ではあると思うけど政治も関わってくるだろうし
値段や性能が許容できる範囲内の差ならヨーロッパだとこっちのレーダー選ぶところもあるんじゃないかな
>> 米RTX(旧レイセオン)
やっぱりわかりにくいよなあ、社内で異議とかなかったのか・・・
合併は2020年のことだし、旧Raytheon CompanyがRTNで、合併後のRaytheon Technologies CorporationがRTXになっただけ。
まあ記事でRTXを使わなくてレイセオンで通しても問題無い気はするけど、管理人さんのより正確に記述しようとする判断だと思うので、読者は慣れましょう。
恐らくだけど、合併したことというより名前について言ってるんじゃないかと。
グラボの名前と被ってるから素の社名そのままじゃなあ、っていう。
レオナルドは米国製兵器が多い日本では馴染み薄いけど欧州防衛産業界ではかなり名前を聞く企業だよね
日本の次期戦闘機計画にも関与している企業ですしこれからよく聞くことになるかもしれませんね。確か機体本体と電子機器を担当する予定のはずです。
MCH-101掃海・輸送ヘリコプターとCH-101輸送ヘリコプター・・・
韓国が国産化(?)に成功したと言う、イスラエル製(!?)の AESA レーダーは使い物にならなかった、と言うことなのかな。
間違いが2つあります。
・韓国のAESAレーダーは国防科学研究所(ADD)とハンファシステムの共同開発で、イスラエルは試作品のテストを支援しただけです。
・韓国とイタリアは軽戦闘機(FA-50等)向けのAESAレーダーの開発・輸出で協力します。対米RTXのために手を結んだだけですね。
ジパングのうみどりだ
是非タイムスリップして頂きたい。
冒頭の写真の機体は民間向けティルトローター機AW609ですね。もう20年以上型式承認に向けたテストを行っているが、今現在においても型式承認されたという話は聞かない。ティルトローター機でオートローテーションが難しいというのは本当なのだろう。