米中貿易摩擦が激化する中、米国が台湾へ、20億ドルを超える武器売却を進めようとしている。
参考:Exclusive: U.S. pursues sale of over $2 billion in weapons to Taiwan, sources say, angering China
台湾にとって米国から兵器を導入できる、千載一遇のチャンス
米国議会には、台湾への武器売却に関する「非公式」の通知が提出された。
台湾へ売却される可能性のある武器の中で、最も高価ものは、約20億ドル(約2,163億円)相当のM1A2 エイブラムス戦車108輌だ。
台湾は、老朽化した米国製戦車のM60A3を更新するため、M1A2 エイブラムス戦車を要求しているが、現在、エイブラムス戦車は新規で製造を行っていないため、恐らく、米陸軍が使用しているエイブラムス戦車をオーバーホールし、台湾に輸出するのだろう。
米国は、同じ様な手法で、イラクや、モロッコへ、オーバーホールを行ったエイブラムス戦車を数百輌近く輸出している。
このような動きは、エイブラムス戦車を更新するための新型戦車の開発が現在、進められており、2025年から更新が始まる予定なので、現行のエイブラムス戦車の中で、最新型のM1A2C(SEPV3)へアップグレードを行わない余剰分を処分しているのだろう。
この他にも、FGM-148 ジャベリン対戦車ミサイル 409発、約1億2,900万ドル(約139億円)、BGM-71 TOW対戦車ミサイル 1,240発、約2億9,900万ドル(約323億円)、FIM-92 スティンガー対空ミサイル 250発、約2億2,300万ドル(約241億円)等の武器売却が含まれている。
今回の武器売却に掛かる費用の総額は、26億ドル(約2812億円)を超えるが、果たして、台湾が要求した通りの武器売却が承認されるのか未知数だ。
このような武器売却は、貿易摩擦が激化している米中関係を、更に難しいものにする。
中国の国防部長官、魏鳳和氏は、シンガポールのアジア安全保障会議で演説し、台湾統一に向けて武力行使を辞さない方針を明言した。
演説で、中国が台湾の主権や領土を完全に有するとの考えを示した上で「もし誰かが、台湾を中国から分裂させようとしようものなら、中国軍に選択の余地はない。一戦を交えることを惜しまず、一切の代償を惜しまず、断固として統一を守る」と話した。
そのため、今回の台湾への武器売却に米国議会が承認を出せば、中国は強硬な対応に出てくる可能性もあるが、一方で、米国の立場から言えば、中国との関係悪化を気にせず、台湾へ武器を送り込むチャンスとも言える。
台湾にとっては、 貿易摩擦による米中関係の悪化が、千載一遇のチャンスを運んできたことになる。
How we do steak and eggs. #StrikeHard @2ABCT1AD @1stArmoredDiv pic.twitter.com/ud9ScIY3e5
— 1st Battalion, 35th Armored Regiment (@Conquerors1_35) February 24, 2019
もし、エイブラムス戦車導入が成功した暁には、搭載されたガスタービンエンジンの排熱で、一体何を焼いて、笑わせてくれるだろうか、非常に興味深い。
※アイキャッチ画像の出典:pixabay
M1はかなり車体重量があるはずだけど大丈夫なのかねぇ
基礎のしっかりしてない山道を通ると崩れて
戦車が崖を転がり落ちそうだけど
台湾が使うにゃマッシブかつ大飯ぐらい過ぎる気がするけど。昔はそろそろ流石に買い換え時期だよなぁ、じゃあ、余ったのを台湾とかに売ればいいじゃない? とか思ってたけど、YouTubeでエイブラムスの工場見て、燃料費みて、あ、アメリカじゃないと運用ムリ。って思った。けどコンバットプルーフが取れた、世界一頑丈な機体だから買えば役には立つよなぁ。アメリカのエイブラムス修理工場を維持する(雇用を外国の軍事費で維持する)ならありなんかどーか。米台どうソロバンを弾くかな?。
新規生産のないM1というのは、意外と痛いかも。
アメリカ陸軍としても予備車を減らしても大丈夫なのか、と思う。
今回は逆に台湾が保有しているM48/60系列を、M60Tのごとく改造しても良いのではないだろうか。
パワーパックは、勿論ユーロパワーパックで。