台湾の国家中山科学研究院は「次世代戦闘機の開発に取り組んでいる」と昨年4月に明かして注目を集めていたが、ステルス性能を備えた次世代戦闘機の開発を2023年に開始するらしい。
参考:空軍下一代主力戰機可匿蹤採雙發動機 2023年啟動原型機設計
韓国のKF-21と同じようにステルス性能に配慮したものなのか、完全なステルス性能を獲得した第5世代機を想定しているのか
台湾は1980年代に複数の米企業と協力して国産戦闘機「F-CK-1経国」を実用化、初飛行から31年が経過した現在でもアップグレードを施したF-CK-1C/Dや同機をベースにした高等練習機「T-5勇鷹」の開発を進めており、2019年頃にT-5をベースにした軽戦闘機の開発計画があると報じられたことがある。

出典:總統府 / CC BY 2.0 T-5勇鷹
実際、開発を進めている高等練習機「T-5勇鷹」は戦闘機に必要なアビオニクスや武器を搭載するスペースが予め確保されており実戦任務に対応した戦闘機にいつもで転換可能だと現地メディアは主張、国家中山科学研究院(NCSIST)もエンジンを含む24のキーテクノロジーを国産化してT-5ベースで次世代戦闘機の開発を検討したらしいが、中国との軍事的対立が極度に悪化したため次世代戦闘機の開発を急ぐ必要があり、計画期間を圧縮するためエンジンの国内開発を断念したらしい。
空軍が立法院に提出した報告書によると台湾の次世代戦闘機はステルス性能を備えた双発機で、エンジンの候補にはF/A-18E/FやKF-21に採用されているGE製のF414とロールス・ロイス製のエンジンがリストアップされており、搭載するアビオニクスの開発や統合作業にはL3Harrisが有力視されている。

出典:KAI
次期戦闘機の開発は国産潜水艦の建造と同じ方式(NCSISTが開発全体を取りまとめ漢翔航空工業や海外企業が開発の枠組に参加する)で進められ、2023年に設計を開始して2026年までに6機の試作機を製造する予定(当初計画では2029年までに9機の試作機製造)だが、次期戦闘機の実用化時期について明確な情報がない。
恐らく2026年以降に評価テストを開始すると実用化時期は2030年代前半というのが妥当だが、特殊な事情を加味すると1年でも早く実用化させてくるはずだ。
果たして台湾の次期戦闘機は韓国のKF-21と同じようにステルス性能に配慮したものなのか、完全なステルス性能を獲得した第5世代機を想定しているのか、その辺りも含めて非常に興味深い動きといえる。
関連記事:搭載エンジンも国産開発か? 台湾が次世代戦闘機の開発に取り組んでいると明かす
※アイキャッチ画像の出典:U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Stefan Alvarez
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「ここで日本も技術協力を」
となれば良いのだが現実は潜水艦の時みたく見て見ぬフリでしょうな
日本の技術力をもクソもガチガチのハイエンド志向の日本と台湾とじゃあ求めてるものが違い過ぎるし台湾視点からすると日本なんかより遥か格上のアメリカと手を組めてる以上そもそも向こうからは眼中にないぞ
F-3と一部部品を共通化してオトクに作ろうぜ、みたいな方向性ならワンチャンあるやも
ないでしょ
そもそも経国自体もう外国なんざ信用できねぇ…自国で頑張って全部作るわ…って経緯から生まれた機体だし
一部部品共通化って考え自体出てくるはずないよ
アメリカが過去にエンジン禁輸とかやった前科あるし日本が戦時になったときにそれをしないとは限らない
>そもそも経国自体もう外国なんざ信用できねぇ…自国で頑張って全部作るわ…って経緯から生まれた機体だし
1980年代はそうだろうけど、2010年代はF-16Vに投資﹙意訳﹚していますね。
潜水艦はおろかT-5や新型艦(今の沱江級)の時も官民揃って要求拒否ったあたり、まぁそれが現実だね。
台湾の兵器開発の話題になるとすぐに日本も支援や参入を! って声が上がるけど、忘れがちだけど日本と台湾は領土問題で揉め続けてきて、最近は中国の影響でそれどころじゃないというだけで、現在進行形の問題を抱えているから、兵器の共同開発や技術支援はかなりハードルが高いよ。
震災後の台湾からの支援、政権交代後に台湾が日本への態度が軟化させたこと、対中国を見据えた流れ等があって、特にここ数年は日台は友好が進んでいるけど、政治家や官僚の実務者レベルではこうした背景を念頭にしたやり取りをしているはずだから、安全保障分野で踏み込んだ提案も上がりにくいだろうと思うよ。
「親日」なる言葉でムニャムニャ誤魔化されてるけど尖閣を争ってる相手ってのは忘れてはいけないんだよな。
現実的な脅威の中共よりマシなのはたしかだけど。
尖閣諸島で争ってるのは領土の権利ではなく漁業権なのでそこまで深刻じゃない。
日本の兵器の強みはUIの親切さやカスタマイズ性ではなく
使われている素材の異常な高性能に支えられた部分が大きいので
技術協力するなら素材技術を売り渡すことになるわけで
それが難しいんじゃないでしょうか
例えばF414-EPEを採用したら、ご指摘の「日本の素材技術」を利用する事になるね。
その手の間接的なのはあり得るかと。
F414-EPEのこと知らないんですが個人的にはGEの下請けで日本メーカーがパーツを作ったエンジンを台湾が採用したならアメリカの技術協力、川崎重工が台湾の潜水艦を一部でも製造したならたとえ下請けがどこの国のメーカーでも日本の技術協力と呼ぶのが自然かと思います。
F414-GE-EPEは、日本カーボンのハイニカロンを使用。
F414-GE-EPEは、投影面積当たりの推力がXF9-1に近い水準なのだけど、その一因の様です。
あとハイニカロンは日本カーボンからの直接供給ではなく、GE・日本カーボン・仏サフラングループの合弁会社からの供給だったかな。
この合弁会社なお陰で、GEだけでなくスネクマもハイニカロンを利用可能だった筈。
経国とF-16じゃ若干心もとないと思ってたから経国の後継機が具体化してきたのはよいことですね。
おおすごい、またエイプリルフールで噛まされてるのかと一瞬疑いましたが本当ってことでいいんですよね?
設計開始から試作機投入までが3年と異様に短いことや、エンジンもハネウェルF125と同サイズ同クラスで性能向上が見込めるあたりを選んでいるところからすると、T-5やF-CK-1の技術情報を使いまわして作れる4.5世代発展型という感じなんでしょうね。
同クラスの機体を開発中の韓国が苦戦している通り4.5世代といえど戦闘機開発は想定外に時間がかかるものですが、台湾の場合は多用途性や輸出に資するスペック上のセールスポイントよりまず防空戦闘能力が求められるでしょうし、何とか早期かつ堅実にモノになってほしいところですね。
>エンジンもハネウェルF125と同サイズ同クラスで性能向上が見込めるあたりを選んでいるところからすると
「同サイズ同クラス」は「一回り大きいエンジン」の誤りかと。
F125が二基だと、推力がF404単体とF414単体の中間レベル、重量はF414単体よりチョイ重い。
F125のサイズはF414との比較だと、径が2/3程、全長が9割程。
F125-GA-100 :直径0.59m、全長3.56m、重量0617kg、推力 military 26.8kN、afterburner 41.1kN
F404-GE-402 :直径0.89m、全長3.90m、重量1035kg、推力 military 48.9kN、afterburner 78.7kN
F414-GE-400 :直径0.89m、全長3.91m、重量1110kg、推力 military 57.8kN、afterburner 97.9kN
Eurojet EJ200:直径0.74m、全長3.99m、重量0989kg、推力 military 60kN、afterburner 90kN
ちなみにF125は、直径や重量はF414よりもアドーアに近いと思います。
参考までにアドーアや、F-5が搭載したJ85、そして日本にある意味縁のあるJ97も載せて置きます。
J97-GE-100は、日本がT-2の時に採用を見送ったGE1/J1A1の実用化版で、推力重量比がF135-100級のエンジンです。
F125-GA-100:直径0.59m、全長3.56m、重量617kg、推力 military 26.8kN、afterburner 41.1kN
J85-GE-21 :直径0.53m、全長2.86m、重量310kg、推力 military 16kN、afterburner 22kN
J97-GE-100:直径0.62m、全長2.78m、重量315kg、推力 military 23.4kN、afterburner 35.0kN
Adour Mk 102:直径0.78m、全長2.97m、重量704kg、推力 military 22.7kN、afterburner 30.8kN
Adour Mk 811:直径0.78m、全長2.97m、重量738kg、推力 military 24.6kN、afterburner 37.4kN
無難にステルスに配慮した第4世代ならいけるかなぁとは思う
F35で相当な難産だったから、第5世代はどこの国でも難産でになると思うな
要素毎の研究開発が進んでるって話は、噂としてすら聞かないし
F-35が難産だったのはABCの三機種を一緒くたにして開発しようとしたからであって
最初からA型を着地点として開発してたならそこまででもなかったと思うよ
海兵隊「いや、最初期はハリアーの後継なんですが。」
アメリカ側からも技術協力へハードルが下がりつつあるのは、中国の隆盛とロシアのふるまいが背景にある、
ただアメリカの方針転換がどのレベルまで進むのか、まだ不安定だが。
いまだに台湾を中国の一部と見なすのは、それ世界平和のために役立つかな
防衛省が「ドローンは戦場では使えないと思ってた」と言っていたそうで、日本は大丈夫かなと心配になってきました。
「カミカゼドローン」100機にロシア兵が逃げ惑う…日本の防衛政策転換は急務
当たり前にジャミング能力持ってる国からすると、そう思うのは割と自然ではある
実際、なんでロシアがジャミングしないのかは未だに謎だし
ジャミング対策されたドローンどころか、民生ドローンが飛んで役に立ってるんだからな
職業軍人ほど想像出来なかったと思うよ
研究開発ビジョン等には普通に各種UAVが予定されてるんですが
使えないなんて誰が言ったんです?
高価で大型のF414双発機にもかかわらず完全ステルスでないならF-16V以上のコストパフォーマンスは見込めないと思われるので
台湾は韓国やトルコと同じように
F-35に次ぐ完全ステルスのマルチロール機の開発を目指しているはずです。
先行する韓国やトルコとの違いは開発の動機が
どうあがいてもF-35が手に入らないからというより切実なものであるため
レーダー素子など要素要素で日本製が入り込む余地も充分考えられます
どうして国産でF-16Vにコスパで勝れると思った…。
見込めないと書いているよ。
いや台湾に限らず見込める国なんかないだろ、と言ってるんですよ。
「高価で大型のF414双発機にもかかわらず完全ステルスでないなら」の後に、「意味がない。」とでも続ける予定だったのでは?
で、その理由が「F-16V以上のコストパフォーマンスは見込めない」からと。
それはさて置き、
西側でF-16Vとコスパを競う目的なら、F404単発か、より低価格なエンジンを用いての中~低性能&超低価格路線かな?
F/A-50やテジャスなどよりも更に低価格な代物。
輸出商材としての価値は乏しいだろうけど。
高価な大型戦闘機の国産を決めておきながらF/A-18Eのような発展性のない機体を作ったらそれこそ最も低コスパなはずで、やはりKF-21のように半埋め込み式4.5世代機として作っておき、あとからステルスウェポンベイを増設可能な機体と推察するのが最も自然です。最初から完全ステルスならそれに越したことはありませんが台湾の技術力とこのスケジュール感では難しいと思われます。
そして台湾版KF-21のレーダー関係は国産の可能性が高いものの日本製が採用される余地も韓国よりは高いです。
>F/A-18Eのような発展性のない機体を作ったらそれこそ最も低コスパなはずで
技術的には、F/A-18EとF-16Vの発展余地は大同小異かと。
コスパの良い機体としてF-16Vを挙げているのに、上記の論を展開するのは論理不整合の類いだと思います。
>やはりKF-21のように半埋め込み式4.5世代機として作っておき、あとからステルスウェポンベイを増設可能な機体と推察するのが最も自然です。
ウェポンベイ用の空間を機内に設けながら未使用だと、エリアルールの影響で、同空間を持たないデザインよりも空気抵抗が大きくなります。
緊急性が低いなら、悠長に発展するのを待つ事も可能でしょうが、台湾が置かれた状態には則していないと思いました。
個人的には、4.5世代機と5世代機の中間の「5-」位の機体としては、
ウェポンベイは完全に諦めて、半埋め込み式かエンクローズド・ウェポンポッドの使用を推します。
恐らく従来兵器を使用する場合は、エンクローズド・ウェポンポッドのが方半埋め込み式よりもRCS的には良好でしょうし。
この機体が実戦配備される2030年代までにF-35が供給される可能性もなくはないのでウェポンベイを完全に諦めるのも全然アリだと思いますし、台湾のことなのでどう転んでも手堅くまとめてくれると信じてますが、全域が中国の目の前というハイレベルな戦場で非ステルス機にはあまり乗りたくないのが本音だと思うので個人的には台湾のパイロットたちのためにもできるだけ早く完全ステルスに移行できることを願っています。
航空機のエアフレームそのものを最初から大幅に改修する前提の段階的開発方式なんてのがコスパ的に有利であると思える根拠は何なんだ…。
「十分なステルス機開発技術がない状態」で設計したエアフレームが後の「完全なステルス機」開発で足引っ張るのは明らかだろう。
なら2機別々に開発した方がマシだよ。レーダー・エンジン・ミッションシステムや兵装なんかは流用するメリットがあるだろうけど。
韓国方式にリスクがあるのはわかりますが実際KF-21はそれでやってるのでそこまで不自然な考えとは言えませんし日本のように小型の実験機を作るかもしれません。世代違いで二機作る予算あればそれが一番良いです
>F-16V以上のコストパフォーマンスは見込めないと思われるので
あと、F-16Vの開発費の一部を台湾が負担した為、
F-16Vが売れると台湾にロイヤリティが入るので、
台湾がF-16Vの競合商品を作る動機も低いだろうね。
目標を捕捉した上でジャミングするのは良いのでしょうが、戦場全体にジャミングを掛けようとすると、それなりの出力が必要になるし、盛大にジャミング電波発信源アピールすることになるので、そこに向かってミサイルが飛んでくるしで、それ程簡単な話じゃ無いようです。
それに大出力となれば、それなりの巨体になって機動性は見込めないですしねぇ。
バイラクタル系の中高度を飛ぶ無人機は、高性能の光学センサー(可視光〜赤外線)を備えたハンターキラー型の無人機に駆逐させるのが一番じゃ無いでしょうか。
光子カウント型のセンサーなど、従来の常識を外れた感度を実現したデバイスも出てきていますし。
T-4とF-1方式で作るのか
エンジン輸入の目処つくのなら実戦化は早いだろうね
武器はF-16系かな
T-2ね
T-2→F-1→T-2CCVの、練習機と戦闘機の順番が逆バージョンかな?
F-CK-1﹙経国﹚→T-5勇鷹→次世代機なので。
AAMとかは、F-CK-1用に開発済みだし、
武器はF-16系と台湾国産品との併用でしょうね。
デザインは、下記の左側ベースを希望です。
リンク
台湾にステルス系マルチロール機はまだ敷居が高いのではないかと。
また米軍も自衛隊も、中国軍とパイプの太い台湾軍は信用しきれない面もあるかと。
台湾の一部が中国長距離SAMの射程に入る様だから、ステルスのニーズは高そう。
本格的なステルスは難しいかもだけど、
・ウェポンベイではなくミサイル埋め込み式
・落下増槽ではなく機内増槽
・センサー類も基本内蔵
といった感じで、実運用でのRCS低減位はしてくるかも?
ロシアとウクライナの戦い見ているとミサイルによる有人機の活動制限とかかなりの物なので、対岸からの長距離ミサイルを考えたら最低でも前方ステルス位はいるのでは?半端な第四世代導入するならF-16V増やすべきだろうし、さすがに中国に向けてのペネトレイト能力持つ全方位ステルスまでいくとさすがにハードルは高いと思うが。
f-3と比べると開発スケジュールが早いね
自国防衛にある程度特化するなら要求性能は日本より低いだろう。目指しているのが5世代機なら6世代作ろうとしている日本と比較してもな。
台湾のステルス機体かぁ~。
どんな感じの機体に仕上がるのかワクワクしてる自分がいる。
F-3君も頑張って。