フィリピンはマルチロール機の導入を進めており、米Defense Newsは23日「フィリピンとスウェーデンは3月中に防衛協力協定を締結予定だ」「フィリピンは調達機種を明かしていないもののグリペンが最有力候補になった」と報じている。
参考:Philippines hints at fresh fighter fleet amid negotiations with Sweden
フィリピンは調達機種を明かしていないもののグリペンが最有力候補になった
フィリピンは後継機を取得しないまま2005年に戦闘機「F-5A/B」を退役させたため純粋な戦闘機戦力を喪失してしまったが、韓国からFA-50を導入するなど戦闘機戦力の再構築を試みており、Horizonと呼ばれる近代化プログラムの下で高度なマルチロール機の導入を進めている。

出典:Lockheed Martin インドネシア向けに提案予定のF-16V
フィリピン軍の合同参謀本部議長を務めるギルバート・ガペー陸軍中将は「ドゥテルテ大統領の任期が切れる前に導入契約を締結する」と述べていたものの、F-16Vは2億ドルを超える導入コストが、グリペンはドゥテルテ政権の政策=麻薬取締に関連した人権問題がネックで協議が進まず、ドゥテルテ大統領は「マルチロール機の購入計画」を承認しただけに留まり、ジェーンズは「導入機種の選定や計画への資金供給は次期政権に託されることになった」と報じていた。
これを引き継いだマルコス大統領は昨年6月「防衛装備品の移転に関する協定」をスウェーデンと締結、今年1月には今後10年間の国防支出として「2兆ペソ=約350億ドル」を承認、米Defense Newsは23日「フィリピンとスウェーデンは防衛協力の最終条件を詰めている」「これが戦闘機調達における重要な鍵になる」「両国は3月中に防衛協力に関する協定を締結予定だ」「フィリピンは調達機種を明かしていないもののグリペンが最有力候補になった」と報じている。
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※アイキャッチ画像の出典:チェコ空軍のグリペン
まあ、ほぼゼロからの運用体制再起動の費用込みなんでしょうけどF-16V一機当たり2億ドルは、もはや乾いた笑いしか出てこない。
F-3?はいくらになることやら。
諸々込みにしてもブルガリア空軍の8機12億ドルと比べて高いですよね。
戦闘機はMiGで西側固定翼機は輸送機くらいしかないブルガリア空軍と比べて
F-16の流れを汲むFA-50で空軍再生中のフィリピン空軍がF-16導入のハードルがそこまで極端に高いとも思えんのですが。
軍事のパートナーなら、格安価格で売っても良いはずなのに、安くないな。
アメリカもケチになったな。
グリペンとFA-50のハイローミックスかな?
航続距離が大丈夫かなと思いますが
中古なら安く買えそうですしいいですね
Eタイプだと価格がやばそうですが
地理的条件からすれば、長い航続距離があるE型一択なんですけど、お財布との相談ってとこが辛いですよね。
グリペンはここ最近、輸出が振るわなかったので、久々にチャンス到来ですね。
アジア圏で唯一グリペン購入したタイも、今となってはF-35に興味を示してしまっているので。
高くなりすぎてそこまで出すならF-16Vでいいじゃんになってるからね。
F-16Vのフィリピンでの導入コストが1機2億ドル超えで高過ぎるからグリペンになりそう、って記事では?
対中国の安全保障環境を考えれば、台湾・フィリピンの防衛力強化は、日本にとって不可欠になります。
バシー海峡・台湾海峡の防衛を考えれば、フィリピンの防空能力強化・攻撃力強化は、日本にとって喜ばしいニュースですね。
グリペンの航続距離は長くなさそうだけど、フィリピンはその辺りをどう考えているのか気になるなぁ
航空基地の場所は、特に気になりますね。
グリペンなので、STOL能力を持っている中で、導入・運用のコスパを重視したのかなあと考えていました。
スエーデン空軍に就役中のC/D型を今回の締結に合わせて色々と抱き合わせたうえで放出。
それに合わせて輸出が伸びないグリペンE/Fと入れ替えるのも有りかもしれない。
C/Dですと同じアジア圏でタイが運営しているだけにサポート面でも有利なのかもしれませんね。
日本にも、こうした軽量?戦闘機も欲しいような。
F2は別?として、F15もF3?もF35も大きいし。
ひょっとして無人戦闘機がそれになるのかな?。
私も全く同感です。
そもそも機体を見せるアラート任務に維持費が高い「ステルス」戦闘機を投入するなんて効率が悪過ぎます。
アラート任務でしたら、グリペンE/F使わずともC/Dで充分ではないでしょうか。
自衛隊の隊員数や戦闘機の保有機数に余裕がないのに仮想敵には事欠かず、しかも最大の仮想敵は航空戦力を絶賛増強中、という我が国の防衛事情で限られた枠をスクランブル専用機に使う余裕はないと思います。
戦闘機に限らず兵器というのは有事に備えるためのものなので、平時は無駄飯食いになるのはある程度仕方のないところかと。
まあ運用コストもパイロットの数を全て無視して願望を言っていいなら保有機数を数十機くらいドーンと増やしてそーゆー枠を作って欲しい、と思わないでもありませんが。
足が短すぎて洋上CAP任務もできない単能戦闘機だけ抱えておける余裕なんて
今の自衛隊に1㎜もないんですが
グリペンが適しているかはさて置き、平時には高等訓練やスクランブルを任せ、現状では有事に後方(例えば南西方面で戦闘になったとして北方東方も戦闘機をカラに出来ない)で遊兵化する主力機を戦域投入する為に後方防空を担当する予備戦力は欲しい所。
現状ではこの二線級戦力が無いので有事の際の主力戦闘機遊兵化に解決策が無い。
「100じゃなければ意味が無い」とゼロを選択するより能力不足は承知の上で40でも50でもゼロよりマシなはずだ。
勿論理想は戦闘機定数を拡大して予備戦力すら高価な主力機で賄う事だがその余裕こそが無い。
T-4後継機にこういった用途にも使える派生型は欲しい。
まず多分「遊兵化」が思ってるのと意味が違うんじゃないかな。
で、主力が西に回った時に北の守りを任せるなら極端に戦力が落ちたらダメじゃん。
ネックになってるのがコストなら質を落としてその分、数を増やしてカバーする、という手もなくはないけど、仰る通り「戦闘機定数を拡大する余裕こそがない」つまりネックになってるのは機数。
なら定数一杯ちゃんと戦力になる機体を用意するべきで、F-35での更新、JSI化、F-3の開発、と調達可能なベストの機種を調達しつつ手持ちの戦力を最大化する戦略は間違ってないし(対艦を強化できないJSIのコスパに若干の不満を感じつつ)、残念ながらグリペンの居場所はないかと。
すいません、読み違ってました。
主力機が配備されてる任地をガラ空きにできないから動けない=「遊兵化」するから能力不足でも代替機を用意して…、ってことね。いや理解はしたけどその思考経路というか優先順位付けは悠長過ぎやしませんか…。
で、まあ順序は違えど話は同じです。足の短い機体じゃガラ空きの後方を少ない機数でカバー出来ないし何より別機種だとパイロットもそのためだけに育てなきゃいけない。
当面その目的での予備戦力強化したいならDJの 複座JSI化一択じゃないでしょうか。F-2Bも改修後回しにしてる機体があるだろうからこれも改修。
能力不足と定数超えを容認して数を増やすならF-15Pre機の退役延期でしょうね。パイロットやら整備やら、その為に人を育てなきゃいけない新機種導入はそれだけでものすごい負担なので。
インドやサウジやエジプトなど、特定国への依存度を下げるために多様な機種を導入してる国とは状況が違うので、どう捏ね回してもグリペン(を含む新規の機種)の出番はないんじゃないかなぁ。
人員面で可能性があるのは仰る様にT-4後継機の武装型ですが、これまたどうしても航続距離が短くなってしまうので我が国の国土事情だとなかなか難しいかと…。
海自の哨戒艦も「30mmで何するんだ」とか「そんな武装で戦えるのか」とか言う向きがあるが主力艦を警戒監視から解放するのに必要な装備。
なら空にも哨戒艦に相当する機材があって良いだろうというのが根本の発想ですね。
何かと航続力が問題になるがTー4後継で新規開発出来るならCFT等を使用して機関砲&SRAAM×2以外の搭載力を燃料に全振りできる仕様にすれば解決するでしょ。
と言うか将来的に主力機によるスクランブルは(敵性国家の無人機による嫌がらせにより)破綻する可能性があり、本邦も安上がりな機材での対応策を考えておく必要があると思いますよ。
武装化して更に航続距離延伸なんてしようと思ったらベース機には機体にもエンジンにもそれだけのマージンが求められ、それはそのままベース機のコストに跳ね返ります。
気休めにしかならない数十機の予備戦力機のために200機の練習機のコストを上げるのは
「有事の備えとして甘受すべき平時のコスト増」としてもコスパが悪過ぎるかと。
まあLIFT機として数十機のT-7AとかM346とかを導入して有事に武装化して「気休め防空機」として配置する、くらいならありでしょうが(その場合航続距離は諦める)、それならやはり主力機の複座型を高等練習機に使う方がコスパが良い気がします。
この辺は日本の国土事情による部分が大きいので他国の練習機運用はあまり参考にならないかと。
どんどん高コスト化する作戦機によるスクランブルでは遠からず破綻するのはその通りなのですが
広大な領空とADIZと「大型機を多数擁する複数の仮想敵国」を抱える我が国の場合のらりくらり逃げ回る大型機を追い回す必要があるので
少なくとも安上がりでも脚の短い軽戦闘機はあんまり解決策にならんのではないでしょうか。
使わないでただ置いておくのですら無料にはならない
そんな場所がどこにあるのか、
維持費はどうするのか
そもそも人はどうするのか
搭乗員だけでなく整備補給関連の人員も大量に必要になるのだが
ロボットで全自動でもないと無理でしょ
つーかなんでフィリピィン軍の話題で物差しを超える範囲で日本がグリペンをあーだーこーだ言っているのよ。
「グリペンがフィリピン軍の導入候補になった」という記事のコメ欄で
「島嶼国家のフィリピンでグリペンかぁ」
「なら日本にもグリペン(みたいな軽量機)が欲しいなぁ」
「いや要らんよ、定数あるしF-15やF-2運用してるんだからそれ引っ張った方がええがな」…
って話になるのがそんなにおかしいですかね?
そこで唐突にどこぞの半島国の軽戦闘機の批判とかにまで話がふっ飛ぶなら何でやねん、ってなるのも分かるけど。
私も同様の感想を持っていたのですが、実際調べてみると機数の少ない機体維持費は馬鹿にできず結局、メジャーな機体の数を揃えたほうが安くつくようです。
ただ2機で上がっているのをロイヤルウィングマンとのペアでという方向性はアリかなあ。
J-WING眺めてたら、将来的にアラート任務を無人機に任せる塩対応の構想があるのだとか。
まあ合理的ではありますが「日本は有人機でのアラート体制を維持できなくなった」というメッセージにもなりかねないですね。
ADIZ外端に24時間常駐してる監視機がスチャッと寄ってきて初期対応、が有人機が駆けつけるより全然早くできるならそれはそれで体制の盤石さをアピールできる気もしますが、問題は実際それでどれだけ退去させられるかですね。
ペイルアウトして機体を1スクランブルごとに捨てる運用かな?>足の短い機体がほしい
広大な領海と長い国土を抱えている以上、足の短い欧州向けな軽量戦闘機の類は日本では厳しいですね。使い物になるように大型化して戦闘航続距離を伸ばしたのがF16ベースに作ったF2だった訳ですし。
グリペンC/Dでもサポートとか考えると一機あたり150億はかたいでしょうしな。
そんなの入れるぐらいならF-15Jの追加近代化の方がましという。
名前や造形のカッコよさやマルチロール性で日本にグリペンのファンが多いのは分かります。人によってはエロゲーの影響もあるんだろうけど。
でもグリペンの性能や長所が日本の国情に合わないのではないかと思います。仮想でもない敵国が第5世代戦闘機を揃え始めている今は特に。エリア88の無人F/A-18ホーネットみたいに、大量の無人グリペンを数年以内に揃えられる訳もないですし。
ラノベかもですよ。
いや、どっちにしても勘弁してほしいけど
敢えて言ってみると。
かなり以前ですが、自衛隊の方で、将来はスクランブルを二段階に分け、
最初の段階は無人機に任せると言っていたように憶えています。(文書名を忘れてすみません。)
ですから、いずれ、無人機を使うものと想像します。
素人は良いとは思いませんし、有人機が良いのでは、と思っています。
となると、小型機かな、と思っています。航続距離は必要ですが。
大型のミサイルは必要ないでしょう。機関砲とAIM-9で良いのでは。
上昇力に優れ、足は速く、AB無しで高速が出せるものが良いですね。
ステルスの必要はありません。
こう考えると、グリペン(のマリタイム)は結構当てはまると思うのですが。
予算の問題はありますが、悪い言い方、現在から暫くの間、
お金のことをあまり言っていられない時期が来るような気もします。
日本やアメリカと違ってフィリピン軍にはまだまだ伸び代があるだろうから、このまま強化して中国を牽制できるようになって欲しいところ。
こう言うとフィリピンが不安定要素や中国側になったらどうすんだとか言われることもあるけど、そんな先のこと分かるなら誰も中露に投資してないってばよ。
年末の時点でF-16が完全に諦められた訳ではなく、欧州の中古機購入や米国からの資金援助で財政的ハードルを越えることを検討していた。
しかし、欧州の中古機はアルゼンチンやウクライナに優先的に回され、10月以降米国の対外軍事援助は中東とウクライナと国境対策を巻き込んで政治問題化、どちらも現実的ではなくなった。
リンク
帰結として前から言われてたグリペン導入構想の優勢化か?