インド太平洋関連

台湾、中国の極超音速兵器「DF-17」配備の狙いは台湾ではなく米軍基地

台湾メディアは19日、中国が台湾に近い福建省と広東省に極超音速兵器「DF-17(東風17号)」を配備したと大きく報じており、弾道ミサイル迎撃に対応した米国製防空システム「パトリオット(PAC-3)」で迎撃が難しいと警告している。

参考:China deploys DF-17 hypersonic missiles across from Taiwan to prepare for invasion

中国は極超音速兵器「DF-17」の配備に際して影響を受ける周辺国(特に日本)に了承をとったのだろうか?

香港のサウスチャイナ・モーニング・ポスト紙は18日、中国が台湾への武力侵攻に備えて福建省と広東省に陸上発射型の極超音速兵器「DF-17(東風17号)」を配備したと報じて大きな注目を集めている。

参考:中国が極超音速兵器「DF-17」を福建省と広東省に配備、台湾や日本が射程圏内に

特にDF-17の攻撃対象に挙げられている台湾では、DF-17が弾頭部分に採用している極超音速滑空体がマッハ5を超える速度で自由に飛行コースを変更しながら接近してくるため、台湾が配備している米国製防空システム「パトリオット(PAC-3)」では撃ち落とせない可能性が高いと指摘、さらに対岸に配備されたロシア製防空システム「S-400」の脅威にも触れ「中国軍のS-400は台湾全域をカバーしており、空軍の戦闘機が離陸した瞬間に攻撃を仕掛けてくる」と警戒感をあらわにした。

出典:Vitaly V. Kuzmin / CC BY-SA 4.0

ただ福建省と広東省に配備されたDF-17が台湾だけを標的にしてるという主張には否定的で、今回のDF-17配備は台湾問題に介入する米国を牽制するのが真の目的で日本に駐留する在日米軍基地や横須賀を母港にしている米海軍第7艦隊を狙っていると報じており、台湾の王定宇議員(民進党)も今回配備されたDF-17は台湾だけでなく日本や米軍基地も射程圏内に収めているため「日米豪印などの周辺国は容認出来ないだろう」を語っている。

台湾メディアや王定宇議員が指摘した通り、これまで福建省と広東省に配備されていた弾道ミサイルは射程距離が600km程度と短く台湾のみを標的にしていたが、今回配備されたDF-17の射程距離は準中距離弾道ミサイル(2,500km)に相当するため沖縄、大阪、東京といった日本の主要都市は勿論、嘉手納基地(沖縄)、佐世保基地(長崎)、岩国基地(山口)、横須賀基地(神奈川)、厚木基地(神奈川)、横田基地(東京)と言った在日米軍も攻撃対象に入るだろう。

さらに問題なのは現状の防空システムでは迎撃困難だという点で、仮に迎撃できる可能性があるとすれば極超音速滑空体が滑空に入る前=弾道ミサイルのブースターに搭載され打ち上げられている最中ぐらいだが、発射直後の上昇段階を狙うには限りなく射点に近づく必要があるため、現実的にはこの方法は不可能と言っていい。

以上のように中国のDF-17に対して有効な迎撃手段がない以上、検討中の敵基地攻撃能力保有を早急に進める必要がある。

余談だが以前、敵基地攻撃能力の保有には周辺国(中国や韓国)の了解が必要ではないかという質問を河野防衛大臣にぶつけた記者がいたが、中国は極超音速兵器「DF-17」の配備に際して影響を受ける周辺国に了承をとったのか、理解を得るための努力を重ねたのかを是非取材して欲しいところだ。

 

※アイキャッチ画像の出典:public domain 沖縄の嘉手納基地

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コメント

    • 匿名
    • 2020年 10月 19日

    東京新聞の記者は今すぐ中共大使館へ取材に行き、机バンバン叩きながら4時間ぐらい「日本や台湾など周辺国の理解を得たんですか!?」と大声で駐在武官に問い詰めなさい。

    50
      • 匿名
      • 2020年 10月 19日

      東京新聞は朝日と同じ層が購読してるんですよ、
      もはやそういう層に絞ってマーケティングしないと新聞が売れないから。
      ここは大陸の共産党独裁政権じゃないんだから右から左まで多様な声があるのは良いことです
      大陸の記者が大臣に絡んだら、そのまま行方不明になりますから

      5
    • 匿名
    • 2020年 10月 19日

    こんな状況でも、チベット問題の報道が少しづつ扱えるようになったし、
    自衛隊を好意的に扱ったバラエティ番組が増えてて、昔よりマシになってるという悲しい話。
    一昔前なんて、自衛隊なんてテレビでは好意的に扱ってくれなかったからな。

    まあ、東○新聞とか共○通信とか、今でも飛び抜けて頭おかしいのはいるけど。
    ※あさぴーはああいう芸風なのでw

    12
      • 匿名
      • 2020年 10月 19日

      朝日新聞は、ソ連スパイ尾崎秀実元死刑囚が日中戦争を煽りまくる等、売国の伝統が戦前の昔からある。

      15
      • 匿名
      • 2020年 10月 20日

      赤旗の方がいっそ清々しい。
      あれはチラシみたいなもん。
      読まないが。

    • 匿名
    • 2020年 10月 19日

    もう発射後には撃ち落とせない。防衛するには発射装置を破壊するしかない。発射装置が敵国内にある場合、いままでの専守防衛で許されている防御では防衛できない。専守防衛を定義しなおす時期です。もう基地およびTELに対する攻撃は許される。あとはどの時点で攻撃を始めることが許されるのかを決めるだけ。

    4
      • 匿名
      • 2020年 10月 19日

      >もう基地およびTELに対する攻撃は許される。

      TELに対する攻撃はアメリカでも難しいんですよ。
      本物だけでなくデコイなども使用されますしね。
      基地を攻撃してもTELが出発した後だったら意味はありません。

      3
        • 匿名
        • 2020年 10月 19日

        実際に破壊できるかはともかく、TELはどこにあっても反撃の対象にしなければならない。でも基地の攻撃のみ許される、なんていうおかしな結論になりそう。

        2
      • 匿名
      • 2020年 10月 19日

      現実としては第2波の阻止、つまり一撃を受けた後の反撃としてしか敵基地攻撃は出来ないでしょう。それ以外はどんな状況であっても先制攻撃と糾弾され、相手に絶対的な大義名分を与えます。

      国内の指揮系統など継戦能力を高める、破壊に対する抗堪性を早急に向上させる必要があります。

      9
        • 匿名
        • 2020年 10月 20日

        開戦時先制攻撃できるかという話ではないのです。現在の専守防衛は交戦状態になっても交戦状態にない地域や基地を攻撃対象にできない。日本国内を射程内とする基地やTELは複数ある。例えば基地Aから攻撃を受けたとき、まだ何もしていない基地Bを攻撃できるのか。どこかで交戦状態になれば、内陸部の基地やTELを攻撃してよいのか。地上の基地、海上の護衛艦、米軍の艦船、台湾の基地。何が交戦状態になればこの基地を攻撃できるのか。どの時点でミサイル基地やTELが攻撃対象になるのかという基準に話です。

        3
    • 匿名
    • 2020年 10月 19日

    中国は台湾に無数の短距離弾道ミサイルを向けているからね。
    しまいには、台湾本島にまで届く多連装ロケット砲(PCL-191)を開発・運用しているし。

    1
    • 匿名
    • 2020年 10月 19日

    S学会が支持母体のK党は、敵基地攻撃能力の保有に反対するな。日本の防衛を邪魔すると仏罰が下って地獄行きだぞ。

    8
      • 匿名
      • 2020年 10月 19日

      中国が攻めてきたら、仏罰じゃーっと言うつもりなんだよ。

      7
    • 匿名
    • 2020年 10月 19日

    戦略として、普通ならこうした反論が来るのは当たり前なので、仕掛けた以上は反対世論が育つまで馬脚を現すような動きは避けるべきですが、今の中国は全く待てませんよね。余裕も、工作に対する自信も感じません。

    「敵基地攻撃能力の保有には周辺国(中国や韓国)の了解が必要ではないかという質問を河野防衛大臣にぶつけた記者がいたが、中国は極超音速兵器「DF-17」の配備に際して影響を受ける周辺国に了承をとったのか、理解を得るための努力を重ねたのかを是非取材して欲しいところだ。」

    5
    • 匿名
    • 2020年 10月 19日

    着々と圧力を重ねてるねぇ。
    もう米軍は台湾進攻が起きても海峡域に海軍寄せるポーズすら出来ないのでは。
    狩られる可能性があるだけで何も出来ないし。

    4
      • 匿名
      • 2020年 10月 19日

      馬鹿がおる

      9
      • 匿名
      • 2020年 10月 19日

      中国側はアメリカから攻撃を受けない想定なの?
      アメリカの攻撃型原潜の前では中国海軍は公園のボートと変わらんぞ。
      中国の艦艇では攻撃も防御も出来ない。

      4
    • 匿名
    • 2020年 10月 19日

    中国がなりふり構わず、軍事的に、多方面に圧迫してるが、戦略があってやってるのだろうか?
    チベット、モンゴル、インド、台湾を越えてアメリカ、東南アジア、尖閣諸島、あとどこだ?
    今になって急に「進出」を急ぐ理由があるとすれば、国内問題から目を反らせるためかな?古典的だけど。
    いや、食料調達か。

    2
      • 匿名
      • 2020年 10月 19日

      巨大化し過ぎて遠心力が働き、統制が取りきれなくなっているように見えます。

      6
      • 匿名
      • 2020年 10月 20日

      かつてはソ連と北朝鮮とも領土問題を抱えていたので、まだマシといういい方もできる

      2
      • 匿名
      • 2020年 10月 20日

      >チベット、モンゴル、インド、台湾を越えてアメリカ、東南アジア、尖閣諸島

      その辺りは前から圧迫しているでしょ(アメリカ以外)。
      まぁ
      アメリカについては米中貿易戦争が発端ですね。

      1
      • 匿名
      • 2020年 10月 20日

      現場の制御ができなくなってるんでしょう。
      習近平政権は国内向けに弱気を見せられない、と固く信じてるようですし。

      1
    • 匿名
    • 2020年 10月 19日

    以前BSの番組で拓殖大学総長が話した内容だと、日本に今一番求められている能力それは迅速な滑走路の復旧作業とのこと
    つまり防ぐ手立ては余り無い

    3
    • 匿名
    • 2020年 10月 19日

    ブログ主まで皮肉られて
    東京新聞のおバカさんは草

    9
    • 匿名
    • 2020年 10月 20日

    敗戦革命狙ってるんだから そのために尽力するのは当然で

    1

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