陸上自衛隊と海上自衛隊は、豪州で6月3日から8月21日まで実施される実動訓練、Talisman Sabre(タリスマン・セイバー)の詳細について発表した。
参考:陸上自衛隊 豪州における米軍との実動訓練(タリスマン・セイバー19)の実施について
参考:海上自衛隊 豪州における米軍との実動訓練(タリスマン・セイバー19)の実施について
第二次世界大戦以降、最大規模の上陸演習を行うタリスマン・セイバー
陸上自衛隊と海上自衛隊は、オーストラリアのクイーンズランド州、ショールウォーターベイ演習場及び同周辺海域で、実施される「タリスマン・セイバー 19(以下、TS19)」に訓練部隊を派遣し、米海兵隊、米海軍と共同演習を行うと発表した。
タリスマン・セイバーとは、隔年で実施されている米豪軍事演習で、2005年に初めて実施されて以来、7回実施されており、今回のTS19で8回目だ。
基本的には、米豪2ヶ国間の軍事演習だが、追加で第3国を招待することもあり、日本は2015年に40人の陸上自衛隊員が初めて参加し、2017年にも陸上自衛隊の第1空挺団、第3普通科大隊基幹の約60名が参加した。
今回開催されるTS19には、これまでの参加規模を遥かに上回る部隊を派遣する予定だ。
陸上自衛隊は、水陸機動団、第1ヘリコプター団から約330名が演習に参加し、水陸両用車のAAV-7や、CH-47、120mm迫撃砲、中距離多目的誘導弾等を持ち込む予定。初参加となる海上自衛隊は、護衛艦「いせ」、輸送艦「くにさき」が派遣される予定だ。
以前の演習内容から想像すると、TS15と同じく、日米の空挺部隊による空挺堡確保や、今回、派遣される護衛艦「いせ」や、輸送艦「くにさき」を使用し、洋上からAAV-7を発進させ、日米豪共同で上陸演習を実施するものと思われる。
輸送艦「くにさき」は、ウェルドックを備えた「おおすみ型輸送艦」の3番艦で、AAV-7を艦尾から直接発進させることが出来る。
護衛艦「いせ」は、ひゅうが型護衛艦の2番艦で、V-22オスプレイの発着も可能な飛行甲板を備えているが、残念ながら、海上自衛隊が導入したV-22は、5月まで米国の海兵隊基地で訓練を行っているため、今回の演習には、恐らく間に合わないだろう。
但し、今回の共同上陸演習中に、米海兵隊のV-22オスプレイによる、護衛艦「いせ」での発着訓練が行われるかもしれない。
前回、TS17で行われた上陸演習は、第二次世界大戦以降、最大規模の上陸演習と言われるほど大掛かりなもので、米豪3万3000人以上が参加し、米海軍の強襲揚陸艦「ベロー・ウッド」、豪海軍の強襲揚陸艦「キャンベラ」を筆頭に、20隻の艦艇、200機以上の航空機が参加した。
米海兵隊は、今年のタリスマン・セイバーへ、例年以上の航空戦力と兵力を送り込むと言っているので、TS17に劣らない規模での上陸演習が行われると予想され、日本の水陸機動団にとって、貴重な経験を積むことになるのは間違いない。
※アイキャッチ画像の出典:陸上自衛隊
広い演習場があるのはうらやましい、日本も自由に演習できる無人島とか用意できないのかね。
硫黄島ならありそう。
ミサイルとか榴弾砲を最大射程でブッ放したりは出来ないけど
それなりに広い演習場はあちこちにあるし、海岸線にある演習場じゃ上陸訓練もやってるよ
無いのは予算