イスラエル航空宇宙産業は今月10日、イスラエル国防軍が開発を進めていた次期装甲戦闘車「カルメル」の主契約者に選ばれたと発表して注目を集めている。
参考:IAI Selected as Prime Contractor for the Carmel Program
SF映画の中に登場する未来の戦闘マシーンと呼ばれているほど現実離れしたカルメルの戦闘効率
イスラエル国防軍は狭い路地が多いガザ地区での戦闘経験を生かして次期装甲戦闘車「カルメル」の開発を進めており、もはや「SF映画の中に登場する未来の戦闘マシーン」と呼ばれているほど現実離れした性能を要求している。
一般的な装甲戦闘車は車長、操縦士、砲手の3名で運用されるのだが自動走行技術やAIを駆使することでカルメルは2名での運用が求められており、完全に密閉された車体にいながら360度の視界が得られるシースルー装甲=つまり車体に取り付けられた複数のセンサーと光学カメラによって取得された情報や映像が車内の乗員に提供することも要求、この難題にエルビット・システムズ、ラファエル、イスラエル航空宇宙産業(IAI)の3社がそれぞれ異なるシステムを開発してイスラエル国防軍に提出。
この中から次期装甲戦闘車「カルメル」の主契約者に選ばれたのはIAIが提案したシステムで同社が公開した動画を見る限り、我々が知っている装甲戦闘車とは別次元の戦い方が披露されている。
IAIの提案したカルメルは自動走行技術とAIによって制御されているため2名の乗員は操縦を気にすること無くモニターに映された戦場状況に集中することができ、敵の位置すらAIが判別してモニターに表示してくれるため索敵すら行う必要がなく、乗員は目標をタッチして攻撃を指示(攻撃の承認)さえすれば搭載兵器を使用してカルメル自身が自動的に交戦してくれるという寸法だ。
さらにカルメルには戦場状況の認識範囲を拡張するための小型UAVが搭載されているため、2名の乗員は上空から戦場全体を見下ろす視点も活用しながら優位に戦闘を進めていくことが可能で、降車した兵士も専用モニターを使用すればカルメルの乗員と同じ状況認識を共有することができる。
つまりIAIは拡張された戦場認識力と人間が瞬時に判断できるレベルにまで情報を加工するAI技術が組み合わされば「戦闘効率の引き上げと省力化を同時に達成できる」と言っているのだが、本当に現実離れしたカルメルの戦闘能力は実現するのだろうか?
世界中の防衛関係者は次期装甲戦闘車「カルメル」の開発状況を注視しており、これが実用化できると判れば装甲戦闘車の新たなゴールド・スタンダードになることだけは間違いない。
追記:イスラエルのCamero-Tech社は遮蔽物を貫通して内部に存在する人間を検出するシステム「Xaverシリーズ」を開発しているのだが、同社は今月19日にパリで開幕する防衛装備品の見本市「Milipol Paris 2021」でXaverシリーズの最新モデル「XLR40」を発表する予定だと報じられており注目を集めている。
参考:New Israeli tech that can ‘see through walls’ to be unveiled at Paris military expo
このXaverは目標に限りなく近い地点(理想は対象の建物の壁に密着させる)で作動させる必要があったのだが、パリで公開されるXLR40は1人で展開・運用が可能なコンパクトさと50m離れた地点から遮蔽物を貫通して内部に存在する人間を正確に検出する性能を備えているとCamero-Techは説明しており、上位モデル「XLR80」はXLR40よりも大きくなるが100m離れた建物や遮蔽物に潜む兵士や人間を検出できるらしい。
敵見方を識別する部分に課題は残るものの、仮にカルメルが遮蔽物を貫通して内部に存在する人間を検出するシステムを採用すれば、、、恐ろし過ぎる。
※アイキャッチ画像の出典:Israel Aerospace Industries
周りの国全て敵のイスラエルはやっぱ本気度が違うなぁ、日本も海を隔てているとはいえほとんどの周辺国は仮想敵国なのになあ
こういったシステムは装備庁も基礎研究だけはしてるって信じたいけど…最悪買えばいいかな
というかイスラエルって常時戦争状態みたいなもんだし、世界的に見ても危険度と危機感のレベルがかなり高い
韓国軍はアメリカが指揮権持っているし北朝鮮は他国への侵攻能力がないから正直平和なもんだったぞ
ただ中国は脅威度高いのに、経済水域や領海領土問題はともかく日本国民への直接的な攻撃の可能性が少ない分、世論の理解が得られにくいのが厳しいところ
これ敵味方の識別どうやってるんだろ
味方は特別なマーカーをヘルメットとかにつけてるのかな?
マーカーついてない奴=敵ってなったら関係ない第三者を誤射する可能性があるのでは
攻撃には乗員の承認が要る?から最終的には乗員が判断するのでは。
敵味方、に加えて「それ以外」とかもどうするのか興味あります。
ガザでの戦闘も、それ以外を意識してなきゃ仕事にならなかっただろうし。
味方はよいとして、敵とそれ以外。
その識別方法によって、間違って殺害される一般市民が増えたり減ったりするということになるのかな?
味方はネットワークがメイン。周囲が敵だけなら判定は楽だけど、味方が紛れ込むなら判定基準が変わるんだろう、その為のAIでしょ。
火器を向ける等明らかな敵意があるなら脅威度大、明らかに襲撃に繋がりそうな動きならイエローとかあるんでしょ
実用化出来てもコストが凄いことになりそう
優秀な兵士はプライスレス
特に最先端の兵器を使いこなす頭脳とタフさ、国家への忠誠心をもった兵士ならね
OSのインストールで優秀な兵器を大量生産できるのはいいよね!
問題は日本じゃなくて中国の方がやりそうだけど・・
スマートフォンと同じで開発コストはクソ高いが量産コストは大したこと無い
シースルー映像は30年以上前の作品のガンバスターやガンダムでも普通に使われていた。
いくつかのカメラを組み合わせれば特に困難な技術ではない、車の周囲モニターの発展型。
これのすごいのはシースルーでの戦闘を成立させる(かもしれない)ソフト面では
ここまで自動化するなら、無人じゃダメなのか?
2人の乗員は、AIが上げてくる「こいつは敵ですか?撃って良いですか?」に、ひたすら「OK」「NO」を出すだけになるのかな
結局2人じゃ判断が間に合わなくて3人必要、なんてオチになったりして
動画の後半で乗員は降りて無人になった装甲車をゲーム機みたいな端末で操作してる
そもそも既存のIFVや戦車に複数の乗員が必要なのは維持整備の都合もあるので、イスラエルだから運用できる、となるかもね。
攻撃の可否をAIが判断するのと人が判断するのとでは全然違うからね
あと二人いたほうが同時により広範囲確認できるし、一人に何かあった時でも即戦闘不能とならない
わしもおもた。
勿論歩兵の救出等に使うってのもあるけど、ディスプレイやシートのスペース、有効活用した方が良いとは思うわ。
これ極限まで進めてラジコンゲーム化して戦争で誰も死ななくなればいいのに
無人の指定フィールドで決着つけるならそれでも良いけどね。
ルールを変えず兵士や兵器を自動化機械に代えるだけなら誰も死なないなんてあり得ない。
誰も死なない極限まで進めるならヴァーチャル戦争でしょ。
ここまで自動化が進み、戦闘での人間の役割が「判断」に集約されてくると、
人間とAIはどちらがより正確に判断できるのかという知恵比べになる。
ある意味、人間が高度に訓練されていないとAIに劣る結果しか残せなくなる。
乗員の作業量と精神的な負荷は半端無いものになりそうですね。
そのうちストレス障害で戦線離脱とか出てきそう。
なんかおいしそうな名前
もしくはオペラの演目
凄いんだけど主力戦車並の値段になりそう
もがみ型の車両版か
どちらかというとFー35の方が‘近いのではという気もする
被弾してもカメラって壊れないのかね
そりゃ壊れるでしょ
下手すりゃ金属粉末入りペンキをぶっかけられただけでも戦闘量力が落ちかねない
(装甲貫通を目的とせず、センサーつぶすことを目的に小中口径のペイント弾みたいなのを打たれまくっただけでも高価なセンサーシステムが無力化される可能性も)
ゲリラならそういう対応しそうだね
名前はカルメ焼きみたいで可愛いんだが。。おとろしい。
銃夢の世界だなぁ。。。
カルメ焼きってじゃりン子チエの?
あれ、ほんとにあんの?
あるある。ググったらすぐ出てくるよ。
体の動きや目線と車体の動きが一致しなくて乗り物酔いになりそう
で結局無人運用になるかも
実現できたら素晴らしい技術だな。うちの国にも是非欲しい
敵味方の識別に関しては、予め無関係の者はエリアから出ろと警告さえしとけば
味方識別信号無しのは撃っても多分合法だろう
もし光学的な識別が必須だと言うなら、既存の射程が長いミサイルも使えない筈だもの
それにしてもやはり技術力が高いイスラエルとは仲良くしたいな
でも他国の外交にまで因縁つけてくるアラブどもがなぁ
原油さえ握られていなければ…ぐぬぬ
産油国の優位性が無くなる時代はよ
XLR80というバイクが…
すみません。関係ないですね。
偵察用オートバイでも使われてたXLR250Rの弟分かな。
そのうち個人用装甲車両が出来そう・・・・・・・・・ボトムズ?
ゴーストリコン3でXaverっぽい、壁越しに敵を見る機能があったけど、もう実用段階かぁ
何年か前にアメリカが将来技術だったかですでに発表してる。発表してるってことは研究もしてるんだろ。
この動画見てるとGhost Recon : Advanced Warfighterのオープニングムービーを思い出す
日本は一歩先のタチコマを目指すべき
山岳地帯だと多脚戦車が向いてるとは思うけど実際は難しいだろうな
装甲車の整備でも大変なのに、それに可動部を増やしたらF-35エンジン整備遅延問題とは比較にならないレベルで整備遅延が発生するのが目に見える
情報連接と無人機も扱って運転とか色々をAI頼りで乗車班が2人・・・。
下車班を内包する車格ではなく二人乗りが限界なまでに車格が小型ならアリかな。
ただし履帯イカれたら乗り捨て許されるならだけど。
これが実現すると、先頭装甲車・兵員輸送車・歩兵の役割が変わってきそう。
戦車と歩兵の組み合わせが必要なのは「戦車は周りが見えない」から。
気づかないうちに近くに寄られ、対戦車兵器で潰される。
だから、全周監視ができる、歩兵が必要。
全周監視ができるシステムが実現できるなら、戦車に付ければ、怖いものなしになる気がする。
こういった記事を読むたんび思うのですが、例えばRWS一つとってもカメラやセンサーは砲塔上部露出してますよね?
火炎瓶や手榴弾程度で無力化されそうな気がするのですが、破壊された場合一体どのような対処が成されるのか見た事がありません。全方位シースルー化して乗員二名ともなると複数あるカメラが殺されたら最早撤退すらできなくなりませんか?
あんなん破壊以前にジャムったり玉切れしたらルーフで作業必須ですよ。
中口径砲のRWSであれば車内から作業ハッチ開けて砲塔内部で復旧できますけど中口径でもスケルトンタイプだとそれはできない。
マルダーIFVのオーバーヘッド砲塔もそういうもんでしたし所詮はそういう物かと。
誰も挙げないけどパスカルメイジのことも思い出してやってください。
海自も協力しましたw