24日に行われたイラク軍防空司令部センターの落成式でアル・ジュブリ国防相は「まもなくフランスからSAMP/Tが到着する」と明かしため、フランスは競合のロシアと韓国を制してイラクの防空システムを受注したことになる。
参考:Irak recibirá sistemas de defensa aérea franceses SAMP/T Mamba y radares TBS 7
つまりS-400、SAMP/T、天弓2の中からイラクは米国の制裁に引っかからないSAMP/Tを選択したという意味だ
イラク戦争後に再建されたイラク治安部隊(以降イラク軍)の地上軍は旧イラク軍の装備に加え、新たに米国やロシアから調達した戦車などの戦闘装甲車輌で武装していものの防空システムはパーンツィリやアベンジャといった近距離をカバーするもしかなく高度な防空システムの必要性が叫ばれていたが、イラク議会の安全保障・防衛委員会は昨年末「防空システムを調達するための資金を割り当てた」と明かした。
イラクはS-400導入を希望しており「ロシア側との交渉が行われた」という噂もあるが米国がS-400導入に反対、もしこれを強行すればトルコと同じように対ロシア制裁(敵対者に対する制裁措置法/CAATSA)の発動を招く恐れがある。
しかし安全保障・防衛委員会のアル・ジヤディ氏は「ロシア、フランス、韓国の3ヶ国の中から防空システムを購入する」と明かしたため、ロシアを選択すると米国の制裁を招く可能性が高いS-400を、フランスを選択するとイタリアと共同開発したSAMP/Tを、韓国を選択するとUAEが採用した天弓2を導入することになり「イラクの選択」に注目が集まっていたが、24日に行われたイラク軍防空司令部センターの落成式でアル・ジュブリ国防相が「まもなくフランスからSAMP/Tが到着する」と明かした。
つまりS-400、SAMP/T、天弓2の中からイラクは米国の制裁に引っかからないSAMP/Tを選択したという意味だ。
因みに国防相は米国からも防空レーダーを調達したと明かしているため、イラク軍の防空システムは米国製の防空レーダーとフランス/イタリア製のSAMP/Tで構成されるのだろう。
関連記事:米国の対ロシア制裁の影響、イラクの防空システム導入候補に仏製と韓国製が浮上
※アイキャッチ画像の出典:Italian Army/CC BY 2.5
3機種の性能はどうなんだろう?
詳しい方がいらしたらご教示頂ければありがたいです。
一応調べたのですが、はっきりとしないので、
いまのイラクに対して戦闘機飛ばしてくる仮想敵国って?
国内のクルド人問題でトルコが介入しそうというのもあるが、イランが一番いらん事しでかしそう。
寒い
実際イランは革命防衛隊が中東で暗躍して現地勢力と共に武装闘争に励んでいるから
反欧米ありきで見ると傲慢な白人の被害者に見えるけどあまり素性はよろしくないどころかカスだと思う
アスター30、天弓2が射程120キロぐらいと言われているので、評価対象だったS400は短・中距離型の9M96系だったのでしょうか?
フセイン時代からの繋がりでフランス製かも。
その時代からの実力者がどの程度残ってるか、不明だけど。
ミラージュとマトラでトムキャットを落としてる歴史もあるし。
天弓はS400の技術を使っているので、アメリカから制裁とまでいかなくても、目を付けられることは間違いない。
タレスも天弓2のミサイル開発に関わっているので、フランス的にはアスターでも天弓2も良かったのかもしれないが、射程に劣る(カタログスペック的には3分の1)アスターを選んだということは記事内にあった通り制裁を避けるためなんだろうな。天弓2もS-400がベースだし。