チリ空軍は英空軍から退役したE-3Dを取得して乗組員やエンジニアのトレーニングを行っていたが、今月25日に取得したE-3Dが英国からチリに向けて出発した。
参考:El primer E-3D Sentry de la FACh ya está rumbo a Chile
ボーイング707は運用維持が難しくなっているので、新しいAWACSの調達計画が浮上するかもしれない
チリ空軍はイスラエルで改造されたコンドルAWACSを運用中だがベース機は1950年代に開発されたボーイング707のデモンストレーターとテストベッドとして使用された機体で、1969年にLAN・チリ航空に売却され21年間の商業運行に従事したのち1990年にチリ空軍が同機を取得してAWACSに改造、以降32年間も運用を続けてきたが流石に機体の耐久性が限界に達しているため早急に後継機を用意する必要性に迫られていた。
同時期に英空軍はE-3DをE-7Aで更新することが決定、昨年8月に約30年間に渡る運用を終えてE-3Dが退役するとチリ空軍は直ぐに買収交渉を開始、直ぐに交渉がまとまり乗組員やエンジニアのトレーニングが英国で開始されていたが、今月25日に訓練を終えたE-3Dがチリに向けて出発したらしい。
因みにE-3のベース機=ボーイング707は2019年に民間航空会社での運用が終了、同機のサプライチェーンは撤退するか737などの他機に転身を図ったため殆ど残っておらず、米空軍も運用・維持コストが嵩むE-8C/Joint STARSの早期退役を開始、E-3もE-7Aで更新することがほぼ確定しているためチリ空軍もE-3Dの維持に苦労するだろう。
Vuelo de entrega!
Boeing E-3D Sentry AEW1 – ZH103 de la @RoyalAirForce
Hace más de una hora dejó de emitir en esa posición.Por el callsign uno asumiría que el traspaso a la @FACh_Chile es cuando lleguen a #Chile
cc @Zonamilitar1 @PucaraD @SA_Defensa pic.twitter.com/o1N9HUGXuD
— Juanma Baiutti (@juanmab) July 25, 2022
ただ調達資金や時間的な問題から「E-3Dしか選択肢がなかった」という事情もありそうなので、E-3Dで時間を稼ぐ間に新しいAWACSの調達計画が浮上するかもしれない。
関連記事:運用限界に達したコンドルAWACS更新用、チリ空軍が英国から中古E-3Dを3機取得
関連記事:英空軍の早期警戒管制機「E-3D」運用が終了、後継機E-7Aの運用開始は2023年予定
※アイキャッチ画像の出典:出典:Royal Air Force / OGL v1.0
2枚目の画像をニムロッドと誤認して「E-3じゃなくてニムロッドAEW,3をおくったの!?」と思ってしまった。
あと、新しいE-3の後継機はE-7が良いと思います
コンドルAWACSが何に似ているか、気になって仕方がない。鉄腕アトムのお茶の水博士でもなく、ピクミンのオリマーでもなく。しかし、何か既視感がある。
それとE-7のベースとして使われている737NGも、民間機としての製造が終了し、軍用機のベースとして製造だけになってしまった。しばらくは民間会社の運用が続くと思うがそれが終了した場合、軍用機市場のP-8とE-7で維持できるのだろうか?
部品枯渇が発生しそうな時期には、P-8・P-7両方が時代遅れで運用が終わりそうな気もするが。
テングザル、ブロブフィッシュ、ゾウアザラシ、ペニーワイズ、火の鳥シリーズの猿田。
さあ好きなのを選ぶが良い(どれでもない可能性が高いが)
ペニーワイズ(ピエロの鼻)ですっきりしたよ。ありがとう
737NGと767はこれから民間機の維持が困難になっていくのに、軍用機はこれから、というのがだいぶ時間がかかる印象ですね。
B707の初飛行(1957年)からE-3製造開始(1976年)までが約20年と考えると、20年から30年くらいを寿命としてもっと頻繁に機種更新が行われることを前提にしてたのかな、と思うこともあります。
一度見たらその姿を忘れない、ユニークでどこか可愛らしいデザイン
好きな機体の一つだったんですが、退役してたんですね
耐用年数の関係があるから仕方ない…って後継も707なんですね
中身的にはあのE-3ですし大満足だとは思いますけど、外見はだいぶお爺ちゃん…
頑張れ世界の707!
767も割と怪しいからB-787ベースでの開発か日本みたいに独自の輸送機持っているならそれにつけるという選択肢ができるんですけどね。
レーダーシステムの外販を確定しているのはイスラエル製しかないですが。
うーん。
日本が運用してるe767もだいぶお古でシステムもe3と同じ物を使用してるらしいですから日本もこの際全部退役させてE7を導入するべきじゃないですかね?
退役した767はチリみたいにどこかの国に格安で買い取ってもらうとか(そんな国があればの話ですが)?
機体は未だもつので、日本は様子見でしょう。
米本国のアップデートが続くならありだし。
続かないでもレーダー載せ替えできるんならイスラエル製のEL/W-20XXにレーダーシステムを換装した方がましっていう。
E7USAのレーダーシステムにメーカーが開発費出してするんならまだ考えるけど案件だな
ずっと妄想しているのですが、
グラマン社がE2Dを双発ターボファン化すればいいのでは。
おそらく、日本などは大喜びすると思うのですが。
E767の後継にちょうど良いと思われるのでは。
以上、妄想でした。
E2Dを双発ターボファン化ですか。
それならP1をベースにした早期警戒管制機を作った方が手っ取り早く無いですか?
そういえばP1ベースの早期警戒管制機を作るって計画は結局どうなったんでしょうかね?
そうですね。妄想の理由ですが。
離陸重量が、E2D(約25t),E737(約78t)、P1(約80t)で随分違います。
E2Dはターボファン化しても大きくは変わらないでしょう。
小さく軽いことは前線基地空の運用を可能にすると思います。
E2Dは元々艦載機ですから、STOL性能に心配はないでしょう。
当然、CATOBAR空母での採用が見込めます。あと大型機が嫌という国でも。
ターボファン化で運用高度12,000mが見込め、現在の10,000mより上がり、
レーダーの視界が現用E3と変わらなくなります。
おおよそこのようなことを妄想しています。
P1のことについては良くは知りません。E767同等と想像はできますが。
これからは無人機を使ったリアルタイムでの情報共有が主体となるからこういった有人型の管制機は姿を消すとか言われてだけど案外そうでも無いんですかね?
あくまで将来的には有人機や無人機を使ったリアルタイムでの情報共有を主体にしたいと考えられてはいるものの、まだまだ研究・開発段階であって実戦での使用には先が長いですからね
当然それが実現するまでに今あるAWACSの中には寿命を迎えるものも出てきます
そのためAWACSにとって代わる技術が実戦レベルで完成・導入されるまでは、空中管制の空白化を避けるためにもAWACSを更新する必要があるということです
まだまだシステムの整備とか考えると40年後ぐらいの話かな?>有人AEWがいらない
いったい、チリ空軍は何に備えているのだろう。
ABC三国のうちアルゼンチンはフォークランド戦争から
復活したとは言い難い。英国の妨害もあるし。
ぐるりと見てみると、ブラジルにミラージュ、ペルーに
ミラージュとMig29がいるのでこの辺りかな。
チリ以外の国には中国の手が伸びつつあるような気もする。
そうであれば、米国に何か期待されているのかな。
その陸軍も海軍も南米の中では近代化されている。