昨年11月「対ドローン用EWシステム(Volnorez)がウクライナのロシア軍部隊に届いている」と報告されたが、複数のロシア人ミルブロガーは「Volnorezは全く機能しない」「とにかく最低の品質だ」「平均故障間隔は玩具向けのトランジスタと同じ」と告発した。
Volnorezは喧伝された能力を備えておらず、ウクライナ軍にとって非常に良いニュースだ
ロシアは昨年8月のARMY 2023でT-80BVMの近代改修モデルを披露、特に注目を集めたのは砲塔に取り付けられた対ドローン用EWシステム「Volnorez」で、ロシア人専門家は「600m~1,000mの範囲でドローンの制御通信を妨害することが可能だ」と主張したものの量産できなければ意味がなく、ウクライナ向けのプロパガンダではないかと思われていたが、2023年11月にVolnorezが前線に届いたことを示唆する視覚的証拠が登場。
На фронт начинают привозить российский РЭБ “Волнорез” pic.twitter.com/7qBSR1WeaL
— IanMatveev (@ian_matveev) November 24, 2023
Volnorezが戦場でもたらす影響力に注目が集まっていたが、ロシア人ミルブロガーのロマノフ氏は16日「Volnorezを受け取った兵士は1度テストを行った方がいい」「きっと貴方を満足させるような結果は得られないだろう」「なぜならVolnorezは全く機能しないからだ」「この事実を私は直ぐに明かさなかったのは企業の良心を信じていたからだ」「しかし企業はVolnorezの販売を継続して利益優先の態度を顕にした」と批判。
ロシア人ミルブロガーのウラジスラフ・シュリギン氏も「Volnorezが機能しないことを我々も確認した」「損傷した幾つかのVolnorezを分解したところ専門家も驚くような発見があった」「とにかく最低の品質で中国人が何処かのガレージではんだ付けをしたような印象だ」「恐らく平均故障間隔は玩具向けのトランジスタと同じだろう」「Volnorezの製造コストは6万ルーブル以下だ」「これを企業は35万ルーブルで売りつけている」と明かし、来週ワークショップに行って「問題の一部始終を撮影する」と述べている。
どうやらVolnorezは喧伝された能力を備えておらず、ウクライナ軍にとって非常に良いニュースだ。
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※アイキャッチ画像の出典:Telegram経由
戦時中だし、使えそうな物は何でも投入するというのは分かる。
とは言え、大規模に正式採用するからには軍による試験があるはずだが。量産品質の問題か?
まあ実際には攻撃の1%しか防げないとしても数十万円の装置で数億円の戦車が守れる可能性があるなら費用対効果は十分いいですからね
ないよりはマシということなのではないでしょうか
爆撃精度を下げさせるという効果こそあれど、それを加味しても船舶対空機銃も似たようなもので、まともな近接信管ができるまではないよりはマシの精神で詰んでる感は否めないことを考えれば不思議でもない。少なくともその時点で有効な対策が講じられていないものに関してはそうせざるを得ないわけだし。それはそれとして、今回の件については半導体がらまともならきちんと仕事をするのかというところは結構大事な気もする
>無いよりはマシ
そう言うと聞こえはいいですが、ほとんど機能しないものに費やさられている35万ルーブル×購入数を他の有効な装備に使えないという機会損失は?
私の会社で購買部が同じ事を言ったら現場と役員会に総攻撃されます。
ウクライナのドローン攻撃動画減ったので効果があるんだな、と思ってたらそんな事なかったのか
粗悪品だけどその内それなりの物になりそう、10年前の中華タブレットみたいなもん
これについては単に戦況の問題ではなかろうか
>「恐らく平均故障間隔は玩具向けのトランジスタと同じだろう」
ロシアのお国柄上、電子機器の玩具が壊れ易いとかなのでしょうかね
ゲームボーイ並の故障間隔なら全く問題無く思えるという
流石にあちらの気候だと寒過ぎてすぐダメになるか…?
制裁の影響で部品が入らないとかの影響もあるのでは?
オリジナルは高品質の精密部品が使われて、生産品は品質の劣る部品が使われて。
しかしロシア軍のジャミングによってウクライナ側のドローンが墜落したり操縦画面が乱れて使えなくなったりといった映像も複数あるため、これ以外にしっかり効果を発揮しているジャマ―も投入されているという事なのでしょうかね?
とはいえここまで批判されたら早急に対応に向かって動き出すでしょうし、油断することはできませんね
車両サイズのEWシステムpole-21などは効果をあげているようですね。
効果も50kmと広範です。
陣地内はそういった大型システムで防御出来るのですが、攻撃に出た部隊は範囲外に出てしまうため、記事にあるような小型の装置が期待されていたようです。
これはどうやらポンコツだったようですが、電子戦でロシアが優位に立っている状況は相変わらずなのでウクライナも安心は出来ませんね。
軍用ドローンから民生ドローンまで様々なグレードのドローンが飛び交っている以上、どの程度のドローンまで防げているのかも含めて知りたいところ
軍用品は基本的に高すぎる。過去日本でも使用されていたモトローラーの軍用規格の通信機は出力2Wで50万円位していた。使用する団体は機械の無事を確認してから本日はご苦労様となる。アマチュア無線の初級で扱える10W機で多分2~3万円位。なぜ高いかというと出力用半導体、振動子、コイル、コンデンサ、抵抗器など様々な部品を100~200個から一番特性の良いのを1つ選んでほかのは捨てる。捨てた分も原価に加えるというような作り方をする。信頼度は高いと言えるが届く範囲というと10Wのアマチュア無線用の機械の方が優れている。全てにそれを適用してるとすると飛行機だミサイルだとなると滅茶苦茶な値段になる。多分それが兵器の原価でそれに軍からの天下りの人件費、マスコミ対策費もろもろ加えて天文学的な数値になる。大金を掛けた英国の空母、女王陛下、皇太子殿下ともに今のところ使い物にならないらしい。オスプレイも?F35は?となると露の小型電波妨害装置が不良品ということだがその影響やいかに?
>>様々な部品を100~200個から一番特性の良いのを1つ選んでほかのは捨てる
これって事実ですか?
メーカー出荷段階での”選別品”ならわかりますが。
半導体のデータシートを見るとわかりますが、各種特性に応じて品質等級を複数設定するのはよくあることです。
一見同じ型番の部品でも効率や出力が違ったり、動作温度の範囲が違ったり、基板やハンダ付けの強度が違ったり。
わかり易い例なら、LEDは最高等級と最低等級で10~30%も照度が異なります(同一条件下)が、最終製品メーカーの大半は触れません。
COTSでよく言われる”民生品”も、店頭で売られている市販品ではなく、メーカーや1次卸経由で品質保証書付きの代物です。
服では生地や縫製に差が出るように、機械部品でもケースで隠されて見えない場所で、専門知識がないと区別がつかないだけで、値段の差が出ます。
>>英国の空母、女王陛下、皇太子殿下
あれは、造船業の壊滅した国が背伸びしすぎただけかと。
大型船の建造ノウハウが失われた国で、船体ブロックごとに別の造船所で作ったものを持ち寄って組み立てとか、問題が起きないはずがなく。
戦時生産だからなのか、利益優先・汚職の関係なのか、非常に興味深いですね。
ウクライナ軍にとっては、ドローン攻撃が妨害されにくい状況があるため、車両などへのドローン攻撃は引き続き有効と言えそうですね。
日本ならば、内々に済ませてしまいそうな話ですが、ロシアでは軍事ブロガーがSNSで重要兵器の能力を告発するのですか…。
末端兵士から企業に批判もあがるでしょうし、それなりの役職の人間も見てそうですから、時間が経てば改善されていくのでしょう。
SNS時代と言えども、少し驚いた気持ちで見るとともに、ロシアは侮れないという気持ちになりました。
大日本帝国の平時から戦時生産の品質に近いものがあるのかもしれない。もちろん得意分野はあるがやや品質に劣り戦時で物資が足りなくなると…
続報が気になりますね、品質面・物質面の問題が有り得ると思います。
これも1年後を考えると…
(妄想ですが)例えば中国などの他国と提携して、品質が安定するだけでなく、その国も似たような装備を配備して世界中に出回るようになるのかなあと。
ロマノフのコメントを見るに粗悪ってより冷却力不足が主原因じゃね?ロシアの電波妨害の中には効果範囲1キロ 消費電力1100Wなんて物もある。
これも効果範囲MAX1キロならば消費電力もそれなりのはず。しかし小型かつ完全に密閉され冷却装置はなさそうだ。ファンの壊れたグラボみたいな設計かもよ。テストでは短時間しか稼働させないから気づかなかった説を推したい。
仮に冷却の問題とするとこの時期のウクライナで冷やしきれないなら北極圏専用装備にしかならないのかもしれない
カラシニコフの映画では軍からの正式採用を得るにはコンペに試作品を出し性能を証明しないと駄目だったんだけどな。
カラシニコフもAKが採用されるまで何度も試作品がボツ喰らって戦中は結果を出せなかった
前線に大量配備可能なコストパフォーマンスで汎用性もあるソフトキル装備が今戦争中に出来上がるのかと言われると、正直微妙ではないかなという思いが。
検品すらまともにやっていないんでしょうね。
とはいえ今のロシアは供給元を選べる立場ではないでしょう。
電子部品関連には制裁がちゃんとこういう形で効いているんですね。
協力な妨害電波出す小型化は上手くいってないのだろう
というか戦車にのせてたらすぐに壊れる気がする
玩具向けのトランジスタが酷い品質を表してるあたり、ロシアって相当電子機器産業が弱いんだろうな
戦時採用・生産品だから急造突貫なんだろうなとは思いますが、根本的に品質が低い可能性も否定できないですね
「仕様を満たしてない」のか「仕様通りに動くけど品質が低くて壊れやすい」のか「全く機能しない」のか、どれなのかが話がざっくりとしていて判別ができません
すぐに壊れるとか、最初から壊れてるというのであれば現場の意見がフィードバックされて設計・生産・QC工程が改善されればどうとでもなりますが、仕様を満たしていない(=期待したとおりにジャミングできない)だとどうしようもないでしょうね
良いニュースと言っても今まで機能してたものが突然機能しなくなった訳じゃないみたいなので大して変わらないのでは…
性能はともかく、必要な装備と思います。
全ての車両にAPSがつけられたら、歩兵は近くに寄れないだろうし。
イスラエル戦車も、歩兵同伴の時にはAPSを止めているようだし。
APSのミリ波レーダーは生かしておいて、擲弾を発射する代わりに、
方向性を持った妨害電波を、大出力で爆発的に発振するような装置は必要では。
価格に関しては暴利を貪っているというより、非常識で青天井な数の製品をASAPで手配させたぶんのお急ぎ代金なんじゃないかなという気がします。
品質に関してはロシアのマニュファクチャなので思い当たる原因が多すぎてよく分かりませんが、世界的な品不足の影響が直撃しているのは間違いなさそうです。現状、今どきなかなか家電では使わないようなアナログ回路素子でさえ供給が滞っていて在庫不足なのですが、この手の大口需要の場合は「使用を見込んでた部品が需要数手配できない」→「他の部品に適合するように設計を変更して動作確認をしたいが時間がない」→「似たような部品をかき集めてきて動くことを祈りつつ適当に突っ込んで出荷」になっているのではと。本来は大口需要なら正式に発注をかけて大ロットで生産してもらって確保すればいいだけなんですが、ロシアは海外との取引規制中なのでそれも難しいんでしょう。
東側装備で不良品だらけ、というのはいつものことなんですが。
平時なら10年単位でバレないのが、戦争中だと2ヶ月3ヶ月でバレて改善されるんですね。
そして平時ならコネと賄賂でなんとかなるのが、戦時だと命がかかってるから誤魔化せない。
戦争中だけ強い東側体質の一例ですね。
ドローンが使用している無線通信を妨害するために、ドローンの受送信部品のみを入手し
それに大電流流して無理やりに強力な妨害電波作り出しているのでは
稼働を連続ではなく短時間にしてドローン飛行最後の数百メーターの妨害に特化・・・
形状見ているとアンテナにカバーしただけで、電源線も細そうなのでそんな印象を持ちます。
本当ならすごくいいニュースだけどこの手の話を聞くと本当に?と思ってしまう
まあ、まったく効果がないという訳ではないのだろうが…ただ、メーカーと軍上層部の主目的が違うのだと思う。
コレはおそらく兵士の不安を解消する為の装具であり、また偉い人達の要求を取り合えず受け入れている事を示す為の兵器なのだろう。従って、性能的な面では将来的な達成を目指すものであってまだ試作・実験品であり、これを付けていればドローンに狙われないかも?だから安心して突っ込め&とりあえず何かはやりましたから突っ込ませて大丈夫ですという間に合わせ品的な…
そういった心理的・政治的効果を期待した物だという事かと。それ自体に意味がない訳ではないのだろうが…兵士やその身を案ずる家族達が真に求めているものではないというか。まあ、そういう装備は過去の歴史にもよくあったものだ。戦場に持っていく十字架やプチイコンだとか…黒海艦隊の旗艦もそんな感じで聖別されたから不沈とかの気休めイベントやってたよね。