露国営メディアのRIAノーボスチは「ショイグ国防相がプーチン大統領にルガンスク人民共和国の解放完了=リシチャンシク制圧を報告した」と報じているが、ロシア軍はスラビャンスクに向けて前進を開始している。
参考:Шойгу доложил Путину об освобождении ЛНР
ウクライナメディアも「リシチャンシクを失ったかもしれない」と報じ始めているが、政府と軍は未だに沈黙
防衛側に有利な高台に位置するリシチャンシクがセベロドネツク陥落から約1週間で制圧されてしまったのはKreminnaとPryvillyaの間に流れるドネツ川渡河にロシア軍が成功(6月末頃)したためで、3方から迫るロシア軍がリシチャンシクの後方を遮断する動きを見せたため「撤退を強いられた」というのが真実だろう。
露国営メディアのRIAノーボスチは3日、ショイグ国防相がプーチン大統領にルガンスク人民共和国の解放完了=リシチャンシク制圧を報告したと報じているが、今のところウクライナ政府や軍は「リシチャンシク(ルハーンシク州)を失った」を認めていない。
ただウクライナメディアは戦争研究所(ISW)が発表する戦況分析や露国営メディアの発表を引用して「リシチャンシクを失ったかもしれない」と報じ始めており、参謀本部発表の戦況報告もリシチャンシクに関する話題に触れなくなっている。
問題はルハーンシク州を失った感傷に浸っている時間がない点で、リシチャンシクを落としたロシア軍はスラビャンスクに向かうためSivers’kに向けて前進を開始しており、交戦地域はSivers’kに向けて確実に広がっている。
スラビャンスクはドネツィク州におけるウクライナ側の臨時州都(政治的にはセベロドネツクと同じ価値)なのでウクライナ軍も強固に抵抗してくると思うが、特に天然の防衛ラインがあるわけでもなくロシア軍に挟撃される形なので中々厳しい戦いになるだろう。

出典:АЗОВ Маріуполь アゾフスタル製鉄所
マリウポリの守備隊がロシア軍に包囲されながら3ヶ月間も持ち堪えたため「市街戦に持ち込めはスラビャンスクも相当なロシア軍を釘付けにできる」と考えるかもしれないが、スラビャンスクはマリウポリよりも街の規模が小さく、空爆や砲撃でも破壊が困難な規格外の抵抗拠点(アゾフスタル製鉄所)がある訳では無いので、セベロドネツクのように街の建造物が砲撃で破壊されれば後退を余儀なくされるはずだ。
因みにウクライナや西側諸国は「セベロドネツクやリシチャンシクでロシア軍は甚大な被害を被った」と主張しており、これが事実ならロシア軍の前進速度に変化が現れるはずなのだが、、、
関連記事:ロシア軍がリシチャンシクを制圧、ルハーンシク州を巡る戦いが終結
関連記事:ロシア軍がリシチャンシク市内の中心部に到達、ウクライナ軍は撤退か?
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※アイキャッチ画像の出典:President of Russia
>因みにウクライナや西側諸国は「セベロドネツクやリシチャンシクでロシア軍は甚大な被害を被った」と主張
開戦以来ずっとロシア軍大損害、人も兵器も在庫切れ間近と言われ続けてるのでそろそろオオカミ少年みたいになってきましたね。。。
ウクライナが劣勢なのは東部の一部だけで、他の戦線は概ね優勢か拮抗とされているので、その優勢とされているところから兵力移動と、セベロドネツクやリシチャンシクで消耗したのは2線級の郷土防衛軍が大半で正規軍は撤退してるので合流して阻止線構えれば余裕でしょう。
さすがに砲兵はともかく歩兵の数ではウクライナが動員進んで圧倒してそうですし、歩兵装備は今まで大量に援助されてるので重火器以外は数に問題なさそう。
ウクライナに動員数的に余裕があるとはいえ、このゴルロフカ~リマンの幅50キロはありそうな突破口を形成して前進せんとするロシア軍を止めることが歩兵に出来るかというと、短期的には相当厳しい気がする
リシチャンシクから撤退した機械化旅団も充足率は相当下がっているだろうし、その割に前線に留め置かれているところを見ると、このポケットの撤退支援のために損害覚悟で動かさなければならない状況なんだろう
ウクライナ側がこの戦線で機動防御力をすり減らしてる状況だから個人的にはロシア軍は政治的要所であるスラビャンスクよりも野戦軍撃滅を企図してアルチェモフスク、ジェルジンスク、コンスタンチノフスカあたりの方に進出しそうな気がするし、おそらくそれは成功するだろうから、阻止線の形成はその後スラビャンスクとクラマトルスクでようやくってことになるんじゃないかな
もしも自分自身が領土防衛隊に召集された一般市民兵の立場であったらどうか?
本来は、領土防衛隊の一般市民兵がロシア軍を食い止めて、時間稼ぎをしている間に、正規軍の精鋭部隊が救援にくるというのでなければならない。
それが、セヴェロドネツクやリシチャンシクで消耗したのが領土防衛隊の一般市民兵だけで、正規軍の精鋭部隊は、領土防衛隊だけを置き去りにして包囲を脱出して退却、撤退した、というのであれば、今後の領土防衛隊の一般市民兵の正規軍への信頼は全く地に落ちるだろう。
というよりもドンバス戦争のときからすでにそういうことが言われ、だからこそアゾフ連隊や、アイダル大隊などが編成され、むしろ国家親衛隊の方が主力になっていた。
むしろセヴェロドネツクやリシチャンスクで消耗、壊滅した郷土防衛軍の方がウクライナ軍の主力であり、ロシア軍の作戦目標だったのかもしれない。
平野の多いドンバスでは丘陵のあるポパスナや、ドネツ川河岸に高台のあるリシチャンスクこそが要地、要所であるはずではなかったのか?
銃火器以外は問題無さそうってのは疑問でウクライナの環境下で最低限レベルのメンテナンスで使用出来ているかが問題。
メンテ不足で駄目になり使い捨て状態なら支援をいくらしても需要を満たすことは無いと思う。
武器だけ持っていれば戦えると思っているなら正直な話、それは兵力を使い捨てる前提でなければ間違っていると思う。
開戦前から戦闘していたウクライナ東部方面軍の精鋭は壊滅と考えて良さそうだね(今や補充兵が大半か?)
ドネツクとルガンスクの民兵が強いうえに、再編成でロシア正規軍と重装備による継続射撃・・・生存しているだけで凄い
ドンバスとルガンスクのロシア語を話す住民は、ウクライナ勝利のあとはウクライナ側からの民族粛清の対象ですからね。
ロシア軍にウクライナ人が抵抗するのと同じ構図で、ルガンスクやドンバスのロシア系ウクライナ人はウクライナ軍に抵抗するわけです。
彼らにとっては親露共和国に協力して戦うことこそが自分の生活と土地を守る戦いですから、士気も高いし強いわけです。
皮肉な入れ子構造が何重にも重なっているのがこの戦争の一側面ですね。
>特に天然の防衛ラインがあるわけでもなく
>ロシア軍に挟撃される形なので中々厳しい戦いになるだろう。
イジューム市内を流れるドネツ川にかかっていた二つの車両用の橋の一部はウクライナ軍が破壊し車両通行不能にしロシア軍工兵隊が浮橋をかけて渡河したそうですが、現在ロシア軍が使用している橋が浮橋なのか既存の橋を修復したのか私は知りませんが、それを破壊すれば大量の砲弾を輸送できなくなってスラビャンスク北西のロシア軍を押し返す事が可能で挟撃の危険も無くなると思います。尚、アメリカに頼んで、HIMARS用の射程150kmのミサイルを供与してもらって親ロシア派占領地の要衝のルハンシク郊外でドネツ川にかかる橋も破壊できれば東側のロシア軍の補給も細り脅威も減ると思います。
それが出来るならとっくにやってると思う
セベロドネツク等は政治的に無理をして維持しようとしていたので、ここからが東部の戦線を安定化出来るかどうかの本当の天王山でしょうね。
ちなみにチェルニヒウを守っていた精鋭の第1戦車旅団は南部ザポリージャに再配置されたようなので、ウクライナ軍としては東部を現有戦力と補充兵で維持できる判断なのでしょう。
東部が形勢不利だから東部に再配置、っていうのはまあ現実的に難しい
だからってロシアが東からザポリージャまで突き抜けてくるから防衛のために送られたんだ!なんてことは言わないけどね、さすがにそこまでの波及力があるとは思えないし
ただベラルーシからのキエフ強襲に備えていた切り札を南に送るっていうなら相当な覚悟があってのことだろう
この戦線で攻勢を用意してるか、あるいは敵の攻勢を察知したか、はたまた本当に東からザポリージャに迫られる事態を警戒してるのか…
第1戦車旅団とやらの現在の実兵力がどのくらいのものかは定かではないですが、ポーランドから供与されたT-72戦車を配備するのは、そのような部隊しかないと思われ、あるいは国産のT-64戦車だとか、T-80戦車の残りとかを装備しているのかもしれません。
そのような部隊、仮に第1戦車旅団のようなのが、ザポロジェ州に配備されているということは、もちろんザポロジェがロシア軍に突破される危険があるということか、ザポロジェ州の司令官の政治力が大きいということであり、逆にドネツク州の方はすでに放置、見捨てられた状態なのかもしれません。
今の戦況を見るに、ドネツク州が一般市民で編成された領土防衛隊と、正規軍の残存兵力でシベルスクやスラビヤンスクに襲いかかるロシア軍を阻止できるようには見えません。
あるいはもう天王山はすぎた、セヴェロドネツクや、リシチャンスクが天王山だったという可能性もあります。
もちろんザポロジェ州にいる第1戦車旅団のようなのが、時機を見てドネツク州に移動して、ロシア軍に機動反撃を加える可能性もまったくないわけではありませんが、あるいは動かないのではなく、ザポロジェから動けない、動いたらすぐに突破されそうなのかもしれない。
どっちみち兵力、戦力ではロシア軍が圧倒しており、ポーランドから供与されたT-72を装備する戦車旅団が1個や2個あったからといってそれで阻止できるとも限りません。が、仮にもし阻止できるとしたらそんな感じの部隊以外にないでしょう。
しかしロシア空軍はSu-25だとか、Ka-52ホーカムのようなのをバンバン飛ばしているようなので、そういうのにT-72がやられる可能性もあります。もしウクライナ空軍にMiG-29が残っていれば少しはそれらを食い止められるかもしれません。
ロシアは地雷処理の人員を育成していますので地雷処理に手こずってる可能性はあるかと思います。
地雷処理しながらの進軍なら少しは遅くなるのかなあ・・・
第2次大戦時のような、侵略戦争がどうどうと行われてるのに、特になにもできない国際社会と無関心の日本社会に、うすら寒ささえ感じますね・・。
戦後の教科書では、侵略戦争はダメって散々口酸っぱく説いていたはずなのに、いざことが起きればそんな教科書の教育なんて、たいして影響がないのがわかる・・。
と、いうよりも、あれは自国(日本)が侵略戦争を起こすのを禁じるための教育であって、他国の侵略戦争にはさほど関心を持っていなかったという証拠なのかな・・?
本当の意味で、侵略戦争はダメだと教えていたわけではないんだろうなあ・・。
橋下さんとか、鈴木さんみたいに、自国への侵略も是とかんがえているんなら、この教育は間違いというか、失敗だったな・・。
侵略もしないが、侵略行為にもなにもしない・・。そういう何もしない主義が、戦後の日本社会の平和教育の本質だったのかな・・・?
自分たちが侵略者だったのもあり、その辺からは目を背けて戦争=悪という刷り込みになったのではないかな
自分達が苦しんだという認識は強いが、苦しめたという意識は希薄
戦争を起こす侵略者との戦いまで否定する風潮
ウクライナへの支援も、人を殺す事になるからしないって見解表明がSNS上で多数
政府も財政支援しているが戦争目的の使途はダメと
苦しめられてる人を救わず、その行為を止めようとせず、自分達の手さえ汚れなければいいのか?
そんな高尚な倫理観の持ち主なアンタはウクライナに行って戦わないのか?ここで自国の政治家に文句言うだけか?
アフガンやイランが侵略された時はそんな風にポエム読まなかったのか?あれは国連が許可したから侵略戦争でもOKだと思ったのか?
論点違うわ
薄ら寒いって読むポエムに対して俺はそのポエムが薄ら寒いって感じたから感想つけただけで議論もなんもない
感想だけなら?いらないよな?
ただ文句いってるだけか?
アフガンが侵略って何?
アメリカのなら911後で国連決議に基づくものな?
イランへの侵略って何?
イラクへの間違い?
湾岸戦争、イラク戦争なら国連決議出てるが?
まあイラク戦争はどうかと思うが
あ、これただの感想だから
アンサーしちゃってるじゃん笑
まるで十字軍みたいな思考してんなあ
日本の平和教育は、戦争は全て悪と全否定したため、侵略戦争に立ち向かうことも悪としてしまう。学術会議みたいに戦争に関わること自体を悪とする人たちが根強く存在してますし。
平和原理主義者は、日本が戦争を仕掛けられた場合も、同じことを主張するでしょうね。
戦争の悲惨さを伝える教育は必要ですがそれは小中学生レベルの話で、その続きで、なぜ戦争は起きるのか、どう備えるべきなのか、そういうことを考える教育が必要ですね。
平和主義者は戦争が仕掛けられたら戦うのを悪とするのではなく、戦争が起こる前の交渉段階で止められなかったことを悪とするんだよ
平和主義者の視点から今回の戦争を見れば、ロシアの侵攻はもちろん悪として、ゼレンスキーがミンスク合意破棄を掲げて当選して実際横紙破りをやったところにも悪を見出すから、ロシアの方が悪いにしろどっちもどっちだから関わりたくないという結論になる
日本の左派に戦争が起きてからどうするかについての思考が足りないという指摘は尤もだと思うけどね
戦争は市民を巻き込み犠牲を強いることから絶対に悪であると感情的に主張する人を、私は情緒的平和主義者と呼んでいます。
その人たちは、ロシアの蛮行でウクライナ人が死んでいくのを見て精神的に耐えられず、ウクライナ側に直ちに停戦を求めています。
開戦を避けられなかったとか、ウクライナ側にも問題があったとかは、感情的な人が自分の停戦要求の主張を正当化するために言ってるんですよ。
感情ではなくて打算ではないですかね
単純に戦争は金にならないからさっさと終わってほしい、という
まず自分たちこそ戦争による経済的損失の被害者という認識があり、加害者として戦争を起こすまで拗らせた露宇双方を敵視していて、現状の解決策として停戦という主張を通すための攻撃材料としてどっちもどっち論があるというか
平和主義というよりは平和による拝金主義ですね
独仏伊あたりにある停戦主張の主流はそんな感じだと思います
非常にドライな主張ではありますが、目の前の実利を向いているからこそ一定の支持があるのでしょう
日本はロシアとの経済的結びつきが強くないから拝金主義的というよりは、おっしゃるような情緒的平和主義者が多い印象はありますね
そしてそういう感情的な主張は支持を集めにくいでしょう
西側主要国のロシア制裁としては
金融制裁・輸出規制・輸入規制・最恵国待遇の取り消し・ロシア富裕層資産凍結などが行われてますが
これをもって「特になにもできない」と評するのには違和感があります
仮にこれが日本に対して行われたら、国がひっくり返るぐらいの大事ですよ
けど、わずか三十年前まで共産主義体制だったロシアにとっては西側社会からの経済制裁なんて日常茶飯事なので、然程効果は得られない訳で…
さすがロシア人、顔つきが違う
これ日本で言うとどれくらいの被害なんだろ。
北から攻められたとして、北海道は墜ちてるのかな?
そんな大したことじゃない
北海道で言えば網走の方から西に侵攻してきたロシアに旭川が落とされたってくらい局地の話、南への侵攻は釧路で止まってる
ただ第2師団のうち普通科2個連隊は包囲殲滅されて戦車連隊と即応機動連隊は包囲から脱出したけど大損害受けたまま札幌に向かうロシア軍を必死に食い止めてる感じ
なるほど。
押されてるのは間違いないけど、まだウクライナの存亡が云々という段階では無いんですね。
やはり長引きますか。
そうですね
4つある戦線のうちメインの1つがかなり危機的になったかもしれないというレベルの話ですから
この戦線の負けが他の戦線に波及するとちょっと北日本建国が見えてきたかなってくらいになると思います
まあウクライナの全体地図見たらわかる話ですよ
わざわざ拡大して見せてるぐらい局地戦だったわけで
戦争を不動産の奪い合いだと思ってる人をよく見るけど、この戦争は野戦軍の削り合いであっていくら戦線を押し込まれようとウクライナ軍が健在であれば終わらないし、逆に国境まで押し返そうとロシア軍が健在であればやはり終わらない
セベロドネツク突出部の戦いは寸土の争いに両軍が多くの戦力を投入したから意味があり、結果この正面のウクライナ軍が敗れて潰走したから注目に値するのであって、単純に政治的価値のみでこの戦線の価値を判断していたのだとすればそれは深刻な誤り
ロシアの投入したBTGの数は判明してるが、ウクライナがそれほど多くの戦力を投入したというデータは?
20キロくらいの戦域に7個旅団くらいいるよ
すごい密集具合
ロシア軍が人手不足なのはロシア国内でも知られており、軍は軍教育機関の卒業者を速入隊(契約雇用)させており、兵士の周辺から非難されている。また民間軍事会社が収監者に直接契約を持ち掛けているという話も出ている。D/LNRでは、適齢の男はほとんど徴兵状態らしい。
ほとんど徴兵っていうかドンバス2州の人民共和国は適齢男性の国外脱出を規制して総動員かけてる
ウクライナと同じ
ロシアは動員かけてないから相対的に人手不足だけどそれを理由に楽観出来る状況ではないわな
それでもロシア軍は兵のローテーションを実施していて開戦時にいた兵を帰国させ新しい兵と入れ替えてるとのこと。
ロシアが新規動員しても戦地の総数が増えないのはそういうことでしょ。
それとは対照的にほぼずっと戦い続けさせられてるのがDPRNPR軍とウクライナの正規軍。