米国関連

仕上がってきた戦闘機F-35、あと数年で完璧な敵防空網制圧/破壊任務に対応

米国防総省は2日、戦闘機F-35の敵防空網制圧(SEAD)/敵防空網破壊(DEAD)能力を完全に引き出すための開発や改良を行う契約をロッキード・マーティンに与えたと発表した。

参考:Lockheed to Retrofit F-35s for Suppression/Destruction of Enemy Air Defenses Role

ステルス戦闘機F-35が遂に完全な敵防空網制圧/破壊任務に対応する

現在のF-35がSEAD/DEAD任務を行うには「制限された方法」でのみ実行可能だが、米国防総省はこの制限を取り払い完全なSEAD/DEAD能力を獲得するため開発や改良をロッキード・マーティンに指示、2022年以降に始まる量産(ロット14~ロット15分に相当)機体から実装することを予定しているらしい。

もっと分かりやすく説明すると、現在F-35が使用しているソフトウェア「Block 3F」に統合されている射程の長い対地兵器は滑空誘導爆弾の「GBU-39」と「AGM-154」しかないため、SEAD/DEAD任務で敵防空網を破壊/制圧=敵レーダー破壊の手段が限られているのだが、開発中のソフトウェア「Block 4」では長射程対レーダーミサイル「AARGM-ER(先進対電波源誘導ミサイル射程延長)」をベースに改良を加えF-35A/Cのウェポンベイに収まる新型の対レーダーミサイル「SiAW」を統合することになっている。

出典:public domain 対レーダーミサイルAGM-88を搭載したF-16C

要するに射程が100km前後の滑空誘導爆弾よりも射程が長く高速で目標に接近するSiAW(推定射程200km前後)がF-35で使用できるようになるので、これに合わせてF-35に新たなセンサーや装備品を搭載して完全なSEAD/DEAD能力を獲得しようという意味だ。

米軍で現在この主の任務を担当しているのはF-16(空軍)とEA-18G(海軍)だが、今後はステルス性能が優秀で敵防空システムが放射する電波を検出可能な電子戦システム「ASQ-239」を搭載するF-35が担うことになるはずなので、ある意味今回の改良指示は非常に重要であると言える。

恐らく今回の改良範囲は配備済みのF-35にも後付で取り付けられる類のもの(無償アップグレードかは不明)になるはずなので、航空自衛隊が導入済みのF-35Aも同様の機能を手に入れられることになるが日本はこれまで対レーダーミサイルを導入してこなかったので、果たして空自が対レーダーミサイルを調達してF-35AをSEAD/DEAD任務に対応させるのかは謎だ。

 

※アイキャッチ画像の出典:US Air Force photo by Chad Bellay 

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コメント

    • 匿名
    • 2020年 6月 04日

    >果たして空自が対レーダーミサイルを調達してF-35AをSEAD/DEAD任務に対応させるのかは謎だ。

    ワイルドウィーゼル機の能力と強力な精密対地攻撃能力を有しているだけで周辺国に与えるプレッシャーは相当に増す。

    使う使わない関係無く空自も当然対応させるべき。

      • 匿名
      • 2020年 6月 04日

      大賛成です!

      • 匿名
      • 2020年 6月 04日

      近頃の野党はモリカケ・桜、と政策とは関係ないところに注力しているから、案外とすんなり導入できるかも。

        • 匿名
        • 2020年 6月 04日

        これよくその手の野党のバックと言われるC国、K国、NK国にとっては安全保障上致命的な問題だろ?
        なのに肝心な部分的勉強不足ですんなり通されたら無能な働き者でしかないやん…

          • 匿名
          • 2020年 6月 04日

          F-35Bはあっけなく導入が決まってしまったし、どうしたんだ社〇党!
          もっとがんばれw

          • 匿名
          • 2020年 6月 04日

          >無能な働き者

          例の分類だと、もろこれになるでしょうね。

    • 匿名
    • 2020年 6月 04日

    電子戦ポッドを内蔵し、改良型対レーダーミサイルを装備すれば戦略的に有効かもしれない

    • 匿名
    • 2020年 6月 04日

    こういうの見ると、後になればなるほど量産効果で安くなって、欠点や未完成部分が修正・改良されるから早く買うのは損だよねと思ってしまう

      • 匿名
      • 2020年 6月 04日

      でもどこかで踏み切らないと、いつまでも買えません。
      スマホやパソコンと同じ。

      • 匿名
      • 2020年 6月 04日

      トルコ生産分の部品がトルコ情勢不安によって、契約が見直しになるかもしれない
      低率初期生産が予定より長引いており、全体規模生産が2026年になるまで始まらないし、もしかしたら長引くかもしれない
      などなど、時期が悪いというのは明らか
      しかし、F-X選定時点で日本にはF-4とF-15J初期型をどうにかする必要があって、選択肢が実質的にF-35しかなかった

    • 匿名
    • 2020年 6月 04日

    本記事にもある通りF-35ブロック3F新造機のハードウェアはTechnology Refresh 3(TR3)と呼ばれていて、ハードウェア更新なしにブロック4ソフトウェアを載せられる予定です。
    導入する兵装によってはsidekickなどウェポンベイ周りの改装は必要かもしれませんが、この辺りは導入国で個別対応になりそうです。

    ブロック3iはTR2、ブロック2BはTR1またはTR0.5なので、ブロック4アップグレードにはハードウェア更新が必要になりますから、ブロック4導入時に更新するのが保守パーツ管理の面でも都合が良さそうですが、F-35の兵站システムが改善されないと導入国で混乱が起こりそうです。

    • 匿名
    • 2020年 6月 04日

    まあ以前に比べて「レーダーに探知されにくいステルス戦闘機に対地攻撃能力を持たせる事は専守防衛の自衛隊には不要」とか主張する勢力が絶滅しては無いにせよ激減したのは感じるね。

    • 匿名
    • 2020年 6月 04日

    まあ元々これ程SEADに適した機体はないからね・・

    • 匿名
    • 2020年 6月 04日

    ブロック4の時ウエポンベイ拡張する様な話は無かったっけ?
    ミサイルの寸法は知らんが 現状で入るのなら大歓迎。
    拡張込みでの運用能力獲得で無い事を祈る。

      • 匿名
      • 2020年 6月 04日

      ブロック4でもウェポンベイの大きさは変更なしですが、F-35A型とC型はsidekickオプションでウェポンベイに搭載可能なAIM-120が4発から6発に増えます。

      リフトファン搭載のB型はA型やC型よりウェポンベイが少し小さめで、ブロック4でもsidekickオプションが使えないので従来通り4発搭載です。

    • 匿名
    • 2020年 6月 04日

    早速、韓国軍が導入します。
    自衛隊はつまらない議論に縛られて、結局導入できません。

      • 匿名
      • 2020年 6月 04日

      うんコリちゃん、そんな余裕あるの? 何に使えるかもわからん、キムチ悪いイージスを3隻増やすって話も続報を聞かないけど・・・

      • 匿名
      • 2020年 6月 05日

      >自衛隊はつまらない議論に縛られて、結局導入できません。

      馬鹿なのだろうか?

      既に導入済の機体に対応させるのかはまだ不明だが、追加発注のF-15J初期型更新分の機体が納入される頃には最初から機能が付いているはず。

      最初から付いている機能をわざわざ外す事なんてやらないよ。

    • 匿名
    • 2020年 6月 05日

    日本は、機体とエンジンをリエンジニアリングして、行動半径を2倍にすべき。2倍でないと価値が無い。
     更にF2のように翼も改良して、アメリカ製のF35を瞬速で驚かすべきだ。純ジャパン製のエンジンで・
     これぐらいしないと、反省しない高価なロッキード

      • 匿名
      • 2020年 6月 07日

      まず、あんたがそれを形にしてみてくれ?
      出来ないなら…そんな戯言を書くなよ〜知能を疑われるぞ!

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